今回の話は、昨年書いた一連の記事(海外ファンドには投資するべきでない(1)〜(6))の続きです。
2019.5.16 http://otsu.seesaa.net/article/465724868.html
2019.5.15 http://otsu.seesaa.net/article/465705931.html
2019.5.14 http://otsu.seesaa.net/article/465665237.html
2019.5.13 http://otsu.seesaa.net/article/465643674.html
2019.5.12 http://otsu.seesaa.net/article/465629440.html
2019.5.11 http://otsu.seesaa.net/article/465612764.html
今回は、乙が投資していた Man AP 2XL USD-Class C Shares
2007.10.4 http://otsu.seesaa.net/article/58734981.html
のその後を結末を書いておきましょう。
このファンド、だんだん成績が悪くなり、元本を割った状態が長く続きました。
そうしたら、独自の運用が停止され、Man AP USD-Class C Shares に合併されました。何と驚きです。もう投資を継続する意味もなくなったと思いました。
しかし、損失が出ているファンドにも活用するすべがあるものです。しばらく先に、乙が定年を迎えて、年金生活に入ってから、各種の ETF などを解約しつつ生活していくことを想定していますが、その際、赤字のファンドも解約して、プラスの利益部分を圧縮することができます。その分の税金を支払わずに済むということです。乙は、そんなことを考えて、そのままにすることにしました。
すると、今度は、Man AP USD-Class C Shares の運用が停止されてしまったのです。その後の一切の処理は BNYMellon という銀行が行うことになりました。
乙は、しばらくそのままにしておいたのですが、Man 社から何かを言ってくるわけでもないし、代理店(Global price)が何かを言ってくるわけでもありません。数ヶ月以上経ち、心配になったので、代理店に連絡してみたところ、メールが届きません。解約時には代理店に連絡することになっていました。調べてみたところ、何と、代理店はすでに廃業していたのでした。投資が継続している間は代理店も運用会社 Man Investment からなにがしかの手数料(報酬)を受け取っていたはずですが、そんなことは無関係なようで、儲けにならないと見ると、会社をたたんでしまうのでしょう。いや、これは乙の憶測であって、別の事情が関係していたのかもしれません。とにかく、代理店が廃業しても、顧客に今後どうすればいいか、連絡してこないのですね。
こうなると、BNYMellon に連絡してファンドを解約するしかありません。乙から連絡して、数ヶ月かけて無事解約でき、元本を割った状態ではあるものの、現在、乙の銀行口座にしかるべき金額が振り込まれたので、正常に解約できたということになります。
この数ヶ月間で大変だったことというと、各種書類を英語で書いて送付したのですが、その中のパスポートの認証をめぐって、受け付けないといわれたことでした。パスポートの認証は、公証人役場で以前にもやったことがあります。
2019.1.30 http://otsu.seesaa.net/article/463918694.html
今回も同様に1万円以上の費用を払ってパスポートの認証をしてもらったのですが、それを受け付けないと言われてしまいました。証明(certification)の部分が、パスポートのコピーと同じ紙の上に書かれていればいいのですが、乙の送付した書類では別葉になっている点が問題視されました。もちろん、紙の入れ替えなどの偽造を防ぐために、ホッチキスで綴じられた数枚の書類に一定の文字列がパンチ(穴開け)されているのですが、それではダメだというのです。
乙は、BNYMellon の係員と英語で何通もメールのやり取りをしました。日本の実情や、これしか発行できないことなどを乙が縷々説明したのです。実にヒヤヒヤものでした。
最終的に、解約できたので、事なきを得たのですが、この経験から、海外ファンドの危険性を感じてしまいました。以下のようなことです。
一つには、海外ファンドに投資するのは簡単だけれど、解約は簡単ではなく、ファンドの運用をきちんと定期的にフォローしていないと、自分の投資したファンドがどうなっているか、追求がむずかしくなることがあります。
次に、運用が停止された場合でも、特にファンド会社から何かを言ってくるわけではなく、また当然運用資金が自動的に戻ってくるものでもなく、自分から解約を申し出ないと、何もしてもらえないということです。
さらに、日本のパスポート認証の手続きが世界的に受け入れられているかどうか、不明な場合があり、もしかして書類の準備が大変になってしまうことがあり得るということです。
乙の場合、日本の住所の証明も(英語で)求められましたが、これには銀行の残高証明書を英文で発行してもらって済ませました。しかし、こういう手段も、知っていればできますが、知らないとどうしようもないかもしれません。
特に、乙が死亡したりボケたりして、家族が代理で行うということにでもなれば、ややこしい話を英語でしなければならず、そんな面倒なことならば、投資した金額が返ってこなくてもいいやと考える人がいても不思議ではありません。
もしかすると、ファンド会社がそれをねらっているなどということもあるかもしれません。今回のようなケースでファンドの解約しないままうやむやに終わるケースがどれくらいあるでしょうか。1割程度だったとしても、ファンド会社にとっては大きいと思います。
乙は、2005年9月に申し込みましたので、14年間投資を継続したことになります。結果的に損失になりましたが、いい勉強になりました。こういう経験を14年前の乙に(タイムマシンで過去に戻って)アドバイスしてやりたい気分です。
2020年01月19日
2019年05月16日
海外ファンドには投資するべきでない(6)
乙は BMOGAM に連絡して「Thames River Global Emerging Markets Fund」の解約の手続きをしました。そして数ヶ月が経ち、乙の銀行口座に入金がありました。銀行からメールが来て、その事実を知りました。
無事に資金が戻ってきて一安心といったところです。
しかし、ここで問題が発生しました。「Thames River Global Emerging Markets Fund」の毎月の運用報告書によると、運用停止になる直前の乙の残高は2万ドル以上になっていました。ところが、入金された金額は1万ドルを少し超える程度であり、全然違います。
さっそく BMOGAM にメールで連絡して、この違いはどうして起こったのか、説明を求めました。
しかし、なかなからちがあかない事態になりました。
その後、1週間ほどして、再度銀行からメールが来て、2万ドル以上が入金されたということでした。
この段階で、わかりました。乙は「Thames River Global Emerging Markets Fund」の解約の手続きをしたつもりだったのですが、BMOGAM は「Thames River High Income Fund」と「Thames River Global Emerging Markets Fund」の両方を解約したのでした。どういうわけか、二つのファンドの最終的な残高分の資金が銀行に着金したのが1週間ほどずれてしまったのでした。
乙は、「Thames River Global Emerging Markets Fund」が運用停止したので、これは資金をバックさせるしかないものの、「Thames River High Income Fund」のほうは、数年後に解約することでいいと思っていました。ですから、こちらは今回解約する必要がなかったのですが、1回の解約手続きで二つのファンドの解約ということになったのでした。
まあ、少し早めの現金化を行ったようなものです。あまり大きな問題でもないので、これで良しとしましょう。
海外ファンドに投資するべきでない第7の理由は、投資開始から解約まで、問題なく遂行される保証がない点にあります。
本当に投資家の考えているとおりに実行できるでしょうか。実行できて当たり前なのですが、意思疎通がうまくいかないようなトラブルがありうるということです。
そういうトラブルも含めて、さまざまな経験をすることが楽しいという面もありますが、やはり面倒だし、できれば経験したくないというのがホンネです。
無事に資金が戻ってきて一安心といったところです。
しかし、ここで問題が発生しました。「Thames River Global Emerging Markets Fund」の毎月の運用報告書によると、運用停止になる直前の乙の残高は2万ドル以上になっていました。ところが、入金された金額は1万ドルを少し超える程度であり、全然違います。
さっそく BMOGAM にメールで連絡して、この違いはどうして起こったのか、説明を求めました。
しかし、なかなからちがあかない事態になりました。
その後、1週間ほどして、再度銀行からメールが来て、2万ドル以上が入金されたということでした。
この段階で、わかりました。乙は「Thames River Global Emerging Markets Fund」の解約の手続きをしたつもりだったのですが、BMOGAM は「Thames River High Income Fund」と「Thames River Global Emerging Markets Fund」の両方を解約したのでした。どういうわけか、二つのファンドの最終的な残高分の資金が銀行に着金したのが1週間ほどずれてしまったのでした。
乙は、「Thames River Global Emerging Markets Fund」が運用停止したので、これは資金をバックさせるしかないものの、「Thames River High Income Fund」のほうは、数年後に解約することでいいと思っていました。ですから、こちらは今回解約する必要がなかったのですが、1回の解約手続きで二つのファンドの解約ということになったのでした。
まあ、少し早めの現金化を行ったようなものです。あまり大きな問題でもないので、これで良しとしましょう。
海外ファンドに投資するべきでない第7の理由は、投資開始から解約まで、問題なく遂行される保証がない点にあります。
本当に投資家の考えているとおりに実行できるでしょうか。実行できて当たり前なのですが、意思疎通がうまくいかないようなトラブルがありうるということです。
そういうトラブルも含めて、さまざまな経験をすることが楽しいという面もありますが、やはり面倒だし、できれば経験したくないというのがホンネです。
2019年05月15日
海外ファンドには投資するべきでない(5)
乙は BMOGAM に連絡して「Thames River Global Emerging Markets Fund」の解約の手続きをしました。
その後、数ヶ月が経過しました。乙はその間不安でした。本当に資金が乙にバックされ、銀行口座に入金されるのだろうかということです。
考えてみると、海外ファンドは、自分の資金を運用会社の銀行口座に送金することで投資が始まります。投資開始はいわば簡単です。問題は、その資金が無事に戻ってくるかという点です。
運用会社が、まじめに資金をバックしてくれればいいのですが、書類が不備だとか、送金にはこれこれの情報が必要だとか、いろいろ言ってきて、送金してくれなかったらどうなるのでしょうか。そんなやりとりをしている途中に、連絡が切れてしまったら、どうなるのでしょうか。現代社会では電子メールによる連絡が一般的ですが、乙からのメールは先方に確実に届いているのでしょうか。またそのメールに対して先方が返信しなかったらどうなるのでしょうか。
普通の証券会社に口座を開いて、そこから投資している場合は、いざというときでも投資家の資金自体は確保されていると思いますが、海外ファンドでは、そこが確実ではありません。資金が無事に手元に戻ってくるまでは、信用リスクが伴います。
運用会社も変わることがあります。仲介業者(代理店)も変わることがあります。それでも最低限のコミュニケーションができるでしょうか。
たかだか数年程度で投資を止めるなら、まだ担当者などは変わらないでしょうが、乙のように10年以上も経過すると、担当者が変わることがあります。投資開始当時の担当者は退社してしまって、メールアドレスもなくなっているのは不思議でも何でもありません。そんな場合でも、十分な連絡はできるのでしょうか。
しかも、それらの連絡はすべて英語で行わなければならない場合があります。
13年前、乙はそういうことを特に負担ではないと思っていました。しかし、13年が過ぎて、乙の勤務先が変わり、働き方も変わってくると、必ずしもそうではなくなってきました。
海外ファンドに投資するべきでない第6の理由は、運用会社・仲介業者との連絡は大丈夫かという問題点があることです。
今回の話とは違いますが、数年前に、乙がメイヤー社の担当者にメールで問い合わせをしたことがありました。なかなか返事がないので、会社宛てにメールしたところ、その担当者はすでに退社していたということがありました。担当者が退社しても、特に連絡をくれるわけでもないようです。投資家の側が気をつけていなければならないようです。
その後、数ヶ月が経過しました。乙はその間不安でした。本当に資金が乙にバックされ、銀行口座に入金されるのだろうかということです。
考えてみると、海外ファンドは、自分の資金を運用会社の銀行口座に送金することで投資が始まります。投資開始はいわば簡単です。問題は、その資金が無事に戻ってくるかという点です。
運用会社が、まじめに資金をバックしてくれればいいのですが、書類が不備だとか、送金にはこれこれの情報が必要だとか、いろいろ言ってきて、送金してくれなかったらどうなるのでしょうか。そんなやりとりをしている途中に、連絡が切れてしまったら、どうなるのでしょうか。現代社会では電子メールによる連絡が一般的ですが、乙からのメールは先方に確実に届いているのでしょうか。またそのメールに対して先方が返信しなかったらどうなるのでしょうか。
普通の証券会社に口座を開いて、そこから投資している場合は、いざというときでも投資家の資金自体は確保されていると思いますが、海外ファンドでは、そこが確実ではありません。資金が無事に手元に戻ってくるまでは、信用リスクが伴います。
運用会社も変わることがあります。仲介業者(代理店)も変わることがあります。それでも最低限のコミュニケーションができるでしょうか。
