2011年02月24日

公務員が極端に少ない市=サンディ・スプリングス

 乙が日経新聞2月22日朝刊1面で見かけた記事ですが、米国のサンディスプリングス市は市役所に勤務する公務員がわずか6人で、仕事の大部分は民間に委ねているそうです。
 非常にコストが安いということで、地方自治体のあり方の一つかもしれません。
http://ch-dambeaul.jugem.jp/?eid=121
は、ちょっと昔の記事ですが、なぜこうなったかを解説しています。
 これはとてもおもしろい話です。
 考えてみると、市町村レベルでは、たくさんの公務員を雇っておく必要はないということになります。これで安上がりの運営ができて、市民に対するサービスが低下しなければ、それでよいという割り切った考え方も可能でしょう。
 今、地方にいくと、活力がなくなっている都市がたくさんあります。主要産業が役場と農協と郵便局というところです。働く人がいないから工場もできないし、売り上げがないからお店が維持できないということで、市の中心部が空洞化しています。りっぱな役場の建物を維持するだけでも大変でしょうし、公務員がそれぞれ自分のやるべきことを考えるのも大変です。だからこそ、そもそも公務員を減らして、安上がりに運営するという手が現実味を帯びてくるわけです。
 日経新聞では、兵庫県の加西市も同様にしたいという市長の声が紹介されていました。市職員の年収が平均 800 万円で、全国の民間のほぼ2倍だそうです。名古屋市長選で河村たかし氏が主張したのも、鹿児島県阿久根市の前市長の竹原信一氏が主張したのも、こういう現実があるからです。これを何とかしたいというのは理解できます。
 オリバー・W・ポーター(2009.8)『自治体を民間が運営する都市―米国サンディ・スプリングスの衝撃』時事通信出版局 という本もあるようなので、近いうちに読んでみたいと思いました。


posted by 乙 at 04:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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