ネット内でも一部その内容が見られます。
http://www.ebank.co.jp/kojin/news/press/2008_04_03.html
イーバンクマネーカードを持っている人に、ダイレクトメールが送られてくると書いてあります。しかし、それ以上の詳しい説明はありません。
乙のところに来たダイレクトメールでは、いろいろ盛りだくさんの情報が入っていました。
何といっても、無料プランがおトクです。掛金無料で4年間25万円の交通事故保険死亡保障です。
さらに、希望者には最高2000万円まで保障される追加保障プランもあるとのことです。
乙は、保険に入っていません。
2006.6.11 http://otsu.seesaa.net/article/19109808.html
保険料がもったいないと思うからです。(死ぬことはほとんどあるまいという変な自信もあります。)
さて、無料で保険に入れると聞くと、何だか、入ってもよさそうだと思いました。
25万円の保険金というのは、ほとんど意味のない金額ですが、この分の保険料はイーバンク銀行が負担するという話です。一体、イーバンク銀行はいくら負担することになるのでしょうか。
追加保障分では、死亡・後遺障害保険金額で 1000 万円の場合の保険料が 1360 円と書いてあります。これから計算すると、25万円の保障には34円かかることになります。しかも、無料プランは交通事故傷害保険、追加保障プランは普通傷害保険ですから、カバーされる範囲の広狭がだいぶ違います。また、無料プランは死亡保険金だけの支払いですが、追加保障プランでは死亡保険金に加えて後遺障害保険金もあります。後遺傷害保険金のほうが、一般に高額になります。保険期間も、無料プランは4年という期限があります。追加保障プランは1年ごとの自動更新です。
そんなことを考えると、イーバンク銀行が負担する保険料は、34円よりもだいぶ少ないだろうということになります。いくらなのかははっきりわかりませんが、乙の勝手な予想では数円程度ではないかと思います。
とすると、このダイレクトメールは、無料プレゼントをうたった体裁のいい保険の勧誘であることがわかります。イーバンク銀行が毎月数円を負担することで(ほとんど無料に近いレベルの負担で)保険に入ろう(保険が必要だ)と考える人の名簿が入手できます。この人たちに保険の契約を営業すれば、やみくもに一般人に保険を営業することに比べれば、相当に効率がいいことは容易にわかります。
こんなことを考えると、「イーバンク フリーケア・プログラムのご案内」の末尾の一文が空々しく感じられました。「「イーバンク フリーケア・プログラム」はイーバンクマネーカードをご愛顧くださる会員の皆さまのための特別企画です。」
乙は、この勧誘を無視することにしました。無料プランに入ることで、保険の勧誘があるとうるさいし、かといって、無料プランを申し込んだ場合は、イーバンク銀行から電話があれば(無料プランに関する問い合わせかもしれないから)いったんは話を聞かなければならないではないですか。それがめんどうだと思いました。
イーバンクの最近の方針は、
ATMの改悪を筆頭に、
ギャンブル仲介とか今回の保険仲介とか
とても顧客のメリットというよりも
単純にイーバンクに利益のある手口に
終始していると思います。
イーバンクの株主にとっては、悪くない話かもしれませんが、金融業の健全化への道のりはまだまだ険しいかもしれませんね。