個別株投資をちょっと除外して考えた場合、インデックスファンドとアクティブファンドのどちらを中心に考えるべきかという問題があります。これについては、過去の成績を見ると、明らかにインデックスファンドの勝ちで、インデックス運用のほうがアクティブ運用よりも成績がいいのですから、インデックスファンドに投資するのが正しい考え方です。
乙は、このことをあまり考えずに、2006.4.2 の時点では
http://otsu.seesaa.net/article/15981395.html
インデックスファンドに投資しないと書いています。
その後、乙は、いろいろな本を読み、考え方を変えてきました。
こうすれば、株式投資がうまく行くという本もありますし、バリュー株のファンドはそれなりの成績(平均株価以上の成績)を残すことも多いので、アクティブ運用が全部ダメだともいえません。アクティブ運用を中心にしている人から見れば、アクティブ運用こそが投資の醍醐味であり、インデックス運用などはおもしろくも何ともないように見えるでしょう。パッシブ運用とアクティブ運用の考えの対立には大きいものがあります。個人投資家としても、どちらにつくのかを考えておかなければなりません。
これについては、乙は、基本的にパッシブ運用(インデックスファンド)がよいだろうと考えています。
さて、では、全部インデックスファンドにしてしまって、アクティブ運用は無視していいのでしょうか。そうではなさそうに思います。この点については、北村慶氏の著書
http://otsu.seesaa.net/article/22992172.html
が参考になると思います。
メインはインデックスファンドにしつつも、一部アクティブファンドに投資してみてもおもしろいのではないでしょうか。また、個別株も同じ意味でおもしろいと思います。しかし、それは「一部」にしておくべきでしょう。個別株の場合は、いろいろ考えながら、自分で工夫する楽しみもあります。しかし、それが資産運用の大部分ということになるのは恐いものです。
というわけで、当面は、大部分をインデックスファンド(実際は ETF)で運用し、一部アクティブファンドおよび個別株で運用するというあたりが妥当ではないかと考えています。
オルタナティブ投資は、アクティブ運用と同様の考え方です。投資対象や投資方法が従来のものと違っているだけで、いろいろなやり方で資産を増やそうという考え方は似ています。ですから、これも資産の一部を振り向ける程度にしておくのが無難でしょう。
こんなことを考えてみると、乙の保有資産では、インデックス運用部分がまだまだ少なく、今後はこちらのほうに重点的に投資していくことが望ましいということになります。
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