2006年10月08日

橘玲(2005.7)『永遠の旅行者(上・下)』幻冬舎

 乙が読んだ本です。
 本書も、投資関連本というよりは、金融情報小説というべきでしょう。
 本書は、死期が近づいた老人が税金を払わずに孫娘に20億円の財産を譲るという話です。コンサルタントがそれを請け負うのですが、具体的にどうするのかは本書を読むとわかります。ここでネタバラシをしては著者に失礼でしょうからこれ以上いいません。
 これまたすごい話です。フィクションですから、何とでも書けるという面もありますが、いやはや、世の中にはこんな話もあるんですねえ。それにしても、橘氏はすごい人です。本書は、合法と非合法の境界をきちんと心得て書かれているので、単なる非合法の社会の裏面を描く一般のお話ではありません。乙には(そんなにカネがないので)無縁の世界ですが、非常に興味深かったです。
 本書は、小説だとはいいつつも、読むことで、日本の税制などの社会の仕組みの勉強も同時にできるという意味で、いわゆる「小説」とはずいぶん違うように思います。
 2冊分の分量があって、ちょっと長いのですが、とてもおもしろいので、充分読み切れます。




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posted by 乙 at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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