2010年01月31日

子供の投資教育

 乙は、相当な年になりました。長男がすでに結婚しているのですから、当然です。次男もそのうち結婚するでしょう。
 乙は、自分なりに「投資」を心がけ、勉強したり(間違えたり!)してきて、さまざまな経験を積んできたように思います。退職後も投資を続け、たぶん、死ぬときでも、若干の財産を息子に残すことができそうな気がしています。
 乙の立場に立って考えてみると、そのような資産は、単に息子が消費するのでなく、投資を継続して、さらに大きくしていってほしいと思うわけですが、これを息子に伝えることはとてもむずかしいものだと感じています。
 最初に考えるべきは、タイミングの問題です。どの時点で息子に投資教育をするのでしょうか。学生時代でしょうか。まだ働いていないと、本当の金銭感覚は身に付いていないと思います。親から養ってもらっているようでは、経済的に独立していないわけで、そんな人に「投資」を説いてもあまり意味があるとは思えません。
 では、息子が就職した時点でしょうか。実際のところ、就職すると、とたんに忙しくなり、投資のことをゆっくり考える時間がなくなります。特に、若い独身社員はけっこうこき使われますから、そんな投資のことなんか、考えていられないと思います。
 結婚しても、忙しく働くスタイルは変わることがありません。投資教育は無理なように感じます。
 それに、住宅ローンなどを抱えている身では、本来投資などを考えるべきではなく、まずはローンの返済を優先させるべきで、投資はそのあとになります。しかし、もしかしてローンの返済が長引けば(契約上はそうなっているわけですが)投資のことを考えるにはスタートが遅すぎるかもしれません。
 孫が生まれた時点で、孫に資金を贈与して(贈与税がもったいないから110万円以下にして)孫の名義の口座に入れて「20歳までいじるな」ということにするのでしょうか。これは孫への投資教育(の一部)になるとしても、息子に対する教育になりません。
 さらに先の話となると、そろそろ乙が死ぬことも考えなければなりませんし、体が弱って入院するようなこともあるかもしれませんから、息子に対する投資教育どころではなくなるかもしれません。
 乙が死んだあとで資産だけが残っても、それをどうするべきか、息子は考えられないかもしれません。これが投資教育の失敗であることは明らかです。
 このブログは、妻や息子が読んで、投資に関する知識を身に付けてほしいと思って書き始めたのですが、ブログを読むだけでは明らかに不足です。(いや、そもそも妻や息子がこのブログを読んでないというツッコミはしないでおきましょう。)
 ではどうするか。これがまた悩ましいところなのです。
 いうまでもなく、お金があったとしても、それが息子や孫の幸せにつながるかどうかは、まったく別問題です。
 それとは別次元で、息子に対する投資教育が必要だと思いつつも、それを実行に移せない問題があるということがいいたかったわけです。

 このブログの読者の方々の中には、20代〜30代の若い方もいらっしゃるだろうと思います。そういう方々はこの問題をどうお考えなのか、教えていただけると幸いです。


posted by 乙 at 04:01| Comment(21) | TrackBack(1) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
息子さんに乙さんのブログURLを教えるというのは
いかがでしょうか?
その試行錯誤の形跡が参考になるのでは??と…
Posted by beerrr at 2010年01月31日 05:48
beerrr 様
 本文で書くのをうっかりしましたが、息子には乙の URL を知らせてあります。
 しかし、読んでいる形跡はありません。いや、たまに読んでいるのかもしれませんが。
 忙しくて読んでいられないのかもしれません。
Posted by at 2010年01月31日 06:27
 はじめまして。いつもためになる記事をありがとうございます。

 給与から一定額強制的に貯蓄(財形など)へ回すこと、必要のない保険には入らないこと…など、基本的なことさえ伝えておけば、後は本人が財産形成の過程で学んでいくのではないでしょうか。
 いつの間にか積み上がっている財形を見て、時間が力になってくれることを身をもって知るのが、資産を守ろうと思うきっかけになり、親から財産を引き継いでも大切にして、自分なりに投資を続けてくれるのではと思います。

