2006年03月06日

株の売買

 乙は、株式投資もやっていますが、売買しながらいつも不思議に思うことがあります。
 株の売買は、売り注文と買い注文があって初めて取引が成立することになります。つまり、株を売買しているということは、いつもその株の騰落に関して自分と反対の予想をしている人がいるということになるわけです。乙が株価の上昇を予想して買っているときに、別の人はその株の下落を予想して売ってくるわけで、だから売買が成立します。
 世の中には、判断が分かれる問題がたくさんありますが、株価は、それを前提にして成り立っています。おもしろい世界です。ま、はっきり言えることは、この先の株価の上下の予想は誰にもできないというところでしょうか。
 さて、これを前提に考えると、ある人が株で儲けるときは、一方で必ず株で損する人がいるということになります。株で儲けるということは、他人を損させることで成り立つ面があるということになります。
 そうでない場合というのは、株の多くの銘柄が順次値上がりしていくような場合です。平均株価が上がっていく場合が典型的です。この場合は、株を売った人はそれまでの取引で儲けが出たわけですし、買った人も、その後の値上がりで儲けが出るわけです。逆のケース、つまり平均株価が下がっていくケースでは、みんなが損失を出します。その意味で、株の売買はタイミングも大事だということになります。
 このような株価の上下の特性を考えると、短期的な売買を繰り返して儲けを出していくというやり方は、どうも間違っているような気がします。第1に、短期的な取引というのは頻繁な取引ということですから、売買手数料が中長期よりも相対的に多くかかってくるので、ある程度の期間を通算すると儲けを出しにくいと考えます。第2に、このやり方は自分の時間をかなり使います。株に本格的にのめり込まないと、短期投資は無理でしょう。乙は、基本的にサラリーマンですから、株の取引に費やす時間があまりありません。つまり、乙にはこのやり方が向いていないということです。第3に、このやり方は他人を踏み台にして勝ち上がっていくやり方ですから、自分が他人よりも(情報の入手などで)能力的に優れている場合しか通用しません。乙は、どうがんばったってプロ並みに対等に戦えるわけがありません。そうすると、乙の株取引の能力が市場参加者の平均よりも上だということはありえません。確実に平均を下回ります。
 では、どうしたらいいか。やはり、株の売買も長期的な視点から考えるべきだということになります。個人投資家の場合、15年とかの長い投資期間があります。この点で機関投資家よりも有利な場合があります。一時的に資産が下落しても、あまり気にしなくていいということです。機関投資家だと、毎年の決算などが気になるところでしょう。
 もっとも、長期的な視点に立つしても、個人投資家の集める情報はたかがしれていますから、たぶん、以下の二つのやり方がいいのではないかと思います。
 第1に、平均株価が上がっていくときに株をある程度の期間に渡って保有することです。これは景気の上昇期と言い換えてもいいでしょう。日本株なら、ある程度は感覚的にもわかりますから、不景気が終わりそうになったときを見計らって株を購入し、景気のかげりが感じられてきたら株を売却するというようなことです。株の銘柄に関しては、どれでもそこそこの成績(平均的な成績)になりますから、適当に選びます。このやり方は、景気の下り坂の時は「株を保有しない=株の取引をしない」ということになります。休むのも重要な戦略ということです。この場合、信用取引で積極的に「株を売る」ことも可能ですが、非常にハイリスクなので、乙は信用取引はやりません。
 第2に、運用は専門家に任せるということです。つまり投資信託を買うという方法です。長期投資をうたい文句にするようなファンドに(手数料 1% 程度を払いながら)参加するということです。
 日経新聞の3月5日号に興味深い記事が出ていました。2000年から2006年の6年間の日本株の投資信託の成績を調べた記事ですが、前半3年の株価の下落期と後半3年の上昇期を対比的に見てみると、成績のいいファンドは、下落期の損失があまり多くなく、上昇期にはがっぽりと儲けています。(乙の買っているさわかみファンドは全27ファンドのうち第2位の成績でしたね。)
 株の取引は、買うときの銘柄の選択も買うタイミングもむずかしく、さらにそれを売るタイミングはいっそうむずかしくなります。時間のない乙のような人間には、長期的視野に立つ投資信託におまかせするのがベストな選択かもしれません。
posted by 乙 at 06:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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