2011年09月02日

若林亜紀(2009.6)『国破れて霞が関あり』文芸春秋

 乙が読んだ本です。「ニッポン崩壊・悪夢のシナリオ」という副題が付いています。
 第2章から第7章までは、国土交通省、環境省、農林水産省、文部科学省、防衛省、厚生労働省のそれぞれの問題点を具体的に記述しています。官僚がいかに無駄遣いをしているか、それを赤裸々に描き出した本です。ただし、防衛省については、体験入隊の話が中心になっており、記述のトーンが異なります。
 大変おもしろくて乙は一気に読んでしまいました。
 こんなふうに各省に無駄遣いがはびこっているのでは、財政再建なんて夢のまた夢です。天下りの弊害もひどいものです。
 「役人=官僚」のあり方を通して、日本のあり方を考えることができます。
 この問題の解決はむずかしいものがあります。数十年も積み重ねられてきた「実績」ですから、それを破壊するには相当のエネルギーが必要です。今の民主党政権を見ていると、とてもではないけれど、改革なんてできるはずもありません。
 いっそのこと、国債の未達とか、赤字国債の発行が国会で拒否されるとか、とんでもない事件が起こった方が、旧来の悪習を打ち破るいい機会になるのではないでしょうか。



 余計な話ですが、若林亜紀氏の本は、以前に『公務員の異常な世界』を読んだことがあります。
 ブログを検索すると、何と、このブログで2回取り上げて書いています。2回目に書いたとき、1回目があることはまったく意識していませんでした。
 何ということでしょう。
2010.7.8 http://otsu.seesaa.net/article/155697493.html
2008.10.21 http://otsu.seesaa.net/article/108385508.html
ラベル:若林亜紀
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posted by 乙 at 02:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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