たかだか数年程度で投資を止めるなら、まだ担当者などは変わらないでしょうが、乙のように10年以上も経過すると、担当者が変わることがあります。投資開始当時の担当者は退社してしまって、メールアドレスもなくなっているのは不思議でも何でもありません。そんな場合でも、十分な連絡はできるのでしょうか。
しかも、それらの連絡はすべて英語で行わなければならない場合があります。
13年前、乙はそういうことを特に負担ではないと思っていました。しかし、13年が過ぎて、乙の勤務先が変わり、働き方も変わってくると、必ずしもそうではなくなってきました。
海外ファンドに投資するべきでない第6の理由は、運用会社・仲介業者との連絡は大丈夫かという問題点があることです。
今回の話とは違いますが、数年前に、乙がメイヤー社の担当者にメールで問い合わせをしたことがありました。なかなか返事がないので、会社宛てにメールしたところ、その担当者はすでに退社していたということがありました。担当者が退社しても、特に連絡をくれるわけでもないようです。投資家の側が気をつけていなければならないようです。
2019年05月14日
海外ファンドには投資するべきでない(4)
さて、乙が13年にわたって投資してきたファンドの一つ「Thames River Global Emerging Markets Fund」が突然運用停止になったので、乙はまず仲介業者(代理店ともいいます。メイヤー社です)に連絡して、解約の手続きをすることにしました。自分の資金を取り戻すことは必須の作業です。自分の資金が雲散霧消することだけは避けなければなりません。
メイヤー社は、もともと日本で営業していた会社ですが、その後、タイに移転しました。乙の勝手な推測ですが、日本で営業することが、もしかして金融庁あたりににらまれたのかもしれません。日本では、各種規制があるので、営業しにくいのかもしれません。
タイに移転しても、日本語で連絡できることはありがたい話ですから、仲介業者の存在価値はあります。こういう海外ファンドの場合、運用会社が取る信託報酬から仲介業者に手数料の一部が流れているはずです。
メイヤー社の担当者の話によると、ファンドを解約するにあたって、メイヤー社に依頼して手続きを進めると、メイヤー社に対して手数料5万円がかかるという話です。1万ドルの投資とすれば、約100万円ですから、5万円ということは資金の5%に相当することになります。
この段階で、乙は自分の失敗に気がつきました。投資を始める際に、解約時の手数料として、いくらくらいかかるのかをまったく確認していなかったのでした。まさか、そんなことに手数料がかかるとは思いもよらなかったというべきでしょう。
解約の手続き一切が日本語でできることを考えると、5万円はそんなものかもしれません。しかし、手数料として考えると、5%というのは非常に高いと思います。
そんなことを考慮して、乙は BMOGAM に直接英語で連絡して、認証付きのパスポートのコピーを用意し、書留で送ったのでした。
パスポートの認証には 15,000 円の手数料がかかりました。この件はブログ記事に書きました。
2019.1.30 http://otsu.seesaa.net/article/463918694.html
それでも5万円よりはずいぶんと安いものです。
海外ファンドに投資するべきでない第5の理由は、ファンドの解約時に思いのほか手数料がかかることがあるという点があります。
メイヤー社は、もともと日本で営業していた会社ですが、その後、タイに移転しました。乙の勝手な推測ですが、日本で営業することが、もしかして金融庁あたりににらまれたのかもしれません。日本では、各種規制があるので、営業しにくいのかもしれません。
タイに移転しても、日本語で連絡できることはありがたい話ですから、仲介業者の存在価値はあります。こういう海外ファンドの場合、運用会社が取る信託報酬から仲介業者に手数料の一部が流れているはずです。
メイヤー社の担当者の話によると、ファンドを解約するにあたって、メイヤー社に依頼して手続きを進めると、メイヤー社に対して手数料5万円がかかるという話です。1万ドルの投資とすれば、約100万円ですから、5万円ということは資金の5%に相当することになります。
この段階で、乙は自分の失敗に気がつきました。投資を始める際に、解約時の手数料として、いくらくらいかかるのかをまったく確認していなかったのでした。まさか、そんなことに手数料がかかるとは思いもよらなかったというべきでしょう。
解約の手続き一切が日本語でできることを考えると、5万円はそんなものかもしれません。しかし、手数料として考えると、5%というのは非常に高いと思います。
そんなことを考慮して、乙は BMOGAM に直接英語で連絡して、認証付きのパスポートのコピーを用意し、書留で送ったのでした。
パスポートの認証には 15,000 円の手数料がかかりました。この件はブログ記事に書きました。
2019.1.30 http://otsu.seesaa.net/article/463918694.html
それでも5万円よりはずいぶんと安いものです。
海外ファンドに投資するべきでない第5の理由は、ファンドの解約時に思いのほか手数料がかかることがあるという点があります。
2019年05月13日
海外ファンドには投資するべきでない(3)
乙は、13年にわたって、二つの海外ファンド「Thames River High Income Fund」と「Thames River Global Emerging Markets Fund」に投資を継続していました。運用会社は、「Thames River」から「Nevsky」に変わり、さらに「F&C」に変わりました。しかし、毎月運用報告書を送ってくるスタイルは変わらず、運用が継続していました。
乙は、あと数年は投資を継続しようと考えていました。そのころには乙の退職が視野に入ります。退職してからファンドを解約するつもりでした。
二つのファンドは、さらに「BMOGAM」に譲渡されました。
そんな中で、2018年の秋のことですが、突然「Global Emerging Markets Fund」が運用停止になってしまいました。毎月の運用報告書を見ていたら、「High Income Fund」のほうは以前と変わらなかったのですが、「Global Emerging Markets Fund」のほうの数字が突然「0」になってしまったのです。
運用報告書では「redemption」(解約)と書いてありました。redemption というのは、投資家の側から申し出て、ファンドの運用を停止し、自分の分の資金を引き揚げることを意味します。乙はそのようなことを一切しなかったのに、勝手に「redemption」になってしまったのです。
乙は驚いて、さっそく代理店と運用会社に連絡して、善後策を講じました。
その後の話は後日にしましょう。
この段階で、海外ファンドにかなり大きな不信感を抱きました。
海外ファンドに投資するべきでない第3の理由は、運用会社が点々と変わることがある点です。連絡先の確保はなかなかしんどい問題かもしれません。
第4の理由として、突然運用が停止されることがある点です。一般の国内ファンドでも同様のことがあると思われるので、海外ファンドの問題点とするのは言いすぎかもしれません。しかし、特に何の連絡もなく、突然の運用停止になるのは困ります。何の連絡もないという点が問題です。乙のほうから連絡しなかったら、資金はどうなるのでしょうか。
もしも、乙が運用報告書をチェックする間隔がもっと離れていて、たとえば年1回とか、数年おきだとしたら、どうなるのでしょうか。乙が病気で入院したり、死亡したりした場合、相続人が解約することができるのでしょうか。連絡先はちゃんと確保されているでしょうか。これはかなり大きな問題点のように思いました。
乙は、あと数年は投資を継続しようと考えていました。そのころには乙の退職が視野に入ります。退職してからファンドを解約するつもりでした。
二つのファンドは、さらに「BMOGAM」に譲渡されました。
そんな中で、2018年の秋のことですが、突然「Global Emerging Markets Fund」が運用停止になってしまいました。毎月の運用報告書を見ていたら、「High Income Fund」のほうは以前と変わらなかったのですが、「Global Emerging Markets Fund」のほうの数字が突然「0」になってしまったのです。
運用報告書では「redemption」(解約)と書いてありました。redemption というのは、投資家の側から申し出て、ファンドの運用を停止し、自分の分の資金を引き揚げることを意味します。乙はそのようなことを一切しなかったのに、勝手に「redemption」になってしまったのです。
乙は驚いて、さっそく代理店と運用会社に連絡して、善後策を講じました。
その後の話は後日にしましょう。
この段階で、海外ファンドにかなり大きな不信感を抱きました。
海外ファンドに投資するべきでない第3の理由は、運用会社が点々と変わることがある点です。連絡先の確保はなかなかしんどい問題かもしれません。
第4の理由として、突然運用が停止されることがある点です。一般の国内ファンドでも同様のことがあると思われるので、海外ファンドの問題点とするのは言いすぎかもしれません。しかし、特に何の連絡もなく、突然の運用停止になるのは困ります。何の連絡もないという点が問題です。乙のほうから連絡しなかったら、資金はどうなるのでしょうか。
もしも、乙が運用報告書をチェックする間隔がもっと離れていて、たとえば年1回とか、数年おきだとしたら、どうなるのでしょうか。乙が病気で入院したり、死亡したりした場合、相続人が解約することができるのでしょうか。連絡先はちゃんと確保されているでしょうか。これはかなり大きな問題点のように思いました。
2019年05月12日
海外ファンドには投資するべきでない(2)
乙が投資していた二つのファンド「Thames River High Income Fund」と「Thames River Global Emerging Markets Fund」は、毎月、運用報告書を送ってきました。13年ほどの経験ですから、全部で150通ほどになります。
郵便(航空便)による送付でした。まあ、そういう手間をかけられるだけの手数料を取っているというべきでしょう。その運用報告書について、乙は、シェア数量×シェア単価=総額の形でパソコンに打ち込みながら整理していました。総額だけでもいいのかもしれませんが、もう少し詳しく記録していました。
二つのファンドでは、数ヶ月ごとに分配金が出ました。それは、そのまま再投資されます。その分、シェア数量が増えますが、シェア単価が下がります。かけ算すると、だいたい分配金が出る前と同じくらいの金額になるわけです。
さて、そのような記録を150回ほど続けてきたところ、そのうちの1回で、計算が合わない例が発生しました。
数年前のことであり、記録はすでに残っていないので、乙の記憶で書いています。
投資家の側の利益になるような変更でした。シェア数量が突然増えて、過大に書かれていました。「Thames River Global Emerging Markets Fund」のほうだけです。たしか1%くらいの誤差だったように思います。しかし、こちらが損するようなことではないので、特にことを荒立てずに、そのままにしていました。その後は、何事もなかったかのように運用報告書が送られてきました。
このときは、たまたま投資家が儲けるような形になりましたが、逆のパターンもあり得るでしょう。それについては、運用報告書で透明な形で全部を記すべきだと思います。なぜこうなるのか、まったく説明がありませんでしたので、乙はかなり不満に思いました。
そんなわけで、海外ファンドに投資するべきでない第2の理由は、運用報告書が正確でないことがある点です。
もしかすると、乙が誤解しているのかもしれません。しかし、若干の不信感を抱いたのは事実です。
郵便(航空便)による送付でした。まあ、そういう手間をかけられるだけの手数料を取っているというべきでしょう。その運用報告書について、乙は、シェア数量×シェア単価=総額の形でパソコンに打ち込みながら整理していました。総額だけでもいいのかもしれませんが、もう少し詳しく記録していました。
二つのファンドでは、数ヶ月ごとに分配金が出ました。それは、そのまま再投資されます。その分、シェア数量が増えますが、シェア単価が下がります。かけ算すると、だいたい分配金が出る前と同じくらいの金額になるわけです。
さて、そのような記録を150回ほど続けてきたところ、そのうちの1回で、計算が合わない例が発生しました。
数年前のことであり、記録はすでに残っていないので、乙の記憶で書いています。
投資家の側の利益になるような変更でした。シェア数量が突然増えて、過大に書かれていました。「Thames River Global Emerging Markets Fund」のほうだけです。たしか1%くらいの誤差だったように思います。しかし、こちらが損するようなことではないので、特にことを荒立てずに、そのままにしていました。その後は、何事もなかったかのように運用報告書が送られてきました。
このときは、たまたま投資家が儲けるような形になりましたが、逆のパターンもあり得るでしょう。それについては、運用報告書で透明な形で全部を記すべきだと思います。なぜこうなるのか、まったく説明がありませんでしたので、乙はかなり不満に思いました。
そんなわけで、海外ファンドに投資するべきでない第2の理由は、運用報告書が正確でないことがある点です。
もしかすると、乙が誤解しているのかもしれません。しかし、若干の不信感を抱いたのは事実です。
ラベル:運用報告書
2019年05月11日
海外ファンドには投資するべきでない(1)
乙は、投資を開始してからまもなく、海外ファンド(ヘッジファンドとも言われたりします)に投資してきました。十数年投資してみた経験に基づいて、自分なりの結論に至りました。海外ファンドには投資するべきでないということです。
なぜそのような結論に至ったか、それを順次書いておきましょう。すべて乙が直接経験したことを書いておきます。今後、海外ファンドに投資する人がいるかもしれません。そういう人に対して、ある意味で警告するような内容になります。
世間では、海外ファンドがいかに有利かということで投資をあおるようなことがあるように思います。
乙の経験では、必ずしもそうではありません。いろいろな側面があります。これから投資しようとする人のお役に立てば幸いです。
そのために、ファンドの具体例を出す必要があります。ここで取り上げるのは「Thames River High Income Fund」と「Thames River Global Emerging Markets Fund」です。そういう海外ファンドに投資してきたことについては、このブログで何回か記事にしたことがあります。
