2023年12月17日

WALTON から New Tecumseth 14 ランド・バンキング償還に関するメールが届いた

 乙が投資していた WALTON New Tecumseth 14 ランド・バンキングが償還されました。
2023.9.30 http://otsu.seesaa.net/article/500937334.html
2023.9.9 http://otsu.seesaa.net/article/500677505.html
 その後、しばらくしてメールで会計報告が送られてきました。メールが届いてから約1ヶ月が経ちましたので、もうこれからメールがあることは考えられないでしょう。
 メールの先頭には、「This e-mail message and any attachments may contain confidential and/or privileged information intended only for the addressee.」とありますので、その詳細をここに示すことはできませんが、添付ファイル「31136 Payment Confirmation 09.12.2023 - Exit Distribution - 31136-1.pdf」には、Source Amount(カナダドルでの償還額)、Transfer Fee(送金手数料)、FX Rate(日本円への為替レート)、Sent Amount(日本円での償還額)が書いてある程度でした。
 乙は大いに不満に思いました。
 このランドバンキングは、結果的に大きなマイナスになったのに、なぜそうなったのか、設定時(募集時)の計画とどこがどう違ったのかなどがまったく書かれていませんでした。できたら、他の類似案件はどうなっているのかなども知りたいと思いました。
 まあ、会計処理に不正はないものと思いますが、くわしい説明がないことにはがっかりしました。最後の結果だけでなく、数年ごとにでも、その時点での中間的な状況を知らされれば、投資家としては安心感があると思いますが、それを知らされないまま長期間が経っていったことは不満が残ります。
 乙は、もう二度とランドバンキングに投資することはないでしょうが、いい勉強になりました。
posted by 乙 at 17:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月30日

WALTON New Tecumseth 14 ランド・バンキング償還(続)

 先日、WALTON 社のランド・バンキングが償還を迎えたことをブログに書きました。
2023.9.9 http://otsu.seesaa.net/article/500677505.html
 その後、乙の銀行口座に再度送金がありました。339,183 円の追加入金ということです。
 前回の入金 223,036 円に加えて、この金額ですから、合計 562,219 円となります。
 乙の前回の記事は間違っているということです。
 ただし、合計金額で見ても、半分以下になってしまったのですから、大きな損失ということは変わりません。
 なお、2回に分けて送金があると、受取手数料(2,450 円)も2回かかってきますので、まったくありがたくない仕組みです。せっかくならば1回の送金で全部終了としてほしいところです。
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posted by 乙 at 09:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月09日

WALTON New Tecumseth 14 ランド・バンキング償還

 乙は、Walton International Group Inc. のランド・バンキングに投資してきました。
2006.8.7 http://otsu.seesaa.net/article/22025403.html
 先日、Walton から連絡があって、17年ほどの運用期間が終わり、償還を迎えました。
 で、結果はどうなったか。

Payment Date: 8/15/2023
Source Amount: CAD $ 2,125.46
Transfer Fee: CAD $ 19.50
FX Rate: 0.00952967
Sent Amount: JPY $ 223,036.00

 乙が 2006 年に投資したときは、カナダドルで 11,250 ドル、日本円で 116 万円ほどを送金しました。
 金利数%程度の「投資」になるものと思いましたが、結果的には投資資金が1/5になってしまい、大幅な損失になりました。
 乙は、ランド・バンキングがどういうものか、わからなかったので、とりあえず1回やってみて、償還を迎えて、資金が増えていたら、別のランド・バンキングの投資物件に振り向けてもいいと思い、過去17年の間、何回か投資の勧誘があったのですが、すべて断ってきました。とにかく、1回償還までの全プロセスを経験して、どんなことにどういう手数料がかかるか、最終的にどうなるのか、すべて経験してみたいということです。
 結果的に大きなマイナスになったので、今後、ランド・バンキングに投資する気も起こりません。
 今回の経験はいい勉強になりました。
 ランド・バンキングの問題点ですが、最終的に土地を売却してその資金を投資家全員で分配するまで、「現在価額」が不明のままであり、資金は相当長期間の間、寝かせたままになります。
 そういうランド・バンキングの不便さやリスクを背負ってまで投資に値するとは思いません。
 今回の1件の経験だけですべてのランド・バンキングが同様だということは言えませんが、個人投資家があれこれ経験するには、自分が死ぬまでの時間が短すぎるように思います。
 まあ、今だったら、不動産に投資する ETF などがあるので、ランド・バンキングよりは、そういうものを利用するほうがいいとは思いますが、何事も経験であり、勉強であると感じています。
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posted by 乙 at 04:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月10日

ワンルームマンションを売るときの設備表の記入に困った

 乙は、ワンルームマンションなどを買ったりしていました。
2006.3.17 http://otsu.seesaa.net/article/14940825.html
2006.3.16 http://otsu.seesaa.net/article/14879201.html
しかし、あまり将来の展望もなさそうだし、売却することにしました。管理がめんどくさいというようなこともありました。
 で、不動産仲介業者に依頼して、売りに出そうと思ったのですが、今は、買い手が見つかったとしても、その買い手に対して、マンションの設備などを詳しく書いた書類を付けなければならないのだそうです。
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/juutaku_seisaku/ansingaido_5.pdf
https://www.mlit.go.jp/common/000026648.pdf
 一つは、物件状況等報告書というもので、雨漏り、シロアリ、給排水管の故障、腐蝕、火災被害、漏水被害、土壌汚染、浸水被害、近隣の建築計画、電波障害……など、記入するべきところがたくさんあります。もっとも、実際に書くべきところは「何もない」のですが。
 もう一つ、「設備表」というのがありました。この設備表は、社団法人不動産流通経営協会(FRK)標準書式です。2009.4 改訂だそうです。以下のようなことを書きます。

(1)主要設備
給湯関係
 給湯器(電気・ガス・石油)
 バランス釜
水廻り関係
 厨房設備 流し台、コンロ(電気・ガス)・グリル、レンジフード(換気扇)、オーブン・オーブンレンジ(電気・ガス)、浄水機、食器洗い機
 浴室設備 鏡、シャワー、コンセント、くもり止め
 トイレ設備 保温、洗浄、乾燥
 洗濯用防水パン
空調関係
 冷暖房機(電気・ガス)、冷房機(電気・ガス)、暖房機(電気・ガス・石油)、床暖房設備、換気扇
その他
 インターホン(TVモニター機能)、ドアチャイム
(2)その他の設備
照明関係
 照明器具
収納関係
 食器棚、つり戸棚、床下収納、下駄箱
建具関係
 網戸、雨戸、戸・扉、ふすま、障子
その他
 TV共視聴施設 衛星アンテナ(単独・共同)(BS・CS)
 カーテンレール、カーテン、物干し

 実に大変です。乙が知らないようなことがたくさんあります。
 たとえば、トイレに保温、洗浄、乾燥の機能が付いていたかどうかなんて、まったく覚えていません。
 買ったとき(約10年前)に、1回だけ中を見たことがありますが、その後は全然現地に行ったこともありません。まったく書けない状況でした。
 所有する住戸の中に入って確認すれば、記入はできますが、賃借人が住んでいるとなれば、勝手に入ることはできません。
 いやはや、大変です。
 実際は、仲介業者がマンションのパンフレットを見ながら記入しました。確かに、それしかできないですね。しかし、これこれの設備が付いているという書類ですから、瑕疵があれば売り主側の責任になる可能性があります。要注意です。
 余計なことですが、新しい買い手は遠方に住んでいる人だそうですが、当該物件を売るとき、こんなことが記入できるのでしょうか? 乙の知ったことではありませんが。
posted by 乙 at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月13日

Walton 社のランドバンキング説明会

 乙は Walton 社のランドバンキングにも投資しています。
2006.8.7 http://otsu.seesaa.net/article/22025403.html
 先日、東京駅のそばの丸ビルホール&コンファレンススクエア8Fで、すでに出資している投資家を相手に、説明会を行うという案内がありました。乙はちょっと興味があったので、参加してみました。
 参加者は30名ほどでした。平日の夜ということで、サラリーマンが多いような印象でした。サンドイッチとミネラルウォーターのサービスがありました。「軽食」のつもりのようでしたが、乙などは十分食事相当と考えられる量でした。
 説明会の内容は、2009年から2010年にかけて、Walton 社がカナダで手掛けてきたランドバンキングのうちいくつかが終了し、デベロッパーなどに土地を売却して利益が出たという話が中心でした。単利計算で十数%から30%程度の利益であるという話でした。あちこちで開発話があり、Walton 社はずいぶん幅広く手掛けているようです。
 しかし、乙は Walton 社に全幅の信頼を寄せているわけではありません。
 会場で直接質問したわけではありませんが、いくつか疑問に感じていることがあります。
 第1に、説明会にずいぶんコストをかけているように思われる点です。
 今回の説明会は、すでにWalton 社に投資している人たちに対するものですが、東京駅の駅前一等地にある会場を借りて行っています。また、そのために日本語による各種資料を用意していました。こういうことではずいぶんコストがかかります。今回は香港在住の責任者が来て英語で話しましたが、日本語への通訳が付きました。通訳者は Walton 社の社員で日本語が達者な(アメリカ系の?)白人でしたが、こういう人たちの人件費は相当なものでしょう。こんなにコストをかけていいのでしょうか。プレゼンではパワーポイントを駆使していましたが、これまた作成には相当なコストがかかっていると感じました。同じものを世界中で使い回せば安上がりになるのでしょうか。あれもこれも一見豪華ですが、こういうコストは投資家が負担していると考えるべきで、乙はマイナスにとらえます。豪華な説明会は、詐欺的投資話によく出てくるもので、乙などはかえってうさんくさく感じます。英語で話すならば、資料も全部英語で、通訳なしでいいのではないでしょうか。香港の方はカナダにも住んでいたことがあるとのことで、流暢な英語を話していましたが、とても聞き取りやすかったと思います。
 第2に、カナダの開発話が有限である点です。トロント周辺に典型的に見られるように、どんどん人口が増えていて、住宅に対する需要が強いというのはその通りでしょう。しかし、それが無限に続くわけではありません。いつかは需要が減ることがあり得ます。Walton 社のように開発前の更地を大量に保有してデベロッパーに売却していくビジネスモデルはいつかは限界を迎えます。それがいつなのか、わかりません。今は順調であっても、今後もずっと順調だとはいえません。こういうビジネスモデルはある日突然破綻するものですから、安心して資金を突っ込むべきとは思えません。1口が1万カナダドルくらいになるように小口に分散して世界中から投資家を募っていますが、まあいいところでしょう。何口も購入するのは危ないように感じています。
 それにしても、過去の話を聞く限りにおいて、相当な実績を上げてきているようで、自分の投資案件がどのようになるのか、あと数年程度で出口が見えそうですが、楽しみでもあり不安でもあります。
posted by 乙 at 06:57| Comment(8) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月20日

通販大家さん(2)

 通販大家さんについては、先日も記事にしました。
2010.12.17 http://otsu.seesaa.net/article/173705861.html
そのときは、ホームページ
http://www.28083.jp/
だけを見て、判断したのですが、こういう話は、検索エンジンで各種記事をチェックしてから判断するのが当然です。
 すると、ネット内にはいろいろな記事があることがわかります。
 だいたいプラス側の記事とマイナス側の記事が混在するのが普通です。自分自身の経験談のような話もあります。ただし、ネットですから全部を信用してもいけません。プラス側の記事は、もしかして通販大家さんの関係者が書いている可能性がありますし、マイナスの記事は、ライバル企業が通販大家さんをつぶすために書いている可能性があります。
 Yahoo! 知恵袋には3件の記事があります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1320496993
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1412418364
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q139846718
 いずれもremrem1seiさんの回答が本質を突いています。この方は不動産投資のことがよくわかっている方だと思います。
 もっとも、ここのQ&Aについては、
http://www.keanu-web.net/namidame/manage/1226378676.html
の中に次のような批判もあります。
17 :名無しさん@あたっかー [sage] 投稿日:2008/12/08(月) 14:41:08
>>11
ここに挙げられている質問者は、この質問以外に利用履歴がないので捨てIDで「通販大家さん」をけなすべく質問内容を創作している可能性はある。

 しかし、これは質問者に対する疑問で、回答者に対するものではありません。

http://www.translators-on-the-web.com/
 こちらは、割と客観的な書き方がされています。
http://blog.ooyagaku.com/?cid=14609
 通販大家さんの紹介物件について分析しています。これもなかなかいい記事がたくさんあります。
http://www.kanamori-shigeki.com/
 金森重樹氏のブログです。その意味で宣伝臭がします。
http://plaza.rakuten.co.jp/ishiwatari28083/diary/201010150000/
 通販大家さん側の人の書いているブログです。
http://realestate.nonolin.com/28083/index.html
 ちょっとした紹介程度です。

 ざっとこれらの記事を見て回った上での乙の感想ですが、通販大家さんも、普通の不動産投資とあまり変わらないのではないかと思いました。特に有利とも思いませんが、格段不利でもなさそうです。具体的な物件と金額で有利・不利が決まってくるだけです。
 通販大家さんを利用するかどうかよりも、不動産投資をするかどうかが重要です。
 乙は、当面、不動産投資をするつもりがないので、結果的に通販大家さんはパスです。
ラベル:通販大家さん
posted by 乙 at 03:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月17日

