2007年07月04日

古橋隆之(2001.11)『納税者反乱』総合法令出版

 乙が読んだ本です。表紙には「賢い国際節税法」という副題が付いています。
 目次は以下の通りです。
第1部 世界の税金事情
 第1章 納税者の反乱
 第2章 オフショアセンター最新事情
 第3章 「税の競争」への規制
 第4章 日本の所得・法人税は高いか
第2部 国際税務から見たタックスプランニング
 第5章 日本の相続・贈与税
 第6章 相続税オフショア実践編
 第7章 インターネットと税金
 第8章 オフショア・タックス・プランニング

 第1章では、欧米諸国で納税者が海外流出する例をいくつか挙げています。
 第2章では、各オフショアの税制などを解説しています。
 第3章では、世界各国が国際的に移動可能な資本を自国に誘致するために、競って税を安くしようとしている実態を描いています。
 第4章は、タイトルが内容を良く表しています。p.103 のグラフでは、日本を税金が安い国としていますが、その後に続く解説を読んでいくと、必ずしもそう簡単な話ではないということになります。
 第5章は、相続・贈与税の話で、アメリカの制度などと比較しつつ、二重国籍や無国籍の話も絡めて、どうすると相続税や贈与税を節約できるか、述べています。
 第6章は、親から子供への贈与を行う際に、オフショアの会社などを介在させる方法をいくつか具体的に例を挙げながら説明しています。
 第7章では、海外の子会社などを通してインターネット上で商売をしているような場合の税務面での注意事項を述べます。
 第8章では、オフショアに会社を設けて、いろいろな制度を利用しつつ相続税・贈与税を節税する方法を具体的に例示しています。

 乙は、読んでいる途中で、「あ、これは自分に関係ないかな」と思ってしまいました。なぜならば、この本に出てくる例は、すべて資産家の例で、個人投資家には縁遠い話だったからです。たぶん、資産が数十億円以上あって、まともに相続税を払うことになったら大変だという人むけに書かれています。
 乙は、どうがんばっても、死ぬまでにそんな額の資産形成はできませんので、その意味で「自分に無関係」と思ってしまいました。
 本書によれば、親も子も5年以上日本を離れて海外に住み非居住者となっていれば、贈与税の対象にはならないとのことです。それはいいのですが、p.216 によれば、日本の会社の株式は、相続税では日本にある財産となり、株式所有者が海外に住んでいても、相続・贈与のときに日本の相続・贈与がかかるということです。取り扱い方(計算法)がけっこう細かく決まっているんですね。驚きました。
 数十億円以上の資産がある人は、本書のようなものを1冊読んで、概略の知識を得て、具体的には著者のような税理士事務所に個別に相談するのがよさそうだということになります。


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posted by 乙 at 05:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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