http://otsu.seesaa.net/article/17013479.html
ファンド・オブ・ファンズということはすでに述べましたが、親ファンドの手数料がどれくらいかかっているかは、そこには明示しませんでした。
2006.10.20 が決算日とのことで、最近、乙の手元に第2期の運用報告書が送られてきました。それによると親ファンドは SGAM Fund エクイティーズ イースタン ヨーロッパ で、信託報酬は 0.8% とのことです。
SGロシア東欧株ファンド自体の信託報酬が 0.92925% ですから、あわせれば 1.7% ほどの報酬になり、ずいぶん高いことがわかります。ファンド・オブ・ファンズは信託報酬が高いということはその通りです。
このファンドは、第1期も第2期も、1500 円の分配金を出しました。1万円の基準価額から考えると、15% もの分配ですから、分配金が多いと思います。もっとも、第2期末の段階で基準価額は 13,685 円ですから、分配金が多すぎるわけではありません。ただし、分配金を出せば出すだけ、それに対して税金 10% がかかってきますから、ファンドとしては(つまりは投資家としては)、分配金を出さないほうがいいのですが、なぜ、こんなに出すのでしょうか。日本では、分配金を出さないでファンドがため込んでしまうと金融庁あたりからにらまれるのでしょうか。だとしたら、いかにも日本的ということになります。まあ、日本で設定・募集している以上、このあたりはしかたがないのかもしれません。
運用成績は、第1期、第2期とも期中騰落率が 30% ほどのプラスであり、とてもいい成績といえます。
こんなに成績がいいと、信託報酬が高めでも許せるような気がします。30% の中の 1.7% くらいはくれてやってもいいという気分です。このあたりの気分が、投資の常識とずれるところです。投資の常識では、ファンドはコストが大事であり、報酬が二重取りされるようなファンドはよくないということになっています。乙もそれには納得します。しかし、SGロシア東欧株ファンドのように、いい成績を出しているファンドもあるわけで、こういう好成績を出してくれるなら、多めの信託報酬を払ってもいいような気持ちになります。
ちなみに、このファンドの購入時に申込手数料が 1.05% かかっています。それに加えて、解約時には信託財産留保額が 0.3% かかります。乙の基準では、運用期間の最低は申込手数料で決まり、「1%=1年」ですから、このファンドの場合、1年数ヶ月保有すればいいということになります。実際は、購入後1年8ヶ月になりますので、もういつ解約してもいい状態です。しかし、今のような好成績ならば、解約するべき理由も見あたりません。もう少し投資を継続しようと思います。あとは、ロシアや東欧の経済がうまく回転しなくなる(必ずこうなるはずです)ときにタイミング良く逃げ出すことができるかどうかが問題です。たぶん、そうは問屋が卸さないはずですが。
やはり、BRICs は強いですね。
2007.5.30 追記
この話の続きを
http://otsu.seesaa.net/article/43310925.html
に書きました。
【関連する記事】
- NISA で eMAXIS Slim 全世界株式の積立の設定
- 「長寿ファンド」に人気?
- CMAM日本株式インデックスeの第1期運用報告書
- CMAM外国債券インデックスeの第1期運用報告書
- CMAM外国株式インデックスeの第1期運用報告書
- 被災地応援ファンド「復興義援金」
- さわかみファンドの解約結果
- さわかみファンドを解約します
- 分配型の投資信託に関する考え方
- セゾン投信の月次運用レポート
- 「STAM グローバル REIT インデックス・オープン」の第6期運用報告書
- 中国・香港IPOファンド
- 「STAM 新興国株式インデックス・オープン」の第2期運用報告書
- 「STAM グローバル株式インデックス・オープン」の第5期運用報告書
- 「STAM TOPIXインデックス・オープン」の第5期運用報告書
- 毎月積立投信を「住信-STAM」シリーズから「中央三井-CMAM」シリーズに
- 「フェイム−アイザワ トラスト ベトナムファンド」の第3期運用報告書
- 積立投資がプラスになる
- 孫の出生祝として投資信託を(3)
- 孫の出生祝として投資信託を(2)