2006年03月19日

エー・エム・アイ・キャピタルの不動産ファンドは2006年末で解約するつもりです。

 乙は、不動産ファンドにも投資しています。エー・エム・アイ・キャピタルのものです。2005年7月に投資開始で、まだまだ始めたばかりです。
 http://www.ami-capital.co.jp/ が会社のホームページで、http://www.ami-capital.co.jp/02_amifand.html が不動産ファンドの説明です。中古のマンションを安く入手し、必要な手を入れて高く転売するというビジネスモデルで、この業界に精通していれば、中古マンションの仕入れ価格を安くできる(そういう物件を探してくることができる)というわけで、このやり方はそれなりにいけそうな気がします。
 このファンドは、投資信託とは違って、匿名組合を利用したもので、私募ファンドなどと言われます。平成13年度 12.24%、平成14年度 10.11%、平成15年度 4.04%、平成16年度 8.26% という配当実績で、まあ順調に運営がなされてきたので、乙も手を出してみたというわけです。
 さて、今、平成17年度(2005年1月1日〜12月31日)の決算が出てきた段階です。結果はどうなったか。何と、0.87% にしかなりませんでした。運用報告書によれば、2005年11月〜12月にかけて、マンションの売買が極端に少なくなってしまい、利益が伸びなかったとのことです。こんなところにも姉歯事件(マンション強度偽装事件)が影響しているんですね。
 この匿名組合契約は、1年以上経たないと解約できない契約になっています。解約時期は毎年末です。6月にも解約できますが、その場合、その年の配当が受け取れません。乙の場合は、2005年7月開始ですから、2006年6月には解約できません。乙としては、平成18年度(2006年1月1日〜12月31日)の成績のいかんを問わず、2006年末で解約しようと思います。
 なぜ解約しようと思うようになったか。次のような理由からです。

(1) 乙にとって、出資金がやや多額である。
 乙の考え方は、分散投資で、いろいろな金融商品に分散して投資することを目指しています。
 この不動産ファンドは、最低投資金額がやや高く、乙の場合はゴミ投資家で、つまり資産が少ないですから、ここに投資していると「分散」になりません。1億円以上の資産がある人がその数%で数百万円を投資するにはいいと思いますが、乙の資産はそれよりも少なく、一つの金融商品への集中度が高くなります。
 いろいろ探すと、不動産の私募ファンドでももっと少額の投資が可能なものもありますから、むしろそちらを優先して考えてもいいかと思いました。

(2) 成功報酬5割が高すぎる。
 このファンドは、申込手数料がゼロで、成功報酬制になっています。これが5割です。つまり、会社(営業者)は、毎年 20% 程度の利益を上げ(あくまで目標ですが)、その半分の 10% を報酬として受け取り、出資者も半分の 10% を受け取るということになっています。
 成功報酬制のファンドはいろいろありますが、報酬割合はたいてい 20% から 25% くらいで、その他に固定報酬が運用額の 1% ないし 2% かかるというのが普通でしょう。すると、全体で 5% の運用益が出ると、2%〜3%分がファンド会社の取り分になります。10% の運用益ならば、3%〜4% が会社の取り分です。
 固定報酬がない場合は、成功報酬を2割よりは高くするべきです。乙が投資を決心したときには、成功報酬が5割でも、そんなに高いとは思えませんでした。しかし、今は考えがやや違ってきました。5割の成功報酬は高すぎるように思えます。

(3) 固定報酬がないと、安定的な運用はむずかしいのではないか。
 (2) で述べたこととも関係しますが、成功報酬制というのは、運用会社にとって、厳しいのではないでしょうか。平成17年度のように、0.87% の配当利回りの場合、会社も 0.87% 分しか利益が出ないわけで、数億円の出資金を集めても、会社側にはたかだか数百万円の利益しか回らないことになります。これではひとり分の給料にもなりません。会社としても赤字のはずです。次年度がんばればいいのかもしれませんが、やはりここは、会社が安定して営業を続けるために、固定報酬制を導入する(その分、成功報酬を減らす)べきだったでしょう。この場合、出資者は、ある時は元本割れすることになりますが、うまくいけば、大幅な配当も期待できることになります。

(4) 匿名組合の運営に不安がある。
 匿名組合は、実際上、出資者の監視のきかないところで、会社(営業者)側は何をやってもいいようなものです。出資者としては、匿名組合の運営に関して、あまり細かいことに口を差し挟む必要はないし、またそうするべきでもないと思いますが、一方では、そのような自由がある分、会社は匿名組合がどういう活動をしているかを出資者に説明する責任があると思います。乙の感覚では、この会社は、その説明が十分ではないように思えます。
 たとえば、平成17年度の貸借対照表を見ると、資産の部ではマンションなどの商品がほとんどを占め、匿名組合の目的に沿って運営されているようすがわかります。一方では、全体の1割ほどは、何かの投資に対する出資金になっています。また、損益計算書を見ると、営業外利益として多額の受取配当金があり、かろうじてこの配当のおかげで赤字決算にならずにすんでいるわけです。ということは、たかが全体の1割ではありますが、この出資金が匿名組合から何に投資されているのかは大事な情報であると思います。しかし、匿名組合から出資者には何に出資しているのか知らされません。
 この匿名組合は、マンションを転売することが主目的ですから、仕入れ値よりも安く売ったら、匿名組合全体の損失になります。しかし、決算書を見る限りでは、そうしているように見えます。実は、そうではないのかもしれませんが、そこはもう少し決算書に詳しく書いてもらわないと、判断できません。
 匿名組合の運営原則からすれば、会社は出資者に事細かく説明する必要はなく、今のやり方で問題はありません。しかし、逆に言うと、出資者は、そういう説明がないならば、契約を継続することに不安を覚え、解約しようという気持になります。

