2006年11月13日

株式会社シーコースト・パブリッシング(2005.5)『外貨投資 知って得する数字のカラクリ』技術評論社

 乙が読んだ本です。
 目次が
http://www.gihyo.co.jp/books/syoseki-contents.php/4-7741-2392-7
にあります。
 外貨預金、外貨MMF、外貨投信、外国債券、外国株売買、外国為替保証金取引について説明した本です。
 けっこうマニアックな本です。入門書レベルの記述もありますが、かなり突っ込んだ記述もあり、いったいどういう読者を想定しているのか、乙にはわかりませんでした。
 p.34 ビッグマック指数という話が出てきます。それで見ると、中国は、マイナス60%とのことです。つまり、4割程度でビッグマックが買えるというわけです。1米ドル=8元という為替レートではいけないのであって、中国の物価を考えれば1米ドル=3.2元くらいになるというわけです。日本円でいえば、1元が15円くらいですが、1元40円くらいでちょうどいいということになります。
 この話は、乙の経験
http://otsu.seesaa.net/article/27070982.html
とは、やや食い違います。ただし、乙は、中国にいたとき、ビッグマックは一切食べませんでしたので、値段も知りません。
 p.41 外貨定期預金のアンケート結果が紹介されています。50-100 万円くらいを数年にわたって預けっぱなしにするのだそうです。乙は、外貨預金をする人の気持ちが分かりません
http://otsu.seesaa.net/article/24103836.html
が、利用者像がわかって興味深かったです。
 p.84 アンケートによると、外貨 MMF の初期投入金額は約20万円だそうです。合計では約100万円とのことですから、20万円ずつ5回くらい購入しているのが平均的という感じでしょうか。
 pp.94-05 債券のことを「債権」と誤記しているところが何ヵ所もあります。p.106 も同様です。何ヵ所もあるのは、ミスプリではなく、著者が勘違いしている証拠です。こういうミスは信頼をなくします。
 p.117 「短期の債券は割引債といわれ、中期、長期の債券は利付債という。」とあります。p.124 にも同様の趣旨が書いてあります。これも明らかな間違いです。割引債で何年もの運用期間のものがあるという事実だけで、間違いであることがわかります。こういうミスは信頼をなくします。
 p.150 カバードワラントの話が出てきます。書いてある説明が間違っているわけではありませんが、外貨投資の入門書という感じで記述されている本で、こういうハイリスク商品について書いてしまっていいのでしょうか。
 p.190 以降の外国為替保証金取引での各種テクニカル指標の話も同様です。テクニカル指標といっても、あまりあてにはできないものですが、そういうものまで書いてあるというわけです。
 本書では、読者のレベルをどんなふうに想定しているのでしょうか。乙は疑問に思いました。
 200 ページほどの比較的コンパクトな本でありながら、ときに妙に詳しい記述があるのは、アンバランスです。たとえば、p.94 には、投資信託には株式投信と公社債投信の2種類があるという話が出てきます。こういうことを述べる本であるということは、投資信託についてよく知らない人を想定しているということでしょう。こういう態度と、上述のマニアックな記述とは相容れないと思います。
 外国株については、9項目18ページの記述ですが、その中に、カバードワラント関係が3項目6ページ入っているのです。
 いくつかの勘違いによる記述の間違いと、このアンバランスを考えたとき、乙はこの本はあまりおすすめできないように思いました。


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posted by 乙 at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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