通販大家さん

 先日、乙のブログに読者の「大家さん」から質問がありました。
http://otsu.seesaa.net/article/172289209.html#comment
もし乙様なら「通販大家さん」に投資してみたいと思いますか?
http://www.28083.jp/

 さて、どうしたものでしょう。
 ちょっとホームページを見た限りでは、投資してもいいかもしれません。
 とはいえ、実行すれば、不動産にかなり集中投資することになりますから、資産運用の全体像から見ると、かなり偏ったものになります。それでいいかどうかは、個々人が考えるべきことです。
 乙は、不動産投資がそんなに大儲けにつながるとは思っていないので、たぶん投資しませんが、投資する人がいても不思議ではありません。

 「金森重樹の辛口不動産投資コラム」
http://www.28083.jp/column/
全8章で149回を読んでからさらに考えてみます。

 最近、身辺がさらに忙しくなってきたので、読む時間があるかどうか、ますます疑問ではありますが、……。
続きを読む
ラベル:通販大家さん
posted by 乙 at 05:22| Comment(9) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月28日

この不動産ファンドには投資しません

 たまたまネットで見かけたのですが、「みんなで○○さん」
http://www.minnadeooyasan.com/lp/lp19
というのがあります。
 不動産(倉庫)に投資して、年利回り6%というのですから、ちょっと投資心をくすぐられます。この投資話は、100万円で申し込めて、申込手数料無料、いつでも解約可能、運用期間は3年で、年6回分配があり、その合計で約6%の利回りが達成されるという話です。こういうのを聞くと、食指が動きます。過去3年間の実績で、分配金はだいたい年6%相当分くらい払われています。
 資料でも請求して、検討しようかなと思ったのですが、やっぱりやめようと思い直しました。
 何が問題だと思ったのか。ちょっと乙の考え方を書いておきましょう。
 投資では、ローリスク・ハイリターンということはあり得ません。安定的・定期的に一定の利回りを達成するのはローリスクですが、そういう状態で6%のハイリターンは得られないものです。逆にいうと、この投資はハイリスクであるに違いないのです。さもなければ(本当にローリスク・ハイリターンならば)、投資先に困っている都市銀行などが大量の資金を投入してくるはずです。
 では、どのようにしてハイリスクなのか。上記の文書ではここがまったく説明されていないので、よくわかりません。
 以下、乙の推測も含め、勝手なことを書きます。間違っている可能性が高いですから、あまり信用しないでください。
 乙の一番の心配は、投資先の倉庫の不動産としての価格です。
 倉庫の賃料収入を分配するという仕組みですが、それだけを考えれば6%の分配は可能かもしれません。しかし、その間に、倉庫の価格は下がると思うのです。これは不動産の宿命のようなものです。それについて、上記文書では、「変動しにくい賃貸利益で元本評価をしています。」としていますが、こんな説明が妥当なのでしょうか。不動産の価格を決めるのは、なかなかむずかしい面がありますが、一般には、類似の物件の価格を参考にして決めるか、賃貸料収入を基準にして決めるかでしょう。上記の文書では、後者を主張していますが、それは、この投資スキームを組み立てた側の論理であって、売却先が同じ判断をするとは限りません。実際にこの倉庫を売買するときは、不動産である以上、売買の取引先があるわけで、そちらが価格をどう判断するかによっては、(きわめて低価格でしか処分できないことになって)大きな損失をこうむることがあるように思います。
 Q&Aのところには、「Q 3年後(償還時)はどうなるの?」に対して「A 最終的な元本評価(3年間の年平均賃貸利益)に基づき、満期日より2カ月以内に出資金の償還を行います。」とありますが、元本評価が平均賃貸収益だけでできるというのが理解できません。不動産投資は、賃貸料収入を得るために、当該物件を買い取り所有者になるのではないでしょうか。所有者だからこそ賃貸料を受け取ることができると思います。だとすれば、元本を評価するときは、当該物件を売却して精算しなければならないはずです。
 上記文書中には、「営業者が保有している不動産の安定した賃料を分配するしくみです。」という文言があります。これもよくわかりません。営業者がすでに保有(所有ではない?)しているならば、そのままの状態で、営業者に賃貸料が入るはずです。だとしたら、新たに集めた匿名組合の資金(出資者が出資した出資金)はどこに流れて何に使われているのでしょうか。
 もしかして、営業者がこの物件を所有しておらず、たとえば第三者から賃貸しているというケースも考えられます。それを又貸しのようにしてテナントに貸し出して賃借料を得て、その一部を貸し手の第三者に支払う(その差額が営業者の儲けになる)ということなのかもしれません。しかし、この場合、匿名組合で資金を集める意味はまったくないことになります。賃貸するときの頭金に充てるとかいうことなんでしょうか。
 もう一つの疑問点は、これと関連するのですが、匿名組合全体の資金規模について言及がまったくないことです。仮に倉庫を買い取るとすれば、いくらで買い取るのでしょうか。それはだいたいはっきりしているはずで、それに合わせて匿名組合の出資者を募集し、その資金でこのスキームが動き始めます。それが示されなくて、大丈夫でしょうか。
 不動産投資の場合は、当該物件の価格が下落するリスクがいつもあるのですが、それを誰が負担するのか、はっきりしません。乙は、(匿名組合が当該物件を買うことになると思うので)匿名組合(つまり出資者)だと思いますが、だとすると、そのリスク(の大きさ)をどう見込むかが重要なポイントになってきます。
 こんなことで、この仕組みには疑問を感じました。
 詳しい資料を読めば、書いてあるのかもしれませんが、まあわからないものには手を出さないほうがよさそうに思いました。

 乙は、上記のページを一読しただけですので、思い込みやら何やらがあって、乙の判断は不正確かもしれません。他の人にこの投資をすすめない(投資するなと呼びかける)というわけでもありません。単に自分は投資しないというだけです。
posted by 乙 at 05:22| Comment(15) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月12日

ウォルトン社のランドバンキングは香港の会社を通じて

 乙は、Walton 社のランドバンキングに投資しています。
2006.8.7 http://otsu.seesaa.net/article/22025403.html
 先日、ウォルトン・ジャパンは、個人へのランドバンキングから撤退するというニュースがありました。
2010.6.8 http://otsu.seesaa.net/article/152567818.html
 これで日本在住者は一切ランドバンキングに投資できなくなるのかと残念に思いましたが、10月からは香港の会社を通じて投資できるようになるとのことです。その会社には、日本人がいますので、日本語で連絡できます。
 乙は、既存顧客ということで、今後も各種連絡がもらえるようですし、香港までいかなくても(日本国内で)追加投資などが行えるとのことでした。ちょっとホッとしました。
 このランドバンキングは、投資してからもう4年が経ちましたが、まだ最終的にどうなるか、わかりません。ということで、追加投資はしないで償還を待っています。
 うまくいったら、次を考えてもいいだろうと思っています。
posted by 乙 at 05:52| Comment(5) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月15日

フィリピンの住宅投資(5)

 だいぶ間隔が空きましたが、先日の話の続きです。
2010.5.27 http://otsu.seesaa.net/article/151213240.html
 今日は、[4] 老後はフィリピンに(当該物件に)住むことはどうかについてコメントします。

 当面、乙が
http://subic.web.fc2.com/
http://www.animo-jws.com/japanese.html
の二つのサイトを見た限りでの感想であり、勝手な判断にすぎません。
 結論からいうと、乙は、ここに住んでもいいかなと思いました。
 25年、あるいは50年の賃貸ということですが、まあ、それくらいあれば所有権とあまり変わりません。むしろ、所有権でないだけ、後腐れがなくてかえって便利でしょう。
 スービックは治安がよさそうで、住みやすそうです。
 人件費が安いというのもうれしい話です。
 英語が通じるので、日常の生活には不便を感じないでしょう。いざとなれば、日本語によるサポートも受けられそうです。
 退職後に、長期滞在するなら、こんなところもいいかなと思いました。
 とはいえ、この地区から外へ出ようとすると、大変でしょう。フィリピンは物騒なところも多いと聞きます。誘拐(身代金誘拐!)でもされたらイヤです。フィリピンの中をあちこち旅行してみたいものですが、それは危険と隣り合わせなのかもしれません。
 この物件は、投資物件というよりは、実際に住むための物件としておもしろそうです。
 実際、住むとしたら、会社 Animo JWS Corporation がつぶれた場合、どうなるのかが心配です。住む権利が保障されていても、実際管理が行き届かなくなれば住めないわけですし。
 他にも、現地に2週間程度滞在してみれば、さまざまな疑問が生じるでしょう。こういう「問いあわせ」をして、納得ができたら、「長期賃貸」を考えると思います。

 今は仕事が忙しくて、情報収集も十分できませんが、10年くらいしたら、海外に住むことも視野に入れつつ、あちこち探してみたいと思っています。旅行を兼ねての現地視察もよさそうです。その上で、乙は、たぶん、欧米よりはアジア(あるいはオセアニア)あたりで暮らすことを考えるでしょう。
ラベル:フィリピン
posted by 乙 at 05:29| Comment(16) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月08日

ウォルトン・ジャパンは、個人へのランドバンキングから撤退

 乙は、Walton 社のランド・バンキングに投資しています。
2006.8.7 http://otsu.seesaa.net/article/22025403.html
 これは、ずっとほったらかしにしているだけです。
 乙のところに、5月31日付で手紙が来て、「ウォルトン・ジャパン株式会社は2010年9月30日以降、お客さまに対する未開発地の販売を行わないものといたします。」とありました。
 端的にいうと、ランド・バンキングは、個人に対しては扱わないということのようです。
 手紙では、すでに投資した人に対してはこれからもきちんとケアしていくというようなことが書いてありましたが、それはそうでしょう。資金がどこかにいってしまっては問題です。
 ただし、乙は、今回の投資がうまくいったら、Walton 社への投資を増やしてもいいかなと思っていました。
 まず、1回は、償還までを経験し、こういうことかと納得した上で次のステップに進むつもりでした。
 今後、個人は一切投資できないのか、それとも Walton Japan は取り扱わなくなったけれども、たとえばカナダ本社とか、香港の支社を通して個人が投資することは可能なのか、そのあたりはわかりませんでした。ちょっと電話で聞いてみたところ、日本在住者は一切ランドバンキングの取り扱いができないとのことです。
 残念な話でした。
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posted by 乙 at 04:40| Comment(6) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月27日

フィリピンの住宅投資(4)

 昨日の話の続きです。
2010.5.26 http://otsu.seesaa.net/article/151116764.html
 今日は、[3] フィリピンの物件を所有し、賃貸する場合、仲介者に手数料 1% の支払いは妥当かについてコメントします。
 Yさんのメールで「ファンドマネージャーさんに手間賃、相談料込みで135000円を払うことになり、手数料が年1%掛かるようになるのです。」としているところが大いに気になります。
 135,000 円払っていて、それがなぜ1%なのでしょうか。135,000 円が1%ならば、物件価格は 13,500,000 円のはずです。でも物件は 700 万円ですよね。
 700万円の物件で、1%の手数料を払うとすれば、7万円のはずです。
 この食い違いは解せません。
 もしかしたら、購入時に1回払いで 135,000 円を払い、その後は1%=7万円を毎年払うというのでしょうか。

 次に、「手数料」に何が含まれるかという問題ですが、税金や管理費を含んでいないでしょうね。だとすると、7%から8%の取り分に対して、1%というのは、1÷7=14% ないし1÷8=12.5%に相当します。
 1%ということばにだまされてはいけません。こんなに高い手数料というのは常識的に考えてありえないと思います。1%の手数料を払って、一体、何をしてくれるというのでしょうか。
 7%から8%は、実現するかどうか、昨日の記事に書いたように、よくわからない利回りだと思います。こういうのをリスクといいます。それに対して1%というのは確実にかかるコストです。リスクを投資家が全部背負って、仲介業者が定額の儲けをピンハネするというのは暴利でしょう。
 日本の不動産賃貸取引でも仲介業者がこんなに取る例はないと思います。日本の不動産賃貸については、どんなコストがかかるか、近所の不動産屋さんにでも電話で聞いてみればわかります。それと比べてみてください。海外だからといって余計にコストがかかるわけではありません。

 乙だったら、こういう取引はしません。(というか、むしろ、紹介して1%をもらう側に回りたいものです。)

 なお、老後にフィリピンに住むかどうかについては、数日、考えさせてください。
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posted by 乙 at 04:05| Comment(19) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月26日

フィリピンの住宅投資(3)