「Thames River High Income Fund」については、以下のような記事を書いてきました。
2010.10.3 http://otsu.seesaa.net/article/164488780.html
2008.10.22 http://otsu.seesaa.net/article/108429304.html
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
また、「Thames River Global Emerging Markets Fund」については、以下のような記事を書いてきました。
2010.10.5 http://otsu.seesaa.net/article/164713604.html
2007.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/61200405.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
乙の場合、いずれも13年ほどの運用経験があることになります。このたび、両方のファンドを解約し、乙の銀行口座にしかるべき金額が振り込まれました。最終的には両方ともプラスの運用になりました。その経験に基づいて、何回かに分けてブログ記事にします。
海外ファンドに投資するべきでない第1の理由は、手数料(運用報酬)が高いことです。それについては、二つの記事ですでに書いています。
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
申込手数料が5%ということで、最初に送金した額から5%引かれて運用が始まります。その後も、実に高い手数料(信託報酬 1.5% 1.75%、それに加えて成功報酬 20%)がかかります。しかし、最終的には投資家側から見てプラスの運用になっているのですから、そのこと自体はすごいことだと思います。乙の場合でも、最終的にプラスの運用になりました。
しかし、こんな高い手数料がかからなければ、最終的な投資家の利益がもっと高いものだったかもしれません。乙は、投資を開始するときに、この手数料がそんなに高いものだとは思わなかったのですが、その後、いろいろな投資を経験するにつれて、とんでもなく高いものだと思うようになりました。
今日はここまでにしておきましょう。
なぜそのような結論に至ったか、それを順次書いておきましょう。すべて乙が直接経験したことを書いておきます。今後、海外ファンドに投資する人がいるかもしれません。そういう人に対して、ある意味で警告するような内容になります。
世間では、海外ファンドがいかに有利かということで投資をあおるようなことがあるように思います。
乙の経験では、必ずしもそうではありません。いろいろな側面があります。これから投資しようとする人のお役に立てば幸いです。
そのために、ファンドの具体例を出す必要があります。ここで取り上げるのは「Thames River High Income Fund」と「Thames River Global Emerging Markets Fund」です。そういう海外ファンドに投資してきたことについては、このブログで何回か記事にしたことがあります。
「Thames River High Income Fund」については、以下のような記事を書いてきました。
2010.10.3 http://otsu.seesaa.net/article/164488780.html
2008.10.22 http://otsu.seesaa.net/article/108429304.html
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
また、「Thames River Global Emerging Markets Fund」については、以下のような記事を書いてきました。
2010.10.5 http://otsu.seesaa.net/article/164713604.html
2007.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/61200405.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
乙の場合、いずれも13年ほどの運用経験があることになります。このたび、両方のファンドを解約し、乙の銀行口座にしかるべき金額が振り込まれました。最終的には両方ともプラスの運用になりました。その経験に基づいて、何回かに分けてブログ記事にします。
海外ファンドに投資するべきでない第1の理由は、手数料(運用報酬)が高いことです。それについては、二つの記事ですでに書いています。
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
申込手数料が5%ということで、最初に送金した額から5%引かれて運用が始まります。その後も、実に高い手数料(信託報酬 1.5% 1.75%、それに加えて成功報酬 20%)がかかります。しかし、最終的には投資家側から見てプラスの運用になっているのですから、そのこと自体はすごいことだと思います。乙の場合でも、最終的にプラスの運用になりました。
しかし、こんな高い手数料がかからなければ、最終的な投資家の利益がもっと高いものだったかもしれません。乙は、投資を開始するときに、この手数料がそんなに高いものだとは思わなかったのですが、その後、いろいろな投資を経験するにつれて、とんでもなく高いものだと思うようになりました。
今日はここまでにしておきましょう。
ラベル:手数料
2019年01月30日
パスポートの認証
海外ファンドの解約時など、パスポートの認証が求められるようです。
乙は、メイヤー社の担当者から、メイヤー社でも認証できるが、国内で司法書士にやってもらってもいいという話を聞きました。そこで、実際に当たってみた結果について書いておきます。
自宅に近い司法書士事務所3ヵ所に聞いてみました。それぞれの対応は次の通りでした。
A事務所
そういうことはやったことがない。行政書士が扱っているのではないか。
B事務所
司法書士ではダメだ。公証役場ではないか。
その後、先方から電話があって、都庁のパスポートの発行所に聞いてみるべきだと聞きました。
C事務所(司法書士・行政書士)
うちの事務所では、書類を預かって、公証役場に持って行くだけだから、手数料を省く意味で、公証役場に直接持参するのが良い。
その後、先方から電話があって、行政書士でも発行できると訂正されました。ただし、国際業務に詳しい行政書士でないと、実際上認証はできないという話でした。
こんなわけで、乙は公証役場に電話して聞いてみました。
パスポートの認証は、公証役場でやってくれるという話です。
そのために乙が自分で宣言書を書きました。実際は、ネットにあるものに手を加えました。
http://www.shinbashi-notary.com/shoshiki.html
このサイトの中の「13. パスポートコピーの認証用のDeclaration ・ 宣誓書」です。自分の名前を追記すればそれだけで完成します。
さっそく、バスに乗って公証役場まで行き、交渉人の面前で日付と署名を書きました。どの国宛てのものか、聞かれました。国によって書式が異なるのだそうです。
その上で、乙の宣言書が正しいということを認めるという公証人の証明(英語付き)をもらいました。
手数料 11,500 円を払って終わりです。
パスポートの認証というのはけっこう高いものなのですね。
ということでは、あまり投資金額が低いと、こういう手数料が全然見合わないものになるということです。気をつけなければなりません。1万ドル投資したとして1%もかかってしまうわけです。
乙は、メイヤー社の担当者から、メイヤー社でも認証できるが、国内で司法書士にやってもらってもいいという話を聞きました。そこで、実際に当たってみた結果について書いておきます。
自宅に近い司法書士事務所3ヵ所に聞いてみました。それぞれの対応は次の通りでした。
A事務所
そういうことはやったことがない。行政書士が扱っているのではないか。
B事務所
司法書士ではダメだ。公証役場ではないか。
その後、先方から電話があって、都庁のパスポートの発行所に聞いてみるべきだと聞きました。
C事務所(司法書士・行政書士)
うちの事務所では、書類を預かって、公証役場に持って行くだけだから、手数料を省く意味で、公証役場に直接持参するのが良い。
その後、先方から電話があって、行政書士でも発行できると訂正されました。ただし、国際業務に詳しい行政書士でないと、実際上認証はできないという話でした。
こんなわけで、乙は公証役場に電話して聞いてみました。
パスポートの認証は、公証役場でやってくれるという話です。
そのために乙が自分で宣言書を書きました。実際は、ネットにあるものに手を加えました。
http://www.shinbashi-notary.com/shoshiki.html
このサイトの中の「13. パスポートコピーの認証用のDeclaration ・ 宣誓書」です。自分の名前を追記すればそれだけで完成します。
さっそく、バスに乗って公証役場まで行き、交渉人の面前で日付と署名を書きました。どの国宛てのものか、聞かれました。国によって書式が異なるのだそうです。
その上で、乙の宣言書が正しいということを認めるという公証人の証明(英語付き)をもらいました。
手数料 11,500 円を払って終わりです。
パスポートの認証というのはけっこう高いものなのですね。
ということでは、あまり投資金額が低いと、こういう手数料が全然見合わないものになるということです。気をつけなければなりません。1万ドル投資したとして1%もかかってしまうわけです。
2010年11月28日
メイヤー社について(4)
メイヤー社については以前も書いたとおり
2010.10.14 http://otsu.seesaa.net/article/165649966.html
ですが、その後、もう一つわかったことがありました。
メイヤー社を通じて購入した海外ファンドを解約するとき、メイヤー社を通じて手続きをすると 500 米ドルの手数料がかかるということです。
乙は驚きました。
今までにも、いくつかのブローカーを経由して海外ファンドの解約をしてきましたが、全部無料でした。
ブローカーは運用会社から定期的に手数料を受け取っているはずですが、乙は、それは、解約までめんどうを見てくれるからだと思っていました。ブローカーのサポートといっても、ほとんどするべきことはなく、唯一最大のサポートは解約をスムーズに行えるようにすることです。もしかすると、もう一つ、何らかの事情でそのファンドへの投資を継続するべきでないときに解約するように連絡をくれることもあるかと思います。
ファンドを購入する時点では、解約サポートの手数料 500 米ドルの話は聞いていませんでした。まあきちんと確認しなかった乙が悪いと思いますが、とても意外でした。
500 ドルといえば、1万ドルを投資したとして、5% にも該当します。
メイヤー社を通さずに、運用会社に直接交渉すれば、この分の手数料がかからずに解約できるはずなので、そうしたいと考えています。
なお、本人が死亡したときに、家族が代わって解約の手続きをするときも手数料は同額の 500 米ドルだとのことですが、こちらはある意味で安いと思います。死亡時にはけっこう複雑な手続きが必要なはずですので、これをサポートしてくれるならばこのままにしておく手もあるかと思いました。
2010.10.14 http://otsu.seesaa.net/article/165649966.html
ですが、その後、もう一つわかったことがありました。
メイヤー社を通じて購入した海外ファンドを解約するとき、メイヤー社を通じて手続きをすると 500 米ドルの手数料がかかるということです。
乙は驚きました。
今までにも、いくつかのブローカーを経由して海外ファンドの解約をしてきましたが、全部無料でした。
ブローカーは運用会社から定期的に手数料を受け取っているはずですが、乙は、それは、解約までめんどうを見てくれるからだと思っていました。ブローカーのサポートといっても、ほとんどするべきことはなく、唯一最大のサポートは解約をスムーズに行えるようにすることです。もしかすると、もう一つ、何らかの事情でそのファンドへの投資を継続するべきでないときに解約するように連絡をくれることもあるかと思います。
ファンドを購入する時点では、解約サポートの手数料 500 米ドルの話は聞いていませんでした。まあきちんと確認しなかった乙が悪いと思いますが、とても意外でした。
500 ドルといえば、1万ドルを投資したとして、5% にも該当します。
メイヤー社を通さずに、運用会社に直接交渉すれば、この分の手数料がかからずに解約できるはずなので、そうしたいと考えています。
なお、本人が死亡したときに、家族が代わって解約の手続きをするときも手数料は同額の 500 米ドルだとのことですが、こちらはある意味で安いと思います。死亡時にはけっこう複雑な手続きが必要なはずですので、これをサポートしてくれるならばこのままにしておく手もあるかと思いました。
ラベル:メイヤー社
2010年10月14日
メイヤー社について(3)
以前のブログ記事
2010.7.27 http://otsu.seesaa.net/article/157556179.html
の続きです。
メイヤー社は、日本から脱出してタイに移動したわけですが、このこと自体は、特に問題視するべきことでもないと思っています。文脈は違いますが、国内で工場を閉鎖し、海外に展開している企業はたくさんあります。日本の規制を嫌って、海外で(日本人の顧客を相手に)がんばろうとすることは、むしろ称賛されるべきことかもしれません。
さて、乙は、そのような海外への移転計画を知らないままに、ブログ記事の読者からのコメントで移転計画を知り、メイヤー社に問い合わせをしてみました。その顛末をちょっと書いておきます。
乙からメイヤー社(およびその担当者)への問い合わせは、メールで行いましたので、その内容を(一部字句を改変しつつ)示すことにします。
メイヤー社からの返事を直接示すことは、著作権法の趣旨に反し、各種問題があると考え、ここではメールの趣旨を乙なりに簡単にまとめて示すことにしました。
(1) 2010.7.10 乙からメイヤー社への問いあわせ
私は、貴社を通じて、Thames River High Income Fund その他に投資しております。
さて、ある人から聞いたのですが、メイヤー社は、今後、日本での営業を行わないことになったとのことです。
