http://www.ohmae.ac.jp/ex/kabu/magmail/index186.html
記事中の図(財務省の資料による)を見ると、ホントに売れなくなっているのですね。
国債が低金利ということもあるでしょうが、それ以上に、国債の信任が失われつつあると見るほうがよさそうです。大前氏の言い方を借りると「ネズミが危機を察して沈没船から逃げ出すように、ついに日本国民も「危機」を感じ初めてきたのだと私は見ています。」(乙注:初め→始め)ということです。
個人の購入資金ですから、どうせ数兆円くらいのオーダーです。国債全体から見れば、大勢に影響はないと見るべきですが、「大手銀行は日本の国債を売っている」
2011.1.31 http://otsu.seesaa.net/article/183274802.html
という話と符合するようで、恐い話です。
さて、日本の国債は今後どうなるのでしょうか。要注目です。
あ、ちなみに、乙は日本国債を自分では買っていません。(ファンド経由で間接的にわずかばかり買っている形になっていますが。)
当時発行の「変動10年」を購入し、リーマンショックや円高、デフレを乗り越えてきた「世界の勝ち組」は、2014年頃まで新規に個人向け国債を売買することを手控えるでしょうね。つまり次の大きなうねりは2014年頃にあると思います。
さらに、国債を買わない場合、具体的にもっといい運用先(低リスク運用)を見つけることが現状で可能でしょうか。
大前さんの文章で「国債が売れていない(発行額が減少傾向にある)」のはわかりましたが、それでは代わりの受け皿がどこにあるのかを示しているともっと面白いと思いました。
団塊の世代の影響もあるとは思いますが、団塊の世代とその後の世代と、人口を比べると、そんなに大きくは変わりません。20年単位で見れば、様変わりですが、数年ではさほど大きな変化ではないということです。
とすると、国債発行額のその後の大きな落ち込みを説明するには人口だけでは説明がつきません。
だから何なのだといわれると、困ってしまうのですが、国債不安が個人の間にも広がっているのではないかと感じています。
個人から見ると魅力が無くなったから思っています。
個人からすると5年、10年固定と言われるとなかなか長期的なお金を出しづらいものかなと感じてしまいます。
社債などで1年、3年で1.5〜2%位のが時々あるのでそういうのと比較するとどうしても魅力のないものに感じてしまいます。
一時期の郵貯の利回りが6%位の時にみんながこぞって買ったのと似たような現象かと思っています。
単純に利回りが悪くなっているからというのも解釈の一つです。国の財政が破綻するなんて、普通の人は考えませんから、利回りが低くなれば買わないということなのかもしれません。
しかし、ホントにそういうことにうとい人なら、そもそも個人向け国債がどうとか、考える前に、銀行預金や郵便貯金を考えるものではないでしょうか。
わざわざ国債を買おうという人は、少しは投資とか、国家財政とかに関する知識がありそうに思います。
どうなんでしょうか。