2006.11.23 http://otsu.seesaa.net/article/28065163.html
2006.2.28 http://otsu.seesaa.net/article/13903047.html
しかし、最近の成績の低迷ぶりにあきれ果て、売却しました。
乙は結果的に損失を被りました。
http://biz.yahoo.co.jp/funds/p/3531104A.html
から月次データを取得し、以下に貼り付けます。一番右側の「購入/売却」欄は、基準価格の前月からの変動を考慮して、当該月にどれくらいの購入/売却があったのかを示します。マイナスは売却で、プラスは購入です。純資産額と購入/売却の単位は百万円です。各月末の値ですが、2007年8月のところは、乙が売却した8月15日の値を入れてあります。
年月 | 基準価格 | 純資産額 | 購入/売却 |
2004年10月 | 10011 | 37621 | |
2004年11月 | 10254 | 51035 | 12501 |
2004年12月 | 10150 | 58428 | 7911 |
2005年 1月 | 10340 | 62574 | 3052 |
2005年 2月 | 10205 | 63275 | 1518 |
2005年 3月 | 10320 | 64196 | 208 |
2005年 4月 | 10383 | 62134 | -2454 |
2005年 5月 | 10906 | 54876 | -10388 |
2005年 6月 | 11173 | 48405 | -7814 |
2005年 7月 | 11427 | 48780 | -725 |
2005年 8月 | 10961 | 45809 | -982 |
2005年 9月 | 11407 | 47399 | -274 |
2005年10月 | 11403 | 47278 | -104 |
2005年11月 | 11424 | 44149 | -3216 |
2005年12月 | 11591 | 43723 | -1071 |
2006年 1月 | 11456 | 40891 | -2323 |
2006年 2月 | 11758 | 40223 | -1746 |
2006年 3月 | 12398 | 41907 | -505 |
2006年 4月 | 12377 | 54307 | 12471 |
2006年 5月 | 11905 | 59497 | 7261 |
2006年 6月 | 12182 | 63618 | 2737 |
2006年 7月 | 12273 | 63083 | -1010 |
2006年 8月 | 11443 | 58699 | -118 |
2006年 9月 | 11068 | 56168 | -607 |
2006年10月 | 10740 | 54717 | 214 |
2006年11月 | 10209 | 49575 | -2437 |
2006年12月 | 10267 | 47505 | -2352 |
2007年 1月 | 10411 | 46536 | -1635 |
2007年 2月 | 10059 | 43273 | -1690 |
2007年 3月 | 9855 | 40565 | -1830 |
2007年 4月 | 9728 | 36687 | -3355 |
2007年 5月 | 9570 | 32615 | -3476 |
2007年 6月 | 9856 | 30840 | -2750 |
2007年 7月 | 9779 | 28895 | -1704 |
2007年 8月 | 9101 | 26439 | -452 |
早い人は、2005年5月〜6月に売却していたんですね。このころ売却額が大きくなっています。たった半年しか保有していないのです。3.15% もの手数料を払って、たった半年ですか。そんなものなのでしょうか。
さらに、2006年3月まで、購入よりも売却が多く、このファンドはこのころ資産を減らしています。
2006年4月から6月までは購入額が大きく、基準価格は発売当初の2割増ですから、このファンドを狙って買いが入ったということでしょう。しかし、そのころが基準価格のピークで、その後は基準価格が下がるとともに、解約が購入を上回っています。運用をあきらめた人が多かったといえます。
このパターンからすると、高値づかみをして損失を出した人がかなりいたように思われます。
乙の場合、最初に 100 万円を投資して(厳密にいえば手数料込みで 1,031,500 を投資したわけですが)、解約時には 882,794 円になってしまったのですから、かなりの損失(148,706 円)です。8月20日に乙の口座に振り込まれた金額で確認しました。
では、この間、野村證券および運用会社のゴールドマン・サックスは乙からどれくらい手数料を稼いだのでしょうか。ざっと概算してみましょう。
申込手数料 31,500 円、信託報酬 1.89%×約3年分=56,700 円、成功報酬(超過額の21%)は、(303,544×0.79=239,800 がハイウォーターマークと考えて)303,544×0.21=63,744 円で、合計 151,944 円です。乙が被った損失額を越える金額が証券会社と運用会社(それに一部には委託会社)に流れたわけです。
これで投資信託の仕組みが理解できました。高い手数料によって、金融機関は投資家からなにがしかを奪い取ってしまうのです。乙が損失を被っているのに、その分を金融機関がもうけているというのは、正直、頭に来ます。
では、結果論として嘆くのではなく、どうすればよかったのでしょうか。
GSグローバル・マーケット・ストラテジーは、ロング・ショート戦略のファンドです。株式や為替のいろいろなものに投資します。したがって、相場の上下にかかわらず、少しずつ儲けを積み重ねるはずです。絶対リターン追求型なのです。そういう目で見ると、基準価格が下がりはじめたときに、売るべきでした。たとえば、2ヵ月連続で前月を下回ったら売るということにしておけば、2006年5月の段階で売ることができました。3ヵ月連続という条件ならば、2006年10月で売るべきでした。ここで売れなかったことが乙の甘さです。(申込手数料 3.15% だから、3年は保持しようと思っていました。これが安易でした。)
よさそうに思えるファンドでも、購入前に3年くらいは実績を見るべきだということも、身にしみて感じました。乙が 2004年10月に申し込んだときは、ファンドが新規に設定され、募集が始まったときなのです。こういうのに手を出すべきではありませんでした。
ちなみに、このファンドは、その後、さらに基準価格を下げており、8月20日の時点で、8756円です。基準価格のピーク時から考えると3割減です。絶対リターンどころか、絶対ロスですね。
こんなアホな運用会社を信じた乙が一番のアホでした。
いい勉強になりました。
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私は定年まで5年です。
投資歴10年の外国株インデックスフアンド、バイ&ホールド派です。
債券フアンドはあまりありませんが、乙さんと正反対に投資信託には感謝しています。
でもここまでくるにはいろいろありました。
悪いフアンドは早く処分するに限ります。