タイトルに引かれて読み始めました。
読み始めてすぐに、驚きの説明が出てきます。序章ですが、「相場は「黄金分割」で定められている」ということです。で、チャートなどは、水平線に対して36度の角度をもつラインが重要だとのことです。相場が急上昇するときは72度だそうです。(p.21)角度なんて、縦軸/横軸に何をとるか、どれくらいの間隔で目盛りを振るかで変わってくるものです。そんな説明なしで、いきなり36度といわれても、まったく無意味です。
各種サイクルについても、27(年)とか162(ヵ月)などという数字が重要だとのことです。(p.31)
なぜこの数字が重要か、なぜこのような数字に従って経済が動くのか、まったく説明ができていません。
著者は、本気でこんな数字に頼って投資を考えているのでしょうか。
第1章の50ページほどを読んで、説得力がまったくないことで、乙はこの本を読むことを止めました。
巻末の著者紹介を見ると、1966 年、京都大学法学部卒業です。金融畑一筋で 1996 年に退職したとのことです。この業界には、こんな人がいるのだと知って、ちょっと恐くなりました。
ラベル:若林栄四
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チャートは、1cmマスの方眼紙に書く必要が有ると書いていますので、真実かどうかは、別として、私も半信半疑ですが
、資本と言うものは、意外とこんな自然の流れで人が、相場を張るよりも、ゆったりとトレンドを描くのかも知れません。よってこの方の考え方もあながち捨てきれないのですが・・・。
ただ、投資を長期にほったらかしにするのでなく、ニンブル(俊敏)な見直しがこれから大事になるというところ、結局、相場はどちらにも行くというところが気にいっています。
1冊読んだら、次は買ってまで読むかというとNOですが、上記の本は、ブックオフへ行かずに本棚に残っています。2019年までは時々開ける(笑