副題として「賢者の資産運用術「インデックス投資」案内」が付いています。内容は副題の通りです。インデックス投資を実践している人間が読んでも、あまり新しいことは書いてないように思えます。その意味で、スタンダードな入門書といってもいいでしょう。
宝島社の編集部(員)が自分で調べたわけでもなく、すでに書かれている本の著者を「取材」して、適当にまとめたような感じです。その意味ではあまり感心しません。しかし、この種のものを読むのがはじめての人にとっては、一通りの知識が得られ、好都合です。内容面では、全体にきちんとしています。インデックスファンドや ETF などの具体的な商品名もリストアップされています。各種データも示され、インデックス投資の有利さを述べています。
この本は、日本でインデックス投資を実践するための手引き書というような感じでしょう。ETF のカタログも載っています。普通の人にとっては、これ1冊で十分です。1260 円は安いと思います。
ただし、乙の素直な感想ですが、1冊丸ごと、どこかで読んだような文章だなあと感じました。インデックス投資の本は、1冊目は大変おもしろく読めるのですが、2冊目からはあまりおもしろく感じなくなります。そういうものだと思います。
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