 昨日の話の続きです。
2010.5.25 http://otsu.seesaa.net/article/151020343.html
 今日は、[2] フィリピンの物件を所有し、賃貸して、高利回りが得られるかについてコメントします。
 フィリピンの住宅について検索エンジンで検索すると
http://subic.web.fc2.com/
こんなページが見つかります。その中の
http://subic.web.fc2.com/tyoukitaizai2.html
あたりは、たぶん、それなりの業者(の関係者)が作っているのでしょうね。
 下の方のリンクをたどると
http://www.animo-jws.com/japanese.html
こんなホームページに行き当たります。
 Yさんが紹介された物件とは別物でしょうが、仮にこんな物件だとしたらどんなふうに考えるといいか、乙も一緒に考えてみたいと思います。
 Yさんは、「700万で買って7%から8%で運用されているそうです」とおっしゃっていますが、これは本当でしょうか。「あるファンドマネージャーの方」を仮にXさんとしますが、このように主張しているのはXさんだけではありませんか。
 不動産の賃貸は、なかなかむずかしいもので、700万円で買ったものを賃貸に出して、1年間に49万円から56万円程度の家賃収入があると、7%から8%の運用だと考えたくなりますが、そんな単純な話ではありません。
 700万円の不動産の価値が20年でも40年でもずっと同じならば、成り立つ話ですが、一般には、年が経つほどに不動産は傷んできて、価値は下がるものです。それを見込んで7%から8%の運用になるという話でしょうか。これは、減価償却と関連します。不動産の価値が下がっていくことを考慮して、減価償却を計算します。話を簡単にして、700万円の物件が20年で価値がゼロになるとすれば、毎年35万円ずつ失っているわけです。それを考慮すると、家賃収入は49万円から56万円程度ではまったく不足で、(35万円を加算して)84万円から91万円程度なければなりません。Yさんの話だけでは、減価償却が考えられているのかどうか、わからないので、何ともいえませんが、もし、考えられていないとすれば、「利回りが7%から8%」というのはウソだということになります。Xさんに聞いてみるといいでしょう。減価償却の実際の計算はもっと複雑ですが、まあそれはあとで勉強すればいいでしょう。
 次に、家賃の中から必要経費を除かなければなりません。住宅の修繕代、税金、管理費など、さまざまな経費がかかるものです。それらはいくらなのでしょう。それらを差し引いた後で7%から8%の利回りなのですか。これまたXさんに聞いてみてください。

 なお、Yさんも、ちょっと考えてみるといいでしょう。700万円で買えるものを、毎年90万円ほど払って借りますか。普通はそういうことはしないものです。金を貯めながら8年ほど我慢して、720万円を用意し、自分で買うものです。(借金してもう少し早く買う人もいます。)だから、不動産投資は基本的にあまり儲からないものなのです。儲けている人も中にはいますが、
2007.10.8 http://otsu.seesaa.net/article/59516238.html
それはそれなりの努力をしている人なのです。
 何もしないで7%から8%というのは、条件がよすぎます。何か、裏があると勘ぐったほうがいいように思います。
 本当にそういう話があるなら、日本の銀行がだまっているはずがありません。預金の貸出先がなくて困っているのですから、そういう金をフィリピンの不動産投資に回して、7%から8%の利益を確保するでしょう。それをしないのは、そんなおいしい話があるわけないと考えているからです。
posted by 乙 at 05:56| Comment(8) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月25日

フィリピンの住宅投資(2)

 昨日の話の続きです。
2010.5.24 http://otsu.seesaa.net/article/150866987.html
Yさんに返事を書くつもりで記事にします。

 さて、まずYさんのおたずねで気になるところですが、いくつかの話がごっちゃになっているように思います。これらを分けて考えるべきでしょう。
 乙がYさんからのメールを読んだ限りでは、どうも以下の4点があるようです。

[1] 海外に資産を移すことの是非
 日本の銀行に預けておいても危ないと感じている。

[2] フィリピンの物件を所有し、賃貸して、高利回りが得られるか

[3] フィリピンの物件を所有し、賃貸する場合、仲介者に手数料 1% の支払いは妥当か

[4] 老後はフィリピンに(当該物件に)住むことはどうか

 今日は、[1] についてコメントします。
 Yさんが、「円がいつか紙くず同様になる」と考え、だったらやはり海外に預金を移した方がいいと考えるならば、そうなさるほうがいいでしょう。
 しかし、その前に(それと同時に)日本を脱出するべきです。日本に住む限りにおいて、「円」という日本の通貨を使わざるを得ないし、いくぶんかは所有しておかなければ暮らしていけません。「円」を所有し、それを使いつつ日本で生活しながら、一方では「円」が信頼できないと考え、海外に(外貨で)預金しておこうというのは、考え方として矛盾していると思います。「円」への信頼がまったくないならば、外国で暮らし、「円」を使わないことです。日本の不動産などは全部売り払いましょう。すべての資産は今すぐに外貨に両替し、外国を目指しましょう。
 でも、ちょっと考えてみてください。
 「円」はそんなに「危ない」ですか。「円」が紙くずにならなければ、「円」を使いながら日本で生活してもいいのではありませんか。
 ここで話は「円」が紙くずになる確率の問題になってきます。確実に紙くずになるならば、さっさと日本を脱出するのがいいし、確実に紙くずにならないならば、無理に日本を脱出することは不必要で、今の生活を継続させればいいはずです。実際は、両方の中間でしょう。どちらになるか、わからないというのがホントのところでしょう。
 では、「円」が紙くずになる確率は高いのでしょうか、低いのでしょうか。そもそも、今後何年くらいを考えておけばいいのでしょうか。自分が死ぬまでに「円」が紙くずにならなければ、その後そうなったとしても自分の人生にはほとんど影響はありません。
 このあたりの予測は、個人の主観の域を出ません。
 Yさんは、乙と同年代ですから、たぶん今後30〜40年くらいは生きるとしましょうか。40年以内に「円」が紙くずになるでしょうか。これはホントにわかりません。
 今の民主党政権のような国債の大量発行、バラマキ政策を続けていけば、日本の財政は10年程度しか持たないかもしれません。しかし、政府もバカではありませんから、今のやり方ではダメだというような主張が現れて、国債の発行が縮小し、(したがって増税がなされ)バラマキをやめるかもしれません。このあたりは何とも予想ができません。
 乙は、基本的にそのような自浄作用に期待しています。
 つまり、日本の政策変更で、「円」が紙くずにならないように努力がなされると思います。「円」が紙くずになる事態となれば、経済は大混乱になり、ほぼ全国民が不幸になります。それは避けるべきだし、政府がそう考えれば避けられるものです。
 そのため、日本の財政破綻の確率は、さほど高くないのではないかと思っています。
 いうまでもなく、個人の主観ですし、予想できないことをあえて予想しているという点に注意してください。
 では、なぜ、一部の人はすぐにでも日本が破綻するようなことを主張するのでしょうか。今すぐにも、預金封鎖やそれにともなう新円切り替えがあるかのごとき主張をするのでしょうか。
 それは、そうやって人々を怖がらせて、自分たちは金儲けをしようとたくらんでいるからだと思います。
 海外に銀行口座を作り、そこに資金を入れておくことは誰でもできます。資金を増やすためにいろいろ投資することもできます。手数料はさほどかかりません。しかし、海外口座をすすめる人たちは、自分たちが口添えしてあげよう、口座開設を手伝ってあげようといって、手数料を受け取ります。つまり、そういう人たちは、人々を怖がらせることで金儲けをしているのです。
 そういう「おどし」を真に受けてはいけません。冷静に考えるべきです。

 なお、海外に資産を移すことと、海外で不動産を購入することは、まったく別のことだと思います。
posted by 乙 at 08:04| Comment(7) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月24日

フィリピンの住宅投資(1)

 50歳男性のある読者(Yさん)から、乙にメールがきました。
 乙さん、初めまして。突然メールをお送りして申し訳ありません。
 乙さんのプログを読んで、すごく勉強されているなあと感心しております。
 私は全く投資のことがわからず、今困っています。今までただひたすら節約と銀行預金のみで貯金していましたが、この頃日本の将来を思うと暗いことが多くて、やはり海外に預金を移した方がいいのかと思い始めています。
 ヘッジファンドのこともよくわからずに、良い商品だなと思っていましたが、乙さんのプログで現実を思い知らされた気がします。
 今、あるファンドマネージャーの方に相談しているのですが、フィリピンの物件(住宅)を薦められています。
 その方も持っていらっしゃるそうで、700万で買って7%から8%で運用されているそうですが、こういう物件はこれからの将来を考えるとお買い得なのでしょうか?乙さんでしたら、買われますか?
 日本の銀行というのも今後は危ないと思いますし、どこにお金を置いておいたらいいのやら・・・ととても悩んでしまいます。
 その方は実際購入されて、家賃収入を得ていらっしゃるそうで、しかも10年後は1.5倍の値段になるらしいのですが、そういうことが私には全くわかりません。
 ヘッジファンドのことを問い合わせたファンドマネージャーの方から日本破綻のことを色々書いたメールが来て、海外不動産を薦められました。(今まであまりに無知だったので、その時から、財政破綻という言葉を考えるようになり、今も、乙さんの書かれた「海外投資の意義」を一生懸命読んでいます。)
 この物件を購入となると私はフィリピンに行けませんので(ここが非常に問題なのですが)ファンドマネージャーさんに手間賃、相談料込みで135000円を払うことになり、手数料が年1%掛かるようになるのです。
 それでも銀行に預けておくよりは年7〜8%だったら得なのか、自分でもよくわからなくなっています。
 乙さんにアドバイスを求めて、本当に申し訳ないと思っております。ただ乙さんの考え方に共感する部分が多いですし、今まで培った投資経験で教えて頂けることも多いと思いますので、お願いした次第でございます。
 海外の物件を検索してみますと、フィリピンの物件、タイ、マレーシア色々な物件が沢山出回っていますし、私としては老後を考える意味でも本当に今が買い時かどうかを考えてしまいます。
 老後はフィリピンというのもいいかなと思ったり(日本での老後は私には絶望的にうつるのです)その前に日本がどうなるか全く私にはわかりませんし、色々と考え込んでしまいます。
 ただ私が一番怖いと思うことが「円がいつか紙くず同様になる」ということです。

 これからしばらく、この問題について考えてみようと思います。
 Yさんのメールは、いろいろなことがごっちゃになっているようなので、少しずつ切り分けながら乙の考え方を書いてみたいと思います。
 Yさんは乙と年齢が近いし、乙自身も将来海外に居住する可能性もあるので、自分なりに考えてみました。
 とはいえ、ちゃんとコメントすることもむずかしい問題です。現段階での乙の考えと受けとめていただき、自分でいろいろと調べてみることをおすすめします。
 なお、こんなことにコメントしていると、投資アドバイスをやっているなどと主張する人もいるかもしれません。乙の意見は、単なる一個人の意見でしかなく、それ以上のものではありませんから、ご注意ください。
posted by 乙 at 06:05| Comment(4) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月02日

この不動産投資についてどう思うか質問がありました

 乙のブログの読者から、「みんなで○○さん」をどう思うかという質問がありました。
http://otsu.seesaa.net/article/112971808.html
 一つの記事としてまとめて乙の意見を書いておきましょう。
 基にした資料は
http://www.minnadeooyasan.com
です。それ以外何も見ていません。
 このサイトに書かれている内容を見て、乙だったら投資するべきかどうかを考えました。
 この不動産ファンドに投資することによって「キングアンバサダーホテル熊谷」に間接的に投資することになります。想定利回りは 7% とのことです。
 検討した結論は、「現在のところ投資しない」です。
 まずは、第1号が3年経って、ちゃんと元本が償還されたかどうか、見てみるべきです。今は、3本とも運用中で、最終的にどうなるか、わかりません。償還されたあとで、元本がどうなったかを確認して、ちゃんと戻ってきたら、今後、投資を考えてもいいかもしれません。
 乙は、サイトを見ながら、以前、自分で投資してみたレジャーホテルファンドのことを思い出しました。
 過去に何本かの記事を書いています。

2007.6.28 レジャーホテルファンドについてWWWを検索すると
http://otsu.seesaa.net/article/46085453.html
2007.6.26 レジャーホテルファンド(HOPE α3)は償還されます。
http://otsu.seesaa.net/article/45923010.html
2006.12.14 レジャーホテルファンドへの出資は保留します
http://otsu.seesaa.net/article/29589329.html
2006.8.1 レジャーホテルファンド(HOPE α3)の会計報告書
http://otsu.seesaa.net/article/21743958.html
2006.6.22 山村剛人(2005.10)『ラブホテルは今日も満室!!』ゴマブックス
http://otsu.seesaa.net/article/19651675.html
2006.3.20 レジャーホテルファンド(HOPE α3)
http://otsu.seesaa.net/article/15111327.html

 こちらのファンドは、8.4% の利回りをうたっていました。「大家さん」よりも高利回りです。それでも、乙は解約してしまったのですから、「7%」には心が動きません。
posted by 乙 at 04:25| Comment(0) | TrackBack(1) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月06日

世界の REIT、時価総額7割減 07年5月のピーク時比

 日経新聞の11月2日の朝刊に出ていました。世界の REIT が時価総額で7割も減ったというのです。
 NIKKEI NET でも一部読めます。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2D02002%2002112008&g=MH&d=20081103
 こんな状況ですから、REIT を保有している人は大変でしょう。
 乙も、REIT に投資する ETF を2種類購入しています
2007.3.22 http://otsu.seesaa.net/article/36543331.html
2008.3.30 http://otsu.seesaa.net/article/91545970.html
が、どちらも大変なことになっています。
 RWR は、アメリカの REIT に投資するものですが、10月に急落し、購入したときの6割減になっています。また、RWX はアメリカ以外の REIT に投資するものですが、こちらも10月の急落が響いて、6割減です。
 いやはやきびしいものです。
 あまりに値下がりが厳しいので、今さら損切りしようにもどうしようもありません。まあ、捨てたつもりでじっと持っておくことにしましょう。
 これから、不動産投資を増やしたいところですが、今の状況では、恐くて手が出せないといったところでしょうか。もう少し落ち着いたところで追加購入したいと思っています。
ラベル:REIT
posted by 乙 at 02:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月07日

