http://www.thamesrivercapital.com/pdf/brochures/high_income_brochure.pdf
にパンフレットがあります。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/factsheets/high_income.pdf
にファクトシートがあります。
このファンドは新興諸国の債券を買って保持するスタイル(long only)で、過去のパフォーマンスを見ると、比較的リスク(標準偏差)が低く(年平均 5.8%)、年平均 16% のリターンを上げてきています。すばらしい実績です。運用している資産総額は11億ドルとのことで、こちらも充分なサイズです。
新興諸国の債券というと、高利回りですが、一方ではデフォールトが起きる可能性も高いということになります。そういうものに投資しながら、着実に利回りを確保するためには、「分散投資」しかありません。分散投資を徹底することで、一部の債券がデフォールトを起こしても、全体としては高利回りであるということになります。
このファンドは、申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、成功報酬 HWM 15% と手数料がやや高めです。また、1年以内の解約手数料が 5% と、これまた高く、長期に投資する人だけが購入するべきです。ちなみに、解約時の送金手数料として45ドルかかります。これも高いです。(日本の銀行からの海外送金の手数料以上です。)
テムズリバー社は、
http://www.thamesriver.co.uk/home.htm あるいは
http://www.thamesrivercapital.com/home.htm によると、1998 年設立ということで、まだ若い会社です。しかし、ヨーロッパの投資会社で働いていた人たちが集まって作った会社で、イギリスの登録業者ですし、信頼できる会社だと思われます。
乙の投資開始は 2005年12月ですから、現在価値としては申込手数料分の減少といった段階であり、まだ実績はわかりません。今後に大いに期待しています。
7月になって、3月末時点での運用報告書が送られてきました。船便のようで、ずいぶん遅いです。テムズリバー社が運営する8種類のファンドの全部の成績が載っています。その中には、High Income Fund の構成債券銘柄が記載されていました。実に細かく、いろいろな国に分散投資されているようすがわかりました。こんなにも多彩なところに分散投資されているから、少しくらいデフォールトがあっても大丈夫なのでしょう。
2008.10.22 追記
この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/108429304.html
に書きました。
よろしければご参照ください。
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