 今まで乙川さまの背中を見てきた息子さん達ならその程度で充分だと思うし、今は無関心だとしても亡くなった途端、父の遺した物(考え方など)を知ろうとして、このblogを読むのではないかと思います。息子さん達の力と、今までの教育を信じていれば、きっと大丈夫ですよ。
Posted by 三匹のこぶた at 2010年01月31日 08:34
乙さん

はじめまして。
いつも興味深く拝見しております。

私は20代後半になりますが、社会人になる前に金融・投資教育は終えておくべきではないかと考えております。

というのも社会人1年目で保険のセールスに騙される人(勧誘され契約してしまう人の方が表現がいいのでしょうか)が身近にもこれほどいるとは思いませんでした。

それに周りでは貯金が基本。果てはFXで一儲けなど…私もかつては株、先物などで大損した輩ですが、やはり無知であったのです。事前に公教育で一定の知識があれば、あまり回り道をせず今のインデックス投資に辿り付けたのではないかと。

Posted by ももの木 at 2010年01月31日 10:03
三匹のこぶた様
 コメント、ありがとうございます。
 ブログを書いておいても、何年も書きつづると、とても全部は読めなくなってしまいます。
 やはり、基本的なことだけを伝えて、あとは本人の判断に任せるしかないですね。
 投資の前に、まずは貯蓄のあたりから順次伝えるべきかもしれません。
Posted by at 2010年01月31日 10:30
ももの木様
 確かに公教育で取り上げるべきことのようにも思いますが、現実に行われていない以上、何とか、考え方のエッセンスだけでも、息子に伝えておきたいと思います。
 社会人1年目で保険に入るというのはムダである場合が多いでしょうね。でも、自覚がないと「皆さん入っていらっしゃいますよ」などといわれて加入してしまいそうです。
 となると、乙の息子の場合はもう遅すぎたということになりましょうか。
Posted by at 2010年01月31日 10:34
>このブログは、妻や息子が読んで、投資に関する知識を身に付けてほしいと思って書き始めたのですが、


同じ思いでブログを書いておられるんだと思いました。
親となるとやっぱそうなりますよね。
こうしろというのではなく、自分で考えられる人間になってほしいし、その時の材料引き出しとして使ってくれたらなんて。

2つ目のブログはこの思いを形にするのに、エントリーの体系化と難しい言葉を排除しノウハウより考え方を重視し、投資より先に資産形成的な話を書いています。
メインブログの内容をまとめる形にしています。

まだ娘が小学生なので効果はわかりませんが、これから資産形成を始めようとする人が来てくれるのならそれはそれで意味があるのかななんて。

いつか壁にぶつかったときの引き出しになればよいのかなと思います。
直接伝えようとしても難しいですし、失敗して成長するのが人ですから。

他の方のコメントも参考にさせていただきます(^^♪

Posted by うさみみ at 2010年01月31日 11:00
うさみみ様
 おや、二つのブログをお書きなのですか。
 それはそれでおもしろいアイディアですが、ちょっとした負担ですね。
 考え方が変わっていくこともあるでしょうから、あるときにこれこれと書いたとしても、後日、それを直したくなってもくるでしょう。
 「まとめ」はそれなりにむずかしいものだと思います。
Posted by at 2010年01月31日 12:07
まだ子供がいません。30代前半です。資産を運用すればいいだけではない、しっかり正社員として働いてしっかり資産形成の元となるタネ銭?というといいすぎですが自分が生きていく方法、自分と社会との関係などを考えた後に投資教育が必要なのかなとも思います。

お金を持ったときに何をすればいいかを教えるというのがひとつの親の仕事でしょうか。

アルバイトでもお金を得ることがありますかね。。
とはいえ難しいことと感じます。
Posted by 矢向 at 2010年01月31日 14:17
そうなんです。2つ書いています。
メインブログでは今書きたい事を書いて、だいぶ時間を空けてからサブでまとめ直すようなイメージです。

考え方が変わっていくのは普通だと思うので、2つ目のブログは過去の記事を修正するスタイルもアリにしています。

娘たちが引き出したい?キーワードで整理することは、自分にとっても過去のブログ記事が今記事を書くことで消えて行くような空しさから救ってくれる気がするのです。

労力は…少し増えますね。(笑)


Posted by うさみみ at 2010年01月31日 14:37
はじめまして。
いつも勉強させていただいてます。
(シーゲル氏の新興国に対する評価への見直しとか、特に参考になりました)