法務局で抵当権抹消手続きをしました

 乙は、ワンルームマンション投資をしています。
2006.3.16 http://otsu.seesaa.net/article/14879201.html
 これに関して購入時にローンを組んでいたのですが、最近、全部返済が終わりましたので、ローンの会社から抵当権抹消手続きに必要な書類が送られてきました。そこで、乙は東京法務局に出向いて、自分で必要な手続きをしてきました。
 実は、以前、自宅を購入した際にローンを組み、そのローンの返済が完了してから抵当権抹消をしたことがありました(2回経験しています)ので、抵当権抹消のやり方は一応わかっていました。とはいえ、しばらく前にやったので、細かい手続きなどは忘れていました。書類がパソコン内に保存してあったので、それを見て「ああ、そういうことがあった」と思い出したような次第です。
 最近は、書類の書き方も違っているかもしれないと思って、書類一式を持参して窓口で相談してみると、係員が必要な書類を選り分けて、ホッチキスで留め、そこに何を書くかを鉛筆でメモしてくれました。
 その通りにボールペンでなぞって書類のできあがりです。いやはや、実に簡単です。
 前回は縦書きの書類で、「壱弐参拾」などの漢数字を使って書類を書いたので、なかなか苦労しましたが、今や書類は横書きですし、数字もアラビア数字(123など)でよくなったとのことです。
 手続きは実にあっけなく終わってしまいました。
 ローン会社からの手紙では、司法書士に代行を依頼することができると書いてありましたが、料金は2〜3万円とありました。これはもったいないです。是非、自分で手続きしましょう。
 もっとも、平日の昼間に法務局まで最低2回は(申請時と受取時に)出向く必要がありますから、有休が取れないサラリーマンは大変でしょう。(奥さんにやってもらうと、本人でないということで委任状などが必要になります。)乙の勤務先は、そういうところがノンビリしていますから、仕事をさぼって自分で行っても問題はありませんでした。
 ネットをちょっと調べると、この手続きに関して、いろいろな記事があります。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2993026.html
http://teitouken002.blog82.fc2.com/blog-entry-101.html
http://www.your-self.biz/teitouken/index.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~LD3T-NSKW/mmortg.html
などで、自分でできると書いてあります。
http://musiccompass.fc2web.com/teitouken_masshou.htm
には、自分でやった人の感想もあります。
 みんな、自分でやっているのですね。こういうことが大事だと思います。自分で手続きを行うことで、社会の仕組み、ローンの仕組みがわかり、自分の契約がどういうことだったのかが大変よく理解できます。
 法務局に行く際は、消しゴムとハンコを持参しましょう。ボールペンは記入用の机においてありますが、消しゴムはありません。鉛筆書きのメモは消さなくてもいいのでしょうが、せっかくなので、きちんと消して、きれいな書類を出したいものです。
posted by 乙 at 03:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月14日

レジャーホテルファンドへの出資は保留します

 乙はレジャーホテルファンドにも出資しています。
http://otsu.seesaa.net/article/21743958.html
http://otsu.seesaa.net/article/19651675.html
http://otsu.seesaa.net/article/15111327.html
 そのためでしょうが、グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社から、最近、HOPE α9 に出資しませんかという勧誘の書類をもらいました。
 自分で出資しておきながら、そのシリーズにいちゃもんをつけるのもどうかと思いますが、どうも追加出資する気が起こりません。
 今回は、「ダブル紹介キャンペーン」と称して、新たな出資者を紹介すると、紹介した人と紹介された人の両方に新たな出資金額の1%がプレゼントされるという話です。こういう話があると、つい、親戚や知人などにこのファンドを紹介したくなるものですが、みんなが紹介料ねらいであちこち勧誘するようなことをはじめると、連鎖販売取引(マルチ商法)になってしまいます。今の制度では、紹介料はたった 1% なんですから、めくじらを立てるほどのことではないとも思いますが、新規出資者が200万円を出資する場合には紹介料が2万円にもなり、無視できない額になります。乙は、レジャーホテルファンドの仕組みが将来どうなるかを考えて、大いに気になりました。
 パンフレットの一つに「レジャーホテル高収益の秘密」というのがありましたが、その p.3 では、運用利益率(運用利益/売上)が45%であると書いてあります。これだけを見ると、ものすごい利益率ですが、運用利益率から先の話として、本来、減価償却なども考慮しなければなりません。それが書いてないのはミスリーディングのように思いますが、どうなんでしょうか。
 もう一つのパンフレットに「はじめよう! HOPEα9」というのがあります。その p.12 では、総募集額(累計)も延べ出資者数も順調に増加しているようすがグラフで示されます。
 乙がグラフを目で読み取って、以下に概算を示します。

 総募集額 出資者数
α3 16億円  500人
α4 20億円  900人
α5 30億円 1400人
α6 41億円 2000人
α7 52億円 2500人
α8 67億円 3200人

 しかし、総募集額は累計であり、出資者数も延べであることに注意が必要です。
 上の表から、各段階の差分を取って、一人あたりの出資金を計算すると、以下のようになります。α3は、それまでの累計・延べのままです。

 総募集額 出資者数 一人あたり出資金
α3 16億円  500人 320万円
α4 4億円  400人 100万円
α5 10億円  500人 200万円
α6 11億円  600人 180万円
α7 11億円  500人 220万円
α8 15億円  700人 210万円

 α3のころまでは、一人あたりの出資金が 320万円もあったのに、その後は100-200万円くらいになっており、一人の出資者が出資する金額が小さくなってきている(出資者が小粒化してきている)ことがわかります。ということは、それだけ募集の手間がかかるわけで、会社としてはコストがかかるようになってきたということです。これもあって「ダブル紹介キャンペーン」などをはじめたのでしょうか。
 同じパンフレットの p.7 には、出口戦略(ホテルを売却して出資金を返還すること)について書かれています。
 乙が
http://otsu.seesaa.net/article/21743958.html
http://otsu.seesaa.net/article/19651675.html
で心配していたことは出口戦略でしたので、ここは注意深く読みました。
 そこでは、二つの方法が書かれていました。一つは、HOPEα32(仮称)のような、新しい「HOPEシリーズ」に売却することです。もう一つは、市場に売却することです。後者は、他者によって評価されて、正当な時価で売却されるでしょうから、特に心配はありません。(低く評価されて損失が出る心配はありますが。)問題は前者です。新しい「HOPEシリーズ」が買うといえば聞こえがいいですが、悪くいうと自転車操業ではないでしょうか。旧匿名組合の出資者への出資金の返還を優先させるには、時価よりも高い金額で新匿名組合に売ればいいわけです。新匿名組合でも、年間運用利益が十分ある間は、収益還元法で価格を計算しますから、ホテルの実際の評価額が表だって出てくるわけではありません。こうして、高い価格で先送りを続けていくと(これが自転車操業ですが)、あるとき、新匿名組合の出資金が十分集まらなくなった段階で、建物価格が大きく下がり、損失が表面化します。
 幸い、今までの「HOPE」シリーズはすべて完売してきたとのことですから、乙の心配は杞憂にすぎませんが、これからもずっとそれが続くとは限りません。特に旧匿名組合の物件を購入する場合が問題です。HOPEシリーズ間での物件の売買は、実態を隠すことにもつながりかねないので、ファンド会社としてはなるべくしない方がいいと思います。
 乙は、自分が出資しているα3が償還されるまで、このシリーズは購入しないことにしようかと思います。
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posted by 乙 at 05:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

Walton International Group Inc. ランド・バンキング

 カナダのランド・バンキングです。
 http://www.waltoninternational.com/ に説明がありますが、この説明は概略だけです。
 乙は、2006年6月に New Tecumseth Phase 014 というのに投資しました。
http://www.waltoninternational.com/asia/project_details.asp?ARTID=160
 今は振込金の受領書が送られてきた段階です。
 Walton 社は、ネットで何でも公開する主義ではないようです。ネットで情報が得られるようにすると、宣伝・広告している形になり、それを嫌っているのでしょうか。もしかすると、何らかの規制に引っかかるのかもしれません。そのため、Walton 社のランド・バンキングの詳細は、会社に問い合わせをした上で、紹介される担当者(日本人です)と個人的に相談しながら知るしかありません。今のネット時代にこういう対応でいいのかどうか、乙は疑問に思います。
 ランド・バンキングというのは、将来の需要を見越して土地を買って、所有しておき、後日販売して、そこから収益を上げる資産運用手法です。Walton 社は建物類の建築などはせず、土地の区画整備までを行うようです。ランド・バンキングは、カナダではさかんなようで、Walton 社以外にも複数の会社が手がけています。(ネットで調べるといろいろ見つかります。)
 各投資家は、Walton 社が設けた共同体に参加することになります。まあ、土地を共有していると考えればいいでしょう。投資家には、土地所有権証が発行されるとのことです。乙のところにもそのうち送られてくるでしょう。
 Walton 社は26年のキャリアを持つ、カナダでNo1のランド・バンキングの会社で、現在保有中の不動産は 14,000エーカー(約17百万坪)で、世界各国におよそ2万名の投資家がいるとのことです。
 過去の実績は、必ずしも全部わかっているわけではありませんが、だいたい数年程度経過したら土地を売却するようです。共有の土地をどういうタイミングで売却するかは、その時点での所有者全員の合議によるとのことで、6割以上の所有者から賛成が得られたときに償還するのだそうです。
 結果的には年率換算で数%程度の利回りになることが多いようですが、さて、果たして乙の場合はどうなんでしょうか。乙としては、7%程度の利回りがあれば投資してもいいと思いますが、事前には何とも予想できません。
 この投資では、カナダ政府に相当たくさんの税金(固定資産税など)を払うことになります。出資者は非居住者ですから、税金も高くなるのは当然です。しかし、それを払った後でも、年率数%のリターンになるとすれば、投資も考慮する価値があるように思います。
 ただし、乙としては、この仕組みを全面的に信頼しているわけではありません。ランド・バンキングをしても、出資者は特に手数料を取られるわけでもないというのは不思議です。Walton 社が手数料を徴収しないなら、手間をかけて個人投資家をかき集めるよりも、銀行か何かにその分の融資を頼んだ方が簡単でいいのではないかと思います。
 また、こんなにも次々と投資案件を出していって、それらが数年先に全部売却できるものかどうかも疑問に思うところです。
 Walton 社が倒産した場合は、土地を処分するのに手間がかかります。土地の所有権登記(に相当するもの)があるので、出資した金額が全損失になることはないと思いますが、万が一、土地の評価額を Walton 社があえて高く設定しているような場合は、市場価額で売却しようとすると大幅な損失になることがありえます。
 そういう疑問はありながら、乙は「自己資金のごく一部ならば、ま、いいか」的な感覚で投資を決断しました。あまり多額の金額を投資するのは危険だと思います。今のところ、乙は、数年(最長10年?)先に償還されたら、それを再投資にあてたいと考えています。(それまでには Walton 社の対応などもわかりますし。)

 なお、乙は、タイの Royal Siam Trust のランド・バンキングには投資しないことにしました。
http://otsu.seesaa.net/article/15658158.html
 タイに比べると、カナダのほうが先進国で政治も経済も安定していますし、Walton 社の場合は、当該物件の説明がある程度詳しくHPに書かれている点もいい印象を持ちました。
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posted by 乙 at 05:07| Comment(5) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月01日

レジャーホテルファンド(HOPE α3)の会計報告書

 乙は、レジャーホテルファンド(HOPE α3)に投資しています。
http://otsu.seesaa.net/article/15111327.html
また、すでにこのファンドの仕組みを書いた本について、コメントしたこともあります。
http://otsu.seesaa.net/article/19651675.html
 最近、乙のところに第1期の会計報告書および監査報告書が送られてきました。
 会計報告書が簡単すぎて、このファンドがこれからも安定的に運営されていくのかどうか、乙には判断できませんでした。ごく簡単な書類で、建物の減価償却がどれくらいかもわかりません。もう少し詳しい書類でもいいのではないかと思いました。ただし、独立監査人の監査報告書が付いていますから、会計の計算を間違えていることはないはずです。
 わかる範囲で、減価償却の計算をやってみましょう。
 会計報告書によれば、売上高1億6千万円から売上原価9千万円と販売費および一般管理費1600万円を差し引いて営業利益が5660万円ほど出ています。となると、ホテルの減価償却分は1600万円の「販売費および一般管理費」の中に含まれると考えられます。
 建物の資産価値は、書類によると5億9千万円ですから、これを建物本体と設備を7:3で按分してみましょう。
 建物本体は、47年で価値が1割になってしまう計算で定額法を採用します。すると、減価償却は
5億9千万×0.7×0.9×0.022=820万円となります。新築の建物でなければ(投資対象物件は、リニューアルしていますので、新築でないことは明らかです)、減価償却の計算期間の47年がもっと短くなりますから、減価償却の額が820万円を上回ります。
 設備は、15年で1割になってしまう計算で定率法を採用します。すると、改装後1年目ですから減価償却は
5億9千万×0.3×0.142=2512万円となります。
 建物本体と設備の減価償却費を合計すると3300万円にもなり、1600万円を大幅に越えてしまいます。ということは、グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社はこれと違う計算をしていると思われます。
 減価償却が充分計算されていないとすると、5年経っていざファンドを償還しようとしたとき、建物(厳密にいえば設備のほうが問題ですが)の価値が予想外に低くなっていることがあり得るわけで、ホテルをどこかに売ろうとすると、売値がかなり低くなるということです。つまり、投資家にとって、満期のときに元本がそっくり返ってくるとは限らないということです。
 損失額は 1700 万円×5年=8500万円くらいになるかもしれません。ただし、ファンド会社が9000万円を劣後出資していますから、8500万円の損失は全部ファンド会社が負担することになり、投資家側は負担がないとも言えます。
 実際、どうなるかは、5年経ってみないと何ともいえません。特に、減価償却の計算とは別に実際の売値が決まることでしょうから、それをどう見込むかで予想は大きく変わってきます。
 減価償却の計算のしかたは、ワンルームマンションを買ったときに、業者の人から教えてもらいました。マンションとホテルでは計算のしかたが違うのかもしれませんが、それでも、だいたいの傾向を知ることはできそうです。
 減価償却の知識がこんなところで役立つとは思いませんでした。

