2010年04月29日

ゴールドマン・サックスの取引の問題性

 日経新聞4月27日夕刊に載っていた記事で、次のようなものがありました。(以下、乙なりに概略を示します。)米上院国土安全保障・政府活動委員会のレビン小委員長の発言ですが、ゴールドマン・サックスは、顧客に住宅ローン関連の有価証券を売る一方で、住宅市場(の下落)に賭け巨額の利益を得たというのです。証券化商品を投資家などに販売する一方で、それを自社取引として空売りしていたわけです。(記事の概略はここまで。)
 GSが結果的に儲けたか損したかは問題ではありません。金融取引は、確実なことではなく、リスクがあることですから、予定通りに相場が動かない可能性もあるわけです。結果的に儲かったから犯罪だ、儲からなければ犯罪ではないというのは基準としておかしいと思います。儲かったかどうかでは判断できません。
 自社で大量の空売りをしているというのは、これから価格が下落すると予想しているわけですから、そういうものを投資家に売ること自体、投資家に損失をかぶせようとしているということになります。そのような取引をすることは果たして公正な取引かというところが問題です。
 もちろん、投資家の側が、是非買いたいということで、GS側に話を持ちかけるような例もあるでしょう。個々の取引自体はさまざまなものがあります。(GSに取引を持ちかけることができる投資家は、当然機関投資家でしょう。)投資家が買いたいといってくれば、金融商品を売って、なにがしかの手数料を受け取るのは仲介業をする以上、当然の行動です。
 金融取引では、売る側と買う側がいて取引が成立するわけですから、同一企業が一方で売りながら一方で買うということ自体は問題ではないように思います。
 というわけで、乙はGSの立場はあり得ると思います。
 米証券取引委員会(SEC)は、GSを証券詐欺の疑いで訴追しました。投資家に(自社が空売りをしているという)重要情報を開示しなかったことを理由としているようですが、これが「詐欺」でしょうか。
 何というか、事後的に、儲けた会社をたたいているように見えます。単なるやっかみか何かのようです。
 このあたり、正否の判断は微妙な問題かもしれません。乙は、「詐欺」とまではいえないような感覚です。
 しかし、このようなSECの判断により、GSの株価は急落しました。
http://news.livedoor.com/article/detail/4741084/


posted by 乙 at 05:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
証取委についで連邦検察が詐欺容疑でGSに対する捜査開始しました。詐欺容疑での立件はかなり困難だと言われておりますが、今回の捜査については国民世論の厳しい風当りが後押ししております。一般市民が直接被害を被った訳ではありませんが、莫大な税金投入で大金融機関を救済したことへの国民の不満がGSをスケープゴートにしてしまた感もあります。それに加えて、クリントン大統領時代にルービン氏が財務長官に起用されて以降、伝統的に財務長官とか次官クラスのポジションにはGSから沢山起用されており、とりわけGSの異常なまでの連邦政府に対する影響力に金融業界内部からも冷ややかな反応があるようです。おおかたの見方では、法律的にはGS社は深刻な問題には至らないだろうと言われております。但し、顧客離れは止められないのではないのでしょうか。2008年のサブプライム問題ではヨーロッパの銀行がGS社から住宅債権を大量に購入したためにドイツの銀行とフランスの銀行が深刻は債務超過に陥っております。そのために米国以上にEUの監督機関からの厳しい訴追があると予想されます。法律的にはともかく、甚大な被害を受けた顧客は、もうGSとの取引は遠慮したいのが本音ですから、今後ヨーロッパにおける同社の営業には深刻な影響があると思います。誤診スレスレで子供や親を失った家族は、たとえその医師や病院が法律的に問題なかったとしても、二度とその医師とか病院を利用したくないのと同じ心情ですね。
Posted by 通りすがら at 2010年05月01日 06:30
通りすがら様
 乙は、関連情報を持っているわけではないので、新聞記事を読んだ程度で、ブログ記事を書いてしまいました。
 詐欺に該当することになるのかどうかは、これから決まることです。
 しかし、新聞を読んだ限りでは、こんなことで「詐欺」と認定されては、GSがかわいそうだなあと感じました。
 そういう簡単な話です。
Posted by at 2010年05月01日 22:47
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