2006年08月09日

AVIVA Global Investment Account

 乙は、香港のブローカー BMI 社
http://www.bmintelligence.com/
を通じて、AVIVA 社
http://www.aviva.com.hk/
の Global Investment Account
http://hk.aviva-asia.com/index.cfm?pageid=221
にも投資しています。ただし、このページには詳しい情報が掲載されていません。
 これは、ファンド・オブ・ファンズです。その仕組みの一部は、(AVIVA 社の名前は出しませんでしたが)すでにブログに書きました。
http://otsu.seesaa.net/article/13011763.html
にある「自己選択型」のファンド・オブ・ファンズというのが AVIVA 社のものだったのです。
 投資先として選べるファンドは73種類ありました。一つのファンドの投資金額は全体の 10% 以上を占めるようにしますので、選択できるのは最大10個になります。乙の場合は、当初は九つのファンドを選びました。
 このファンドの申込手数料にあたる部分は、最初の3年間に、4半期ごとに 0.63% ずつ引かれます。一見割安ですが、3年分を合計すると 7.56% になり、非常に高くなります。
 管理報酬(Management Fee)は、4半期ごとに 0.3% ですから、年率 1.2% かかります。これに加えて信託報酬(Annual Management Charge) 3.5% 以内がかかることになっています。これがそれぞれの子ファンドの信託報酬ということになります。一覧表を見ると、実際は 1〜2% くらいが多いようです。ファンド・オブ・ファンズとしては手数料が高いと思います。しかし、ファンドのスイッチおよびそのためのスイッチ対象の提案など、サポートがあると考えれば、こんなものかもしれません。
 最初の5年のうちに解約すると、解約手数料がかかります。1年以内 7.5%、2年以内 5%、3年以内 2.5%、4年以内 2%、5年以内 1% ということで、解約手数料が非常に高いですから、このファンドは長期でずっと運用するべきものでしょう。
 こういう自己選択型のファンド・オブ・ファンズは、運用成績を云々することがむずかしくなります。顧客ごとにまったく違ったファンドを選んでいるからです。したがって、パフォーマンスも、あくまで乙が選んだ子ファンドで運用した結果こうなったということだけがわかります。
 乙は、2005年6月に申し込みました。その後、2006年4月の段階では、2割ほどの上昇を見せていましたが、7月10日現在では、やや値下がりし、13.2% ほどの上昇になってしまいました。5月から6月にかけての世界的な株安の影響でしょう。1年でこの程度の上昇率であれば充分満足できます。
 乙が選んでいる9種類の子ファンドは、全部、基準価額が購入当時を上回っており、順調に運用されていることがわかります。
 もともと、個人ごとに運用成績が郵送されてくるようになっているのですが、(船便によるということもあるのでしょうが)連絡が遅いです。7月10日現在の報告書が7月12日に発送され、乙が見たのが8月7日ですからね。長期で運用することを考えると、まあそれでもいいのかもしれませんが、今なら、WWW 経由でID+パスワードを指定して簡単に運用成績が調べられるようになっていてほしいものです。
 気になるのは、これからの運用のパフォーマンスです。これは、アビバ社のファンドの選択眼がどれくらいあるかにかかってくるように思います。こんなにも高い手数料に見合うだけの成果が上げられるのでしょうか。乙は、一方では疑問に思いつつも、一方では可能かもしれないと思います。スイッチングは無料ですから、適宜、保有する子ファンドを入れ替えていくことができます。さて、そうすることによって、一体どれくらいの運用成績が挙げられるでしょうか。楽しみな反面、不安もあります。
 なお、スイッチングは、ある子ファンドを売って別の子ファンドを買うことと同じことのように見えますが、そうではありません。スイッチングは、あくまでアビバ社の一つのファンドの中の話です。ファンドを売ると、利益が出ていればそれが確定し、課税対象になりますが、アビバ社の仕組みは利益が確定したとはみなされません。最後(償還時)には課税されますが、運用の途中で課税されないというだけでも、利回りは課税されたときより良くなるはずです。
 アビバ社は、もともと生命保険会社です。会社名は Aviva Life Insurence Company Limited です。
 http://hk.aviva-asia.com/index.cfm?pageid=83 によれば、世界第6位の保険会社で、英国の最大手だそうです。管理している資金が US$ 524 billion ですから、60兆円ということで、非常に大きいです。

 さて、BMI 社は、2006年2月はじめころ、いくつかのファンドのスイッチングを提案してきました。今年のオススメという感じです。そこで、乙は、自分の手持ちのファンド類のことも考慮して、提案されてきたものを一部変更して、自分なりの案を BMI 社に送りました。ところが、そのようなスイッチングができないようなのです。ある子ファンドに投資している分をそっくり別の子ファンドに切り替える場合は可能なのですが、新たな比率で、子ファンドAを10%、子ファンドBを10%、というような指定はできないようです。しかし、それはちょっと変です。ファンドの一部解約は可能でしょうから、ある時点でのそれぞれの子ファンドの価格を計算して、子ファンドXを45%解約し、それで子ファンドAを購入し、子ファンドYを32%解約し、それで子ファンドBを購入するというようなことをすれば、任意の比率に変更できると思います。ちょっと計算がめんどうですが、しかし、大した計算ではありません。(乙が自分で計算してもいいです。)一定の金額以下の少額解約は認めないということであれば、こういうことはできなくなりますが。

 本当の問題は、その後の対応です。2月にスイッチングの提案があったあと、半年経つのに、BMI 社からは今後どうするかに関する連絡がありません。スイッチングをしないならば、このファンド・オブ・ファンズに投資している意味はあまりないことになります。スイッチングをするならば、すでに2月に提案をしているのですから、そのままずるずると以前の状態を継続することは、顧客に対して誠実ではありません。乙としては、スイッチングをどのようにしたらいいか、どのようなスイッチングならば可能なのかを早めに知らせてほしいと思います。
 というわけで、AVIVA 社の問題ではなく、仲介している BMI 社のサポート上の問題があるということになります。
 仮にスイッチングが遅れたとしても、現有のそれぞれの子ファンドはそれなりの成績を挙げていますし、数ヶ月でパフォーマンスが激変するというようなこともないでしょうから、大きな問題ではないという見方も可能です。しかし、このままスイッチングが長期にわたって行われないとしたら大変な問題になってしまいます。
 この問題は、もう少し時間をかけて成り行きを見守る必要があるように思います。
 乙は、申込手数料7%以上ということを考慮して、7年以上投資するつもりでいますが、こういうことがあると、今後が心配になってしまいます。現状では、追加投資はできませんし、他の人にもお勧めできないと思っています。
2006.8.25 似たようなファンドの話を
http://otsu.seesaa.net/article/22779114.html
に書きました。
2007.9.20 その後の運用状況について
http://otsu.seesaa.net/article/56130703.html
に書きました。
posted by 乙 at 03:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ファンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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