武田邦彦(2007.5)『国債は買ってはいけない!』東洋経済新報社
2007.6.12 http://otsu.seesaa.net/article/44575093.html
で参考にされていたので、買って読んでみました。
主張は簡単です。タイトルそのままです。今の日本はアメリカの(通貨)植民地のようだというわけです。それがどういうものかは本書を読んでみれば詳しく記述されています。
ではどうしたらいいか。著者は日本が自ら客になって買物をせよと説きます。それはマクロに見れば正しい態度ですが、個人レベルで考えると、どんどんお金を使うよりは、どうしても節約して将来に残しておきたいと思ってしまいます。これがいけないことだと言われても、染みついた習性はなかなか抜けません。
この本を読みながら、日本政府としてどう考えればいいかはある程度わかるものの、個人投資家としてはどうしたらいいかが示されておらず、この点に不満を感じました。こんな大事なことなのだから、せめていくつかの案なり、考える方向性だけでも示してくれれば良かったのにと思ったわけです。
こういう本を読むと、日本経済の将来性は悲観的にならざるを得ません。日本の富を収奪しているアメリカに投資するのが正しい態度だというように読めます。
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