 会計報告書でわかるもう一つの心配は、分配金のことです。
 分配する利益が5660万円ほどありますが、出資者に優先配分で 8.4% の利回りにすると、優先出資6億4千万円に対して、5376万円を配分しますから、9000万円を劣後出資しているファンド会社(グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社)には、分配金が 300 万円弱しかいきません。ということは、ファンド会社としては、3% 強の利回りになってしまいました。
 初年度は、ホテルのリニューアル期間中の営業休止日も多かったし、あまり利益が上がらなくてもしかたがないのかもしれません。2年目からは営業休止もないし、たぶん利益率が改善されるのでしょう。
 ファンド会社も安定的に収入を上げるようでないと、先が思いやられますからね。
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posted by 乙 at 04:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月26日

REIST不動産投資ファンドブリッジ型1号(愛称:M・R・D六本木)

 http://otsu.seesaa.net/article/15227398.html で述べたように、乙は、REIST不動産投資ファンドブリッジ型1号(愛称:M・R・D六本木)に投資していました。
 このファンドは、7月25日に無事償還されました。当初の予定よりも5ヶ月伸びたことになります。
 予想利回りは 8.875% でしたが、実際の利回りは、8.898% でした。16ヶ月運用した結果ですから、年率換算では、8.898×12÷16=6.6735% になります。
 乙の目標7%には届きませんでしたが、今の日本でのこの成績は、まあありがたいと言えるのではないでしょうか。
 しかし、税金を考えると、8.898%×0.8=7.1184% の利回りになったわけです。
 こういうとき、運用益の2割が税金として差し引かれると、なかなか大きな負担だなあと感じます。国はいいですねえ。民がいろいろ工夫して稼いでいるときに、国は何もしなくてもその2割を取り上げることができるのですからねえ。しかも、民が損失を出したときは、知らん顔できるんです。う〜む。どうにもずるいような気がします。
posted by 乙 at 04:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月20日

中古ワンルームマンションが売れる可能性あり?

 http://www.grosscreate.com/download/20060718.pdf によれば、最近、東京・山手線の内側の中古ワンルームマンションが売れているとのことです。
 これを読んで乙は驚きました。
 乙は、自分自身でワンルームマンションを買って、賃貸していますが、まさかこういうのを買おうとする人がいるとは思えなかったのです。乙は、投資先として考えた場合に、基本的にワンルームマンションは失敗だったと思っています。このことは以下に書きました。
http://otsu.seesaa.net/article/14879201.html
 上の記事によれば、購入希望者は女性で、自分が住むための物件を探しているのだそうです。ほほう、そんなに購入希望者が増えているんですか。なるほど、ワンルームマンションは、単身者なら充分住めるようにできていますからね。
 購入希望者が多いのは、1800万円前後で、山手線の内側で地下鉄の駅から5分以内の物件ということですから、乙の所有する物件なら、当てはまります。ただし、今は「ブランド・ワンルームマンション」に人気があるとのことで、乙の所有する物件はこの点は当てはまりません。
 乙は、ワンルームマンションに関しては、ずっと賃貸を続けようと思っていましたが、そんなに値下がりしていない価格が提示されれば、売ってしまいたい気分です。その売却分を別の投資に回して20年運用するほうが、最終的に資産が増えていると予想します。
 ただし、自分が住むという人の希望にかなうためには、賃借人がいる状態ではまずいですね。今の賃借人が出ていった時点で可能になるわけですから、数年先を期待しましょう。
 ともあれ、この話を聞いて、空室リスクがなくなったような気分です。空室になると、家賃が入ってこなくなり、投資としての利回りが低下しますから、賃貸マンションではすぐに次の賃借人を見つける必要があります。しかし、空室のままであれば、むしろ自分が住もうとする人に「売却」できる可能性があるというわけです。有力な選択肢の一つだと思います。
 どこかから「ワンルームマンション売却しませんか」というDMが来ることを期待しつつ待っていましょう。DMを捨てずにとっておいて、賃借人が出た時点でDMの業者に連絡するのがよさそうです。
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2006年03月29日

Royal Siam Trust のランドバンキングには投資しないことにしました。

 乙は、ロイヤルサイアムトラストカンパニーのランドバンキングというものがあることを知りました。
 これから開発される土地を買って保有しておき、数年して値上がりしたら売るという単純な手法です。
 いい土地を見つけることができれば、それなりの成績を残すことができそうです。
 乙のところに話が持ち込まれたのは、タイの土地でした。
 http://www.royalsiamtrust.com/ に説明があります。
 http://www.royalsiamtrust.com/jap/index.html が日本語のトップページです。「ロイヤルサイアムトラストは皆様の効果的な資産運用をお手伝いする投資会社です。立地および条件の整った、高度成長の見込まれるタイ王国内の未造成の土地を所有して頂くことにより、ローリスク・ハイリターンの効果的で安定した投資が可能になります。1955年創業というタイ国の土地管理会社として最も古い歴史を持ち、現在は5億ドルを超える土地を管理しているロイヤルサイアムで、あなたも効果的な投資を行いませんか?」こういう宣伝文句を見ると、ふらふらと投資してみたくなってしまいます。
 http://www.royalsiamtrust.com/jap/projects/index.html には、今回のランドバンキングに関するかなり詳しい説明がありますので、見てみるといいでしょう。104.4 エーカー の土地を 1/16 エーカーずつ区分するようで、約 1670 units になります。けっこう大規模です。肝心のユニット価格は表示されていません。聞いてみると、15,500 US$ とのこと。これで全体規模は 15,500×1670=25,885,000 US$ ということがわかります。日本円で30億円にもなります。
 さて、この話に乗るべきか、乗らざるべきか。
 乙は、乗らないことにしました。
 乙が感じた疑問点をいくつか書いておきます。

(1)会社の信頼性がわからないこと
 「1955年創業というタイ国の土地管理会社として最も古い歴史を持ち、現在は5億ドルを超える土地を管理しているロイヤルサイアム」という言い方を聞くと、相当に古い大きな会社であるように聞こえますが、それは、会社がそう言っているだけで、本当にそうなのか、確かめようがありません。
 海外投資で一番恐いのは、送金して数年したら、会社がなくなっていたという詐欺的なケースですが、この会社がそうでない立派な会社だということをどのようにして確認できるでしょうか。
 タイの知り合いに聞く手もありますが、そんなことしなくても、今は WWW で調べることができます。
 すると、この会社を Google で「全言語」で検索しても、たった16件しか見つかりません。その中のいくつかは、Representative director の Robert Bernal 氏の紹介記事で、会社についてはまったくわかりません。
 また、この会社が出している求人広告のようなものが何ヵ所かで検索されます。(日本でも同様です。)そんなわけで、日本を含めて各地でいろいろ求人していることはわかるのですが、今、こういう状態では、この会社が5億ドルも運用しているとは考えにくいです。いや、「5億ドルを超える土地を管理している」のであって「保有している」のではないわけですから、本当はごく小規模な会社なのかもしれません。
 50年の伝統がある会社ならば、そして5億ドルを運用する会社ならば、もう少し「いい評判」が聞こえてきてもいいように思いますが、WWW では何もありません。
 それどころか、http://www.expatfocus.com/index.php?name=Forums&file=viewtopic&p=13966 によれば、(あるイギリス人の書き込みのようですが)この会社は scam だということです。scam とは、「悪徳商法」「詐欺事件」という意味です。

(2)投資対象の土地がどんなものか、よくわからないこと
 投資対象の土地は、写真中に線で囲って示されますが、この土地が将来どうなるか、その計画がよくわかりません。
 Royal Siam Trust の文書では、いろいろいいことを書いていますが、本当かどうか、裏付けが取れません。
 買った後で、転売もできないような砂地で、将来計画が何もないというのでは、話になりません。
 気のせいか、会社のHPを見ても、タイは観光客が増えているとか、土地が値上がりしているとか、一般的な話ばかりで、この土地に関する具体的な計画がさっぱり書いてありません。
 http://www.royalsiamtrust.com/jap/related/index.html という関連ニュースを見ても、一般論でしかありません。
 不動産を買うのに、現地を見ないで買っていいはずがありません。買うとしたら、やはりタイまで出かけて現地を確認した上でないと恐くて買えないというのが乙の感覚です。このHPでは、そこのところがぼかされていて、具体的な話がわかりません。
 この会社のランドバンキングに投資を決意する人は、この程度の情報で充分だと思っているのでしょうか。そういう人がいることが乙には信じられません。

(3)出資金がなぜ米ドル建てなのか、わからないこと
 この話は、やはりバーツで投資するのが当然であり自然です。米ドルで投資して、現地でバーツに両替して、投資し、解約時にドルに替えるだけなんでしょうか。それにしては、為替の話が何も書いてないのは変です。数年にも渡る投資期間を考えれば、バーツとドルの為替変動も相当に大きくなることがあり得ます。
 そもそも、バーツで運用するなら、米ドル限定などおかしいのであって、ユーロでも円でも投資して問題ないでしょう。投資家にとって、最適な通貨は異なります。両替を重ねていては、手数料分、必ず損をしますから、投資家のことを考えると、さまざまな通貨で投資できるようにするほうが望ましいと思います。
 乙は、「米ドル限定」というのは、おかしいと思います。

 実のところ、乙は電話で話を聞き、さらに詳しい文書を仲介業者からもらいました。それについてもいいたいことはあるのですが、公開されているわけでもない資料についてあれこれいうのもおかしいので、ここでは触れないことにしておきます。
 ともあれ、乙は、Royal Siam Trust のランドバンキングには投資しないことにしました。君子、危うきに近寄らずという方針です。
 海外の不動産投資は、ぜひやってみたいと思っているんですけれど、……。
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2006年03月28日

アメリカの不動産バブル

 乙は、投資信託の形で、外国のリート(REIT)に投資していますが、外国といっても、実態はアメリカが主です。
フィデリティ・USリート・ファンドB
http://otsu.seesaa.net/article/15367321.html
DIAMワールド・リート・インカム・オープン(愛称:世界家主倶楽部)
http://otsu.seesaa.net/article/14666447.html
 今、アメリカでは不動産バブルではないかという声が大きくなっています。
 Google で「アメリカ 不動産バブル」と入れて、出てきた記事をちょっと引用しておきましょう。最低限のところを引用しておかないと、元の記事が消されてしまってからでは遅いですからね。
 1年以内の比較的新しい記事に限定します。URL の次に記事が書かれた日付を入れておきました。

http://diary.jp.aol.com/fafpupj7ex/(2005年5月27日)
アメリカ全体の不動産の価格は全体としてみてもバブリーといわざる得ません。全米不動産協会の統計によると、2004年に購入された不動産のうち23%は居住目的のためではなく投資のためのものであるということです。また新規住宅ローンのうち30%以上は利子の支払いのみに使われており、このことは、多くの住宅購入者が、支払い能力の限界までお金を借りている兆候を示しています。

http://users.rcn.com/nynuts/Nuts/oldnuts/nuts491.html(2005年7月26日)
私たちがいま目にしているのは、不動産バブルの最後のあがきである。バブルっていうのは、最後にこうやっていろんな人たちをブラックホールみたいに引きずり込んで終わるのだ。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yamazaki/at_ya_05072701.htm(2005年7月27日)
少なくともグリーンスパン議長の目を通してみる限り、アメリカの住宅価格はかなり深刻なバブルを抱えた状態なのだろう。特定地域と言っているが、その範囲はおそらく相当に広いし、程度も深刻なのだろう。

http://plaza.rakuten.co.jp/vinalia/diary/200507270000/(2005年7月27日)
7月25日号のバロンズ紙でバブル懸念の記事を見つけた。【以下、データを列挙】

http://www.yoshiohotta.com/washington/2005/washington0507.html(2005年7月29日)
全米不動産協会は7月25日に発表した報告書で、「不動産市場がすぐに下降線を辿る兆候はほとんどない」と結論づけてさえいる。

http://plaza.rakuten.co.jp/vinalia/diary/200509200000/(2005年9月20日)
アメリカでの不動産バブルにかんする議論は、賛否両論だ。これだけの不動産高騰にも関わらず「長期的なトレンドをみても、現在の不動産価格は過熱とはいえない」という人もいれば、「これは不動産価格は楽観的すぎる」という人もいる。ただ僕としては、不動産バブルだと信じている。給料や収入が上がらないかぎり、いずれオプション期間がきれたローン返済者は高額の支払い額ができなくなる。それが最悪ケースを考えると、未払い総額がふえる2007年までにおこり、不動産価格が下落することになるのではないか。

http://monologue.chase-dream.com/essay/2005/essay-051106.html(2005年11月6日)
米国沿岸の都市部では,不動産ブームが凄まじく,近い将来不動産バブルが崩壊するのではないかと危惧されている.

