2011年04月12日

太陽光発電システムを導入するか(3)停電時の電気の供給

 先日の話
2011.4.10 http://otsu.seesaa.net/article/195100353.html
の続きです。
 太陽光発電を導入すると、停電時でも電気器具が使えるのではないかと思います。
 今年の夏は、電力消費が供給量を上回って、突然の停電ということもあり得ますから、晴れて発電量の多いときに(エアコン需要が伸びて)停電になるということであれば、太陽光発電はまさにピッタリです。
 地震などで急な停電があっても、テレビが見られれば、情報を得るのにきわめて有用です。ケータイの充電もできます。充電池に充電ができれば、電池切れ(電池不足)にも対処できる可能性があります。冷蔵庫に通電できれば、夏場でも食べ物が傷みにくくなります。
 ちょっとそのあたりをネットで調べてみました。
http://www.jpea.gr.jp/14links01.html#10
http://www.env.go.jp/earth/info/pv_pamph/full.pdf
http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/434234.pdf(上とほぼ同じもの)
http://eco.nikkeibp.co.jp/high-ecology/question2/26/index.shtml
 まず、しくみとしては、停電時に手動で切り替えることで、太陽光発電で電力がまかなえるということのようです。自動切り替えも可能な機種があるようですが、そんな贅沢は言いません。上限が 1.5kW とのことですので、まあ非常時には十分でしょう。
 ただし、停電時に太陽光発電による電力を使用するためには「自立運転コンセント」が必要です。
自立運転コンセントを備えた太陽光発電機種は 88.3%に上っている(社団法人日本電機工業会調べ)とのことですから、まあ使える場合が多いということです。
 電気を使用するためには、家のブレーカーをオフにし、パワーコンディショナーに付属したコンセントに直接、家電製品の電源コードを差し込む必要があります。テレビなど、使いたい家電製品が離れておいてあると思うので、パワコンとテレビを結ぶための電源延長ケーブルを用意しておかなければなりません。
 冷房(エアコン)は、100V 電源であっても、必要なアンペア数が大きいので、使えないと考えるべきです。
 また、乙の自宅のように、ガス器具が電気でコントロールされている場合は、停電になるとガス器具が使えなくなります。(ブレーカーを落として実験し、確認しました。)台所で調理ができないし、風呂にも入れません。いずれもガス式なのに、……。
 というわけで、太陽光発電は、家電製品を使うためには、使い勝手がよくないようです。あくまで非常用・緊急用と割り切るべきですね。

参考記事:
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/20110323_434311.html
http://taiyoseikatsu.com/faq/faq073.html
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/d53d8b7eb1ed56d406f1877bef4bbd08
http://jp.sanyo.com/solar/images/110317.pdf
http://ameblo.jp/mixturet/entry-10444550041.html
2011.4.18 追記
 この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/196362602.html
に書きました。
 よろしければ御参照ください。
ラベル:太陽光発電 停電
posted by 乙 at 05:29| Comment(11) | TrackBack(0) | 消費生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今の標準システムは自立運用をあまり重視してないですものね。

ただ、曖昧な記憶ですが、アメリカなどではグリーンコンセントというのが流行っていて太陽光発電と共に導入してるようなんですが、既存の電気系統を使えるらしく工事も簡単のようです。

パナソニックが去年グリーンコンセントを商品化しています。
Posted by 荒谷 at 2011年04月12日 18:26
荒谷様
 グリーンコンセントというのは初めて聞きました。
 ネットで見てみると、
http://www.taroto.jp/site/pdf/wide21/60-61.pdf
http://denko.panasonic.biz/Ebox/densetsu/newpro/2010/02.html
ちょっと別物を指しているように思えます。
太陽光発電と通常の電力の両方が通じているというのは危険なしくみです。ブレーカーを切って電気工事していたら、太陽光発電の電力で感電してしまうというようなことがあり得ます。
 したがって、両者が混在しないよう、きちんと分けられているのでしょう。
Posted by at 2011年04月12日 19:29
詳しくは覚えてないのですが、アメリカの有名な自動車評論家のガレージに太陽光を設置していて、系統を一箇所で切り替えるような仕様にしていたんですよ。
制御パネルで太陽光と既存の電力を切り替えられるようにしていたんだと思います。
ついでにグリーンコンセントで待機電力のカットを一元化しているんだと思います。
Posted by 荒谷 at 2011年04月13日 12:43
荒谷様
 なるほど、アメリカではこういう話もあるのですね。
 たぶん、日本では規制のしかたが違っているのではないでしょうか。
 とはいえ、考えておく価値はあるように思います。
 再度のコメント、ありがとうございました。
Posted by at 2011年04月14日 05:23
はじめまして、いつもブログ拝見させてもらっています。

太陽光関係のお話だったので、1年半前に導入した者として、気付き点などをコメントさせていただきます。

まず、太陽光発電で最大のメリットは売電とオール電化にする事による夜間の割引料金が適用されることだと思います。特に夜間の安い電気でエコキュートなどにお湯を貯めておくシステムがトータルの電気料金引き下げに貢献しています。(実際の電力使用量は当然ながら増える方向ですが、時間帯で差がある料金設定を上手く利用しているという事ですね)


ただし、今回の震災とそれに伴う計画停電でオール電化はエネルギー源を一つに絞り込むことなので、投資で言うところのリスク分散がされていないことが最大の懸念事項と気が付きました。(停電になるとお湯も沸かせない)

