2006年06月15日

海外の銀行のデメリット----HSBC 香港

 さて、前回は、HSBC 香港のメリットを書きましたが、デメリットもあります。こちらも書いておきましょう。
 乙の経験では4点ほどデメリットがあります。

(1) 口座残高が少ないと口座管理料がかかる
 http://www.hsbc.com.hk/hk/personal/bank/power/feature.htm#a05 に明記されていますが、口座残高が 10,000 香港ドル未満の場合に毎月 80 香港ドル、10,000-99,999 香港ドルの場合に毎月 20 香港ドルの管理手数料がかかります。100,000 香港ドル以上の場合、管理手数料が無料となります。80香港ドルは約 1200 円ですから、これは絶対に避けなければなりません。20香港ドル(300円)でも、年間3600円を払うことことになると考えると、もったいないです。ですから、HSBC 香港を利用する場合は、ずっと10万香港ドル(約150万円)以上の口座残高を保つようにするべきでしょう。HSBC 香港が販売するファンドを買うと、それは口座残高に含めて計算されますから、ファンドをいくつか買っておくのがいいと思います。
 HSBC 香港が提供するファンドの多くは 1000 米ドルから買えますから、15種類のファンドを 1000 米ドルずつ買えば、10万香港ドルの基準をだいたいクリアーできることになります。(もっとも、ファンドの価値が下がってしまうと、10万香港ドルを割り込むことがありますから、余裕を見ておいた方がいいと思いますが。)
 日本では、口座管理料を取る銀行は少ないですが、こういうところは、海外の銀行はシビアだなと思います。「お金のない人は当行を使わないように」と言っているようなものです。
 乙は、しかるべき金額を運用しているので、ほとんどデメリットと感じることはありませんが。

(2) Security Device の利用がちょっと面倒
 インターネットで自分の口座にアクセスして、送金やファンドの購入の手続きをする際、Security Device という小さなキーが必要です。いわゆる、ワンタイムパスワード
http://otsu.seesaa.net/article/16146755.html
です。HSBC 香港では、無料で配布されました。
 ボタンを押すと6桁の数字が表示されますので、それを WWW の窓に入力して認証します。Security Device を普段持ち歩くと大変だし、紛失の可能性もあります。乙は自宅に置きっぱなしにしていますが、ということは、HSBC 香港の口座は自宅からしか使えないということになります。
 ネットで何でもできる時代に、安全性と利便性を両立させることはなかなかむずかしい問題です。Security Device は(安全ですが)使い勝手があまりよくないと思います。

(3) メールでの連絡が不完全
 乙は、銀行に対して何か質問があるとき、以前は、口座開設時の担当者にメールしていました。もらった名刺にアドレスが書いてあったからです。しかし、気が付くと、HSBC 香港の WWW にアクセスして、ログインすると、右上にメールのアイコンがあるではありませんか。そこをクリックすると、WWW 上で HSBC 香港あてのメールが送れます。適当な時間で、誰か適当な人から返事が来ます。
 ただし、この方式が不便なのは、HSBC 香港からのメールを読むときです。いちいち WWW にアクセスして、Security Device のパスワードを入れなければなりません。乙のメアドに直接メールが届けば、(しょっちゅうメールチェックをしているので)一番早く答えがもらえることになるのですが。
 また、日本語でのメールは受け付けてもらえませんが、ま、これはしかたないですね。

(4) 多額の送金先の登録で電話がかかってくる
 HSBC 香港から電話がかかってくることがあります。乙が経験するのは、ネット送金の場合です。一般に、ネット送金は5万香港ドル(約75万円)までしかできません。これを超える金額を送金するときは、事前に送金先を登録して送金限度額を高く設定する必要があります。海外のファンドは、だいたい最低投資金額が1万米ドル以上ですから、この制限に引っかかってしまいます。そのため、送金の時は、送金先の口座番号を大口送金先として登録して、送金限度額を高く設定することになります。それ用の書類をネットでダウンロードして、記入し、サインして郵送します。そのあと、口座の所有者の意思を確認するため、HSBC 香港から電話で連絡があるのが普通です。これが、乙の場合、かなり苦労します。
 香港からの国際電話の音質はあまりいいとはいえず、しかも英語で話さなければなりません。電話はこちらの都合と関係なくいきなりかかってきますからねえ。メールならば、時間をかけて(辞書を引いて)読むこともできますが、電話ではその場で答えなければなりません。電話をしてくる人の英語はかなり上手ですが、それでも、乙の英語力では聞き取りがうまくできないことがあります。この間は manager という単語が聞き取れず、何回も「Pardon?」を繰り返してしまいました。簡単な単語でもこのありさまですからねえ。こちらの意思を英語で話す方が楽です。ブロークンでも、相手の英語力が高いので、きちんと聞き取ってくれますから。
 自宅の電話は留守番電話になっているので、録音された英語のメッセージを聞くこともあります。これもなかなか大変です。「香港の何番に電話してほしい」と言っているのはわかっても、早口だし、何回聞いても肝心の番号が聞き取れません。数字は10種類しかないので、その中のどれかのはずなんですが、……(汗)。
 しかたなく、WWW のメールで「何日の何時ころと何日の何時ころにそちらから留守番電話にメッセージがあった。事前登録送金先の確認のはずだが、それは私の意思である」という旨を書き込みました。それでも、電話がかかってきました。いやはや。
 いつも HSBC 香港からの電話には緊張してしまいます。お金に関する話ですから、間違えないようにしないといけません。相手は「Please feel free to call me.」(気楽に電話して)と言いますが、こちらとしては全然 free ではありません。
 こういうやりとりがメールで全部できるようになるとありがたいのですが、これも安全性とのかねあいでむずかしいのでしょうね。メールは簡単に「なりすまし」が可能ですから。
 なお、HSBC 香港の中の口座を大口送金先として指定する場合には、電話確認なしでいきなり登録してもらえるようです。ま、当然ですが。

 というわけで、海外の銀行は、そのメリットとデメリットを勘案して使うべきです。
 乙は、使う価値があると判断しています。
2007.1.26 追記
 この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/32128727.html
に書きました。続きというよりは、ほとんど否定する内容なんですけれど、……。
posted by 乙 at 05:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融機関 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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