http://www.webcg.net/WEBCG/essays/000017750.html(2006年1月)
リトルロックでも他都市同様に不動産バブルは健在だ。新興住宅地には自宅を担保にして買い入れたピカピカの新車たちが目立つ。諸説あるが、米経済界の予測では今年後半に不動産バブルは収縮に向かうという。大崩壊を予測する向きもあれば、徐々に収縮と見る向きもある。

http://tanakanews.com/g0125mortgage.htm(2006年1月25日)
アメリカの不動産市況は昨年6月に天井に達し、その後はしだいに住宅の売れ行きが悪化している。さる1月20日には、不動産価格の高騰が最も大きかった都市の一つであるニューヨークのブルームバーグ市長が「不動産市況は劇的に冷え込み始めている」と発言し、注目を集めた。不動産市場は株式相場のように一晩で暴落するということはなく、売れ行きが悪くなり、やがて価格が下がるという、時間のかかる低下プロセスをとる。不動産市況の悪化の速さを考えると、このまま進むと「金利逆転から1年ー1年半後に不況に陥る」という、時代遅れになったはずの定理どおりの展開になる可能性がある。
 サンディエゴでは、家を借りる人は買う人の4割のコストですむのに、それでも家を買おうとする人々が多く、昨年まで、即日完売の新築住宅が多かった。多くの人々が「まだまだ値上がりするから、高くても今のうちに買った方が良い」と考えている。これは、明らかに崩壊直前のバブルである。

http://blog.livedoor.jp/miwakoo/archives/cat_50011741.html(2006年2月11日)
昨日ついに家の前に「For Sale」の看板をたてました。でも、このごろ不動産バブルもついに終わったらしく、スローらしいのよね、、、。売れてくれるといいんだけど。

http://www.iwamototakahisa.com/blog/archives/cat_information.html(2006年3月2日)
ここ10年ほどアメリカの不動産の値上がりはすごかったのです。わたしの家の価値も3倍になったほどです。そして、ここにきてその値上がり状態も頭打ちになってきた感があります。【中略】さて、アメリカの不動産状況を称して、「バブルだ」という声をよく聞きます。しかし、わたしはそうは思いません。

http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/diary/details.php?id=26(2006年3月3日)
アメリカ東西海岸部の都市でここ4、5年続いているのが、不動産バブル。ニューヨークも、高級コンドから比較的、庶民的な住宅アパートまで住宅価格は『今年こそ下落する』などといった経済学者の予測に反して依然、右肩上がりの状態が続いていました。しかしながら、絶好調だったニューヨークの不動産業界も昨年秋頃から住宅の売れ行きに陰りが見え始め、今年1月にはいってブル−ムバ−グ市長が、「不動産市況が劇的に冷え込み初めている。」との発表もありました。

 というわけで、日本語で書かれたものだけでも、ずいぶんいろいろな情報が集められました。
 さて、アメリカの不動産バブルは、実際のところどうなのでしょう。不動産の価格が高騰しているのはその通りのようですし、今年になって売買がやや下火になりかけているという記事もあります。しかし、問題は不動産価格の大きな下落があるかどうかです。高騰がなくなっても、高値安定ならば、何も問題はありません。
 そもそも、株に比べれば、不動産価格の変動はゆっくりです。しかも、リートは家賃収入もあるから、価格変動はますます緩やかな変化になります。投資信託は、複数のリートに投資していますから、単独のリートよりも変動はさらにゆっくりとしていると考えます。
 ということで、リートに投資する投資信託は、不動産価格が下落してからも、すぐには基準価額が下がらないでしょう。つまり、リートは、不動産バブルがはじけた場合、少ししてからゆっくりと基準価額が下がっていくことになると思います。
 不動産価格がゆっくり下がっていくならば、ファンドを解約する時間的余裕があるし、適応は十分可能だと思います。
 乙が購入した、米国のリートに投資する投資信託は、まだまだ保有します。乙は、毎月一回、基準価額×口数を確認していますが、今後もこのペースを守り、資産が下がり始めたことを確認してから解約する予定です。
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2006年03月27日

J-REIT と不動産投資

 乙の不動産投資をひとことでいえば、匿名組合による不動産私募ファンドおよび外国のリートに投資する投資信託が中心です。(例によって、ワンルームマンションは考えないことにしています。)
 J-REIT はまったく購入していません。
 なぜか。
 それは、J-REIT が15年にわたる毎年7%のリターンにふさわしくないからです。乙は、少なくとも 2006 年段階では買う意味はないと判断しています。
 J-REIT にはさまざまなものがありますが、そのほとんどは、適当な不動産物件の家賃を得るイメージです。それぞれの J-REIT を見てみると、運用成績は 3.5%〜4% 程度のものが多く、リターンが低いのです。これから利回りがよくなるというような見通しがあれば、投資先として考えないわけではありませんが、2004年くらいから、日本の中で J-REIT の人気が高まり、かなりの資金がそこに集中したように思います。地方の銀行なども、預金がだぶついて J-REIT で運用しているとかいう話も聞きます。ということは、J-REIT 同士で優良物件の奪い合い競争が生じます。乙は、すでにそうなっていると見ています。その結果、高値で物件を取得するようなことになり、J-REIT の今後の利回りが下がります。
 また、今後日本の金利が上がってくると、J-REIT に流れ込んでいる資金が他に逃げ出すので、J-REIT の価格が下がると思われます。それに、J-REIT が金融機関から借り入れている資金(J-REIT は借り入れがあるのが普通で、いわばレバレッジが高いのです)の金利が上がって、結果としてリターンを下げるという働きもあるでしょう。日本の低金利からの脱却がいつになるか、よくわかりませんが、いずれにせよ、これ以上金利が下がることはないわけで、今後は上がると思われます。
 というわけで、乙は、今後の長期的展望としても、J-REIT のリターンはあまり高くないと予測しています。
 それに比べると、不動産ファンド(私募ファンド)は、リターンが高いものが多く、運用先として充分考慮に値すると思います。ただし、こちらは匿名組合方式になることが普通で、小規模のものが多いように思います。その分、不安定であり、それはつまりリスクが大きいということにつながります。また、それぞれに個性的であり、一概に言えないくらい個別の商品ですから、個々に自分の投資先としてふさわしいかどうかを判断しなければなりません。
 J-REIT と不動産私募ファンドとの違いについては、以下のサイトで説明されています。
http://www.nli-research.co.jp/doc/eco0212b.pdf
http://www.jkwilton.com/daiginjo.htm
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2006年03月26日

住友不動産の不動産ファンド「サーフ」シリーズは、利回りが低いと思います。

 乙は、住友不動産の不動産ファンド「サーフ」シリーズも投資先として考慮しました。
 http://www.sumitomo-rd.co.jp/fund/gold/ に説明が出ています。
 最低出資金は 500 万円で、申込手数料が 1.05% かかります。今までの実績を見ても、
http://www.sumitomo-rd.co.jp/pdf/surfkessan0509.pdf
だいたい 2.5% 程度のリターンがあります。(以前のものは 3.8% のリターンとかがあって、比較的高かったのですが、最近のはそれほどでもありません。)サーフシリーズは、利回りがほぼ固定されていて、安定的に運用されていることがわかります。
 http://www.sumitomo-rd.co.jp/fund/gold/risk/ にあるように、住友不動産ファンドは自社の受取を後回しにする姿勢が見て取れます(そういう契約をします)ので、その意味でも好ましいと思います。この会社の良心を感じさせます。
 運用額は数百億円程度あるようで、規模の面でも問題ありません。これなら安定的な運用が目指せます。
 一番のネックは、利回りが 2.5% 程度しかないことです。これでは、乙が目指す 7% の運用にはほど遠いのです。利回りが 5% 程度であれば、充分考慮に値するのですが、安定的な運用でこの利回りを出すのはむずかしいということでしょう。すべてのファンドに当てはまることかと思いますが、やはり、規模が大きくなると利回りが低下するのでしょうね。
 そんなわけで、乙は、サーフシリーズには投資しないことにしました。
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2006年03月23日

M・F・PオークションファンドU(共同地主ファンド)には投資しないことにしました。

 乙は、2005年3月にM・F・PオークションファンドU(共同地主ファンド)という私募ファンドを見つけ、目論見書を請求しました。それを検討した結果、投資しないことに決めました。
 このファンドは、ワイズ不動産投資顧問
http://www.wise-cir.co.jp/
が募集しているもので、概要は、
http://www.wise-cir.co.jp/fund/index.html
に書いてあります。
 出資金は、200万円以上100万円単位で、申込手数料2%がかかります。それに有限会社の出資金5万円がかかります。中途解約手数料は 2% か 10 万円の高い方ということです。200 万円の出資を考えると、事実上 5% の解約手数料がかかるということになります。これは高いです。まあ長期投資を考えれば、解約はしないものですが、しかし、途中の運用結果に不満があった場合は、やっぱり解約も考慮しなければなりません。その際に 5% といわれると、う〜ん、と考えてしまいます。
 出資者としては、4-10%の利回りが得られるようです。営業者の報酬は利益の 10% ということで、成功報酬制です。利回り、営業者報酬などは、まあ、こんなものでしょう。
 では、乙が出資しないと決めたのはなぜか。乙が目論見書をもらった段階で、出資者はたった4人しかおらず、1400 万円ほどを運用しているだけだったのです。これはいかにも小さいファンドです。はっきりいうと小さすぎます。これでは、満足な物件の取得はむずかしいでしょう。いろいろな物件に分散投資するなんてことは不可能です。一つの物件に投資するしかありません。ということは、不安定な運用しかできないし、資金の運用効率が悪くなるということにもなります。
 会社の報酬にしても、10% では小さすぎます。仮に 150 万円の利益があったとして、会社側は 15 万円を取り、出資者に 135 万円を配分するということで、これで 9.6% の利回りですから、たぶん、このあたりを狙うのでしょうが、会社側の取り分がたった 15 万円では、熱意を持って取り組むには足りないと思います。
 やはり、最低でも1億円以上、できたら数億円くらいを運用するようにならないと、きちんとした運用は望めないのではないでしょうか。
 今、どうなっているのか知りませんが、規模が大きくなっていれば、投資の価値はあると思います。そして、解約手数料がもう少し安ければ、投資してもいいと思います。
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2006年03月22日

REIST不動産投資ファンドブリッジ型1号(愛称:M・R・D六本木)

 乙は、2005 年3月にPBA証券経由で「REIST不動産投資ファンドブリッジ型1号(愛称:M・R・D六本木)」に申し込みました。
http://www.marks-reit.com/newfund/index.html
 このファンドは、教会式結婚式場に投資するものです。予想利回りが 8.875% と、かなり高く、申込手数料なしというのも魅力でした。契約の具体的な内容は、契約書中に秘密保持の条項があるため、乙がここに示すことはできません。
 2006年2月28日が償還予定日でした。さて、償還日が来て、どうなったか。実は、建築中の物件が竣工するのが3月末日であり、物件の売却予定が5月末日になってしまいました。それまで何もわからないことになります。
 売却予定が延期されることになったのも、姉歯問題(耐震強度偽装問題)が影を落としているようです。
 まあ3ヶ月くらいは延びてもどうってことないともいえますが、3ヶ月経ったからといって物件の売却価格が上がるようなことはあり得ませんから、投資期間が当初予定の11ヶ月から14ヶ月になったということは、同じ価格で売却できたとして、予定利回りが 6.973% に下がったということになります。
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2006年03月21日

JK Wilton の不動産ファンド「大吟醸T」には投資しないことにしました。

 乙は、自分の資産を不動産にも分散投資しようと考え、主としてネットであちこち探しました。そして、JK Wilton の不動産ファンド「大吟醸T」を見つけました。2005年6月ころのことでした。
 http://www.jkwilton.com/nm/publish/news_68.html にこのファンドの説明があります。
 匿名組合形式で 500 万円以上を出資し、5年期限で年 9.85% のリターンを目指すというものです。申込金として 5%(25万円)がかかるとともに、営業者報酬は45万円/年とのことです。
 さっそく、契約書を含む各種書類を送ってもらって、検討しました。そこで、いくつか疑問点が出てきましたので、電話で質問しました。以下、そのときの質疑の主な内容です。(この記述は、電話時の乙の一方的な記録なので、内容に関して JK Wilton が確認しているわけではありません。ご注意ください。)