現在子なしの30代前半です。
就職直後の生命保険勧誘に始まり、FXやベトナム株投信、投資用ワンルームマンション等、一般市民からお金を巻き上げようとする金融業界の動きは多々あることから、利殖のみならず生活防衛の観点からも投資教育は出来るだけ早くするのがいいかと、個人的には思います。
住宅購入の際の金利に対する鋭敏さ、転職時の目利き、政治への意識、退職金の運用など、人生のあらゆるステージで金融知識は必要だと思います。
退職金の運用で大失敗すると本当に孫の代まで大変になってしまいますし…
Posted by SS at 2010年01月31日 19:10
はじめまして。
いつも乙さんのブログを興味深く拝見しております。

現時点でご子息に対して投資のことをもっと知って欲しい、という観点から私の経験も踏まえてコメントいたします。
ちなみに私は31歳(既婚・子一人)ですので、ご子息の立場に近いかと思います。

ご自身がこれまでに読んできた本で、役に立ったものを渡してみてはどうでしょうか?
いきなり投資のノウハウといった内容の本ではなく、経済・財政などの内容からというのも良いかと。
経済の話題であれば社会人として役に立つでしょうから。

「社会人であれば、自分で本くらい読んでいるだろう」と思われるかもしれませんが、意外と効果はあるかもしれません。

私も親から本を渡されることがあり、色々と新しい発見がありました。
実際、投資(資産運用)を始める後押しとなるひとつのきっかけとなりました。

私も一児の親として、お金のことをいかに子供に教えるか、ということは考えるところですが、先ずは本を与えてみようかと思ってます。
(私の場合はまだ先のはなしですが)
Posted by Gaius at 2010年01月31日 20:47
こんばんは、空野です。
28歳です。
結婚していませんし子供もいませんが、将来、自分に子供ができたら「ファイナンシャル・プランニング技能士 3級」を大学生1年のときに取得させたいです。
私は社会人になってから取得しましたが、金融・税制・保険などを総合的に学習できるすばらしい国家資格だと思います。
あとは生前贈与した金融商品で少しずつ本人が投資を実践すれば良いですし、なにより20歳から対応が始まる国民年金、税制対策、保険、そして相続について会話が成り立つ (内容を理解してもらえる) ようになるのが良いです。
例えば「国民年金は無理して払わず学生猶予をして、社会人2年目から支払うと税制上有利だよ。」や「20歳から長期 (インデックス) 投資を始めれば有利だよ。」などのアドバイスも伝わります。
Posted by 空野歯車 at 2010年02月01日 02:02
SS 様
>就職直後の生命保険勧誘に始まり、FXやベトナム株投信、投資用ワンルームマンション等

