2010年12月21日

小口融資、アジアで広まる

 日経新聞12月20日朝刊6面の記事です。
 小口融資(マイクロファイナンス)がアジアの各地で広がっているという話です。
 それはいいのですが、乙が気になったのは、インドで規制強化が行われるようだということです。
 南部アンドラプラデシュ州(中略)で今年、強引な取り立てが原因とされる借り手の自殺が相次いだ。
 マイクロファイナンス会社への反発が渦巻き、借入金の返済自体を拒否する利用者も増えているという。
(中略)
 規制強化論の根底にあるのは「マイクロファイナンス会社はもうけすぎている」との疑念だ。マイクロファイナンス会社の貸出金利は高利貸よりも低いとされるが、インドとバングラデシュでは年率 20% を超える。

 何だか、日本のサラ金を見ているようです。
 1件あたりの貸出金額が大きくない場合は、貸出の手間がかかる分、どうしても金利が高めにならざるを得ません。それでも、少額のお金を貸し出すことで家内工業などが盛んになり、食っていくことができる人が増えるのは社会的に意義のあることだと思います。
 「マイクロファイナンス会社がもうけすぎている」から規制しろというのは、おかしな話で、本当にそう思うなら、そう思う人が自分でマイクロファイナンス会社を興せばいいでしょう。
 実際のところ、うまくいかない場合もあるわけで、会社がつぶれることだってあるでしょう。そういうリスクを取って、結果的にもうけた人がいると、それをねたんで金利を規制しろというのはスジが違うと思います。
 金利を引き下げる規制が行われたらどうなるかは、日本のサラ金業界を見れば明らかです。もうからないとなれば、マイクロファイナンス会社が事業から撤退するだけです。
 それでいいのでしょうか。
 せっかくの発展の芽を摘んでいないでしょうか。
 乙も、「カンボジアONE」というマイクロファイナンスファンドに出資している
2009.10.21 http://otsu.seesaa.net/article/130809765.html
ので、こういう話には敏感にならざるを得ません。
posted by 乙 at 05:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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