2006年02月14日

副島隆彦(2003.9)『預金封鎖---「統制経済」へ向かう日本』祥伝社

 乙が読んだ本です。
 2年半ほど前に出版された本ですが、最近、古本屋で買いました。
 近頃、乙は投資に関する本を買ったりすることがありますが、以前買ったものを読み直してみたり、やや古い本を買って読んでみたりすると、とてもおもしろいと思うようになりました。
 ことの本質を突くような、本当にいい本なら、数年経ったくらいで価値が変わることはありません。10年でも通用すると思います。(いろいろ制度が変わるので、10年は無理かもしれませんが。)
 さて、この本は、預金封鎖を主題とする本です。これからアメリカ経済がおかしくなり、それにともなって世界経済がおかしくなり、日本も巻き込まれる。その先に、預金封鎖があるという論法です。
 乙は、日本の預金封鎖は(ここしばらくは)ないだろうと思っています。そんなことしたら政府は完全に信用を失いますし、日本は大混乱になるからです。
 それはともかく、この本の中には、たとえば、次のような記述が出てきます。
 p.115 「再来年の二〇〇五年ごろから、世界の経済の雲行きは急激に怪しくなるだろう。」
 p.212 「(二〇〇四年に)ブッシュが再選されることが決まり、その翌年二〇〇五年からデフレ=大不況がアメリカを襲うだろう。それが日本にも影響を与える。私たちはそれに備えなければならない。」
 乙は、こういう記述を読むと、とても愉快になります。
 今は2006年ですが、この本が予想するような事態は起こりませんでした。
 副島さんは、現状をどう把握していらっしゃるのか、機会があったらぜひうかがいたいと思います。
 たぶん、時期がちょっとずれただけで、数年以内にきっと大不況が起こるとおっしゃるのでしょう。
 乙は、数年後に再度この本を読んで、その時点でこの本の記述内容を再考してもいいですよ。それまで大切に保管しておきます。

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posted by 乙 at 01:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も古本屋さんにて金融関連や投資本を買うのが好きです、やはり著者の予想と今照らし合わせて今後の参考にしております。
Posted by 奈多 at 2012年01月29日 20:57
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