2006年11月24日

藤田郁雄(2006.4)『みんなの投資----投資信託でゆっくり確実に資産をつくろう』ダイヤモンド社

 乙が読んだ本です。
 とてもすばらしい本で、若い人は、これ1冊で老後に備えた5000万円の資産を確実に作ることができます。
 乙がいろいろ読んだ本の中で、最も簡単に、最も正しく、最もわかりやすく、最も具体的に、どうすればいいかを明示した本だと思います。著者の藤田氏は、1976年生まれの現在30歳だとのことですが、この方は、この年でよくここまで理解し、自分なりのやり方を作り上げたものだと思います。乙は、この本を一番のおすすめ本としたいと思います。
 乙が30代でこの本に出会っていたら、人生が大きく違っていたことでしょう。最近、いろいろな投資関連本を読むようになって、初めてこういう本にも出会うことができたのですけれど……。乙は、いろいろな道を探し求めてふらふらしていますが、藤田氏は初めからぶれずに一本道を示しています。すばらしいことです。(もっとも、奥付のところの著者紹介には、藤田氏がいろいろ試行錯誤したことが書かれていますが、30歳までにこういう経験ができたことはすばらしいことだと思います。)
 p.25 にあるように、平均的日本人が漫然と人生を送っていると、平均的人生の場合でも赤字になってしまいます。まず、若い人はこの事実に気が付かなければなりません。こうならないためには、投資が必須です。
 では、どのようにするか。
 本書の結論をここに書いてしまいましょう。毎月5万円コースでは、p.102 にあるように、TOPIX オープン2万円、ステート・ストリート外国株式インデックス1万円、中央三井外国債券インデックス2万円を毎月自動引き落としで購入します。これだけです。なぜこれでいいのか、なぜこれが一番いいのか、どこで買えばいいのかを知りたい人は本書を一読してください。これらの投信を選ぶに到った理由、この組み合わせ方が一番いい理由をはじめ、リバランスのしかたや、投信の買い方から売り方まで、一通りのことが書いてあります。これらを読んで納得すれば、定期的な投信の購入をずっと続けることができるでしょうし、他のもっといい投信ができれば、そちらに移ることも可能でしょう。本書では、今後、情勢が変化したときにどうしたらいいかについても書いてあります。
 たとえば、金利が上昇すれば、日本の国債を購入するのもいい手になります。しかし、今は低金利ですから、それは選択肢からはずしたほうがいいと思います。したがって、本書のおすすめの方法は、あくまで現在における最適なやり方を述べたのであって、時代が変われば変わってくるでしょう。しかし、根底にある考え方は変える必要はありません。本書に書いてある原則を理解している人ならば、その時代にあったやり方を選んでいくことができるでしょう。そんなことをせずに、本書に書いてあるままに今から30年継続しても大きな問題はありません。
 乙は、読了後、さわやかな気分になりました。
 ところで、では、乙が本書に書いてある通りに実行するかというと、そんなことはありません。すでに投資してしまったものがいろいろあり、また、乙の年齢が高く、ハッピーリタイアメントまで15年しかありません。乙は、こういう条件の中で、自分なりに最適な道を模索していきたいと思います。
 しかし、30代以下の人には、この本を示して「この通りにやりなさい」とアドバイスしたいと思います。
 178ページのコンパクトな本で、たった1500円で、資産形成の全部がわかります。


2006.12.2 追記
この本のサポートサイトがあります。
http://ginzajin.michikusa.jp/book/index.html
また、藤田氏のサイトを訪問してみるのもいいと思います。
http://blog.livedoor.jp/ginzajin/

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posted by 乙 at 00:04| Comment(0) | TrackBack(1) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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