(5) 会社からの説明が少なすぎる。
 (4) の話と重なりますが、会社から出資者への説明が少なすぎることは、大きな不満です。
 たとえば、乙は、匿名組合契約を取り交わして、2005年7月に出資金を振り込みました。その後、12月31日で年度が終わり、3月はじめに決算報告書が送られてくるまで、会社からはひとことも連絡がありませんでした。あまりに不安なので、乙は 2006年になってからメールで確認しましたが。
 乙の感覚では、少なくとも、会社側が出資金の振込を確認した時点で、振込があったこと、つまり正式に出資者になったことを出資者に連絡してもいいのではないでしょうか。もちろん「知らせがないのはいい知らせ」という考え方もありえます。振込でトラブルがあれば、(契約通りに履行されていないため)当然会社から出資者に連絡があるはずで、そういう連絡がないのだから正常なのだという考え方です。しかし、出資者としては(特に初回の出資の時は)かなり不安です。投資の決断(振込)にいたるまでは、メールなどでいろいろ質問・相談したりしてきたわけですから、振込についても、メールで連絡があれば、それで安心できました。
 出資者に対する年1回の決算書の送付は最低限必要ですが、それ以外に、途中経過報告のようなものがあると望ましいと思います。3ヶ月に1回でいいでしょう。決算書の時期以外では、年間3回です。どんなマンションを購入しているのかとか、今、何戸くらいのマンションを抱えているとか、ちょっとしたことでも、連絡があれば、出資者としては安心できます。姉歯問題でマンションが売れないにしても、そういう事実を(決算よりも前に)事前に知らされていれば、ショックは和らぎます。
 出資者が多数で、そんな手間をかけていられないということはありません。全体の運用額とひとりあたりの最低投資金額を考えれば、出資者は 100 人以下ではないかと推測します。郵便を送るにしても、大した手間ではありませんし、今の世の中、メールアドレスを持っている人も多いでしょうから、メールで連絡すれば、それこそほとんどタダで連絡できます。
 出資者が多数(数千人〜数万人)いれば、むしろ、報告の手間は(相対的に)減るという考え方もあります。きれいなパンフレットを印刷することもできるでしょう。しかし、出資者が希望しているのは、そういうきれいなパンフレットではありません。紙1枚、メール1本でいいですから、途中経過報告がほしいと思います。これがあれば、上述の「振込金受領」の連絡などは不要です。自分が出資者の一部であることは明確ですから。

(6) 出資者数が少なすぎる。
 (5) にも書きましたが、出資者数は 100 人以下しかおらず、出資金総額は数億円程度と小ぶりです。乙は、投資信託と違って、このくらいの小規模のほうが小回りがきいていいのではないかと思っていました。
 しかし、一方では、安定的な運用のためには、もう少し規模が大きくてもいいだろうと思います。投資信託は純資産が20億円以上あるべきだという話(http://otsu.seesaa.net/article/12678037.html)とつながります。不動産ファンドの場合でも、同様ではないでしょうか。
 小規模であると、どうしてもリスク(成績の不安定さ)は大きくなると思います。1戸のマンションが売れるか売れないかで収益は大きく変わってきます。
 小規模=機動性あり=短期志向=不安定という戦略と、大規模=機動性なし=長期志向=安定的という戦略のどちらをどれくらい重視するかという問題になってきます。
 このあたりは会社の方針にもよりますが、乙としては、もう少し、出資者に情報を提供するようなことで、安定的・長期的な出資を出資者に継続してもらう努力が必要ではないかと思います。

(7) 利回りが悪い。
 ここまで述べてきたようないろいろな問題があると思っていたところ、今回の 0.87% という利回りが出資者に伝えられました。
 この配当利回りは、預金金利よりずっと高いのですが、これでは、乙の目指す平均 7% にははるかに及びません。4% ないし 5% あれば、投資を継続してもいいかと思いますが、0.87% では、継続はできません。
 利回りが悪くなると、会社としても利益が上がらないわけで、この匿名組合の活動にイマイチ積極的になれないでしょう。すると、ますます成績が下がることにもなりかねません。
 0.87% の利回りは、解約に向けて最後に引き金を引いたということになると思います。

(8) 今後の見通しがよくない。
 (7) の利回りの悪さは、さらに、今後の見通しへの悪影響へとつながるように思います。
 なぜならば、今回の 0.87% という利回りを知って、(予想外に低いということで)解約する出資者が多数出ることが予測されますが、もしも本当にそうなると、長期的に継続したいと思っている人がいても、多数の解約によってそれが思うようにたち行かなくなる可能性が出て来ます。特に、取得したマンションの販売がうまく行かなくなって、売るまで時間がかかりそうなときに、解約が続出すると、(その償還金にあてるために)現物資産を現金化しなければなりませんから、予定よりもかなり安値で売り急ぐ必要が出てくるかもしれません。その結果、事業全体としてますます採算が取れなくなってくる(利回りがいっそう低下する、ないし赤字になる)ということになります。
 そんなことを考えると、どうも将来の見通しは明るくないようです。これは、投資を継続しても、解約しても同じでしょう。
posted by 乙 at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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