2006年06月05日

雑誌「オール投資」徹底検証(26)ここまでの結論

 ここまで長々と述べてきたように、「オール投資」の5冊分の「低PBRランキング」を調べてみた結果、掲載分の全銘柄を対象にして調べると、成績がよくないことがわかりました。
 言い換えると、低PBRランキングでは、特にPBRが低い一部の銘柄だけがその後株価が上昇すると言っていいのではないでしょうか。
 とすると、2004/12/15 号の成績がよかったのは、このときの低PBRランキングで、相当に PBR が低い銘柄があったためだということになります。

 さて、6月5日発売の「オール投資」2006/6/15 日号の「低PBRランキング」に載っている銘柄の株を買うべきでしょうか。乙は、以前はかなり積極派でした
http://otsu.seesaa.net/article/18239141.html
が、今は、やや消極派になってきました。ただし、相当に PBR が低い銘柄が掲載されていれば、その株を買ってみる手はあります。
 結論からいえば、株の簡単な必勝法はなかなかないのですね。あれば、当然、プロがそこを狙ってくるでしょうから、ないのが当然でしょうけれど。
 乙が、「オール投資」の 2004/12/15 号で、低 PBR の銘柄のその後の好成績を知ったときは、本当にびっくりし、
http://otsu.seesaa.net/article/18012873.html 金の鉱脈を探り当てたように思えて、ある意味で興奮しましたが、その後、丹念に調べてみると、さほどでもないという結論になってきました。
 「オール投資」の徹底検証シリーズは、このあたりで一区切りとしましょう。
 数回で終わると思って書き始めましたが、26回にもなってしまいました。ふう〜。
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この記事へのコメント
乙さんはじめまして

オール投資徹底検証面白いですね。

正直なところ、始めのうちは『ウォール街のランダムウォーカーをはじめとした投資関連本をことごとく読破されている乙さんがマネー雑誌の推奨を本心から鵜呑みにすものなのか?』
との疑問を抱きつつ読んでいました。

でも、途中低PBR銘柄にスポットが当てられた時点から『これはひょっとすると・・・』と思い始めました。

なぜなら、ウォール街のランダムウォーカーの中で書かれている『低PBR銘柄の投資リターンが高くなることに対する非効率性を否定している(無理やりな?)説明』に首をかしげていたからです。

安全域の大きい低PBR銘柄の長期保有は面白みに欠ける欠点がありつつも、高いリターンをもたらすと信じていたのですが、乙さんの検証結果をみると必ずしもそうではないようですね。

投資はそんなに甘いものではないということでしょうか。
とても勉強になりました。

これからも勉強させていただきます。
Posted by CHARO at 2007年03月27日 22:53
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