旧版、安間伸(2003.5)『ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金編』東洋経済新報社
2006.9.28 http://otsu.seesaa.net/article/24543877.html
の改訂版ということのようです。
とはいえ、内容はずいぶん違ったものになっています。なぜなら、この間の日本の税制の変化がそれだけ大きかったということなのでしょう。
一読してみると、2016 年からの税制の変化に対応しています。2015年末までにやっておかなければならないことなども記述されています。ということは、11月に刊行された本書を買い、読み、1ヶ月の間に債券を売却するようなことを行うというわけです。実際上かなりむずかしいことだろうと思います。
記述はかなりくわしく、読んでいて学べることがたくさんありました。役に立つ本だと思います。しかし、ある意味でかなり短期的な視野で書かれているように思えます。数年後にはこれらの知識が古くなっているかもしれません。そのときはそのときで他の本を読めばいいのでしょうか。
それよりも、もう少し長い視野で投資を考えるほうがいいのではないでしょうか。
たとえば、現時点で雑所得と譲渡所得を比べたり、源泉分離課税の損得を考えるよりも、10年先、30年先はどうなっているか、それに対応する話が必要なように思います。もちろん、30年後には日本の税制なりなんなりが変わっているはずですから、それを見通して書くなんてことは不可能です。しかし、考え方は一貫したものがあるはずです。現状はこれこれの方針がよい。しかし、こんなふうに税制が変わるなら、こちらの手段を考えるようにするとよいというような書き方は可能ではないかと思います。こういう書き方はそんなにむずかしいのでしょうか。
乙は、単行本でありながら、とても短い視野で書かれていることが一番の驚きでした。
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おおっぴらにお金の話をすることがタブーの時代に、ブックオフで安間さんの書かれた本をたまたま手にしました。おもしろくわかりやすい本で投資に対する偏見がなくなり、おそるおそる初めて証券会社に足を運び外国債を少しずつ購入することになりました。
あれからかなり歳月が経ち、忘れていた頃に本書のメルマガの案内が届き、あわてて外国債を売却し大幅に節税を実現することができました。
これからの変更点も大切な内容は執筆と同時に、メルマガで届くと思います。ユーモアがある書き方は私はとても気に入っています。
乙川さんの長年の投資ブログも楽しみにしています。これからも年齢ごとに感じることをぜひ書いていただきたいです。