ネットでは
http://www.sumishinam.co.jp/new_report/140838_R.pdf
で読むことができます。
p.1 純資産総額ですが 18 億円しかありません。設定日で 14 億円あったわけですが、この2年ほどでほとんど増加しておらず、かなり心配レベルです。信託報酬は、税抜きで年率 0.82% ですから、純資産が 20 億円とすれば、1年間で 1640 万円しかありません。この中から、運用会社の他に、販売会社や委託会社にも回るわけですから、運用会社としてはちょっとやっていけそうにありません。交付目論見書
http://www.sumishinam.co.jp/new_report/140838_K.pdf
の概要を見ると、運用会社の取り分は 0.38% です。20 億円に対して 760 万円でしかありません。一人の社員の人件費にもならないような金額です。
p.4 には、ベンチマークとの差異が書いてありますが、信託報酬要因△0.4%、為替評価日較差要因△0.4%、キャッシュ要因△0.3%、その他要因△1.4%、合計で△2.5%となっています。「その他」がこんなに大きいのはかなり気になります。p.4 の下段の脚注を見ると、「その他要因は、主としてマザーファンドにおける売買コストです。」とあります。
p.6 では、1万口当たりの費用明細が書いてあります。信託報酬24円、売買委託手数料6円、有価証券取引税1円、それに保管費用等24円で、合計 55 円となっています。保管費用の 24 円というのは、かなり高いように思います。
なお、p.22 でマザーファンドのほうのコストを見ると、売買委託手数料9円、有価証券取引税3円に加えて、保管費用等が 46 円となっています。ここも保管費用が高いです。なぜ REIT の保管費用が高いのか、乙には理解できませんでした。もしかして、資産総額が少な目だということが影響しているのでしょうか。
p.4 の下段には、投資対象国・通貨の状況がありますが、米ドル 53.1%、オーストラリアドル 15.5%、ユーロ 13.2%などということです。REIT の投資先としては、こんなものでしょう。
この投資信託は、なかなか資金が集まらず、苦戦している状態だと思います。あまり将来性はないかもしれません。
2011.2.1 追記
第6期の運用報告書について
http://otsu.seesaa.net/article/183487810.html
に書きました。
よろしければ御参照ください。
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