とすると、私は、今まで通りにしておいていいのか、それとも別の手だてを考えるべきでしょうか。
この件については、まったく情報がないので、まずはメイヤー社の見解と対応をうかがいたいと思います。
(2) メイヤー社の担当者から普通に営業しているという返事がありました。
(3) 2010.7.12 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
おや、そうですか。
ということは、私のもとによせられた話がガセネタだったというわけですか。
私としては、今まで通りで特に問題はありませんので、であれば、今後も継続とさせていただきます。
(4) 乙は、ブログ読者からの提供により「お知らせ.pdf」を入手しました。
この内容は、メイヤー社がタイに移転するというものでした。
(5) 2010.7.26 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
ある人から、添付の「お知らせ.pdf」というファイルが送られてきました。
ここにあるようなことは事実でしょうか。
ある意味で、「弊社は変わりなく業務を続けております。」とは言い難い面もあるように思います。かなり大きな営業面での変更ではないでしょうか。
いかがでしょうか。
(6) メイヤー社の担当者から「お知らせ.pdf」は確かにメイヤー社から投資家に送付したものであり、乙にも先日配布したという返事がありました。場所が東京からバンコクに変わっただけで、サポート業務に変更はないとのことでした。
(7) 乙は、メイヤー社から pdf ファイルを受け取った記録がないので、その旨確かめたところ、文書がメールで送られてきました。「*重要*メイヤーアセット 本社閉鎖と機能移転のお知らせ」というものでした。
(8) 2010.7.30 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
「本社機能移転のお知らせ.doc」という添付ファイルをいただきました。
私の疑問のいくつかは溶けましたが、さらなる疑問も生じました。
・この文書の日付は「7月吉日」となっていますが、実際は、何日に書かれ、また顧客に送られたのでしょうか。
・私あてに送付があったのでしょうか。
なぜ私のところには届かなかったのでしょうか。
単なるメールの事故でしょうか。
・Subject のところに「*重要*」とあるように、本社閉鎖と機能移転というのは、重要な連絡であると思います。だとすると、メールでの送信もさることながら、(メールの未達という可能性も考慮しつつ)郵便による配布も考えられてしかるべきではないかと思いますが、そういう手段は考慮されなかったのでしょうか。
よろしくご説明ください。
(9) 2010.8.23 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
7月30日のメールに返事がもらえなかったので、督促しました。
(10) 2010.9.12 乙からメイヤー社への問いあわせ
7月くらいに御社の○○さんと何回か、メールのやりとりをしました。
○○@meyerjapan.com のアドレスを使っていました。
その後、私からの問いあわせに対して返事がいただけない状態になりました。
○○さんは現在でも御社に所属しているのでしょうか。
このままでは、御社を通じての海外投資について、非常に不安を覚えます。
IFA の変更も視野に入れております。
ご返事をお待ちしております。
(11) メイヤー社の担当者から返事があり、7月20日にしかじかのメールアドレスあてに送付したとのことでした。
しかし、そのアドレスは乙が現在使っていないアドレスでした。
(12) 2010.9.15 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
このアドレスは、数年前に使うことを止めております。
自分で、このアドレスにメールを送付すると(そういうアドレスがないため)エラーになります。
御社から私に(このアドレスに宛てて)メールを送付したとき、エラーにならなかったのでしょうか。
なお、もしかして、まだ○○(旧アドレス)が登録されているのかもしれませんが、ぜひ、○○(新アドレス)のほうに変更しておいてください。
(13) 2010.9.25 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
7月に御社から私に(旧アドレスに宛てて)メールを送付したとき、エラーにならなかったかどうかを知りたいと思いました。
さらに付言していえば、7月時点でこのアドレスが使えなくなっていたので、メールを送ろうとするとエラーになっただろうと思っていますが、それを御社がどう処理したのかを知りたいと思いました。
重要なメールが届かないとなれば、郵送するとか、別の手段を執るべきだったろうと思うからです。
(14) メイヤー社の担当者から返事があり、重要なメールを送ることがあるので、投資家側がメールアドレスを変更した場合、投資家の責任でメイヤー社に知らせるようにという趣旨でした。
乙は、メールアドレスについて、こちらからメイヤー社に連絡しなかった点は問題があったと認識していますが、一方、「*重要*」と Subject に書くような大事なメールが届かなかった場合(乙は、エラーメールが発信元に返されたと信じていますが)、メールアドレスの管理責任は投資家にあるということで、その後、一切の連絡をしないというメイヤー社のやり方にも問題があるように思いました。
行き違いの原因を探ると、メールアドレスの手違いだけでしたが、大きなトラブルに発展する可能性のある問題のように思いました。
続きを読む
2010.7.27 http://otsu.seesaa.net/article/157556179.html
の続きです。
メイヤー社は、日本から脱出してタイに移動したわけですが、このこと自体は、特に問題視するべきことでもないと思っています。文脈は違いますが、国内で工場を閉鎖し、海外に展開している企業はたくさんあります。日本の規制を嫌って、海外で(日本人の顧客を相手に)がんばろうとすることは、むしろ称賛されるべきことかもしれません。
さて、乙は、そのような海外への移転計画を知らないままに、ブログ記事の読者からのコメントで移転計画を知り、メイヤー社に問い合わせをしてみました。その顛末をちょっと書いておきます。
乙からメイヤー社(およびその担当者)への問い合わせは、メールで行いましたので、その内容を(一部字句を改変しつつ)示すことにします。
メイヤー社からの返事を直接示すことは、著作権法の趣旨に反し、各種問題があると考え、ここではメールの趣旨を乙なりに簡単にまとめて示すことにしました。
(1) 2010.7.10 乙からメイヤー社への問いあわせ
私は、貴社を通じて、Thames River High Income Fund その他に投資しております。
さて、ある人から聞いたのですが、メイヤー社は、今後、日本での営業を行わないことになったとのことです。
とすると、私は、今まで通りにしておいていいのか、それとも別の手だてを考えるべきでしょうか。
この件については、まったく情報がないので、まずはメイヤー社の見解と対応をうかがいたいと思います。
(2) メイヤー社の担当者から普通に営業しているという返事がありました。
(3) 2010.7.12 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
おや、そうですか。
ということは、私のもとによせられた話がガセネタだったというわけですか。
私としては、今まで通りで特に問題はありませんので、であれば、今後も継続とさせていただきます。
(4) 乙は、ブログ読者からの提供により「お知らせ.pdf」を入手しました。
この内容は、メイヤー社がタイに移転するというものでした。
(5) 2010.7.26 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
ある人から、添付の「お知らせ.pdf」というファイルが送られてきました。
ここにあるようなことは事実でしょうか。
ある意味で、「弊社は変わりなく業務を続けております。」とは言い難い面もあるように思います。かなり大きな営業面での変更ではないでしょうか。
いかがでしょうか。
(6) メイヤー社の担当者から「お知らせ.pdf」は確かにメイヤー社から投資家に送付したものであり、乙にも先日配布したという返事がありました。場所が東京からバンコクに変わっただけで、サポート業務に変更はないとのことでした。
(7) 乙は、メイヤー社から pdf ファイルを受け取った記録がないので、その旨確かめたところ、文書がメールで送られてきました。「*重要*メイヤーアセット 本社閉鎖と機能移転のお知らせ」というものでした。
(8) 2010.7.30 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
「本社機能移転のお知らせ.doc」という添付ファイルをいただきました。
私の疑問のいくつかは溶けましたが、さらなる疑問も生じました。
・この文書の日付は「7月吉日」となっていますが、実際は、何日に書かれ、また顧客に送られたのでしょうか。
・私あてに送付があったのでしょうか。
なぜ私のところには届かなかったのでしょうか。
単なるメールの事故でしょうか。
・Subject のところに「*重要*」とあるように、本社閉鎖と機能移転というのは、重要な連絡であると思います。だとすると、メールでの送信もさることながら、(メールの未達という可能性も考慮しつつ)郵便による配布も考えられてしかるべきではないかと思いますが、そういう手段は考慮されなかったのでしょうか。
よろしくご説明ください。
(9) 2010.8.23 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
7月30日のメールに返事がもらえなかったので、督促しました。
(10) 2010.9.12 乙からメイヤー社への問いあわせ
7月くらいに御社の○○さんと何回か、メールのやりとりをしました。
○○@meyerjapan.com のアドレスを使っていました。
その後、私からの問いあわせに対して返事がいただけない状態になりました。
○○さんは現在でも御社に所属しているのでしょうか。
このままでは、御社を通じての海外投資について、非常に不安を覚えます。
IFA の変更も視野に入れております。
ご返事をお待ちしております。
(11) メイヤー社の担当者から返事があり、7月20日にしかじかのメールアドレスあてに送付したとのことでした。
しかし、そのアドレスは乙が現在使っていないアドレスでした。
(12) 2010.9.15 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
このアドレスは、数年前に使うことを止めております。
自分で、このアドレスにメールを送付すると(そういうアドレスがないため)エラーになります。
御社から私に(このアドレスに宛てて)メールを送付したとき、エラーにならなかったのでしょうか。
なお、もしかして、まだ○○(旧アドレス)が登録されているのかもしれませんが、ぜひ、○○(新アドレス)のほうに変更しておいてください。
(13) 2010.9.25 乙からメイヤー社の担当者への問いあわせ
7月に御社から私に(旧アドレスに宛てて)メールを送付したとき、エラーにならなかったかどうかを知りたいと思いました。
さらに付言していえば、7月時点でこのアドレスが使えなくなっていたので、メールを送ろうとするとエラーになっただろうと思っていますが、それを御社がどう処理したのかを知りたいと思いました。
重要なメールが届かないとなれば、郵送するとか、別の手段を執るべきだったろうと思うからです。
(14) メイヤー社の担当者から返事があり、重要なメールを送ることがあるので、投資家側がメールアドレスを変更した場合、投資家の責任でメイヤー社に知らせるようにという趣旨でした。
乙は、メールアドレスについて、こちらからメイヤー社に連絡しなかった点は問題があったと認識していますが、一方、「*重要*」と Subject に書くような大事なメールが届かなかった場合(乙は、エラーメールが発信元に返されたと信じていますが)、メールアドレスの管理責任は投資家にあるということで、その後、一切の連絡をしないというメイヤー社のやり方にも問題があるように思いました。
行き違いの原因を探ると、メールアドレスの手違いだけでしたが、大きなトラブルに発展する可能性のある問題のように思いました。
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ラベル:メイヤー社
2010年10月07日
インパクトゴールドファンドの運用停止
乙は、以前、インパクトゴールドファンドの存在を知り、すごい運用成績を挙げていることから、購入しようかと考えました。しかし、結論としては、購入しないことにしました。そのあたりの経緯は、すでにブログに書いたことがあります。
2006.3.8 http://otsu.seesaa.net/article/14407348.html
最近、ふとしたことから、インパクトゴールドファンドが運用停止になったらしいことを知りました。
http://globalprice.blog61.fc2.com/blog-entry-1070.html
この記事では、「運用者のワグナー氏の退職に伴い、運用停止になった」ということが述べられていますが、こんな理由で運用停止になるものでしょうか。
あるファンドが、それなりの資金を集めて運用されているならば、それは、運用会社や取り次いだブローカーなどに定期的に手数料収入をもたらしてくれる大事なものであるはずです。
運用会社としては、運用者を新しく捜したっていいでしょう。運用者の新旧交代がそんなにむずかしいとも思えません。むしろ、運用者個人に全面的に頼り切っている方がはるかに不健全で、運用者に万が一のことがあっても会社としては何とか切り抜けていくようにするのが普通の考え方です。ファンドとはそういうものだと思います。
やはり、どうも、この話はマユツバだったのかもしれません。よくわかりません。
乙は、こういうファンドに投資しなくてよかったと、今さらながら感じました。
2006.3.8 http://otsu.seesaa.net/article/14407348.html
最近、ふとしたことから、インパクトゴールドファンドが運用停止になったらしいことを知りました。
http://globalprice.blog61.fc2.com/blog-entry-1070.html
