2007年01月10日

出島昇氏の勝率の秘密(続々)

 このブログに「出島昇氏の勝率の秘密(続)」
http://otsu.seesaa.net/article/31036696.html
を書いたところ、PALCOM さんからさらにコメントをいただきました。
 ポイントは以下の(1)から(3)の三つでした。それぞれに対して、乙の考え方を示します。

(1)相場が動かないときに、仮に株価が5%上昇したら、自動的に売却するようにセットしておけば、楽に儲かりそうです。

 その通りです。株価の上下がランダムに発生するとしたら、儲かる一つの方法はある程度の上昇を確認したらすぐに売却することです。それが5%でもいいでしょう。これが短期売買の考え方であり、そのメリットです。デイトレードなどもこの性質を利用していると考えていいと思います。
 もっとも、株価が下落したときどうするかという悩ましい問題があります。損切りをどうするかということですね。これについては、もう少し別の計算をしてみる必要があります。近日中に、この結果についてもお知らせできるといいと思っています。

(2)出島氏によると、売却後は、どうするのでしょうか?基準値に戻ったら買い戻し、以下売却と買戻しを繰り返すのでしょうか?

 出島氏の本には、これについては何も書いてありません。
 しかし、乙が推測するところでは、出島氏は投資顧問ですから、売却後の資金を寝かせておけば、1週間以内には別の株の推薦があり、それを買えばいいということだと思います。

(3)実際には騰落率が0%であるというのは非現実的であり、騰落率がプラスの傾向が続いた後、騰落率がマイナスの傾向が続くようなパターンが多いはずですが、騰落率がマイナスになると、勝率は極端に下がるように思われます。そうすると、短期の上昇傾向と下降傾向を峻別しなければならなくなりますが、これを実現できる可能性は低いように思います。

 これについては、もしかして PALCOM さんが誤解している面もあるかもしれません。
 乙が示した騰落率は、1万種類の株の3ヶ月後の株価(の平均)を基準時点と比べた場合の騰落率です。したがって、個々の株価は、上がったり下がったりしながら、3ヶ月後には株価全体としてある程度広がった分布になります。その平均値を3ヶ月前と比べると等しいというのが騰落率0%ということです。
 さて、乙が以前に
http://otsu.seesaa.net/article/30915013.html
示した計算では、騰落率が0からプラスの範囲でした。しかし、マイナスの場合も計算してみる必要がありそうです。さっそく、やってみました。
 「勝ち」は(出島氏の考え方に従い)3ヶ月間に株価が10%以上上がることと定義しました。
 結果は、次の通りです。

騰落率=-20.0% 標準偏差=10% 勝ちの数= 232 勝率= 2.3%
 最小値=4095 最大値=12055 平均= 8000 標準偏差= 988.9

騰落率=-20.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=3826 勝率=38.3%
 最小値=589 最大値=15765 平均= 8001 標準偏差=1998.0

騰落率=-15.0% 標準偏差=10% 勝ちの数= 511 勝率= 5.1%
 最小値=4362 最大値=12038 平均= 8495 標準偏差= 990.1

騰落率=-15.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=4569 勝率=45.7%
 最小値=1075 最大値=16074 平均= 8501 標準偏差=2010.6

騰落率=-10.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=1070 勝率=10.7%
 最小値=4842 最大値=12870 平均= 8983 標準偏差=1003.7

騰落率=-10.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=5248 勝率=52.5%
 最小値=1339 最大値=16025 平均= 8983 標準偏差=2011.7

騰落率= -5.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=2133 勝率=21.3%
 最小値=5440 最大値=13176 平均= 9489 標準偏差= 995.4

騰落率= -5.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=5988 勝率=59.9%
 最小値=2448 最大値=17488 平均= 9491 標準偏差=1985.5

騰落率= 0.0% 標準偏差=10% 勝ちの数=3476 勝率=34.8%
 最小値=5882 最大値=13747 平均= 9978 標準偏差=1001.5

騰落率= 0.0% 標準偏差=20% 勝ちの数=6780 勝率=67.8%
 最小値=2050 最大値=17215 平均=10006 標準偏差=2009.3

 この結果を見ると、騰落率が -10% のときでも、標準偏差が 20% あれば勝率が 52.5% もあるんですね。
 乙は、株価の本質が見えてきたような気がしました。騰落率もさることながら、標準偏差が勝率に関係します。つまり、上下の変動ということです。上下の変動が大きい場合は、それをうまくとらえれば、勝率が上がるということです。上下の変動は、まさにリスクそのものです。つまり、リスクがあること、リスクが大きいことがリターンを生み出すのです。
posted by 乙 at 05:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
標準偏差が高ければ、騰落率が-10%でも、勝てる確率のほうが高いのですね。確かに、標準偏差が高いということは、株価の変動幅が非常に大きいということですから、株価の変動自体が騰落率のマイナスを吸収してしまい、どこかの時点で10%以上上がる可能性は高くなるわけでしょう。

目標を5%以上上がる可能性に下げて(これでも年利20%)、ボラティリティーが大きな銘柄を選び、騰落率が-10%(年-40%)以上の条件で投資すれば、かなりの成果を挙げられそうです。

この種の投資を自分でやろうとは思いませんが、考え方とシミュレーションの結果は頭に留めておいて損はなさそうです。
Posted by PALCOM at 2007年01月10日 20:46
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