2010年05月05日

日本赤十字社東京都支部への寄付

 乙の場合、日本赤十字社東京都支部への寄付は、実は大したことありません。町内会で 500 円(以上)を一斉に集めることになっており、それを拠出しているだけです。毎年1回のことですし、お付き合いという感じで、出しています。乙の住んでいるところでは、十数軒で一つの班を構成し、各戸が順番に班長を勤めるのですが、乙が班長になったときは乙が集金係になりました。500 円を越える金額を寄付しようとする家はありませんでした。横並び意識でしょうか。一人だけ5千円寄付したら、目立つし、今後よくない影響があるかもしれないと危惧します。
 そんなわけで、あまり意識的な寄付ではありません。
 今年も、そんな時期になり、先日、寄付の依頼がありました。
 ふと日本赤十字社東京都支部の寄付の依頼状の裏を見ると、支出の概要が書いてありました。
 平成20年度の活動資金ですが、総額 1,373,221,969 円ということで、使途は以下の通りです。
  救護・救援活動 32.7%
  奉仕団・青少年赤十字の支援 13.1%
  救急法・健康生活支援講習等の講習 3.2%
  献血の推進 10.0%
  看護師養成 0.8%
  赤十字会員(社員)の加入促進 10.1%
  広報活動 5.9%
  福祉施設の運営 3.6%
  活動の運営管理 20.6%
 実際は、人件費などをどの費目で出しているのか、これだけではわかりませんので、いわゆる管理経費の割合を算出することもできません。
 とはいえ、一般的には、活動の運営管理 20.6%+広報活動 5.9%+赤十字会員(社員)の加入促進 10.1% くらいかなと思われます。だとすれば、36.7% ということで、まあまあそんなものかもしれません。

 日本赤十字社東京都支部は
http://www.tokyo.jrc.or.jp/
がホームページです。
 日本赤十字社全体では、
http://www.jrc.or.jp/
がホームページです。
 ネット内を見てみると、東京都支部の平成20年度決算報告があります。
http://www.tokyo.jrc.or.jp/katsudo/shibu/kessan.html
これによると、平成20年度の歳入は 2,313,778,479 円、歳出は 2,151,715,875 円となっています。
 上記の紙の裏の金額と一致しません。ネットの決算をよく見ると、歳入の中の「社資収入」に一致します。「社資」は寄付金のことです。
http://www.tokyo.jrc.or.jp/kodomo/sekijuji.html
には、「赤十字の資金は社資(しゃし)(寄付)で成り立っています。」と書いてあります。
 それにしても13億円というのは少額です。そんな程度しか寄付が集まらないのでしょうか。大口の寄付もありそうですが、仮に1世帯が 500 円ずつ出し合ったとして、計算してみましょう。
http://cgi.mobile.metro.tokyo.jp/aps/tosei/oshiete/data_04.html
によれば、東京都の世帯数は 6,245,214 世帯とのことですから、3,122,607,000 円集まるはずです。ということは、赤十字の寄付を 500 円ずつしている人は東京都の全世帯の4割程度ということになります。実に少ないものです。
 この数字をどう解釈していいか、わかりませんが、乙は、日本では寄付文化が根付いていないためだと考えます。
 これについては、以前にもブログに書いたことがあります。
2009.10.2 http://otsu.seesaa.net/article/129304886.html

 なお、紙の裏にあった「使途」は、上記の決算では費目が違っていて、何が何に該当するのか、わかりませんでした。
 せっかく情報公開しているのに、こういうずれがあるのでは、残念な話です。
posted by 乙 at 05:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 消費生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
乙川さん、はじめまして。
最近から拝見させていただいて、勉強させていただいております。

確かに寄付文化は根付いてないですね。
認定されたNPOに寄付したら、税金から控除できるような制度を政府が検討中らしいです。
動機が本来の寄付とは違うかもしれませんが、寄付文化が根付く一助にはなるかもですね。

自分なんかはきちんと使われているのかわからないので、寄付はあまりしないのですが、直接NPOにする形ならする気持ちが出てきそうな気がします。
Posted by sk at 2010年05月05日 15:15
sk 様
 現在でも、寄付金控除の対象になる組織はいろいろとあります。
 寄付をすると、あとで詳しい決算書などを送ってくるところもありますので、1〜2年は捨てるつもりで少額の寄付をしてみる手があると思います。
Posted by at 2010年05月05日 15:43
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