この投資信託には、基準価額が12,000円になると償還になるということが約款に書かれていました。10,000 円が開始時の基準価額ですから、2割増ということで、年10%の利回りとしても2年はかかるし、その段階で2割増なのですから、これは歓迎するべきことであり、何ら問題はないと思いました。むしろ、早く2割増になったら、その分信託報酬(運用期間に比例します)は少なくて済むわけで、ありがたい話です。
で、実際運用が始まると、この投資信託は順調に基準価額が伸びました。そして、2005年11月25日、基準価額が 12,040 円になり、めでたく償還ということになりました。たった半年で2割増ですから、喜ぶべきことです。
しかし、単純に喜ぶべきことではないようにも思えました。この投資信託の狙いは見事にあたったわけですが、だったら、それをもう少し延長していったら、もっと大きな利益を手にすることができたかもしれません。それをみすみす逃したことにもなります。その後、類似の投資信託が設定されたわけでもなさそうです。
そう考えると、そもそもなぜ最初から「2割上昇したら終わりにする」と決めておいたのでしょうか。不思議です。
乙の頭の中でも、「儲けたのだからいいんじゃないか」という考えと「もっと儲かるはずだったのに、残念」という考えが、両方とも同居しています。
こんなことを考えると、投資家としては、早期償還の規定がある投資信託を選ぶべきではないかもしれません。もしかして、基準価額が下がったときに早期償還という条件があったりしたら、それこそ踏んだり蹴ったりになります。
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