この記事では、「運用者のワグナー氏の退職に伴い、運用停止になった」ということが述べられていますが、こんな理由で運用停止になるものでしょうか。
あるファンドが、それなりの資金を集めて運用されているならば、それは、運用会社や取り次いだブローカーなどに定期的に手数料収入をもたらしてくれる大事なものであるはずです。
運用会社としては、運用者を新しく捜したっていいでしょう。運用者の新旧交代がそんなにむずかしいとも思えません。むしろ、運用者個人に全面的に頼り切っている方がはるかに不健全で、運用者に万が一のことがあっても会社としては何とか切り抜けていくようにするのが普通の考え方です。ファンドとはそういうものだと思います。
やはり、どうも、この話はマユツバだったのかもしれません。よくわかりません。
乙は、こういうファンドに投資しなくてよかったと、今さらながら感じました。
ラベル:インパクトゴールドファンド
2010年10月05日
Nevsky Global Emerging Markets Fund
乙が投資しているもう一つの海外ファンドが Nevsky Global Emerging Markets Fund です。
2009.10.14 http://otsu.seesaa.net/article/130219994.html
2007.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/61200405.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
こちらのほうは、
2010.5.8 http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
の記事で、ちょっと触れましたが、そこで5割増と言ったのはウソではありません。
現在は、+67.8% という、大変いい成績です。
しかし、これも、ドル建てで考えた場合です。
為替レートの 2006.1.4 から 2010.9.30 までの変化を考えると、円建てでは 1.678×83.8÷117.25=1.199 というわけで、たった2割増でしかありません。
やれやれ、円高にやられてしまっています。ま、プラスだからいいとしましょうか。
2009.10.14 http://otsu.seesaa.net/article/130219994.html
2007.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/61200405.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
こちらのほうは、
2010.5.8 http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
の記事で、ちょっと触れましたが、そこで5割増と言ったのはウソではありません。
現在は、+67.8% という、大変いい成績です。
しかし、これも、ドル建てで考えた場合です。
為替レートの 2006.1.4 から 2010.9.30 までの変化を考えると、円建てでは 1.678×83.8÷117.25=1.199 というわけで、たった2割増でしかありません。
やれやれ、円高にやられてしまっています。ま、プラスだからいいとしましょうか。
2010年10月03日
Thames River High Income Fund
乙は、海外ファンドですが、Thames River High Income Fund にも投資しています。
2010.5.8 http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
2008.10.22 http://otsu.seesaa.net/article/108429304.html
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
2006年1月に送金したので、まもなく5年になります。
手数料が高いのですが、インデックスに負けない程度の運用をしているので、それなりに満足しています。
とはいえ、いつ何時乙に不幸がふりかかってくるかわかりません。そんなときに、家族がこういうファンドをちゃんと解約できるのか、不安もあります。乙は、そろそろ解約してもいいかなと思いました。
購入手数料が 5% なので、少なくとも5年程度は継続的に投資するべきかと思いますが、それを越えて投資を継続するべきかどうかは個々に判断するべきところです。
以前の記事
2010.5.8 http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
で、「今の段階で3割近くのプラスです。」と書いてしまいましたが、それは間違いです。
$10,000 を送金したわけですが、手数料として 5% 引かれて $9,523 から運用がスタートしました。
share 923.745 NAV $10.31 ということで、10.31×923.745=9,523 ということでした。
その後、決算期ごとに分配金が出て、それを再投資する形になり、share は 1304.537 になりました。以前の記事では、この数字を見て3割のプラスと書いてしまったのかもしれません。実は、NAV のほうが下がっており、
http://www.thamesriver.co.uk/_files/Current_Perf_TRC.pdf
によれば、9月29日現在で 8.48 になっています。したがって、現在価格は 8.48×1304.537=11,062 という計算になり、投資した当初の1万ドルを基準にすると、1割増というのが正しいところです。
というわけで、まあ着実に伸びているといえば聞こえがいいのですが、実は、大きな損失になっています。円高の影響です。
http://homepage1.nifty.com/Gaku/ で過去の為替レートを見てみると、2006年1月4日には、1ドル 117.25 円でした。一方、現在は、(9月30日段階で)83.80 円です。つまり、日本円で考えると、(1万ドル相当の)1,172,500 円を投資して、現在は、11,062×83.80=926,996 円になっているわけです。
円高は恐いものです。
じっと日本円をそのまま持っておく方がよかったといえます。あくまで結果論ですが。
というわけで、ドルで考えると、ちゃんと利益が出ていて、その意味で、運用としてはいいのですが、日本円で考えるとマイナスになってしまい、投資するべきでなかったということになります。
円高はすべての海外の投資を無意味なものにするくらいにダメージを与えていることがよくわかります。
2010.5.8 http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
2008.10.22 http://otsu.seesaa.net/article/108429304.html
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
2006年1月に送金したので、まもなく5年になります。
手数料が高いのですが、インデックスに負けない程度の運用をしているので、それなりに満足しています。
とはいえ、いつ何時乙に不幸がふりかかってくるかわかりません。そんなときに、家族がこういうファンドをちゃんと解約できるのか、不安もあります。乙は、そろそろ解約してもいいかなと思いました。
購入手数料が 5% なので、少なくとも5年程度は継続的に投資するべきかと思いますが、それを越えて投資を継続するべきかどうかは個々に判断するべきところです。
以前の記事
2010.5.8 http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
で、「今の段階で3割近くのプラスです。」と書いてしまいましたが、それは間違いです。
$10,000 を送金したわけですが、手数料として 5% 引かれて $9,523 から運用がスタートしました。
share 923.745 NAV $10.31 ということで、10.31×923.745=9,523 ということでした。
その後、決算期ごとに分配金が出て、それを再投資する形になり、share は 1304.537 になりました。以前の記事では、この数字を見て3割のプラスと書いてしまったのかもしれません。実は、NAV のほうが下がっており、
http://www.thamesriver.co.uk/_files/Current_Perf_TRC.pdf
によれば、9月29日現在で 8.48 になっています。したがって、現在価格は 8.48×1304.537=11,062 という計算になり、投資した当初の1万ドルを基準にすると、1割増というのが正しいところです。
というわけで、まあ着実に伸びているといえば聞こえがいいのですが、実は、大きな損失になっています。円高の影響です。
http://homepage1.nifty.com/Gaku/ で過去の為替レートを見てみると、2006年1月4日には、1ドル 117.25 円でした。一方、現在は、(9月30日段階で)83.80 円です。つまり、日本円で考えると、(1万ドル相当の)1,172,500 円を投資して、現在は、11,062×83.80=926,996 円になっているわけです。
円高は恐いものです。
じっと日本円をそのまま持っておく方がよかったといえます。あくまで結果論ですが。
というわけで、ドルで考えると、ちゃんと利益が出ていて、その意味で、運用としてはいいのですが、日本円で考えるとマイナスになってしまい、投資するべきでなかったということになります。
円高はすべての海外の投資を無意味なものにするくらいにダメージを与えていることがよくわかります。
2010年09月29日
HSBC 香港で米ドル建てでファンドを選ぼうとすると(2)
昨日の話
2010.9.28 http://otsu.seesaa.net/article/163974516.html
の続きです。
HSBC 香港のサイトの Unit Trusts の画面
http://www.hsbc.com.hk/1/2/hk/investments/ut/view-product
で、「Fund type」が「index」のものを検索してみました。該当するのが 4 種類しかありません。
そのうち一つはユーロ建て、もう一つは香港ドル建てですから、今回の検討では外すことにします。
すると、残るは2種類しかありません。
Fidelity Funds - EURO STOXX 50TM Fund
Benchmark: Dow Jones EURO STOXX 50SM Index
のほうは、Sales Charge(購入手数料)5.25%、Annual Management Fee(信託報酬)0.6% とのことです。
Sales Charge(購入手数料)5.25% が高いように思えてきました。
もう一つは、
Lyxor Alpha Equity Fund - Nikkei 225
Benchmark: Nikkei 225 Index
です。日本人にはおなじみです。
しかし、Initial Saled Charge 3%、Management Fee 0.5% ということで、手数料がかなりかかります。
こういうものに投資するなら、やはり日本で投資するべきでしょう。日本の方が手数料がずっと安いです。
2010.9.28 http://otsu.seesaa.net/article/163974516.html
の続きです。
HSBC 香港のサイトの Unit Trusts の画面
http://www.hsbc.com.hk/1/2/hk/investments/ut/view-product
で、「Fund type」が「index」のものを検索してみました。該当するのが 4 種類しかありません。
そのうち一つはユーロ建て、もう一つは香港ドル建てですから、今回の検討では外すことにします。
すると、残るは2種類しかありません。
Fidelity Funds - EURO STOXX 50TM Fund
Benchmark: Dow Jones EURO STOXX 50SM Index
のほうは、Sales Charge(購入手数料)5.25%、Annual Management Fee(信託報酬)0.6% とのことです。
Sales Charge(購入手数料)5.25% が高いように思えてきました。
もう一つは、
Lyxor Alpha Equity Fund - Nikkei 225
Benchmark: Nikkei 225 Index
です。日本人にはおなじみです。
しかし、Initial Saled Charge 3%、Management Fee 0.5% ということで、手数料がかなりかかります。
こういうものに投資するなら、やはり日本で投資するべきでしょう。日本の方が手数料がずっと安いです。
2010年09月28日
HSBC 香港で米ドル建てでファンドを選ぼうとすると(1)
乙は、ドル建てのファンドのうちのいくつかを解約しようかなと思いました。
すると、手元に米ドルが来ることになります。
これを HSBC 香港で運用するとした場合、どんな選択肢があるか、ちょっと考えてみました。
まず Unit Trusts の画面
http://www.hsbc.com.hk/1/2/hk/investments/ut/view-product
で、「The 'No Subscription Fee Series'」(日本のノーロードファンドに該当)をクリックしてから「SEARCH」すると、該当するのが 27 種類あることがわかります。
その中で、ユーロ建てのもの5種類と香港ドル建てのもの1種類を除外します。
さらにセクター別に投資するファンドやバランスファンドを除くと、以下の表のようなものが候補として残ります。
いろいろ選択肢がありそうですが、実は、信託報酬(Management fee)が高いものが多いように感じます。
債券(Bond)の場合は、信託報酬が低くて、まあいいように見えますが、もともと債券なんてあまり儲けが出ないものですから、0.65% とか、0.75% でも高いのかもしれません。
それにしても、一覧したところ、意外に選択肢が多いように思いました。
ごく一部を除き、プラスの運用成績が並んでいるのも安心感があります。
HSBC 香港でファンドを購入すると、一般に購入手数料として 5.25% がかかりますから、それを省略できる上記ファンド群は候補になりそうです。とはいえ、その分、毎年かかる信託報酬が高くなっている可能性も否定できません。
