通読した実感として、副題のほうが本書の内容を的確に表現していると思います。
本書の内容を単純にいうと、働けるだけ働こうよということで、割と簡単にまとめられるように思います。(ちょっと簡単にまとめすぎで、実際はもっといろいろ書いてあります。)
図表がたくさん入っていますが、本文と重なる記述を表の形式にしたものも多く、ページ数の割にはさっと読めてしまいます。シンプルな指南書で、さらっと書いてある感じです。二人の著者のトークセッションということで対談の文字化のような部分もあります。
というわけで、乙としてはすでに知っていることも多く、一読した感想として、得るところはあまり多くないように思いました。
ただし、45歳くらいの人で、老後や年金などのことを考えたことのない人には意味があるかもしれません。気をつけるべきことは何か、きちんと書いてあるように思います。しかし、そういう中年層は仕事に夢中で、こういう本を読むことなんて考えないのですね。もっと切羽詰まってから読むものでしょう。そのときにはすでに時遅しという場合も多いように感じています。
乙は、もう少し投資のことが書いてあるのかと思っていましたが、ほぼ何も記述されていません。45歳から投資を始めるとしても15年(以上)あると考えられますので、少しはその方向も意識した方がいいと思いますが、どうなのでしょうか。
参考記事:
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-3175.html
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