しかし、毎日仕事に忙殺される日々を送っていると、10年なんてあっという間かもしれません。
退職した後は、仕事にしばられることなく、のんびりしたいと考えています。
まあ、それくらいの蓄えは用意できるのではないかと思っているわけです。
しかし、高齢になっても働くという人もいます。
しかも、そういう高齢者が中心の会社があると聞くと、「ん?」と感じてしまいます。
http://diamond.jp/articles/-/11306
は、そんな例を報告しています。
アメリカの会社ですが、80代、90代の高齢者を積極的に雇用しているというのは驚きです。
アメリカには定年制がないため、こういう企業も存続できるのでしょう。
日本は定年制がありますが、それは一方では年功序列と結びついています。だから、簡単に定年制を廃止できないと思います。アメリカでは、定年がないため、年功序列という考え方も根付いていません。だから、一方ではこういう高齢者企業という存在も可能になっているといえます。
「高齢者にとって働くこと(の意味と目的)は、単にお金を稼ぐことだけでない。仕事を通して社会に貢献し、自分が必要とされる存在であると実感することが大切なのだ。」
まあ、そういわれれば、そうかもしれないと思います。
年齢を重ねると、体力的にきつくなります。「ちなみにこの会社で働くには従業員は19段ある階段を毎日最低1往復しなければならないが、「それができるうちは大丈夫」というのが社長の口癖だ。」とありますので、これで体力の有無を判断しているのでしょう。簡単明瞭な基準です。
では、こんな会社があったとして、乙はそこで働くでしょうか。働くかもしれませんが、働かないかもしれません。
お金が十分ある(普通に残りの人生を送るならば死ぬまでの生活資金は十分だ)というときに、働くかどうかは本人の価値観や仕事の中身によるでしょう。
乙は、働かずに人生を楽しみたいという気持もある一方では、働くことで世の中に役立つ面もあるほうがいいのかなどとも思います。
迷っています。
まあ、結論を出すまで、10年考えてみます。
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雇用主の視点から考えた場合、もし同じ仕事をさせるのであれば、高齢者の方が(年金の分だけ)低コストで雇用できます。
遠くない将来、年金だけでは暮らせない高齢者が急増すると、アルバイトのような軽作業には大勢の高齢者が殺到し、通常コストの若者が押し出されてしまう状況に陥ってしまうことが懸念されます。
経済学で言うところの「クラウディングアウト」の一種ですね。
現在はあまり意識されていませんが、いずれ社会問題化するのではないかと予想しています。
おっしゃることはもっともです。
高齢者が軽作業に殺到することは十分あり得ます。
高齢者が働くことに関連して、
2010.7.21 http://otsu.seesaa.net/article/156959618.html
で述べたこともあるのですが、Chikirin さんも「若者 アウト!」と述べています。
日本の将来の一側面でしょう。
クラウディングアウトについて述べたつもりでしたが、期せずしてChikirin さんの「若者 アウト!」とアイディアが重複してしまいました。
高齢者を低コストで雇用した場合、押し出された若者は社会経験を得られないまま高齢化し、さらにより安価な外国人労働者に代替されることで、いよいよ居場所がなくなる、という悪循環も考えられます。
この問題はすぐには気付かれないでしょうが、予断を許さないと思います。
確かに、この問題は気づかれにくいですよね。
音もなく日本社会が変わる感じとでもいえばいいのでしょうか。
要注目ですね。