2006年07月28日

北浜流一郎(2004.8)『でっかく儲ける!! 日本株100選』(にちぶんMOOK)日本文芸社(その1)

 乙が見た本です。(あえて「読んだ」とはいいません。)
 古本屋で100円で売っていたので、買ってきました。乙が何に興味があったかというと、北浜氏の推奨する株を買うと、ホントに儲かるのだろうかということを知りたいと思ったからです。
 この本は、2004年6月11日現在の株価を示し、100銘柄の買いを推薦するという安易な投資本です。売りゾーンまで明示してあって、この株価に達したら売ればよいとのことです。
 そこで、挙げられた銘柄がその後どうなったかを検証することで、北浜氏の目の正しさがわかります。基準として、2004年6月11日の終値を使います。また、買値よりも2割下がった場合に損切りするものとします。
 結果の判断は次の通りです。
 ×=損切り
  「売りゾーン」の安値に達することなく、買値から2割下がり、損切りしたと考えられる場合
 ○=利益確定
  損切りラインに下がることなく、「売りゾーン」の安値を越えた場合
 △=保持継続
  損切りラインに下がることなく、「売りゾーン」の安値も越えなかった場合
 本書の刊行後、現在までに株式分割や株式統合が行われた場合は、本書中の株価でなく、分割・統合後の株価に書き換えてあります。

王道銘柄21
銘柄コード 銘柄 2004.6.11終値 売りゾーン 結果 売却時期
7203 トヨタ自動車  4160円 4900-5200円   ○ 2005.9
6758 ソニー     4060円 4800-5100円   ○ 2005.12
8628 松井証券    1169円 1367-1467円   × 2004.10
8306 三菱東京FG   96万円 115万-120万円  ○ 2005.9
5401 新日本製鐵    222円 265-275円    ○ 2004.10
8058 三菱商事    1077円 1290-1340円   ○ 2004.12
7751 キヤノン    3793円 4733-4967円   ○ 2006.1
8802 三菱地所    1366円 1640-1700円   ○ 2005.10
3402 東レ       517円 620-645円    ○ 2005.10
1803 清水建設     481円 580-600円    ○ 2005.8
1911 住友林業    1187円 1440-1500円   × 2004.11
2502 アサヒビール  1194円 1430-1500円   ○ 2005.10
2282 日本ハム    1205円 1450-1500円   ○ 2005.3
4613 関西ペイント   633円 760-800円    ○ 2005.11
2802 味の素     1235円 1500-1550円   △
3105 日清紡      819円 980-1020円    ○ 2005.10
6752 松下電器産業  1518円 1800-1900円   ○ 2005.7
6753 シャープ    1735円 2000-2200円   ○ 2006.1
6702 富士通      752円 900-970円    × 2005.5
8766 ミレアH    159万円 190万-198万円  ○ 2005.10
9501 東京電力    2420円 2900-3100円   ○ 2006.2

再生銘柄25
銘柄コード 銘柄 2004.6.11終値 売りゾーン 結果 売却時期
8307 UFJホールディングス(データなし)
7261 マツダ      360円 430-450円    ○ 2005.7
1808 長谷工コーポ   289円 345-360円    × 2004.8
7757 三協精機    1134円 1350-1400円   × 2005.1
8583 日本信販     421円 500-530円    × 2004.9
9984 ソフトバンク  1530円 1833-1900円   ○ 2005.9
7211 三菱自動車    200円 240-250円    × 2004.7
2262 雪印乳業     365円 435-460円    ○ 2005.9
2768 双日       568円 680-710円    × 2004.7
9435 光通信     4630円 5500-5800円   ○ 2004.10
8263 ダイエー    3500円 4200-4400円   × 2004.7
8308 りそなH   197000円 235000-245000円 ○ 2005.9
3102 カネボウ(データなし)
8840 大京       227円 270-285円    × 2004.8
1861 熊谷組      253円 300-315円    ○ 2005.3
3529 アツギ      126円 150-160円    ○ 2005.9
8003 トーメン(データなし)
1722 ミサワホーム  3390円 4050-4250円   × 2004.8
9983 ファーストリテ 8660円 10500-11000円  × 2005.2
3606 レナウンダーバン1745円 2000-2200円   × 2004.10
7453 良品計画    5050円 6000-6300円   ○ 2005.8
4686 ジャストシステム 788円 950-980円    × 2004.9
8564 武富士     7740円 9200-9700円   △
6720 プリヴェチューリ 870円 1050-1100円   ○ 2004.7
7964 セガ(データなし)

 ここまでで本書の半分を見たことになります。
 結果は、王道銘柄21は株価上昇銘柄が8割と比較的成績がよかったのですが、再生銘柄25は4割とさんざんな成績でした。
 王道銘柄は、実績がある国際優良企業群であり、わざわざ北浜氏に教えてもらわなくても、こういう銘柄に投資する人はたくさんいたと思われます。また、王道銘柄が売りゾーンに達した時期を見ればわかるように、多くは2005年後半の日本の株価上昇期に売りゾーンに達しています。このことは、北浜氏の予測能力が優れていたというよりは、「その時期になったら、株価が勝手に上がってしまって、結果的にいい成績になった」ということを意味しているようです。
 続きは、また明日に。


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posted by 乙 at 05:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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