2007年12月31日

吉本佳生(2000.4)『金融工学 マネーゲームの魔術』(講談社+α新書)講談社

 乙が読んだ本です。
 第1章は「金融のリスクを考える」で、リスクとはどういうものかを説明しています。
 第2章は「ポートフォリオ理論の本質」で、ポートフォリオという考え方を通じて投資のしかたを伝授しています。p.67 では「株価予想のむずかしさ」を説明していますが、なるほど、この説明を読むと、株価を予想することがなぜむずかしいか、よくわかります。納得できます。
 第3章は「デリバティブとは何か?」ですが、前著・吉本佳生(1999.9)『金融工学の悪魔』日本評論社
2007.12.22 http://otsu.seesaa.net/article/74013494.html
と似た記述がされます。
 第4章は「ブラック=ショールズ式を検証する」で、ここも前著と内容的に重なるところがあります。
 第5章は「金融工学でカネ儲けはできるのか?」で、結論からいえば「できない」ということになります。
 p.216 では、ヘッジファンドのようなものでも、ハイリターンなものはハイリスクであり、ローリスクなものはローリターンであることが示されています。これはおもしろい話でした。
 時期的にも前著と出版が近いためか、内容的に重なるのはしかたがありません。まあ、普通はどちらか1冊を読めば十分でしょう。
 乙の場合は、両方を読んだので、既読感があって、やや残念でした。いい本であることは確かです。


【関連する記事】
posted by 乙 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資関連本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック