林敬一氏の記事がダイヤモンド・オンラインに掲載されていました。
http://diamond.jp/articles/-/13827
住宅ローンを借りている状態で、300万円の余裕資金ができた場合、普通は住宅ローンの繰上返済に充てるものです。ところが、林氏は、そんなことせずに、 「長期の米国債(ゼロ・クーポン債)」への投資を勧めています。なぜなら、米国債の金利が 4.2% ほどあるからだそうです。
住宅ローンの固定金利を変動金利に変更しようという話は、一つの立場として、ありうると思います。これからも日本の長期金利は低迷を続けるでしょう。しばらく(20年くらい?)は、日本の低金利が続くのではないかと思います。(乙の勝手な予想ですが。)
しかし、だからといって、1.6〜1.8% の(変動金利の)住宅ローンをそのままにして、4.2% の米国債を買えばいいなどという簡単な話ではありません。二つの金利差だけを見れば、一見もっともらしく見えますが、それは為替リスクを無視した議論です。日本が低金利で、米国が高金利ならば、しばらく先には円高が予想されます。つまり、4.2% の米国債(ドル建て)は、1.6〜1.8% の円建てのローンよりも金利が大きいとはいえないのです。
林氏の議論は、このことを無視している議論なので、乙は、この話は成り立たないと思いました。
2011年09月03日
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乙川様のブログ大変興味を持って読ませて頂いております。特に書評が抜群です。
処で、乙川様は海外投資の為替リスクのヘッジについての方針はどのようなものでしょうか?
何処かに書かれているのかもしれませんが、
ご教示頂ければ有難いと存じます。
因みに私は全く為替ヘッジ無しです。
為替リスクはヘッジしていません。
まあ、選択肢の一つとして、退職後の海外居住も視野に入れていますので、特に日本円にこだわる必要もないのです。しかし、ずっと日本に住むことになるかもしれないので、本当のところは何ともいえません。
このあたりはかなりいい加減です。(笑)
いつも楽しく読ませていただいてます。
乙川様は実際に林敬一様のご本を最初から最後までじっくりお読みになられましたでしょうか?
いいえ、本はまったく読んでいません。
本文中に示した URL の記事だけ読みました。
乙川乙彦様のブログやブログ内の本の紹介、メチャ参考にさせてもらってます。
本は図書館で借りて読んでばかりの私(←結構セコイんです(^_^;)が、林敬一様の本は珍しく買って読みました。
もし機会があれば、一読お勧めします。
経済の素人なのに生意気にすみません(^_^;)