すると、手元に米ドルが来ることになります。
これを HSBC 香港で運用するとした場合、どんな選択肢があるか、ちょっと考えてみました。
まず Unit Trusts の画面
http://www.hsbc.com.hk/1/2/hk/investments/ut/view-product
で、「The 'No Subscription Fee Series'」(日本のノーロードファンドに該当)をクリックしてから「SEARCH」すると、該当するのが 27 種類あることがわかります。
その中で、ユーロ建てのもの5種類と香港ドル建てのもの1種類を除外します。
さらにセクター別に投資するファンドやバランスファンドを除くと、以下の表のようなものが候補として残ります。
ファンド名 | 半年 | 1年 | 3年 | 5年 | 信託報酬 |
Baring Europa Fund | -1.12% | +7.17% | - | - | 1% |
Benchmark: MSCI Europe | -0.69 | +7.42 | 0.0 | 0.0 | |
Baring Hong Kong China Fund | +3.46% | +0.29% | - | - | 1.25% |
Benchmark: MSCI China | +7.4 | +4.63 | 0.0 | 0.0 | |
BlackRock Global Allocation Fund | +0.06% | +6.6% | -4.6% | +21.73% | 1.5% |
Benchmark: Comp (BlackRock Global Allocation) | +3.61 | +10.37 | -1.12 | +22.32 | |
BlackRock Global Enhanced Equity Yield Fund | -1.43% | +6.99% | -25.56% | - | 1.5% |
Benchmark: MSCI World (net) | +1.67 | +9.83 | -23.27 | 0.0 | |
Fidelity Funds - China Focus Fund | +5.0% | +13.0% | - | - | 1.5% |
Benchmark: MSCI China (Net) Index | +2.1 | +9.5 | 0.0 | 0.0 | |
Fidelity Funds - South East Asia Fund | +6.3% | +17.9% | - | - | 1.5% |
Benchmark: MSCI AC Far East Free Ex Japan Index | +6.7 | +16.2 | 0.0 | 0.0 | |
Franklin US Government Fund | +3.85% | +5.79% | +18.32% | +23.32% | 0.65% |
Benchmark: Barclays Capital US Govt. - Intermediate | +4.54 | +6.5 | +21.82 | +31.61 | |
Schroder ISF Asian Bond Absolute Return | +8.15% | +10.94% | - | - | 1.25% |
Benchmark: Citi Treasury / Agency (TR) | +6.3 | +7.89 | 0.0 | 0.0 | |
Schroder ISF China Opportunities | +2.58% | +10.32% | - | - | 1.5% |
Benchmark: MSCI China FF Gross (TR) | +2.21 | +9.44 | 0.0 | 0.0 | |
Schroder ISF Global Emerging Market Opportunities | +3.08% | +11.89% | - | - | 1.5% |
Benchmark: | |||||
Templeton Global Bond Fund | +3.91% | +12.14% | +41.71% | +63.78% | 0.75% |
Benchmark: JP Morgan Global Govt. Bond Index | +5.2 | +6.33 | +28.56 | +36.62 | |
Templeton Global Total Return Fund | +5.46% | +17.88% | +45.79% | +76.4% | 0.75% |
Benchmark: Barclays Capital Multiverse Index | +4.1 | +6.27 | +23.71 | +33.34 |
いろいろ選択肢がありそうですが、実は、信託報酬(Management fee)が高いものが多いように感じます。
債券(Bond)の場合は、信託報酬が低くて、まあいいように見えますが、もともと債券なんてあまり儲けが出ないものですから、0.65% とか、0.75% でも高いのかもしれません。
それにしても、一覧したところ、意外に選択肢が多いように思いました。
ごく一部を除き、プラスの運用成績が並んでいるのも安心感があります。
HSBC 香港でファンドを購入すると、一般に購入手数料として 5.25% がかかりますから、それを省略できる上記ファンド群は候補になりそうです。とはいえ、その分、毎年かかる信託報酬が高くなっている可能性も否定できません。
ラベル:HSBC香港 Unit Trusts
2010年08月23日
Ashmore の自分の資金総額が食い違う?
乙は、Ashmore Emerging Markets Liquid Investment Portfolio などという海外ファンドに投資しています。
2006.7.30 http://otsu.seesaa.net/article/21633614.html
ここは、以前から、定期的に(3ヵ月ごとに)運用経過を郵便で送ってきていました。
分配金が出て再投資する場合でも、具体的な金額や口数の連絡がありました。
乙は、自分の金の話ですので、そういうのはパソコンに打ち込んで記録していました。口数は、分配金再投資があるたびにしだいに増えていきました。
単価(ファンドの基準価額のことですが)は、
http://www.ashmoregroup.com/fund-prices/
で調べることができます。ログインが必要なので、単価が公開されているわけではありません。
単価×口数で自分の投資分の現在価格を知ることができます。
以前は毎月1回、最近は忙しいので数ヶ月に1回、ネットにアクセスして確認しています。
さて、最近、Ashmore から電子メールがきて、乙の口座の現在の資金総額を知らせてきました。ところが、この数字が乙が毎月記録していた金額と違うのです。少なくなっていれば問いあわせて確認する必要があるのですが、実は、多くなっていたのです。誤差(?)は1割ほどです。
乙が記録もれをしたのでしょうか。いや、それは考えにくいと思います。2006 年からの記録があります。
なぜこうなったのか、疑問に思いましたが、問いあわせるのはめんどうだし、むしろ問いあわせてやぶ蛇になってもいやです。まあ棚からぼた餅なので、黙っておくことにしました。
不思議なことがあるものです。
2006.7.30 http://otsu.seesaa.net/article/21633614.html
ここは、以前から、定期的に(3ヵ月ごとに)運用経過を郵便で送ってきていました。
分配金が出て再投資する場合でも、具体的な金額や口数の連絡がありました。
乙は、自分の金の話ですので、そういうのはパソコンに打ち込んで記録していました。口数は、分配金再投資があるたびにしだいに増えていきました。
単価(ファンドの基準価額のことですが)は、
http://www.ashmoregroup.com/fund-prices/
で調べることができます。ログインが必要なので、単価が公開されているわけではありません。
単価×口数で自分の投資分の現在価格を知ることができます。
以前は毎月1回、最近は忙しいので数ヶ月に1回、ネットにアクセスして確認しています。
さて、最近、Ashmore から電子メールがきて、乙の口座の現在の資金総額を知らせてきました。ところが、この数字が乙が毎月記録していた金額と違うのです。少なくなっていれば問いあわせて確認する必要があるのですが、実は、多くなっていたのです。誤差(?)は1割ほどです。
乙が記録もれをしたのでしょうか。いや、それは考えにくいと思います。2006 年からの記録があります。
なぜこうなったのか、疑問に思いましたが、問いあわせるのはめんどうだし、むしろ問いあわせてやぶ蛇になってもいやです。まあ棚からぼた餅なので、黙っておくことにしました。
不思議なことがあるものです。
2010年07月27日
メイヤー社について(2)
乙は、先日のブログ記事で
2010.7.16 http://otsu.seesaa.net/article/156479211.html
「ブログの読者の方の中で、この件に関して何かご存じの方がいらしたら、コメントをお願いします。」と述べました。
すると、乙のブログの読者のお一人から、次のような趣旨のメールをいただきました。直接引用ではありません。
これ以外にも、複数の人からメールや「非公開コメント」をいただいているのですが、経緯との関連でここに内容を示すことはできません。
さて、メイヤー社は事務所をバンコクに移すとのことですが、これをどう考えるべきでしょうか。
日本で営業できないので、拠点を海外に移しただけで、すべての連絡などは今まで通りだと考えれば、特に問題視することはありません。
しかし、日本国内の会社であれば、社長の現住所などを調べることもできるので、いざというときには対処のしようがあるのですが、海外の会社となれば、いざというときにはどうしようもないかもしれません。その意味で、危険性を感じてファンドの解約を行おうという立場の人もいるわけです。
乙は、こういう会社は海外ファンドの取り次ぎだけをしていると考えています。つまりは、運用会社ではありませんから、たとえ、この会社がつぶれても、海外ファンドの運用にはまったく影響はないものと思います。
このあたりの考え方は、相当に大きな差があるでしょうが。
続きを読む
2010.7.16 http://otsu.seesaa.net/article/156479211.html
「ブログの読者の方の中で、この件に関して何かご存じの方がいらしたら、コメントをお願いします。」と述べました。
すると、乙のブログの読者のお一人から、次のような趣旨のメールをいただきました。直接引用ではありません。
メイヤーから「お知らせ」が来ました。私のメイヤーの担当者も来週バンコクへ発つそうです。その方からは次のような趣旨のメールがきました。
(1) 今後とも、担当者は変わらず、メールや電話などで対応すること
(2) 電話、FAX、メールもそのまま利用可能だが、原本が必要な書類だけ、バンコクに郵送するようになること
これ以外にも、複数の人からメールや「非公開コメント」をいただいているのですが、経緯との関連でここに内容を示すことはできません。
さて、メイヤー社は事務所をバンコクに移すとのことですが、これをどう考えるべきでしょうか。
日本で営業できないので、拠点を海外に移しただけで、すべての連絡などは今まで通りだと考えれば、特に問題視することはありません。
しかし、日本国内の会社であれば、社長の現住所などを調べることもできるので、いざというときには対処のしようがあるのですが、海外の会社となれば、いざというときにはどうしようもないかもしれません。その意味で、危険性を感じてファンドの解約を行おうという立場の人もいるわけです。
乙は、こういう会社は海外ファンドの取り次ぎだけをしていると考えています。つまりは、運用会社ではありませんから、たとえ、この会社がつぶれても、海外ファンドの運用にはまったく影響はないものと思います。
このあたりの考え方は、相当に大きな差があるでしょうが。
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ラベル:メイヤー社
2010年07月16日
メイヤー社について
乙のブログに「遊歩道」さんからコメントがありました。
http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
遊歩道さんは、メイヤー社の扱っているファンドを他社に移管したとのことです。
乙も、メイヤー社を経由して購入した海外ファンドがあるので、気にせざるを得ませんが、メイヤー社のホームページ
http://www.meyerjapan.com/
を見ても、今までと特に変わったところはありません。
ブログの読者の方の中で、この件に関して何かご存じの方がいらしたら、コメントをお願いします。
特に、ネット内に記事があれば、URL をお教えください。
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http://otsu.seesaa.net/article/149187943.html
遊歩道さんは、メイヤー社の扱っているファンドを他社に移管したとのことです。
乙も、メイヤー社を経由して購入した海外ファンドがあるので、気にせざるを得ませんが、メイヤー社のホームページ
http://www.meyerjapan.com/
を見ても、今までと特に変わったところはありません。
ブログの読者の方の中で、この件に関して何かご存じの方がいらしたら、コメントをお願いします。
特に、ネット内に記事があれば、URL をお教えください。
続きを読む
2009年10月14日
Nevsky Global Emerging Markets Fund
乙は、Nevsky Global Emerging Markets Fund にも投資しています。以前は Thames River を名乗っていたのですが、最近は Nevsky を名乗るようになりました。
2007.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/61200405.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
前回からだいぶ時間が経ったので、ちょっと運用成績を見てみましょう。
乙がこのファンドに投資をはじめたころ(2005年12月)は基準価格が 27.40 ドルでした。2009年2月には 23.35 ドルに落ち込み、大いに心配しました。それが最近では 41.72 ドルまで伸びています。
