全体を一言でいえば、海外口座を作ってオフショアファンドに投資しようという趣旨の本です。
第2章「海外口座を開こう」が非常に詳しく書いてありました。70ページ以上あります。必要な英語の書類の書き方まで書いてあり、非常に徹底しているという感じです。ここまで書かなくてもいいのではないかという意味で、詳しすぎると思うくらいです。これさえあれば、海外口座の開設はむずかしいことではありません。(それ以上に、口座開設者本人の英語能力が大事になりそうですけれど。)
これに比べると、第4章「オフショアファンドに投資しよう」が簡単すぎます。たった25ページです。たとえば、どうやってオフショアファンドを探すのか、どこのどういう人に相談すればいいのか、何も書いてありません。
投資家にとって、オフショアの銀行口座の開設は1回だけの話ですが、オフショアファンドへの投資は複数回行うものです。どちらかといえば、後者のほうが大事ではないでしょうか。そういう面から見ると、本書はバランスを欠いているように思いました。
p.169 には、こんなことが書いてあります。
ローリスク(保守的) 年利8〜12%
ミディアムリスク(積極的) 年利10〜18%
ハイリスク(アクティブ) 年利12〜35%
この数字は、同じ著者の『億万長者だけが知っている雨の日の傘の借り方』
http://otsu.seesaa.net/article/22485262.html
の p.125 と比べると、かなり違っています。
本書では「ある銀行では、このように定めています。」ということで、ロース氏の意見ではないことを明示していますが、それにしても、単純にこう引用するということは、これでいいとロース氏が考えているということです。とすると、2冊の本で値が大きく違っているのは問題があるように思いました。
本書全体として、乙は、あまり読む価値はないように思いました。
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半年以上換金していない
オール・インと深い関わりがあります。
昨年12月のさいたまスーパーアリーナの
オール・インのコンベンションに出席していましたよ。
この事実を言いふらして下さい。
お願いします。
乙は、「○○は詐欺(師)だ」ということは言わないことにしています。
この点に関しては、2006.3.13 に書いた記事 http://otsu.seesaa.net/article/14732420.html
をご参照ください。
他の方がそう主張することを止めるものではありません(そんなことはできるはずがありません)が、自分からはそういう言い方を避けようと思います。
また、乙は、自分で直接経験あるいは確認しないことについて「言いふらす」ことはしません。
どうぞ、ご了承ください。
必要ならば、勝富士さんが(他人のブログへのコメントでなく)ご自身のブログでオーレン・ロース氏が詐欺師であることを発信するのがいいのではないでしょうか。