2006年05月29日

雑誌「オール投資」徹底検証(20)とりあえずのまとめ

 ここまで調べてきた結果について、まとめておきましょう。
 乙は、「オール投資」の 2004/12/15 号、2005/3/15 号、2005/6/15 号、2005/9/15 号、2005/12/15 号に載っている「低PBRランキング」の銘柄(雑誌に掲載されている全部でなく、特にPBRが低い20-30銘柄)の株価のその後の変動を TOPIX との相対的な上昇・下落で見てきました。
 その結果、次のようなことがわかりました。
 2004/12/15 号:とてもいい成績です。TOPIX とは無関係に株価が上昇しました。21-22 週くらいで売るとよかったです。TOPIX と比べて4割程度の上昇が見込めます。
 2005/3/15 号:あまりいい成績ではありません。10-11 週、あるいは 19-20 週のころ売るとよかったです。TOPIX と比べて7-8% 程度の上昇が見込めます。
 2005/6/15 号:TOPIX の上昇で一見いい結果になっていますが、株価相対値で見ると、大したことはありません。7-8 週のころに、7% ほど上昇するにすぎません。
 2005/9/15 号:TOPIX の上昇で一見いい結果になっていますが、株価相対値で見ると、大したことはありません。18-19 週のころに、1割ほど上昇するにすぎません。
 2005/12/15 号:ある程度いい成績です。TOPIX とは連動せずに、株価が緩やかに上昇しました。6-10 週、および 19-21 週のころに2割くらいの上昇になります。

 以上の5冊分を検討すると、2005/6/15 号、および 2005/9/15 号は、一見いい結果に見えますが、実は大した成績ではないことがわかります。2005/3/15 号は、当初、乙がよくない成績だと判断しましたが、データで検証してみると、そんなに悪いわけではなく、むしろ、これが普通のことだといえそうです。
 2004/12/15 号は、なぜかはわかりませんが、とてもいい結果になっています。この号では、0.43 倍未満の銘柄が掲載されており、全体に低PBRの銘柄が多かったようです。2005/3/15 号では 0.52 倍以下、2005/6/15 号では 0.62 倍以下、2005/9/15 号では 0.70 倍以下、2005/12/15 号では 0.81 倍以下の銘柄が記載されており、号を追うごとにだんだん PBR が大きくなっています。PBRが低ければ低いほど株価の上昇が期待されますから、2004/12/15 号は、絶好のチャンスだったのかもしれません。
 2005/12/15 号も、かなりの好成績を見せるので、もしかすると、毎年 12/15 号がねらい目なのかもしれません。各企業の決算時期などの影響でしょうか。それを明らかにするためには、2003/12/15 号や 2002/12/15 号を検証してみる必要があります。しかし、「オール投資」の 2003/12/15 号を見てみると、低PBRランキングは掲載されていませんでした。残念です。2002/12/15 号は未見ですが、これにもたぶんないでしょう。
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