雑誌「オール投資」徹底検証(10)
http://otsu.seesaa.net/article/18012873.html に載っている30銘柄の株価が、その後どう推移したかを12月6日の終値を基準として、平均値で求めてみました。各銘柄の重みを同じにした場合の平均値を計算していることになります。また、TOPIX の値も同様に12月6日の終値を基準にしてその後の推移を求めました。毎週月曜日の株価の終値のデータを取得し、2005年12月26日まで追いかけました。
結果は、次の通りです。
最初が2004年12月6日を基準に何週目か(何週間経ったか)という数値です。1年ちょっと計算しましたので、55週が最後になります。
次が、TOPIX の数値です。12月6日と比べて何倍になったかを示します。
三つ目が30銘柄の株価の平均値です。個別の株価を12月6日の終値で割り算して、毎週何倍になったかを求め、それを30銘柄分足して30で割りました。(株価が求められなかったケースもありましたので、実際に計算しているのは30未満です。)仮に、株価平均値とでも呼んでおきましょう。損切りなどはしなかったものとして計算しました。
最後の四つ目が、株価平均値を TOPIX の数値で割ったもので、TOPIX と比べてどれくらい株価平均値が上昇・下落したかを示します。これを株価相対値と呼びましょう。
株価 株価
週 TOPIX 平均値 相対値
1 0.98 1.021 1.038
2 1.01 1.040 1.034
3 1.03 1.056 1.027
4 1.05 1.120 1.072
5 1.05 1.130 1.077
6 1.04 1.177 1.130
7 1.03 1.184 1.147
8 1.04 1.187 1.143
9 1.05 1.224 1.171
10 1.06 1.241 1.172
11 1.06 1.255 1.187
12 1.07 1.295 1.214
13 1.09 1.399 1.287
14 1.08 1.490 1.376
15 1.09 1.531 1.405
16 1.08 1.462 1.352
17 1.07 1.450 1.353
18 1.08 1.447 1.342
19 1.01 1.388 1.381
20 1.03 1.410 1.374
21 1.03 1.458 1.422
22 1.04 1.478 1.416
23 1.02 1.423 1.398
24 1.03 1.434 1.391
25 1.03 1.380 1.334
26 1.04 1.390 1.340
27 1.04 1.418 1.362
28 1.06 1.453 1.370
29 1.05 1.439 1.367
30 1.07 1.460 1.358
31 1.07 1.506 1.403
32 1.08 1.574 1.458
33 1.08 1.584 1.469
34 1.10 1.565 1.426
35 1.08 1.546 1.432
36 1.13 1.559 1.378
37 1.15 1.569 1.363
38 1.14 1.595 1.399
39 1.17 1.610 1.377
40 1.19 1.599 1.347
41 1.23 1.625 1.326
42 1.26 1.703 1.356
43 1.28 1.642 1.284
44 1.27 1.647 1.293
45 1.26 1.655 1.311
46 1.25 1.629 1.306
47 1.31 1.690 1.291
48 1.36 1.697 1.250
49 1.34 1.773 1.322
50 1.38 1.826 1.319
51 1.40 1.815 1.298
52 1.45 1.937 1.338
53 1.47 2.006 1.369
54 1.44 1.987 1.380
55 1.49 2.053 1.374
30週以上経ってから TOPIX が上昇し始めます。これが、2005年秋以降の株価の大幅上昇です。2005年末には TOPIX が 1.5 倍にもなってしまうんですね。
株価平均値は、21-22 週までどんどん上がります。このころまでは TOPIX の変動がほとんどないので、低PBR銘柄の株価平均値はほぼ株価相対値と同じです。21-22 週で約 1.5 倍まで上昇し、ピークを付けます。約5ヶ月後ということです。
34-35 週くらいから TOPIX が上昇するのに合わせて、さらに株価平均値が上昇していきます。平均株価の変動が30銘柄にもいい影響を与えているのです。34-35 週あたりからの株価相対値を見ると、むしろ下がっています。ですから、平均株価の上昇によって、いい成績を出していますが、TOPIX の上昇ほどには上昇していないと見るべきです。低PBRという特徴(効果)は、ずっと残るわけではないということです。
株価相対値では、32-33 週が真のピークになります。しかし、21-22 週のころのピークに比べると、3ヶ月も経ち、しかも上昇分は大したものではないので、売るなら、21-22 週あたりでしょう。
以上の検討から、「オール投資」の 2004/12/15 号に載っている「低PBR」の銘柄を購入した場合の、事後の戦略がわかります。じっと保持しておき、5ヶ月程度経ったら、売るということです。
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