普通ならば、香港の銀行から送金します。HSBC 経由で、インターネットを使って千円程度の手数料で送金します。
しかし、今回は、国内の銀行から送金することになりました。送金手数料、両替手数料を含めて、全部円で支払い、その分をのちに某組織からいただく予定でした。
乙の住む近所にはみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行の二つの支店があります。そこで、みずほ銀行の支店に聞いてみると、海外送金は受け付けていないという話でした。別の支店まで出向いてほしいということです。電車賃(と自分の時間)をかけて出かけていくのは面倒なので、三菱東京UFJ銀行に行くことにしました。
どんな手続きになるか、わからなかったので、送金先の口座のメモと、通帳とキャッシュカードと印鑑を持って行くことにしました。
支店に着き、ロビーにいる係員に尋ねると、口座保有者なら今はテレビ電話窓口から送金すると手数料が割安になるという話を聞きました。
乙は、これは便利だと思いましたが、口座にはあいにく送金額よりも小さい端数しか入っていません。そこで、ATM でしかるべき金額を口座に入金しようと思いました。
ATM 利用者の行列に並んで待っているときに、ふと思いました。この口座はしばらく使っていません。そこで通帳を見てみると、10年以上前に使っただけでした。確か、銀行の口座を保持するためには10年以内に入出金とか、通帳の記帳とか、何かをしなければならないはずです。
そこで、改めて口座の状態を確認するために、窓口に行きました。少し待って、窓口の係員に相談すると、やはり10年以上経っているために休眠口座になっており、口座を解約するしかないという話でした。
口座解約の手続きをすると、数千円の残額があり、それが乙の手元に帰ってきました。
さて、そうなると、海外送金の手続きをテレビ電話の窓口でするわけにはいきません。
そこで、支店の窓口で現金で海外送金の手続きをすることになりました。
書類を記入して、窓口の係員と何回かのやりとりをしました。送金先の銀行の支店の所在地が北キプロスなのに、銀行の SWIFT コードがトルコになっています。乙は、この番号宛てに送金するようにいわれていたので、間違いはないはずですが、ここが問題になり、けっこうな時間待たされました。
さらに、受取人の住所も問題になりました。乙は、受取人の住所を聞いていなかったので、「わからない」といいました。受取人は大きな組織なので、国の名前だけ書けば、あとは郵便物くらいは届くのです。しかし、三菱東京UFJ銀行の窓口では住所欄が空白ではダメだというのです。かろうじて、都市名を書くことで何とか切り抜けました。
こうして、現金による海外送金の書類が完成し、ハンコを押し、いざ送金してもらおうとすると、身分証明書(運転免許証など)の提示を求められました。
乙は「しまった」と思いました。乙の口座は解約になってしまい、免許証を持参しなかったので、住所の証明ができなかったのです。
というわけで、1時間ほど銀行にいながら、結局海外送金はできなかったのでした。
後日、改めて支店に出向くことになりました。
この話、明日に続きます。
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「国はトルコの扱い」ということは、郵便を送るような場合でも、「Turkey」に送ることになるのであって、「North Cyprus」ではダメだということですか。
北キプロスはトルコだけが承認している国だから、日本としては、北キプロスという国はなく、だから「トルコ」とみなしているということなのでしょうか。
こう考えれば、郵便物の送り先もトルコになりそうですね。
なるほど、トルコの一部と考えればつじつまが合う話です。
現地の通貨は(ユーロも使えますが)トルコ・リラが普通に使われていました。ATM で現金を引き出すときは、トルコ・リラとユーロが可能でした。
北キプロスとキプロスの間は「国境」があり、国連軍が駐留していたりして、けっこう不安定な面があるようです。
外務省のサイトでは北キプロスに関して渡航注意情報が出ています。