(1)Q:確認書には、1口500万円で2口以上と書いてあるが、1口でもいいのか。
A:1口でもいい。
(2)Q:営業者報酬として、1年あたり45万円を受け取るとあるが、契約ごと(匿名組合員ごと)か。500万円の出資に対して9%に該当するが。
A:バッファと考えて、低くすることも考えているが、当面 9% でいきたい。
<注>乙の問い合わせに対して、6.20 では、全体に対する費用と回答し、6.22 では、組合員ひとりごとと回答しました。
(3)Q:年利回りを 9.85% と想定しているが、この根拠は何か。契約書にある分配計算ならば、9.85% ということは理解できるが、確認書の計算方式の場合は、どう考えるべきか。
A:物件で収益還元法で計算し、周辺の平均家賃を考慮しているので、まあ確実だ。45万円を引いたあとで、この金額になる。
(4)契約書から確認書への「スキームの変更」に関して
[1] Q:このスキームの変更はなぜ行われたか。
A:銀行が変わったことが主要因だ。弁護士の意見も入れた。
[2] Q:契約書では、蓄積型もあったが、これが年1回分配型だけに変更になっている。これはなぜか。
A:投資家は、定期的な分配のほうを選ぶ人が多かった。
[3] Q:営業者報酬が固定だということは、営業利益に関してインセンティブが働かないではないか。契約書では、成功報酬制だったのに、なぜ変更したのか。
A:不動産の場合は、株や債券などとちがって、ある程度固定的な報酬になってしまうものだ。
(5)Q:確認書第5条7.(3)(ii)費用のところに「A営業者の維持運営のために要する費用」とあるが、これは具体的にどんなことに使うのか。Bの営業者報酬とはどう違うのか。
A:有限会社であり、実態はあまりないので、費用はあまりかからない。
(6)Q:確認書では募集期間が平成16年7月31日までとなっているが、今、どうなっているのか。この書類で契約した場合はどうなるのか。
A:サインする日が募集期間を過ぎていても問題ない。振り込んだ日と比べて遅い日付でもいい。
(7)Q:募集出資金総額は30億円(600口)というが、今、いくらくらい集まっているのか。その多少による運用方法の違いはどんなことか。
A:今、3億数千万である。小回りがきく金額である。
(8)Q:平成15年開始ならば、すでに1回は決算が出ているはずだが、どうなっているのか。
A:これから実質的第1回が出る段階だが、9.85% はまあ予定通りである。
(9)Q:それ以前の実績はあるのか。
A:不動産は第1号なので、ない。
(10)Q:確認書第3条でいうところの2月18日付の2件の契約については、私は何も知らされていないが、それでいいのか。
A:業務的契約なので大したことはない。
(11)Q:確認書第4条でいうところの「重要事項説明書」とは何か。
A:あるけれど、典型的なもので、分厚い。特に問題はなく、普通の説明書である。

 というわけで、いろいろと電話で質問して、乙なりに確認しました。その結果、乙は投資しないと判断しました。理由は以下の通りです。
(1) 契約書を間違えて送ってきたこと
 これは致命的なミスです。最初に送ってきたのは大吟醸Tとは別の不動産ファンドのもので、よく読むと、どうも内容がずれているので、電話で質問して間違いがわかりました。さっそく別の(正しい)契約書を送ってもらい、そちらは WWW の説明などとも符合し、変なところはありませんでした。
 しかし、契約書は、ハンコを押して返すようになっていたもので、まさに一番重要な書類です。それを間違えて送ってくるとはどういうことでしょうか。

(2) 45万円の営業者報酬の説明が、1回目と2回目で違っていたこと
 今から思えば、9% の報酬というのは、そんなものだろうと思いますが、当時は、500万円の出資で毎年45万円の報酬を払うというのがものすごく高く感じられたのでした。だって、投資信託などは1%程度ですからね。そこで、45万円というのは、数十人の出資者の全員で払うべき金額かと思ったわけです。(しかし、契約書をよく読むと、個人ごとに45万円と読めるんですけれど。)
 そんなわけで、乙は、会社に電話して確認したのですが、こういう重要事項に関して、1回目と2回目では説明が食い違っていたというのは問題です。元はといえば、乙が勘違いして電話していたわけですが、会社としては、完全に把握していなければならないところだと思います。これまた重大問題だと思います。

(3) 手数料が高すぎること
 申込手数料5%も高いと思いますが、毎年の手数料(営業者報酬 9%=45万円)が高すぎると思います。これでは、高利回りは期待できないように思いました。このファンドは毎年 20% 近い利回りを達成し、その半分を会社が取り、半分が投資家に分配されるというわけですが、さて、不動産投資で 20% の利回りをコンスタントに上げ続けられるでしょうか。乙は疑問に思います。そして、成績が少しでも下がると、営業者報酬のほうは9%固定ですから、成績の下がった分は全部出資者がかぶることになるわけで、これでは利回りが相当に下がることがあると思われます。

(4) 2口以上という条件で募集していたのに、営業者の判断で1口でもいいということになったこと
 これは、最低投資金額が下がったということですから、投資家にとっては出資しやすくなったわけです。会社としては、こういう変更は問題にならないと考えたのでしょう。
 しかし、乙は、かえって不安に思いました。こんなふうに営業者の判断でドンドン変更していけるなら、最初の「契約」はどんな意味があるのかということです。状況に合わせて何とでもするというのは、投資家のことを考えているのでしょうか。違うような気がします。約束を守らなくていいということではないでしょうか。
 仮に、毎年の手数料を45万円から30万円に引き下げるなどといわれた場合でも同様です。(こういう話はありませんでしたが。)出資者は、手数料が安くなって喜ぶでしょうか。そうとばかりはいえません。一方的に引き下げるというなら、逆に一方的に引き上げる可能性もあるのではないでしょうか。契約書を交わしている以上、それに従うべきで、その内容がまずかったとしたら、そもそもそういう企画を立てたことに問題があるのではないでしょうか。

(5) 500 万円という最低投資金額が高すぎること
 ゴミ投資家としては、500 万円という最低投資金額も、ちょっと高い感じを受けました。
 http://www.jkwilton.com/regist.htm によると「個別のお取引に関しましては金融資産等の流動性の高い資産で1億円以上を保有されている方で3,000万円からのお取引を原則といたします。」とありますので、まさに、こういう人向けの商品なんですね。乙の場合、分散投資が基本方針ですから、1社に 3,000 万円を託すことは考えられません。つまり、どうもこの会社の(この不動産ファンドの)方針と食い違うのです。

 これらの理由の中で、(1)(2) の2点は、重大問題だと思いました。一度こういうことが起これば、今後、類似の(別の)問題が起こることを予見させます。長期にわたってここに出資することを考えると、信頼性に欠けるようで、大いに不安になります。
 そんなわけで、この不動産ファンドは魅力的なのですが、投資見送りという判断に至りました。
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2006年03月20日

レジャーホテルファンド(HOPE α3)

 乙は、レジャーホテルにも投資しています。言い方はかっこいいですが、要はラブホテルのことです。
 http://www.hotel-fund.com/ に説明があります。
 乙は、こういうファンドがあると知ったときは、正直なところびっくりしました。しかし、考えてみると、なかなかいいアイディアだと思います。こういうホテルの需要はずっとあるのではないかというのが理由です。
 このファンドは、グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社が運営しています。シリーズ化しており、数ヶ月ごとに出資者を募集して、別のレジャーホテルに投資するという形になっています。今は HOPE α6の募集をしています。
 このファンドは匿名組合方式です。運用期間は5年間で、毎年1回の配当があり、年利回りは 8.4%〜12% を予定しているとのことです。本当にそういう利回りが達成できるかどうかは、まだ配当が出ていないので、わかりません。5年経ってみないとわからないわけです。
 また、このファンドは個人の投資家の出資金 6.4 億円が優先出資として扱われ、この会社の出資金 9千万円が劣後出資になります。したがって、投資家にとっては元本割れしにくい構造になっています。さらに、有限責任中間法人を利用して倒産隔離を図っており、グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社が倒産しても、まあ大丈夫というわけです。(ホントに大丈夫かどうかは、そうなった後でないとわかりませんが。)
 http://www.hotel-fund.com/investor/hope3.shtml によると、購入者は、東京都在住者が 56% を占め、年齢別では30代(46%)が多く、次に40代(28%)が続き、女性よりも男性(76%)が多いということです。こういう投資に興味を持つ人間がどんな人なのかがわかります。
 購入後も、毎月1回運営レポートが送られてきて、今、投資先のレジャーホテルがどうなっているのかがよくわかり、出資者としても安心です。
 このファンドの最低投資金額は50万円ですから、全損でも、まああきらめがつく金額です。そんなわけで、乙としては、あまり心配しないで出資してもいいように思います。
 中途解約も可能ですが、事実上5年間出資金が固定されます。しかし、長期投資家としては5年は特に長いとは思いません。5年後まできちんと運営が行われ、配当とともに出資金が無事償還されるようなら、それを再度このシリーズに投資してもいいかなと思っています。
 乙のところには、毎回、新規募集があるたびにパンフレットが送られてきますが、HOPE α3 の後は購入していません。1回あたり50万円でも、何回も続ければ数百万円にもなるわけで、そういう集中投資は避けるべきだと思うからです。数百万円が「集中投資」だというのは、乙がゴミ投資家だからいっていることであり、本当に資産のある人ならば、募集のたびに投資しても何ら問題はないでしょう。年4回の募集に応じるとすると、1回50万円の場合でも1年で200万、5年間だと1000万円を投資することになります。
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2006年03月19日

エー・エム・アイ・キャピタルの不動産ファンドは2006年末で解約するつもりです。

 乙は、不動産ファンドにも投資しています。エー・エム・アイ・キャピタルのものです。2005年7月に投資開始で、まだまだ始めたばかりです。
 http://www.ami-capital.co.jp/ が会社のホームページで、http://www.ami-capital.co.jp/02_amifand.html が不動産ファンドの説明です。中古のマンションを安く入手し、必要な手を入れて高く転売するというビジネスモデルで、この業界に精通していれば、中古マンションの仕入れ価格を安くできる(そういう物件を探してくることができる)というわけで、このやり方はそれなりにいけそうな気がします。
 このファンドは、投資信託とは違って、匿名組合を利用したもので、私募ファンドなどと言われます。平成13年度 12.24%、平成14年度 10.11%、平成15年度 4.04%、平成16年度 8.26% という配当実績で、まあ順調に運営がなされてきたので、乙も手を出してみたというわけです。
 さて、今、平成17年度(2005年1月1日〜12月31日)の決算が出てきた段階です。結果はどうなったか。何と、0.87% にしかなりませんでした。運用報告書によれば、2005年11月〜12月にかけて、マンションの売買が極端に少なくなってしまい、利益が伸びなかったとのことです。こんなところにも姉歯事件(マンション強度偽装事件)が影響しているんですね。
 この匿名組合契約は、1年以上経たないと解約できない契約になっています。解約時期は毎年末です。6月にも解約できますが、その場合、その年の配当が受け取れません。乙の場合は、2005年7月開始ですから、2006年6月には解約できません。乙としては、平成18年度(2006年1月1日〜12月31日)の成績のいかんを問わず、2006年末で解約しようと思います。
 なぜ解約しようと思うようになったか。次のような理由からです。

(1) 乙にとって、出資金がやや多額である。
 乙の考え方は、分散投資で、いろいろな金融商品に分散して投資することを目指しています。
 この不動産ファンドは、最低投資金額がやや高く、乙の場合はゴミ投資家で、つまり資産が少ないですから、ここに投資していると「分散」になりません。1億円以上の資産がある人がその数%で数百万円を投資するにはいいと思いますが、乙の資産はそれよりも少なく、一つの金融商品への集中度が高くなります。
 いろいろ探すと、不動産の私募ファンドでももっと少額の投資が可能なものもありますから、むしろそちらを優先して考えてもいいかと思いました。

(2) 成功報酬5割が高すぎる。
 このファンドは、申込手数料がゼロで、成功報酬制になっています。これが5割です。つまり、会社(営業者)は、毎年 20% 程度の利益を上げ(あくまで目標ですが)、その半分の 10% を報酬として受け取り、出資者も半分の 10% を受け取るということになっています。
 成功報酬制のファンドはいろいろありますが、報酬割合はたいてい 20% から 25% くらいで、その他に固定報酬が運用額の 1% ないし 2% かかるというのが普通でしょう。すると、全体で 5% の運用益が出ると、2%〜3%分がファンド会社の取り分になります。10% の運用益ならば、3%〜4% が会社の取り分です。
 固定報酬がない場合は、成功報酬を2割よりは高くするべきです。乙が投資を決心したときには、成功報酬が5割でも、そんなに高いとは思えませんでした。しかし、今は考えがやや違ってきました。5割の成功報酬は高すぎるように思えます。

(3) 固定報酬がないと、安定的な運用はむずかしいのではないか。
 (2) で述べたこととも関係しますが、成功報酬制というのは、運用会社にとって、厳しいのではないでしょうか。平成17年度のように、0.87% の配当利回りの場合、会社も 0.87% 分しか利益が出ないわけで、数億円の出資金を集めても、会社側にはたかだか数百万円の利益しか回らないことになります。これではひとり分の給料にもなりません。会社としても赤字のはずです。次年度がんばればいいのかもしれませんが、やはりここは、会社が安定して営業を続けるために、固定報酬制を導入する(その分、成功報酬を減らす)べきだったでしょう。この場合、出資者は、ある時は元本割れすることになりますが、うまくいけば、大幅な配当も期待できることになります。