 いやはや、乙の失敗の経験が全部当てはまります。
 生命保険は、乙の公務員時代に、共済組合の何とかいうプランに入っていました。(転職時に止めましたが。)
 FXにも一時手を出しました。このブログでも何回か記事にしました。
 ベトナム株投信でも損失を出しています。
 投資用ワンルームマンションも買いました。
 それぞれの問題点が、今はわかりますが、当時はわかりませんでしたね。投資の勉強をまったくしていませんでしたから、そんな状態でお金だけを持つと、いいことはありません。
 まあ、結果的に大きく損を出したわけでもないので、ほっといていますが、もっと投資について意識していれば、そういう回り道はしなくて済んだはずです。
 息子たちには、そういう意味で、正しい投資教育をしたいと考えているのですが、なかなか思うようにいきません。
Posted by at 2010年02月01日 04:36
Gaius 様
 なるほど、「本を渡す」のはいいかもしれませんね。
 まずは、新書1冊とか。
 最近は、本を図書館で借りることが増えたのですが、以前は買って読んでいましたから本棚一つ分くらいあります。その中で、役に立たないものを捨てて、整理して、息子に順次渡してみるというのはいいことかもしれません。
Posted by at 2010年02月01日 04:40
空野歯車様
 なるほど、FP3級ですか。
 乙は考えもしませんでしたが、それも一つのやり方ですね。
 大学1年生のうちにというのはいいアイディアです。
 無事、取得できたらお小遣い3万円とかもありですね。
 国民年金が20歳から加入しなければならないとしたら、その前に基礎知識を得ておくというのはすばらしい話です。
 乙の場合、長男が学生時代に国民年金に加入することになったのですが、初めの2年間だったかは、親(扶養義務者)が払う義務がありました。払った結果の領収書は息子に渡しましたが、3年目には本人が払うことになったので、その時点で息子がどうしたのか、知りません。
 この段階で、少しはお金の話をしておけばよかったですかね。そのときはそのときでなんやかやと忙しくて、話す時間も取りにくかったし、乙自身が本格的な投資をしていたわけではなかったので、そういう気持ちにはなれなかったですね。
Posted by at 2010年02月01日 04:50
定期的にホームページを拝見いたしております。30歳既婚子供1名です。
私は乙様と反対で親になんとか投資に興味を持ってもらいたいと本を渡したり、話をしたりしてきましたが、まったく効果はありません。
同じ親から生まれてきても、弟も同じように関心がありません。
本は押し付けられるとさらに読む気を失うらしく、話をしても相手に興味が無いので盛り上がりません。
本人ではない外野で頑張ってもあまり意味がなく、家族でもその点は思うようにならないと割り切るしかなさそうです。
妻だけは時間をかけて興味を持ってもらえるように活動中ですが、ちょっと興味をもってもらうのに既に6年近く時間が経っています。
期待しない中で、辛抱強く関心を持ってもらえるように手を変え品を変えいい続ける以外にないようです。ね。。
Posted by TED at 2010年02月01日 11:02
たとえが悪いかも知れませんが、
息子さんたちからしてみれば、
投資や貯蓄に関してあれこれ言われるのって、
セックスの仕方を教わっているようなモノかも。

それらは勝手に覚えたり研究するものであり、
我が親からそのやり方を教わるなんて、
引くことあれ、絶対楽しいハズがありません(笑)

避妊の仕方(絶対に手を出してはいけない商品)さえ
教えておけば、ある程度の年齢になれば
楽しみながら勉強されると思いますよ、

私は投資も女も回り道しまくりですが、
いい勉強になりましたし、いい思い出でもあります。

ホント、三匹のこぶたさんのおっしゃる通り、
乙さんの背中を見て育ってらっしゃるでしょうから、
投資についてもそのうち父のやっていたのはこれか!
と分かる日が来るのではないでしょうか。

私の親は投資には全く興味のない親でしたが、
技術書をずっと呼んでいた記憶があり、
当時の親の年齢に近づくに従って、私もそれらの
本に興味を持ちはじめています。
父と息子なんて、そんなモンでしょう。
Posted by あに at 2010年02月01日 11:44
TED 様
 なるほど、興味を持ってもらうことは難しいですね。
 人は誰でも、年を取れば投資家になるしかないのですが、そうなってからでは「長期投資家」にはなれないわけで、(いや財産を子どもに引き渡すつもりならば「長期」投資家であることも可能ですが)なかなか悩みが深いものです。
Posted by at 2010年02月01日 22:50
あに様
 なるほど、教えなくてもいいと割り切ってしまうのも一つの立場ですね。
 「技術書」というのは投資関係の技術書のことですね。
 そういう本を読んでいらしたお父様はエライ人だったですね。
Posted by at 2010年02月01日 22:53
投資教育は特に必要ないと思います。


理由は、三匹のこぶたさん、
あにさんと同様に、
乙川さんのご子息であれば、
いずれ自分のご意思で、
適切な時期にはじめられると
思っているからです。


それに、
興味がない状況で教えられるよりも、
必要に迫られたときに、
自分の意思ではじめたほうが、
身につくことが多いと思ってます。




>若干の財産を息子に残すことができそうな気がしています。。


お金以上にこのブログ自体が財産だと思います。

ご子息がうらやましいです。
Posted by 4460n at 2010年04月01日 22:47
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子どもの投資教育、お金教育
Excerpt: 尊敬する資産形成の先輩である乙川さんが「子供の投資教育」について書いておられます。子どもさんが結婚されているので、投資教育ということですが、うさみみ家の娘たちは小学生なのでまだ「お金の教育」という段階..
Weblog: 30歳代からの資産運用〜よちよち投資家のブログ
Tracked: 2010-02-02 21:51
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