資産運用世界最大の米ブラックロックが日本で ETF を強化するというのです。iシェアーズのブランドは有名ですから、期待できる話です。
水瀬さんのブログで記事の一部が読めます。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-1324.html
いくつかのブログで、これについてコメントしています。
http://blog.livedoor.jp/tsurao/archives/1321339.html
http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/ishares-a2ad.html
しかし、乙は、あまり期待できないような気がしています。
もちろん、たくさんの(多種類の)ETF が日本市場に上場されることは望ましいことです。問題はその後です。はたして、それらの ETF が投資家に信頼されて、純資産残高が順調に増えていくでしょうか。増えていくならば、それはその ETF が長期的に運営されることにつながり、望ましいことだし、うれしいことなのですが、そうはならないような気もします。
そう思う理由は、日本ではインデックス投資が一般化していないことです。インデックスファンドはさほど売れているようにも思えません。多くの人は証券会社の営業マンが勧める投信を購入しているのではないでしょうか。さらには、海外投資も一般化していないように思います。ここでいう海外投資は「海外に対する投資」の意味です。日本株や日本債券を中心に考える投資家は相変わらず多そうです。
さらに、世界の僻地・日本で上場しても、その売買時間帯が世界の中心・アメリカの証券市場の売買時間帯とずれているため、変な価格が付いたり、業者の裁定が起こるとしても、そのサヤ幅が比較的大きい(その分、投資家が損をする)というようなことがあるのではないでしょうか。さらには、二重課税問題
2010.1.9 http://otsu.seesaa.net/article/137793414.html
なども悪影響があるかもしれません。
こんな状況だと、せっかくブラックロックが乗り出そうとしても、結果的に投資家からの支持を集めることができず、つまりは長期的に継続できず、中途償還されてしまうというようなことにもなりかねません。
乙は、そんなわけで、期待する面がある一方では、ホントにうまくいくのかと懐疑的な面も持っています。
では、どうするべきか。
答えはそれぞれの投資家が自分で考えなければなりません。日本市場に上場する ETF がいいと思う人はそれに投資すればいいですし、そうでない人は別の手段で投資すればいいだけの話です。
参考記事:
2009.11.20 NY株と連動 投資信託東証へ上場
http://otsu.seesaa.net/article/133403451.html
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当地のETF熱はますます加速気味で、これからActively managed ETFが続々開始されるとか。これじゃあ、投資信託とどこが違うのか、何だか看板だけ派手なFTFバブル期を迎えたみたいで、業者の熱にうかされないようにしないと。
iシェアーズからバンガードへの変化があるのですか。
確かに、バンガードの低コスト主義はすごいですからねえ。
個人投資家が考え方を変えるだけで資金の動きに影響を与えるというのはすばらしいことです。こういう状態ならばこそ、活発な「競争」がもたらされるのでしょう。
アメリカの状況はうらやましいとさえ思います。