日本の REIT の問題点をいくつか指摘したものです。
第1に、REIT の組込み不動産に優良なものがほとんどなく、資産価値がないものが多いこと。
第2に、資金を借りて(レバレッジを効かせて)不動産に投資していること。つまり投機になっていること。
第3に、不動産取引自体が手数料が高いこと。不動産売買は、売り・買いの両方から 3% ずつの売買手数料を取るということです。したがって、REIT が保有している不動産も、実際の価値は、表面的なものほどないことになります。
第4に、REIT が親会社の不動産会社から不動産物件を購入する例が多いこと。不動産会社が優良物件を抱え、不良物件は REIT に押しつけているということです。
いやはや、REIT にこんなにも問題があったとは知りませんでした。
これでは、日本の REIT を買うことは(日銀が買うことも問題ですが)個人投資家だって、あぶなくて、とてもではないけれど、踏み込めないでしょう。
この記事で、REIT の問題点が鋭く指摘されていると思いました。
2011.12.8 追記
この話に関連することを
http://otsu.seesaa.net/article/172289209.html
に書きました。
よろしければ御参照ください。
ラベル:REIT
【関連する記事】
- 市民風車ファンド2006の償還
- MRI に対して証券取引等監視委員会が処分
- FXですごい実績をうたう全自動売買ソフト
- 再度、定期預金
- ドリームブッククラブから配当がありました
- ミュージックセキュリティーズに本人確認の書類を送る
- UWマカオ・プロジェクト投資事業匿名組合の償還
- 味彩せいじファンド 第1期決算
- 日本の REIT の問題点(2)
- レジャーホテルファンドの問題
- 味彩せいじ@白金
- 勤め先の積立貯金
- レジャーホテルファンドのその後
- アゼルバイジャン定期預金口座開設情報サービス
- 某社のファンドの説明会
- 高金利の定期預金を探すと
- 新生銀行で定期預金をしようとすると
- 味彩せいじファンド
- マカオのカジノの現状
- カンボジアONE
>> 第1に、REIT の組込み不動産に優良なものがほとんどなく、資産価値がないものが多いこと。
これは言いすぎだと思います。REITの保有物件は開示されていますから、見てみれば分かると思いますが、優良なオフィスやレジも入っていると思います。全部だとは言いませんが。
>>第2に、資金を借りて(レバレッジを効かせて)不動産に投資していること。つまり投機になっていること。
これもどうかと。
そんな無茶なレバはきかせていませんし、全額自己資本でないとダメということであれば、企業の借り入れはどうなの?と言う気にもなります。
>>第4に、REIT が親会社の不動産会社から不動産物件を購入する例が多いこと。
私もコレはかねてから問題だと思っています。本当に適正な価格で買われているのかどうか?鑑定はされているんですが、どうにも納得しがたい売買も結構あるような気がします。
こちらの記事に関しては、日本のリートに対してかなり辛辣で
否定的な内容であったように思います。
こちらで指摘されるようにリートは幾つかの懸念点を含有して
いる事は間違いないかと思いますが、リートに対して肯定的な
側面からも考察しないと多少公平さに欠けるようにも思います。
私が以前に読みました伊山俊介氏の「Jリート市場は宝の山」は
リートに対してかなり肯定的な内容であったように記憶しており
ます。
もし機会がありましたらご一読頂きました上で、再度の考察を
頂戴できれば有り難いです。
保有物件とスポンサーを精査しないと危ない。
私は自分でアパート経営をするより手間隙がかからなくていいので、REITに投資しています。
売買しているのは下の3銘柄だけです。
1343 REIT−ETF
8951 日本ビルファンド
8952 ジャパンレアルエステイト
第1の点については、保有物件の明細を見ても、その不動産としての価値についてきちんと評価できる人がいるかという問題があるように思います。不動産の評価はホントにむずかしいものです。株や債券よりもずっと複雑だし、取引が少ないし、情報の開示が少なし、現物を見ないとホントのところはわからないしということで、実際は評価は非常にむずかしいのではないでしょうか。
第2の点については、無茶なレバレッジでないというのは、そうかもしれませんが、少なくとも、集まった現金で単純に不動産を買うのとは違っているわけで、普通の不動産投資を基準に考えれば、リスクが大きいということになると思います。
肯定的な立場もあるとは思いますが、(乙も J-REIT に投資しようと思っていたので)否定的な考え方を知り、衝撃を受けたということです。
真実は、……よくわかりません。
両方の意見を知った上で判断するというのは望ましい態度です。
しかし、ブログ記事にそこまで期待されても、それは困難でしょう。
1343 REIT-ETF というのは、インデックス投資の考え方からして、考えられる選択肢です。
とはいうものの、そのもとになった個々の REIT が腐っていたら、それを束ねても、やっぱり腐っているわけで、そのあたりの見極めが悩ましいところです。
「優良な物件は皆無」といいきれるほどの自信はありません。
乙は、個々の物件の評価がむずかしいだろうというところまでしかいえません。
ご存じのことがあれば、さらにコメント欄にお願いします。
市場に有る優良物件は、どこかの時点で超優良価格で(高値)リートへ組み込まれています。大した物件はないというのは間違いです。公開されているデータでとりあえずはまず稼働率を確認するだけでも素人の判断材料としてはいいのかと思います。鑑定の内容等は、素人が見ても聞いても理解できる程、容易でもないと思いますし、公開データにもありません。
経験者からのコメント、ありがとうございました。
REIT の見方はなかなかむずかしいですね。
このあたりが、一般的な金融商品との違いなんだろうと思います。
不動産のことは不動産屋に聞く方がいいといったところでしょうか。
見方はいろいろあるかと思いますが、ちょっと否定的すぎる、かなぁ。