http://www.d-laboweb.jp/d-bank/campaign/160418/
一部コピーしておきます。
乙は、一読して驚きました。スルガ銀行d-laboが2014年12月に全国の働き盛りの20代〜40代の男女500人を対象に行なった「趣味に関するアンケート」では、およそ10人に1人、1割の人が「趣味でローンを利用する」と回答しているのです。
くわしくは、上記のページを見てください。
さて、乙は、このページを見て、疑問に思うことがいくつもありました。
第1に、<ローンの利用目的>年収300万円未満の円グラフです。12.5+62.5+12.5=87.5 のはずなのに、円グラフになっています。円グラフは足して100%になるようなものに関して作成するべきものです。この円グラフはおかしいと思います。
第2に、年収1000万円以上と年収300万円未満の2グループに関して、<ローンの利用経験>の円グラフを作っていますが、ここのパーセンテージが、前者は 13.0% と 87.0%、後者は 8.0% と 92.0% になっていることです。ぴったり「.0%」になるというのは変です。そもそも、全体で500人の調査人数ですから、それを、年収でグルーピングして、300万円未満、300万円〜1000万円、1000万円以上とわければ、300万円〜1000万円がボリュームゾーンになるはずですから、年収300万円未満と、年収1000万円以上の人はかなり少なくなるはずです。もしかして、それぞれ100人ずつだったのではないでしょうか。100人でないとすると、「〜.0%」という値になるのはかなり珍しいということになります。
第3に、<ローンの利用目的>年収1000万円以上のグラフですが、パーセンテージが、38.5%, 38.5%, 15.4%, 7.7% となっています。このパーセンテージは、<ローンの利用経験>年収1000万円以上のグラフで 13.0% の人を下位分類したものです。もしも、13.0% が「13人」だとしたら、38.5%, 38.5%, 15.4%, 7.7% というのは、5人、5人、2人、1人ということになります。ぴったりパーセンテージの計算が合います。もしも、そうでないとすると、このような結果になるのは、13人の整数倍でしかありません。もしも2倍としても、年収1000万円以上の人が500人中200人もいることになります。日本人の平均的な年収を考えれば、そんな偏ったデータにはならないはずです。
というわけで、たった13人のデータで、パーセンテージに直し、円グラフを示しているのです。統計的にはまったく有効ではありません。
銀行が、こんな結果を提示しているなんて、驚きのひとことです。
乙の推定が間違っているなら、スルガ銀行は原データを提示してみてください。
乙は、年収1000万円以上の人の<ローンの利用経験>が「ある」と回答した人が 13%(実はたった13人ですが)あることも疑問に思います。人数が少なすぎてブレが大きい(たまたまそうなった)ということもいえますが、調査のしかたも疑問に思うのです。質問文が明示されていませんが、「過去にローンを利用したことがあるか」という質問であれば、若いころ(つまり年収が1000万円もなかったころ)のローン経験が「ある」ということなのかもしれません。
乙は、趣味のためにローンを利用する感覚はおかしいと思います。特に年収1000万円以上の人の場合です。62万円のギターを買うのに、ローンを組んで、結果的に70万円(あくまで例です)を払うのですか。他人のことですから、乙は口出しはしませんし、それぞれの人の判断で勝手に自分の金を使えばいいのですが、好きこのんで利息を払って高い買い物をする人の感覚は乙には理解できません。年収が1000万円以上あれば、62万円のギターくらい即金で買えるでしょう。クルマだって、ローンは常識ではありません。乙はクルマを現金で買っていますが、それくらいの預貯金はあるのが当然です。年収1000万円以上ですから。
住宅だって「ローンを組むのが当然」ではありません。乙の場合は、株や投信を一部売却して現金をそろえました。
2014.2.23 http://otsu.seesaa.net/article/389496132.html
乙の場合の理由は、ちょっと別なので、今回の話には当てはまらないかもしれません。しかし、ローンを利用するかしないかは、いろいろな考え方があるものです。
スルガ銀行のページはキャンペーンですし、ローンを借りてもらうのは銀行にとっては大切な営業の一部ですから、趣旨はわかりますが、趣味人(消費者、さらには投資家)としては、ローンを利用しない(ムダな金を使わない)ほうが望ましいと思います。