円建てで考えると、2005.12 のころは1ドルが 120 円くらいでしたが、今は 88 円です。つまり、27.40*120=3,288 円が 41.72*88=3,671 円になったというわけです。4年経って +11.6% ということでは、大したことないという見方もできますが、それでもプラスになっているのはすばらしいことです。
ベンチマークなどはないので、直接比べるものがありませんが、新興国株に投資するものとして、とりあえず、ETF のうちの EEM を見てみましょうか。
http://finance.yahoo.com/q/hp?s=EEM
で見てみると、2005年12月は 28 ドルくらいでした。2009年2月には 20 ドルまで落ちていました。今は 40 ドルまで回復しています。EEM と比べると、Nevsky Global Emerging Markets Fund は、さほどいい成績にも思えません。特に運用に優れているわけでもなさそうです。
これで成功報酬 20% を取るのは、投資家を見くびっているように思えます。
やっぱりこのファンドは解約してもいいのかもしれません。
2007.10.18 http://otsu.seesaa.net/article/61200405.html
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
前回からだいぶ時間が経ったので、ちょっと運用成績を見てみましょう。
乙がこのファンドに投資をはじめたころ(2005年12月)は基準価格が 27.40 ドルでした。2009年2月には 23.35 ドルに落ち込み、大いに心配しました。それが最近では 41.72 ドルまで伸びています。
円建てで考えると、2005.12 のころは1ドルが 120 円くらいでしたが、今は 88 円です。つまり、27.40*120=3,288 円が 41.72*88=3,671 円になったというわけです。4年経って +11.6% ということでは、大したことないという見方もできますが、それでもプラスになっているのはすばらしいことです。
ベンチマークなどはないので、直接比べるものがありませんが、新興国株に投資するものとして、とりあえず、ETF のうちの EEM を見てみましょうか。
http://finance.yahoo.com/q/hp?s=EEM
で見てみると、2005年12月は 28 ドルくらいでした。2009年2月には 20 ドルまで落ちていました。今は 40 ドルまで回復しています。EEM と比べると、Nevsky Global Emerging Markets Fund は、さほどいい成績にも思えません。特に運用に優れているわけでもなさそうです。
これで成功報酬 20% を取るのは、投資家を見くびっているように思えます。
やっぱりこのファンドは解約してもいいのかもしれません。
2009年09月20日
スーパーファンドを見直してみると
乙は、1年前の9月末時点でスーパーファンドB(USD SICAV)を解約しました。
2008.10.15 http://otsu.seesaa.net/article/108093853.html
その後、スーパーファンドは 2008 年の10月度の運用成績がすばらしく(1ヵ月で 24.49% の上昇)、悔しい思いをしました。
2008.11.27 http://otsu.seesaa.net/article/110251569.html
それから約1年経っています。スーパーファンドはその後どうなったのでしょうか。
http://www.superfund.com/HP07/download/SICAVBUSD_factsheet_rw_en.pdf
に運用成績が書いてあります。
何と、2009年3月からは連続5ヵ月ものマイナスが続いています。
2008年10月から2009年8月までの成績を通算すると、
1.2449×1.0264×1.0290×1.0070×1.0076×0.9549×0.8967×0.8239×0.9570×0.8712×1.0466
=0.8212
ということで、18% ほどのマイナスになっています。2008年10月の 24.49% 上昇を含めてこういう成績なのですから、10月の好成績を見てスーパーファンドに投資を決めた人は、大きな損失を抱えていることでしょう。
もしも、乙がスーパーファンドを9月末で解約せずに、ずっと保有していたとしたら、2008年の好成績を享受することができました。しかし、では、2009年の初めにこのファンドを解約できたでしょうか。いや、できなかったはずです。それまでの運用成績からすれば、もっと長期に保有し続ける判断をしたはずです。その結果、2009 年の大幅下落に見舞われていたことでしょう。
「人生万事塞翁が馬」をふたたび感じてしまいました。
2008 年9月末の解約は、決して悪くなかったと思います。
それにしても、スーパーファンドはこんなにもボラティリティが大きいファンドなのですね。
2008.10.15 http://otsu.seesaa.net/article/108093853.html
その後、スーパーファンドは 2008 年の10月度の運用成績がすばらしく(1ヵ月で 24.49% の上昇)、悔しい思いをしました。
2008.11.27 http://otsu.seesaa.net/article/110251569.html
それから約1年経っています。スーパーファンドはその後どうなったのでしょうか。
http://www.superfund.com/HP07/download/SICAVBUSD_factsheet_rw_en.pdf
に運用成績が書いてあります。
年月 | 運用成績 |
2008年10月 | 24.49% |
2008年11月 | 2.64% |
2008年12月 | 2.90% |
2009年 1月 | 0.70% |
2009年 2月 | 0.76% |
2009年 3月 | -4.51% |
2009年 4月 | -10.33% |
2009年 5月 | -17.61% |
2009年 6月 | -4.30% |
2009年 7月 | -12.88% |
2009年 8月 | 4.66% |
何と、2009年3月からは連続5ヵ月ものマイナスが続いています。
2008年10月から2009年8月までの成績を通算すると、
1.2449×1.0264×1.0290×1.0070×1.0076×0.9549×0.8967×0.8239×0.9570×0.8712×1.0466
=0.8212
ということで、18% ほどのマイナスになっています。2008年10月の 24.49% 上昇を含めてこういう成績なのですから、10月の好成績を見てスーパーファンドに投資を決めた人は、大きな損失を抱えていることでしょう。
もしも、乙がスーパーファンドを9月末で解約せずに、ずっと保有していたとしたら、2008年の好成績を享受することができました。しかし、では、2009年の初めにこのファンドを解約できたでしょうか。いや、できなかったはずです。それまでの運用成績からすれば、もっと長期に保有し続ける判断をしたはずです。その結果、2009 年の大幅下落に見舞われていたことでしょう。
「人生万事塞翁が馬」をふたたび感じてしまいました。
2008 年9月末の解約は、決して悪くなかったと思います。
それにしても、スーパーファンドはこんなにもボラティリティが大きいファンドなのですね。
2009年08月29日
書類を読む英語力
乙の手元に HSBC 香港から英語と中国語の手紙が来ました。JF Funds に関する重要な連絡だというのです。そして、J.P.Morgan からの書類が同封されていました。
乙は中国語のほうは読めませんから(漢字の並びで、ある程度想像はできますが)、英語のほうを読むことにしました。
それにしても、手紙に付属していた書類は読みにくかったです。
あちこちに Redomiciliation や Redomiciling という単語が出てきて、これがキーワードだということはわかりましたが、乙はこんな単語は見たことも聞いたこともなく、手元の英和辞典の類で調べてもまったく出てきません。
「Re」が接頭辞だろうと考えて、「domicile」を引くと、出てきました。法律用語で「居住地、本籍地」のことです。
結局、JF ファンドの本拠地をケイマン諸島などから香港に変更するという話でした。
それにしても、こういう英語の書類を読まされると、ちょっと大変です。読んでみないと自分に必要なことかどうかわからないし、辞書を引き引き読むのでは、時間がかかるからです。
海外で投資するときは、ある程度の英語力がないとダメですが、そこで必要な英語力は、こういう書類を読む力でしょう。単なる英語ではなく、投資関連の専門用語の意味が理解できることが重要です。
退職後にヒマができたら、こういう英語を丹念に読んだりするのも趣味の一部かもしれないのでいいのですが、忙しい毎日を送る現役時代ではなかなか大変かもしれません。
乙は中国語のほうは読めませんから(漢字の並びで、ある程度想像はできますが)、英語のほうを読むことにしました。
それにしても、手紙に付属していた書類は読みにくかったです。
あちこちに Redomiciliation や Redomiciling という単語が出てきて、これがキーワードだということはわかりましたが、乙はこんな単語は見たことも聞いたこともなく、手元の英和辞典の類で調べてもまったく出てきません。
「Re」が接頭辞だろうと考えて、「domicile」を引くと、出てきました。法律用語で「居住地、本籍地」のことです。
結局、JF ファンドの本拠地をケイマン諸島などから香港に変更するという話でした。
それにしても、こういう英語の書類を読まされると、ちょっと大変です。読んでみないと自分に必要なことかどうかわからないし、辞書を引き引き読むのでは、時間がかかるからです。
海外で投資するときは、ある程度の英語力がないとダメですが、そこで必要な英語力は、こういう書類を読む力でしょう。単なる英語ではなく、投資関連の専門用語の意味が理解できることが重要です。
退職後にヒマができたら、こういう英語を丹念に読んだりするのも趣味の一部かもしれないのでいいのですが、忙しい毎日を送る現役時代ではなかなか大変かもしれません。
2009年07月25日
HSBC 香港でのファンドの償還
HSBC 香港では、ファンドの償還に時間がかかるという話でした。
2009.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/123996257.html
7月8日償還予定がなかなかなされないというわけです。
しかし、乙のところに7月17日付の郵便が来て、 Fund Maturity のお知らせが入っていました。
口座残高を確認してみると、米ドルの入金も済んでいました。
さすがに、償還まで1ヵ月はかからないのですね。
安心しました。
もっとも、次の段階としてこの資金を何に投資するか悩ましいところです。
HSBC 香港では、債券はかなりの金額がないと投資しにくいので、候補になりません。
ファンドとなると、手数料が高いので、気後れします。
香港ドルにして、香港に上場している ETF を買う手があります。
あるいは、米ドルのまま Interactive Brokers に送金して、そちらで ETF を買うのもいいかもしれません。
最近は乙の身辺が忙しくて、こんな手続きをする余裕もないのです。ああ、困った、困った。
続きを読む
2009.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/123996257.html
7月8日償還予定がなかなかなされないというわけです。
しかし、乙のところに7月17日付の郵便が来て、 Fund Maturity のお知らせが入っていました。
口座残高を確認してみると、米ドルの入金も済んでいました。
さすがに、償還まで1ヵ月はかからないのですね。
安心しました。
もっとも、次の段階としてこの資金を何に投資するか悩ましいところです。
HSBC 香港では、債券はかなりの金額がないと投資しにくいので、候補になりません。
ファンドとなると、手数料が高いので、気後れします。
香港ドルにして、香港に上場している ETF を買う手があります。
あるいは、米ドルのまま Interactive Brokers に送金して、そちらで ETF を買うのもいいかもしれません。
最近は乙の身辺が忙しくて、こんな手続きをする余裕もないのです。ああ、困った、困った。
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2009年07月22日
Reverso USD Guaranteed Fund の償還?
乙は、HSBC 香港で、Lyxor Asset Management が運用する「Reverso USD Guaranteed Fund」に投資しています。
しかし、これがあまりいいものではないことはすでにずいぶん前に書きました。
2006.7.9 http://otsu.seesaa.net/article/20493021.html
最近、購入時のパンフレットを見直してみると、2009年7月8日償還と書いてあるではありませんか。
で、HSBC 香港の乙の口座を見てみると、このファンドは償還されていません。今のところ、一口が 9.99 ドルで、元本(10.0ドル)を割っているではありませんか。元本確保型なのに!
償還時に何か手続きが必要だなどということがあるのでしょうか。普通は、勝手に償還されて、その金額が普通預金口座(ドル建て)に入ってくるだけのように思います。
さっそく HSBC にメールで聞いてみました。
その結果、
>After the maturity of a guaranteed fund, it usually takes about one
>month to complete the redemption process. After that, the proceeds will
>be paid to unit holders.
ということで、入金まで1ヵ月もかかるのだそうです。ずいぶん時間がかかるものです。
続きを読む
しかし、これがあまりいいものではないことはすでにずいぶん前に書きました。
2006.7.9 http://otsu.seesaa.net/article/20493021.html
最近、購入時のパンフレットを見直してみると、2009年7月8日償還と書いてあるではありませんか。
で、HSBC 香港の乙の口座を見てみると、このファンドは償還されていません。今のところ、一口が 9.99 ドルで、元本(10.0ドル)を割っているではありませんか。元本確保型なのに!
