2006年10月05日

円、実効レートで21年ぶり安値

 「円、実効レートで21年ぶり安値」というのは、日経新聞10月4日朝刊5面の記事です。
 一部引用します。
 「円の総合的な価値を示す日銀の実質実効為替レート(1973年3月=100)が9月に101.3となり、日米欧がドル高是正で合意した1985年9月の「プラザ合意」時点(94.8)以来の水準まで低下した。長引く低金利によって円から資金が流出し、ユーロやアジア通貨など幅広い通貨に対して円安が進行したためだ。
 実質実効為替レートは日本の主要な貿易相手国・地域との為替レートを貿易額に応じて加重平均し、物価水準を加味して算出する。為替の面から輸出環境をはかるのに使われる。
 実際の円相場はドルに対しては1ドル=117円台とプラザ合意当時(240円程度)と比べて大幅な円高水準だが、対ユーロで1ユーロ=150円前後の最安値圏で推移するなどドル以外の通貨に対して大幅に下落した。国内の個人投資家が高金利を求めて海外の金融資産への投資を進めたほか、海外のヘッジファンドが低金利の円を借りてドル資産などに投資する「円キャリー取引」を増やしたためだ。【後略】」
 「実質実効為替レート」というのは、上の記事中に説明がありますが、より詳しく知りたい場合は、日銀の解説を読むのがいいでしょう。
http://www.boj.or.jp/type/exp/stat/exrate.htm
 こういう面で円安だというのは、乙はあまり気にしていませんでした。21年ぶりといわれて、「おや、そうか」と思う始末です。
 WWWの中を探すと、これに関する記事がいろいろあります。
 吉田恒氏は
http://www.shinseibank.com/fx_info/y_report/051121.html
http://www.gaitame.com/gaitame/w_rep/ot051124.pdf
で、2005年11月現在ですが、実質実効為替レートでの円安傾向を指摘しており、今は過去数年の変化の延長上にあることが見て取れます。吉田氏は「20年間の底値を円が割り込むには、20年間になかったことが起こっている必要があるだろう。私はそれについて、日本の財政破綻、債券暴落に伴う円資金の逃避を注目しており、それは2〜3年以内に起こる可能性があると思っている。」と述べています。そして、この記事が書かれた1年後(つまり現在)は、20年間の底値を割り込んでいるというわけです。
 日経新聞の記事では、二つの原因を挙げていますが、どちらがどれくらい大きな影響力を持っているのかがわかりません。乙の勝手な意見では、海外のヘッジファンドの運用する資金量といっても、そんなに大きなものではないと思います。しかもそのほとんどはドル建てだと思われます。ですから、ヘッジファンドの資金量を基準にすれば、そのごく一部に「円キャリー取引」があるわけで、大したことはないのではないでしょうか。とすると、やはり個人投資家の行動が原因だということになります。
 この点では、日経新聞の記事も、吉田氏の記事も、円資金の海外へのキャピタル・フライトに言及しており、ある意味で一致しています。
 乙も外貨での投資をしていますが、こういうのは、今や当たり前になっており、多くの人が同じ方向にカジを切り始めているということです。
 外貨投資を考えないわけにはいかない時代になったと感じます。
posted by 乙 at 03:53| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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