2006年03月11日

使える銀行と使えない銀行----新生銀行とみずほ銀行

 乙は、メインバンクとして第一勧業銀行→みずほ銀行をずっと利用してきました。メインバンクということの意味は、給与振り込みと各種公共料金の自動引き落としをこの口座にしているという意味です。クレジットカードの引き落としもここですし、住宅ローンも2回ほど借りたことがあります。30年ほどのつきあいということになります。
 しかし、最近、乙はメインバンクを新生銀行に変えてしまいました。給与振り込みとクレジットカードの引き落としをここに移しただけで、公共料金の引き落としはみずほ銀行のままなんですけれど、まあ、何かと銀行振込でいただくものもありますから、公共料金はその範囲で収まってしまうというわけです。
 なぜ新生銀行に変えてしまったか。
 何といっても、新生銀行では、ネットによる全銀行に対する振込が1ヶ月5回まで無料でできるというサービスが大きいのです。
http://www.shinseibank.com/news/news_furikomi.html
振り込み回数が5回をすぎると1回ごとに300円かかります。
 乙は、自宅のパソコンからネット経由で指示を出します。簡単・便利で、大変スムーズです。
 1000万円以上の口座残高(預金だけでなく、新生銀行で購入した投資信託も含まれます)があると、毎月30回まで無料で振り込みできるのですが、乙の経験では月に30回も振り込むことはありません。ネットでの買物ではだいたいクレジットカードが使えますから、銀行振込は不要です。というわけで、乙の場合、1ヶ月に5回もあればほぼ間に合います。(できれば、300万円の口座残高で月10回分無料とかいうサービスがあればありがたいのですが。)
 みずほ銀行では、振込手数料がとても高いです。http://www.mizuhobank.co.jp/fee/index.html の記述により、窓口とネットの場合を以下に示します。

                 窓口 ネット
みずほあて 3万円未満   315  105
        3万円以上   525  210
他行あて  3万円未満   630  210
        3万円以上   840  420

 ただし、http://www.mizuhobank.co.jp/mmc/tokuten/furikomi.html にあるように、銀行が優良顧客と認める人には、手数料が割引になります。
 それにしても、なぜこんなに振込手数料が高いのでしょうか。乙は、みずほ銀行に行ったときに、窓口の人に聞いてみたことがあります。そのときの答えでは「お客さんが皆さんパソコンからの振込をしてくださるならば、手数料は安くできるのですが、当行には、以前からの(年配の)お客さんや、そもそもパソコンを持っていないようなお客さんもいらっしゃるので、そういう人に対応するためには窓口での扱いも必須で、それには人件費がかかり、したがって手数料が高くなってしまうのです。」と説明されました。
 こういう説明を聞き、乙は、残念ながら、みずほ銀行をメインバンクにしておく意味はないと悟りました。
 当たり前のことですが、個人間にもいろいろな格差があります。パソコン(ネット)を使える人、使えない人の差は、デジタルデバイドという名前も付くぐらいに有名ですが、銀行の預金額だって、多い人から少ない人までいろいろいます。それに応じて、銀行もさまざまな対応をしてくるわけで、預金額が多い人に預金金利を上乗せしたり、住宅ローンの利率を下げたり、ATM利用料を安くしたりすることくらいは当然です。銀行が個人の顧客に対する対応をいろいろ変えてきているのですから、個人も(自分自身の特性によって)銀行を選ぶべきです。みずほ銀行のこの考え方では、高コスト体質がなかなか変わらないだろうと思えます。乙は、みずほ銀行における個人にとっての利便性が改善される見通しは今後とも少ないと思います。
 最近の超低金利の継続を考えると、銀行も口座管理料を導入しなければならないときになったように思います。口座残高が100万円以下の場合は、毎月300円をいただくとかいう感じです。マイナスの利子と考えてもいいでしょう。こうすれば、低額の預金は(口座管理料の支払いで)自動消滅します。こうしないと、わずかの預金を保全するために、大変なコストをかけていることになり、銀行としてやっていけません。その上で、ネットによる振込手数料はぐっと安く抑えることができます。
 銀行は、もう少し競争しなければなりません。新生銀行が月5回の振込無料としているならば、当行もそうしますといわなければ競争になりません。みずほ銀行にはそのような姿勢がありません。ということは、みずほ銀行はさほど預金もしない個人の客などは相手にしない(したくない)という姿勢なのです。大企業を向いているといえばいいのでしょうか。銀行は、政府からの公的資金の投入などで助けてもらっていますから、個人客は相手にしないなどとは口が裂けても言えませんが、しかし、実態はそういうことです。大手都市銀行の振込手数料を比べてみると、どこも似たり寄ったりです。つまり、都市銀行は個人客を無視しているのです。そういう銀行は、個人客として、利用する価値がありません。
 乙は、ゴミ投資家として、預金はそんなにありませんから、そんなことを考えて、みずほ銀行をメインバンクから外し、新生銀行をもっぱら使うことにしました。また、月5回を超えて振込をする場合もありますので、イーバンク銀行も利用しています。ここの振込手数料は、イーバンク銀行の口座あてなら無料で、他行の口座あてなら160円です。メルマネという相手のメールアドレスで送金できる仕組みを使えば100円で振り込めます。
 ちなみに、以前は、イーバンク銀行で、毎月1回、3万円以上の入金があると210円の手数料をバックしてくれるサービスがありました。これと新生銀行の無料振込を組み合わせると、毎月3万円の移動で 210 円のリターンがあることになり、0.7% 相当ですから、年間 8.4% と大変おトクでした。しかし、2005年5月でこのキャッシュバックサービスがなくなってしまいましたので、乙は悔しい思いをしました。
 みずほ銀行をメインバンクにしていたときには、給与振り込みがみずほ銀行宛にありますから、新生銀行から振り込みをしようとすると、みずほ銀行から新生銀行に現金を移さなければなりません。みずほ銀行から新生銀行に振り込みをしたら、上記の手数料がかかってしまいますから、無料で現金を移動させるために、みずほ銀行の ATM で現金を引き出して、郵便局かセブン・イレブンの ATM まで持参することになります。まあ、これくらいの手間はかけてもいいのですが、みずほ銀行では、去年から1日あたりの ATM 引き出し額が50万円に制限されてしまいました。http://www.mizuhobank.co.jp/info/atm_gendogaku_henko.html
そのために、相当不便になってしまいました。乙としては、1万ドル相当(約120万円)くらいは自由に引き出したいと思います。みずほ銀行では、事前に届け出ておけば、200万円まで引き出せるという話ですが、またまた届け出が必要になり、面倒です。もしかすると、こういう届け出が有料かもしれません。それよりは、新生銀行をメインバンクにすれば、問題は全部解決です。
2006.3.15 追記
http://otsu.seesaa.net/article/14827287.html
にみずほ銀行とネット銀行(新生銀行とイーバンク銀行)の通帳の比較を書きました。よろしければご覧下さい。

2007.3.3 追記
http://otsu.seesaa.net/article/35096631.html
に、妻の新生銀行口座開設について書きました。よろしければご覧下さい。

posted by 乙 at 00:32| Comment(0) | TrackBack(3) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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