http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2010/10/post-232.php
というものがありました。
結論からいえば、郊外にある大型ショッピングセンターを規制しても、地元の商店街が復活するわけではなく、単に既存のスーパーマーケットを儲けさせるだけだということです。
地方都市の中心部に広がるシャッター商店街は、それはそれはひどいものです。乙は、都内に住んでいるので、そういったことには普段まったく気がつかないのですが、たまに用事で地方にいってみると、昔とはようすが全然違っていることに驚きます。
今年の夏も、山形県のとある町に行ってきましたが、中心部は「商店街」と呼べるものはなく、メインストリートといっても役場や公民館をのぞくと、一体何があるんだろうという感じでした。
しかし、中心部から数キロ離れたところ(田んぼの真ん中ですが)には、イオンの大型ショッピングセンターがあり、その巨大さに圧倒されました。駐車場は 1,000 台分もあります。
実際、行ってみると、施設内には老若男女が集まっており、大変な賑わいぶりでした。施設の一部にはシネマコンプレックスがあり、若いカップルなどが大挙して押し寄せていました。レストランも何種類もあり、町の中心部では何を食べようか、食べられるものがなくて迷ってしまうほどの貧弱さであるのに比べ、ここは自分の好みに合わせて何でも選べるようになっていました。
これでは、町の中心部の商店街はたちうちできません。
池田氏は「昔ながらの小売業が衰退した原因はモータリゼーションと人口減少なので、規制によって商店街を守ることはできない。」と喝破していますが、乙はまさにその一端を間近に見てしまったように感じました。
地方の「都市」は変わってしまったのです。
それとともに「日本」も変わったのかもしれません。
大店法のようなものを作って、一体どうしようというのでしょうか。
池田信夫氏の記事は、日本のあり方を再考させるものです。どうしたら住みやすい日本ができるのか、政治家には慎重に判断してもらいたいものです。
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乙様のおっしゃる通り、地方都市のアーケード商店街の荒廃ぶりは本当に酷いと思います。
池田先生のおっしゃる通り、こういった地方の疲弊は@特に地方では自動車への依存度が高いこととA少子高齢化と相まって、跡継ぎもなく持続可能性の低いアーケード街商店の特性、がその要因であると思いますが、第3の要因として、やはり行政主導の街づくりの限界、もあるように思います。
先日、テレビ東京の「カンブリア宮殿」で、民間主導で再開発に成功した街が紹介されました。
それは、『千葉県佐倉市ユーカリが丘』です(http://www.yukarigaoka.jp/)。
最寄り駅を含めて交通インフラ等、本来ならば行政主導のものを一不動産開発業者が寄付行為によって整備し、商店、住環境から福祉まで見事に持続可能性のある「コンパクトシティー」を実現しています(現在は、街内のバリアフリー・バスも試運転中とのこと。)。
多摩ニュータウンと同時期に開発が始まり、現在それとは対照的な様が本当に印象的です。
私は現在23区内に居住しておりますが、終の棲場所候補#1が見つけた感でありました。
ほほう。ユーカリが丘ですか。
乙は、そういうところがあるというくらいの知識しかなく、まったく知識がありません。
不動産開発業者が交通インフラを整備するということですが、それもありかもしれませんね。
港や道路や空港は政府や地方自治体が造るのに、鉄道は民間で全部やるのが日本のやり方ですからね。
そのために、ムダな施設がいっぱいできてしまったという面もあるわけです。
そう考えたら、不動産業者が町の全体設計をするというのもおもしろいかもしれません。