また、昼間の発電でエアコンなどの電力をまかなうのは実際問題不可能だと思います。
なぜなら、発電量が日中でも簡単に50%くらい変動するからです。(太陽にちょっと雲がかかった程度でもがくーんと下がります)

自宅設置時にも説明を受けましたが、自立コンセントはやはり、非常時に携帯電話やエネループとかの電池を充電出来るくらいの使い道しかないと思っていた方が良さそうです。

長々とすみません。

以上、ご参考になれば。
Posted by t_a_gogo at 2011年04月17日 17:23
t_a_gogo 様
 経験者のお話は大変参考になります。
 コメント、ありがとうございました。
 乙は、オール電化やエコキュートは考えていないのですが、だとすると、太陽光発電はあまりメリットがないのでしょうか。
 このあたりの相互の関係がよくわかりません。
Posted by at 2011年04月18日 05:33
太陽光発電の設備投資がどれくらいで元が取れるかについては、計算の前提をどうするかで大きく変わると思います。

特にお風呂と調理器をどうするかで、契約内容が大きく変わります。

色々な試算方法があるようですが、基本的には、エコキュートを導入することで適用される深夜割引ありの料金設定(電化上手)が前提だと思います。

これを入れると自動的にお風呂はガスからエコキュート(電気)に変わります。

次に調理器をガスのままにするか、IHにするかになりますが、導入時に業者に試算してもらった結果、オール電化にした方が、回収が短期間になる見積もりとなりました。(ガスの基本料金がゼロになるからです。)

実際、我が家では太陽光発電導入後の電気料金(買電)は7〜8000円ですが、売電は月によって違いますが、8〜9000円になってますので、それまでの電気+ガス代で月に2万円近く払っていたのが一気に黒字になりました。
(10年くらいで元が取れる予定です)

しかし、やはりエネルギー源を一つに絞り込むリスクや東電の状況を見るといつまで買電を保証してくれるか不安になりますね。

コスト回収を抜きに考えた場合は、太陽光発電と言うよりはエコキュートとIHヒータの使い勝手はすばらしいので、それだけでも投資価値があったと思ってます。
あとは、自分で使う電気を自宅の屋根で作っているのは温暖化防止にもちょっとは役立っているかなぁと。

長々とすみません。

以上、ご参考になれば。

Posted by t_a_gogo at 2011年04月19日 22:21
t_a_gogo 様
 コメント、ありがとうございました。
 とはいえ、太陽光発電とエコキュートやIHヒータの関係はやっぱりわかりません。
 太陽光発電を導入しなくても、エコキュートやIHヒータの導入は生活コストを下げるということになるのではないでしょうか。
 太陽光発電は、すべてを売電に回してかまわないと思っています。すると、エコキュートやIHヒータを導入しなくても、太陽光発電自体で初期投資額を回収できます。
 乙は、両者を切り離して考えていいと思っていますが、それではダメなんでしょうか。
Posted by at 2011年04月20日 05:09
わかりにくい文章ですみません。

>太陽光発電を導入しなくても、エコキュートやIHヒータの導入は生活コストを下げるということになるのではないでしょうか。

エコキュートは深夜割引の電気料金が適用出来るので生活コスト(=電気料金)引き下げには効果あると思います。(夜間23:00以降に湯沸かし、洗濯機、自動食洗機などをタイマーで使うと効果的)

IHヒーターだけでは、割引電気料金が適用出来なかったと思います。(ので、生活コストはむしろ上昇)

太陽光発電をどれだけ売電に回せるかは昼間の発電時間帯に自宅でどれだけ電気を消費しているかによると思います。(我が家は共働きなので、昼間は冷蔵庫くらいしか動いていないので、発電分をほぼ売電できています)

今のシステムでは、発電した分から自宅での消費分を差し引いて余った分を東電に買い取ってもらうことになりますので、発電分以上に消費が大きければ売電は出来ないです。

どれくらい売電出来るかは生活スタイルや屋根の面積、角度、方角などで大きく変わりますので、色々な業者にシミュレーションしてもらうと良いと思います。

それなりの金額の買い物なので、満足度の高い構成にしたいですよね。

長々と失礼しました。
Posted by t_a_gogo at 2011年04月20日 23:00
t_a_gogo 様
 再度のコメント、ありがとうございます。
 乙のところに話を持ち込んできた某社は、発電したものはすべて東京電力に売電し、それとは別に、東京電力から今まで通りに買電するということで、計算をしていました。
 「余った分を売電する」わけではないというのです。
 話がずれていると思いました。
 まあ、太陽光発電を実際に導入しているわけではないので、経験に基づく話ではないのですが、……。
Posted by at 2011年04月21日 05:04
乙さん、度々恐縮です。

>発電したものはすべて東京電力に売電し、それとは別に、東京電力から今まで通りに買電するということで、計算をしていました。

我が家が導入したsanyo製のコンバータでは、これは出来ないです。(自宅消費分を差し引いて、余った分を売電しています)

導入したのは1年半前なので、今のは出来るようになったのかもしれません。
(そうだとすると前提条件が変わりますね。)
確かめようと東京電力HPのオール電化を検索しましたが、ページが削除されてますね。


Posted by t_a_gogo at 2011年04月21日 22:58
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