2006年08月18日

オーレン・ロース(2003.9)『億万長者だけが知っている雨の日の傘の借り方』講談社

 乙が読んだ本です。
 全体は、第1部100ページと第2部150ページ、付録13ページに分かれています。
 第1部は、人生設計のような話で、抽象的であり、あまりおもしろくないように思いました。
 第5章で登場する PTMC(複数通貨および多重国居住による、移動可能な職業)が、この本の主題です。億万長者になったら、こういう生き方をしようということです。では、こういう職業は、どんなものでしょうか。p.71 の表にありますが、作家、作詞家、作曲家、通訳、プロスポーツ選手、投資家、などであり、サラリーマンや国家資格をもとにする職の人(医師、弁護士、税理士など)はなれません。乙は、ここまで読んで、がっかりしました。ごく一部の人を対象に書かれた本だったからです。乙のようなサラリーマンは PTMC ではありえません。したがって、この本を読んでも、あまり役に立ちません。
 第2部は「明日からできる、実践・海外個人投資」ということで、乙が期待して読んだところです。
 特に第8章「オフショアファンドの秘密」をおもしろく読みました。
 p.125 では、ローリスクファンドが年間5%のリターンで、5.1%〜6.5% がモデレートファンド、6.5%以上がハイリスクファンドと分類しています。ほう、なるほど。このあたりで区分するんですか。日本の低金利になれてしまった頭には新鮮に響きます。
 p.126 では、なぜオフショアファンドの成績がいいかを説明しています。金融のプロだとか、優れたマネーエンジニアリングが存在するからだなどという理由が述べられますが、どうも、あまり説得的ではありません。ここに書いてあるようなことなら、オフショアでなくても実行できそうな話です。
 p.127 では、日本の銀行もオフショアに投資しているということが述べられます。あ、そうですか。オフショアファンドがなぜいい成績を挙げるかは説明されていなくても、日本の銀行がそういうことをやっているなら、いい話に間違いありません。だったら、個人も乗り出しましょう。
 この本の中心部分は、第11章「スイス銀行に口座を開く」、第12章「プライベートバンクの世界」、第13章「お金持ちが眺める世界の景色」(PTMC の話)です。乙のようなサラリーマンとはまったく別の世界が描かれます。ヨーロッパのお金持ちってすごいんですね。
 全体を読み終えて、億万長者の生き方がかいま見えたような感想を持ちましたが、それと同時に、サラリーマンには無縁の本だなあと思いました。知識を広げる(お金持ちの世界を知る)という意味ではおもしろいのですが、これが「明日からできる、実践・海外個人投資」といわれると、「う〜ん、だいぶ違うのではないか」と思います。サラリーマンにはとうていできないことですが、お金持ちは、こういうことが簡単にできなければならないのでしょうね。

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posted by 乙 at 04:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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