http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070122AT2M2100L21012007.html
によれば、2006 年末の世界の債券の発行残高(10兆ドル)の中では、45%がユーロで、ドルは36%にしかすぎないとのことです。
2002年末のときには、ドルが48%を占めており、ユーロは31%しかなかったとのことですから、債券は4年間にドルからユーロへとシフトしていることがわかります。
記事には、国際資本市場協会が出典だと書いてあります。調べてみると、これは、スイスにある ICMA という組織のことです。
ICMA のサイトを見てみると、この資料については、
http://www.icma-group.org/news1/press.Par.0079.ParDownLoadFile.tmp/ICMA0701%20-%20ICMA%20figures%20show%20international%20bond%20market%20size%20now%20stands%20at%20over%20US$%2010.5%20trillion.pdf
に短いニュースがあります。
それはともかく、乙はユーロが債券市場でずいぶん比率を高めていることに驚きました。新聞では、ICMA の分析を引用して「外為市場のドル安・ユーロ高を見てアジアや中東の投資家がドル建て運用の一部をユーロに切り替え、ユーロ債の運用需要が高まった」と述べていますが、それにしても、世界の動きは相当に大きいものなんですね。
乙もまじめにユーロ建て債券への投資を考えたほうがいいような気がしてきました。
新聞記事では、債券の発行残高について、他に、英ポンド9%、円1%、スイスフラン1%、その他8% などと書いてありましたが、これらは比率が低いですから無視してもいいと思います。
ところで、円が1%を占めるというと、10兆ドルの1%=1000億ドルで約12兆円となりますが、日本の国債の発行残高は、それよりもはるかに大きいです。
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/saimukanri/2006/saimu02b_04.pdf
によれば、2006年末で 541.8兆円に達するとのことです。それに、財投債残高 140.5兆円があるし、さらに加えて各種の地方債や社債もあります。ICMA の統計の信頼性はどうなんでしょうか。
ユーロ建て債券については、
http://otsu.seesaa.net/article/23106205.html
で述べたことがありますが、当面、野村證券でユーロの BST を買っておき、金利が高くなったころを見計らって、BST の資金でフランス国債やドイツ国債のゼロクーポン債を購入するようなことが考えられます。
しかし、米ドル建て債券をあれこれ調べて、結局、アメリカの E*TRADE 証券で購入するのが一番いいという結論に至ったように、ユーロ建てのフランス国債やドイツ国債であれば、フランスやドイツの証券会社に口座を開設して、そこで購入するのが一番いいのではないかと思います。当然ながら、その証券会社ではネットで債券の売買や海外送金ができるようになっていなければなりません。
乙は、フランス語もドイツ語も、債券の購入ができるほどの言語運用能力がありません。辞書を引きながら読むくらいはできるかと思いますが、実用性はないでしょう。ということは、英語でコミュニケーションすることになります。
こんな条件でも大丈夫な証券会社があるでしょうか。
さて、どうやって調べたらいいのでしょうか。
海外投資の一部にはユーロ建ての債券があると思いますが、なぜこういうことを扱った本がないのでしょうか。乙が読んだ本の範囲でいうと、海外投資のほとんどは株やファンドの話だけです。海外で購入する債券や REIT の話はなかなか聞くことがありません。
WWW の記事でも調べてみるしかないのでしょうか。
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