(4) 匿名組合の運営に不安がある。
 匿名組合は、実際上、出資者の監視のきかないところで、会社(営業者)側は何をやってもいいようなものです。出資者としては、匿名組合の運営に関して、あまり細かいことに口を差し挟む必要はないし、またそうするべきでもないと思いますが、一方では、そのような自由がある分、会社は匿名組合がどういう活動をしているかを出資者に説明する責任があると思います。乙の感覚では、この会社は、その説明が十分ではないように思えます。
 たとえば、平成17年度の貸借対照表を見ると、資産の部ではマンションなどの商品がほとんどを占め、匿名組合の目的に沿って運営されているようすがわかります。一方では、全体の1割ほどは、何かの投資に対する出資金になっています。また、損益計算書を見ると、営業外利益として多額の受取配当金があり、かろうじてこの配当のおかげで赤字決算にならずにすんでいるわけです。ということは、たかが全体の1割ではありますが、この出資金が匿名組合から何に投資されているのかは大事な情報であると思います。しかし、匿名組合から出資者には何に出資しているのか知らされません。
 この匿名組合は、マンションを転売することが主目的ですから、仕入れ値よりも安く売ったら、匿名組合全体の損失になります。しかし、決算書を見る限りでは、そうしているように見えます。実は、そうではないのかもしれませんが、そこはもう少し決算書に詳しく書いてもらわないと、判断できません。
 匿名組合の運営原則からすれば、会社は出資者に事細かく説明する必要はなく、今のやり方で問題はありません。しかし、逆に言うと、出資者は、そういう説明がないならば、契約を継続することに不安を覚え、解約しようという気持になります。

(5) 会社からの説明が少なすぎる。
 (4) の話と重なりますが、会社から出資者への説明が少なすぎることは、大きな不満です。
 たとえば、乙は、匿名組合契約を取り交わして、2005年7月に出資金を振り込みました。その後、12月31日で年度が終わり、3月はじめに決算報告書が送られてくるまで、会社からはひとことも連絡がありませんでした。あまりに不安なので、乙は 2006年になってからメールで確認しましたが。
 乙の感覚では、少なくとも、会社側が出資金の振込を確認した時点で、振込があったこと、つまり正式に出資者になったことを出資者に連絡してもいいのではないでしょうか。もちろん「知らせがないのはいい知らせ」という考え方もありえます。振込でトラブルがあれば、(契約通りに履行されていないため)当然会社から出資者に連絡があるはずで、そういう連絡がないのだから正常なのだという考え方です。しかし、出資者としては(特に初回の出資の時は)かなり不安です。投資の決断(振込)にいたるまでは、メールなどでいろいろ質問・相談したりしてきたわけですから、振込についても、メールで連絡があれば、それで安心できました。
 出資者に対する年1回の決算書の送付は最低限必要ですが、それ以外に、途中経過報告のようなものがあると望ましいと思います。3ヶ月に1回でいいでしょう。決算書の時期以外では、年間3回です。どんなマンションを購入しているのかとか、今、何戸くらいのマンションを抱えているとか、ちょっとしたことでも、連絡があれば、出資者としては安心できます。姉歯問題でマンションが売れないにしても、そういう事実を(決算よりも前に)事前に知らされていれば、ショックは和らぎます。
 出資者が多数で、そんな手間をかけていられないということはありません。全体の運用額とひとりあたりの最低投資金額を考えれば、出資者は 100 人以下ではないかと推測します。郵便を送るにしても、大した手間ではありませんし、今の世の中、メールアドレスを持っている人も多いでしょうから、メールで連絡すれば、それこそほとんどタダで連絡できます。
 出資者が多数(数千人〜数万人)いれば、むしろ、報告の手間は(相対的に)減るという考え方もあります。きれいなパンフレットを印刷することもできるでしょう。しかし、出資者が希望しているのは、そういうきれいなパンフレットではありません。紙1枚、メール1本でいいですから、途中経過報告がほしいと思います。これがあれば、上述の「振込金受領」の連絡などは不要です。自分が出資者の一部であることは明確ですから。

(6) 出資者数が少なすぎる。
 (5) にも書きましたが、出資者数は 100 人以下しかおらず、出資金総額は数億円程度と小ぶりです。乙は、投資信託と違って、このくらいの小規模のほうが小回りがきいていいのではないかと思っていました。
 しかし、一方では、安定的な運用のためには、もう少し規模が大きくてもいいだろうと思います。投資信託は純資産が20億円以上あるべきだという話(http://otsu.seesaa.net/article/12678037.html)とつながります。不動産ファンドの場合でも、同様ではないでしょうか。
 小規模であると、どうしてもリスク(成績の不安定さ)は大きくなると思います。1戸のマンションが売れるか売れないかで収益は大きく変わってきます。
 小規模=機動性あり=短期志向=不安定という戦略と、大規模=機動性なし=長期志向=安定的という戦略のどちらをどれくらい重視するかという問題になってきます。
 このあたりは会社の方針にもよりますが、乙としては、もう少し、出資者に情報を提供するようなことで、安定的・長期的な出資を出資者に継続してもらう努力が必要ではないかと思います。

(7) 利回りが悪い。
 ここまで述べてきたようないろいろな問題があると思っていたところ、今回の 0.87% という利回りが出資者に伝えられました。
 この配当利回りは、預金金利よりずっと高いのですが、これでは、乙の目指す平均 7% にははるかに及びません。4% ないし 5% あれば、投資を継続してもいいかと思いますが、0.87% では、継続はできません。
 利回りが悪くなると、会社としても利益が上がらないわけで、この匿名組合の活動にイマイチ積極的になれないでしょう。すると、ますます成績が下がることにもなりかねません。
 0.87% の利回りは、解約に向けて最後に引き金を引いたということになると思います。

(8) 今後の見通しがよくない。
 (7) の利回りの悪さは、さらに、今後の見通しへの悪影響へとつながるように思います。
 なぜならば、今回の 0.87% という利回りを知って、(予想外に低いということで)解約する出資者が多数出ることが予測されますが、もしも本当にそうなると、長期的に継続したいと思っている人がいても、多数の解約によってそれが思うようにたち行かなくなる可能性が出て来ます。特に、取得したマンションの販売がうまく行かなくなって、売るまで時間がかかりそうなときに、解約が続出すると、(その償還金にあてるために)現物資産を現金化しなければなりませんから、予定よりもかなり安値で売り急ぐ必要が出てくるかもしれません。その結果、事業全体としてますます採算が取れなくなってくる(利回りがいっそう低下する、ないし赤字になる)ということになります。
 そんなことを考えると、どうも将来の見通しは明るくないようです。これは、投資を継続しても、解約しても同じでしょう。
posted by 乙 at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月17日

ワンルームマンション投資でわかった意外な事実

 乙がワンルームマンションを所有するようになって、初めてわかったことがあります。普通、いわれていない(知られていない)ことを3点書いておきましょう。
 第1に、ワンルームマンションの区分所有者は意外に遠方の人が多いということです。乙が所有するのは都心の物件ですが、区分所有者は福岡から仙台まで全国に散らばっています。むしろ、東京在住者はごくわずかです。これは、マンションの販売業者が全国的に営業しているということだと思います。乙は、購入契約の前にマンションを自分で直接見に行きましたが、こういう人はどうなんでしょうか。たぶん書類だけで購入しているのではないでしょうか。
 それに関連しますが、区分所有者は管理組合の仕事が大変になってきます。遠方の人を理事に選ぶと、管理がおろそかになってしまいます。年数回の会議にわざわざ福岡から交通費をかけて来てくれるでしょうか。それがダメなら、近場の在住者が交替で理事をつとめるしかなくなります。乙も理事をやっています。しかし、ここではたと考えました。遠方の区分所有者は、はじめから理事などをやるつもりはなく、逆にそのためにわざわざ遠方のマンションを買ったのではないかということです。純粋に投資ということを考えれば、管理の手間は他人任せにするほうがいいに決まっています。どうせ、その他人だって区分所有者で、マンションをひどくしようとは思わないわけですから、それだったら、自分の管理の手間を省くほうがいいということになります。
 第2に、管理会社が税金の計算などを補助してくれるということです。乙は、毎年自分で所得税の確定申告をしていますが、計算は、だんだん大変になってきます。マンションの家賃は不動産所得になりますが、この計算もなかなかややこしいものです。減価償却の計算は、建物が47年の定額法、設備が15年の定率法で計算することになります。乙は、自分で計算できるように勉強しましたが、実際は管理会社がそのあたりを計算してくれるので、間違いがなく、助かります。
 第3に、ワンルームマンションに限らないことですが、自分の住まいは所有するよりも借りるほうがいいのではないかということです。乙は、貸す側になってみて、はじめてマンション投資が儲からないものだと知りました。逆にいえば、それは借りる方がトクだということです。
 一見、マンションを借りると、家賃が高いような気がします。これだったら住宅ローンを借りて買ってしまったほうがいいのではないかと思います。乙も、そう思って自宅用マンションを買ったのでした。しかし、結果的に見ると、自宅用であっても、投資用と変わらず、マンションを買うこと自体が「投資行動」になってしまったのです。乙の場合は、一時は多額のローンを抱えましたが、ずっと共働きということもあって、比較的早期にローンの返済を終えることができましたので、結果的には大きな問題になりませんでした。しかし、20年以上もローンを返し続けることを考えると、これは非常に大きな危険性をはらむことになります。バブル崩壊以降は、住宅ローン破産などのニュースを聞くこともありますが、こんなことを聞くと、無理してローンなどを組まなければいいのにと思ってしまいます。もっとも、そういうローンを借りる時期は比較的若いときですし、そのころは「投資」などということは考えないものですから、周りがみんなそうやって買っていれば、自分も同様の行動をするのではないでしょうか。乙の若いときもそんなことでローンを借りてマンションを買ったりしたのでした。
posted by 乙 at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月16日

ワンルームマンションを買って後悔しています

 乙は、都内在住ですが、文京区内にワンルームマンション1戸を持っています。賃貸用です。
 しかし、はっきりいって、買ったことを後悔しています。なぜならば、端的にいって、利回りが悪すぎるからです。乙の投資方針は15年にわたって 7% を目標にしています(http://otsu.seesaa.net/article/12436639.html を参照)が、これには全然及びません。購入を決断したときは、今のように投資方針をはっきり決めていたわけでもなく、ふらふらと何となく買ってしまいました。
 後悔するくらいなら、今すぐ売ってしまえばいい。これが普通の考え方ですが、ワンルームマンションの場合は、中古市場が必ずしもきちんとしておらず、売ろうにも(満足できる価格では)売れないというのが実情です。乙は、後悔しつつも、このまま保有を続けるつもりでいます。それが「まし」な選択だと思います。
 そういえば、乙は、自分と家族の居住用に1991年にマンションを買い、その後1999年に売却して損失(3450万-1680万円=1770万円)を出しました。まあ、8年間の家賃を払ったものとしてあきらめましたが、ワンルームマンションもそんなものかもしれません。時代の流れで、これからどうなるかは何ともいえませんが。
 さて、このワンルームマンションは、新築だったので、乙は1900万円ほどで買いましたが、家賃は 91,000 円で不動産会社が 3,000 円を取るので、所有者は 88,000 円の収入になります。ここから管理費・修繕積立金 9,960 円が引かれますから、年間の収入は、936,480 円になります。約 4.9% の利回りです。しかし、これはあくまで表面的な利回りで、長く使っていれば、什器類も傷みますから、適当な間隔で交換しなければなりません。特に、次の入居者を捜すときはハウスクリーニングのお金もかかります。家賃だって、今の家賃がそのままずっと20年(以上)確保できるわけでもありません。年数が経てば、次の入居者を確保するために、家賃を下げざるを得ないでしょう。したがって、5% の利回りはとても確保できません。どれくらい低いかはよくわかりません。
 なお、入居者が出た後、次の人が決まらない間は家賃収入が途絶えますが、このマンションの場合は、近くに大学がいくつもありますから、入居者が見つからないことはあまり心配ないように思います。
 また、5% の利回りというのは、20年で元が取れるということですが、仮に、今の状態がずっと続いたとしても、20年経てばマンションの資産価値は 1900 万円もあるはずがありません。1900 万円の価値がそのままであってはじめて 5% の利回りといえます。預金しておいて、元本が減ることなく 5% の利子が20年続いたとして、はじめて 5% の利回りといえるわけです。マンションはそうはいきません。資産価値は確実に目減りします。
 ということで、乙は、どう考えても、ワンルームマンションは割に合わない投資だったと思っています。
 しかし、今の状態で売却しても、非常に安い価格にしかならず、これまた問題です。
 そこで、このマンションは、もうあきらめて、20年以上(乙が死ぬまで)保有するつもりです。20年したら、家賃分が完全な収入になるので、まあ放っておいてもいいかなあということです。20年以上経って、総合計で赤字にならなければいいかといったところです。当然のことながら、15年にわたる年 7% の資産運用の計算からは除外しています。わずかでもプラスになってくれればいいと思いますが、地震でマンションが倒壊でもしたら、マイナスのリターンになりますから、いいことは何もありません。
 もしかすると、今、買ったときの4割程度の金額(780万円)でも売る手があるかもしれません。その資金を15年間にわたってうまく(7%で)運用すれば(乙はその自信がありますが)、2100万円以上にはなりそうで、結果的にワンルームマンションを保有し続けるよりも資産価値が上がります。
posted by 乙 at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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