http://otsu.seesaa.net/article/30915013.html
を書いたところ、PALCOM さんからコメント(質問)をいただきました。
前回は、出島氏のいうように、3ヶ月以内に10%以上値上がりすることを「勝ち」と定義した計算をしたわけですが、これを 5% としたらどうなるかという質問でした。
プログラムは1箇所だけ変更すれば、そのまま使えます。結果は次の通りでした。
騰落率= 0.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=6711 勝率=67.1%
最小値=6423 最大値=13808 平均=10006 標準偏差=1007.4
騰落率= 0.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=8517 勝率=85.2%
最小値=1631 最大値=17103 平均= 9982 標準偏差=1999.8
騰落率= 5.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=7980 勝率=79.8%
最小値=6370 最大値=14170 平均=10499 標準偏差=1010.2
騰落率= 5.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=8890 勝率=88.9%
最小値=3554 最大値=19621 平均=10489 標準偏差=1998.3
騰落率=10.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=9000 勝率=90.0%
最小値=6985 最大値=14847 平均=11009 標準偏差= 994.3
騰落率=10.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=9180 勝率=91.8%
最小値=3848 最大値=17751 平均=10986 標準偏差=2030.5
騰落率=15.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=9593 勝率=95.9%
最小値=8031 最大値=15483 平均=11505 標準偏差= 981.4
騰落率=15.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=9491 勝率=94.9%
最小値=3918 最大値=19815 平均=11487 標準偏差=2003.7
騰落率=20.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=9856 勝率=98.6%
最小値=8446 最大値=16026 平均=12002 標準偏差= 990.8
騰落率=20.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=9650 勝率=96.5%
最小値=4926 最大値=19227 平均=12026 標準偏差=2008.6
騰落率が 15% 以上のところではほぼ 95% 以上の勝率になってしまうので、ほとんど意味はありません。
おもしろいのは、騰落率が 0% ないし 5% の場合でも、相当に高い勝率になるということです。つまり、株価が 5% くらい上がるのは(全体に上昇トレンドがはっきりしない場合でも)よくある話であるということになります。
前回も今回もそうですが、5% あるいは 10% の上昇といっても、それは最高値を拾う場合ですから、実際の売買では一瞬である可能性があり、そのようなピークに所有する株をうまく売却できるかという問題はあります。パソコン側で、プログラムを走らせておいて、所与の条件になったら自動的に売却するようなことをすればかなり実現できそうですが、それでも、微妙なタイミングで、売却できない可能性があります。
なお、補足ですが、上の結果の「最小値」と「最大値」は、3ヶ月後の終値の(1万種類の中の)最小値と最大値であって、3ヶ月間を通しての最高値・最安値ではありません。
2007.1.10 追記
PALCOM さんからいただいたコメントに対して、
http://otsu.seesaa.net/article/31159311.html
に回答を書きました。
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なるほど、騰落率0%であれば、3ヶ月以内に5%上昇する確率は8-9割になるのですね。
とすれば、相場が動かないときに、仮に株価が5%上昇したら、自動的に売却するようにセットしておけば、楽に儲かりそうですが、出島氏によると、売却後は、どうするのでしょうか?基準値に戻ったら買い戻し、以下売却と買戻しを繰り返すのでしょうか?
実際には騰落率が0%であるというのは非現実的であり、騰落率がプラスの傾向が続いた後、騰落率がマイナスの傾向が続くようなパターンが多いはずですが、騰落率がマイナスになると、勝率は極端に下がるように思われます。そうすると、短期の上昇傾向と下降傾向を峻別しなければならなくなりますが、これを実現できる可能性は低いように思います。