償還時に何か手続きが必要だなどということがあるのでしょうか。普通は、勝手に償還されて、その金額が普通預金口座(ドル建て)に入ってくるだけのように思います。
さっそく HSBC にメールで聞いてみました。
その結果、
>After the maturity of a guaranteed fund, it usually takes about one
>month to complete the redemption process. After that, the proceeds will
>be paid to unit holders.
ということで、入金まで1ヵ月もかかるのだそうです。ずいぶん時間がかかるものです。
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2009年01月03日
Thames River 社の Hillside Apex Fund
乙のブログへの「さとう」さんのコメント
2008.12.26 http://otsu.seesaa.net/article/111720846.html
で知りました。
「新興国に投資するヘッジファンド Thames River 社 Hillside Apex Fund が大暴落しました。7割下落どころか9割以上の下落です。」
すごいファンドがあったものですね。
Yahoo! で検索すると、日本語限定では以下のような記事がヒットします。
http://www.ginzafp.co.jp/service/18-060314-1.html
http://offshoretoushi.com/2008/09/-vol17.html
http://offshoretoushi.com/2008/10/-vol2.html
http://www.greenmoneylife.com/fund_list1.html
英語で検索すると、いろいろと情報が出てきます。
http://www.thamesriver.co.uk/pdf/prospectus/prospectus_hillside.pdf
が目論見書です。
http://www.thamesriver.co.uk/pdf/factsheets/hillside_apex.pdf
にパンフレットがありますが、確かに、この8月までは順調に運用されていたようです。ここでは、11月までの成績が載っていますが、3ヵ月連続のマイナスが続いています。
しばらく待ってみたのですが、この記載は最近、更新されていないようです。
運用が中止されたならば、目論見書やパンフレットを削除するか、少なくとも、「償還され、新規受付をしていない」旨を追記しておくべきだと思うのですが、……。
ネット内には、償還に関連する話は見つかりませんでしたが、もしも、どなたかご存じの方がいらしたら、教えてください。
2008.12.26 http://otsu.seesaa.net/article/111720846.html
で知りました。
「新興国に投資するヘッジファンド Thames River 社 Hillside Apex Fund が大暴落しました。7割下落どころか9割以上の下落です。」
すごいファンドがあったものですね。
Yahoo! で検索すると、日本語限定では以下のような記事がヒットします。
http://www.ginzafp.co.jp/service/18-060314-1.html
http://offshoretoushi.com/2008/09/-vol17.html
http://offshoretoushi.com/2008/10/-vol2.html
http://www.greenmoneylife.com/fund_list1.html
英語で検索すると、いろいろと情報が出てきます。
http://www.thamesriver.co.uk/pdf/prospectus/prospectus_hillside.pdf
が目論見書です。
http://www.thamesriver.co.uk/pdf/factsheets/hillside_apex.pdf
にパンフレットがありますが、確かに、この8月までは順調に運用されていたようです。ここでは、11月までの成績が載っていますが、3ヵ月連続のマイナスが続いています。
しばらく待ってみたのですが、この記載は最近、更新されていないようです。
運用が中止されたならば、目論見書やパンフレットを削除するか、少なくとも、「償還され、新規受付をしていない」旨を追記しておくべきだと思うのですが、……。
ネット内には、償還に関連する話は見つかりませんでしたが、もしも、どなたかご存じの方がいらしたら、教えてください。
2008年12月21日
海外のファンド会社から bank statement の要求
乙のところに、ある海外ファンド会社(正確にいえば、その委託先の信託銀行)から bank statement を送るように言ってきました。乙の住所の確認のためだそうです。3ヵ月以内に発行されたものが必要だというのです。きちんとした手紙だったし、マネーロンダリング防止のため、適当な間隔で住所の確認をしているそうですから、正当な要求だと思いました。そこで、さっそく HSBC 香港の bank statement を送っておきました。
オリジナルを送るか、さもなければ、証明書付きコピーを送るようにという話です。証明書付きコピーは手数料(と時間)がかかるので、ちょっと大変です。したがって、オリジナルを送ることにしました。
しかし、考えてみれば、なかなかめんどうなことです。
口座開設時には、別途住所確認書類を送っているし、適当な間隔で自宅宛てに送ってくる報告書はちゃんと受け取っていて、宛先不明で返されることはないはずです。普段から郵便が届いているのだから、何ももう1回チェックしなくてもいいようなものだと思うのですが、……。
しかし、まあ、要求されれば送るしかないですね。
オリジナルを送るか、さもなければ、証明書付きコピーを送るようにという話です。証明書付きコピーは手数料(と時間)がかかるので、ちょっと大変です。したがって、オリジナルを送ることにしました。
しかし、考えてみれば、なかなかめんどうなことです。
口座開設時には、別途住所確認書類を送っているし、適当な間隔で自宅宛てに送ってくる報告書はちゃんと受け取っていて、宛先不明で返されることはないはずです。普段から郵便が届いているのだから、何ももう1回チェックしなくてもいいようなものだと思うのですが、……。
しかし、まあ、要求されれば送るしかないですね。
ラベル:海外ファンド bank statement
2008年11月27日
スーパーファンドは10月の成績がとてもよかった
乙は、スーパーファンド(Superfund B USD SICAV)に投資していたのですが、
2006.7.18 http://otsu.seesaa.net/article/20948293.html
2008.9.3 http://otsu.seesaa.net/article/105933000.html
3年ほど経っても、どうにも大した成績ではないので、9月末を持って解約しました。
2008.10.15 http://otsu.seesaa.net/article/108093853.html
その後、このファンドがどうなったのか、気になって、成績を見てみました。
http://www.superfund.com/HP07/ProductDetail.aspx?Menu=1&Sub=1&Navi=1&ISIN=LU0199180257&Strategy=B
すると、以下のようになっていました。
つまり、乙の解約後の10月には、1ヵ月だけで 24.49% も基準価額が上昇したのです。今までで最高のパフォーマンスを示したのでした。
乙はこれを享受することができませんでしたので、悔しい思いをしています。
今後、再度このファンドを購入するのも悔しさ2乗ですから、購入しないと思いますが、それにしても悪いタイミングで解約したものです。1ヵ月先のことはわからないのですね。
もともと、ヘッジファンド系のファンドは、通常の株式や債券と値動きがことなる(相関が低い)わけで、乙はそのことに存在価値を見出していました。ですから、資産の多くはインデックス投資の考え方にしたがって、投資先を決めるにしても、一部をヘッジファンドに投資することは、運用資産全体としてリスクの軽減に有効であると考えてきました。
10月は、アメリカ発の金融危機で世界中の株式が大きく下がったわけで、乙も運用資産をかなり減らしてしまいました。しかし、スーパーファンドはこの時期に急上昇していたというわけで、まさにリスク軽減に有効であることを証明したともいえると思います。
乙は、毎月の価格の上下変動の激しさがいやになって解約したのですが、それはそう単純な話ではありませんでした。投資に「たら・れば」は禁物ですが、もしも継続していたら、十分な利益が出たということで、この段階で大きく安心して、さらに10年は継続することにしたでしょう。当初からそのつもりでいましたし。
人間万事塞翁が馬ですから、このファンドの将来はわかりませんが、3年程度経過を見ても、まだ成績を云々するには短すぎるのかもしれません。
いやはや、真の意味で「長期投資」を目指すことは、言うは易く行うは難しなのでしょう。
スーパーファンドの解約は、とてもいい経験になりました。
続きを読む
2006.7.18 http://otsu.seesaa.net/article/20948293.html
2008.9.3 http://otsu.seesaa.net/article/105933000.html
3年ほど経っても、どうにも大した成績ではないので、9月末を持って解約しました。
2008.10.15 http://otsu.seesaa.net/article/108093853.html
その後、このファンドがどうなったのか、気になって、成績を見てみました。
http://www.superfund.com/HP07/ProductDetail.aspx?Menu=1&Sub=1&Navi=1&ISIN=LU0199180257&Strategy=B
すると、以下のようになっていました。
2004.11 | 10.51% |
2004.12 | -4.00% |
2004p.a. | +6.10% |
2005.01 | -12.17% |
2005.02 | -1.58% |
2005.03 | 1.14% |
2005.04 | -10.93% |
2005.05 | 3.00% |
2005.06 | 2.65% |
2005.07 | -0.50% |
2005.08 | -1.59% |
2005.09 | 1.30% |
2005.10 | -11.98% |
2005.11 | 13.32% |
2005.12 | 2.92% |
2005p.a. | -16.17% |
2006.01 | 9.71% |
2006.02 | -5.36% |
2006.03 | 3.44% |
2006.04 | 7.50% |
2006.05 | -6.66% |
2006.06 | -3.85% |
2006.07 | -15.38% |
2006.08 | -1.34% |
2006.09 | 9.26% |
2006.10 | 8.03% |
2006.11 | -0.34% |
2006.12 | 14.04% |
2006p.a. | +16.05% |
2007.01 | 1.49% |
2007.02 | -10.70% |
2007.03 | -6.66% |
2007.04 | 10.84% |
2007.05 | 6.22% |
2007.06 | 4.34% |
2007.07 | -12.30% |
2007.08 | -10.84% |
2007.09 | 8.19% |
2007.10 | 13.88% |
2007.11 | -7.03% |
2007.12 | 3.93% |
2007p.a. | -3.27% |
2008.01 | -4.16% |
2008.02 | 19.21% |
2008.03 | 1.60% |
2008.04 | -3.77% |
2008.05 | 8.60% |
2008.06 | 11.78% |
2008.07 | -14.85% |
2008.08 | -9.14% |
2008.09 | 5.47% |
2008.10 | 24.49% |
2008.11 | 4.55% |
2008p.a | +44.02% |
つまり、乙の解約後の10月には、1ヵ月だけで 24.49% も基準価額が上昇したのです。今までで最高のパフォーマンスを示したのでした。
乙はこれを享受することができませんでしたので、悔しい思いをしています。
今後、再度このファンドを購入するのも悔しさ2乗ですから、購入しないと思いますが、それにしても悪いタイミングで解約したものです。1ヵ月先のことはわからないのですね。
もともと、ヘッジファンド系のファンドは、通常の株式や債券と値動きがことなる(相関が低い)わけで、乙はそのことに存在価値を見出していました。ですから、資産の多くはインデックス投資の考え方にしたがって、投資先を決めるにしても、一部をヘッジファンドに投資することは、運用資産全体としてリスクの軽減に有効であると考えてきました。
10月は、アメリカ発の金融危機で世界中の株式が大きく下がったわけで、乙も運用資産をかなり減らしてしまいました。しかし、スーパーファンドはこの時期に急上昇していたというわけで、まさにリスク軽減に有効であることを証明したともいえると思います。
乙は、毎月の価格の上下変動の激しさがいやになって解約したのですが、それはそう単純な話ではありませんでした。投資に「たら・れば」は禁物ですが、もしも継続していたら、十分な利益が出たということで、この段階で大きく安心して、さらに10年は継続することにしたでしょう。当初からそのつもりでいましたし。
人間万事塞翁が馬ですから、このファンドの将来はわかりませんが、3年程度経過を見ても、まだ成績を云々するには短すぎるのかもしれません。
いやはや、真の意味で「長期投資」を目指すことは、言うは易く行うは難しなのでしょう。
スーパーファンドの解約は、とてもいい経験になりました。
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ラベル:スーパーファンド
2008年10月22日
Thames River High Income Fund の運用報告書
乙は、Thames River High Income Fund を保有しています。
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
しばらく前に、Annual Report & Audited Financial Statements が送られてきていました。2008.3.31 現在の運用報告書です。
A4版で、11種類のファンドが相乗りで掲載されていますので、全体で 140 ページほどあり、まるで1冊の本です。届いてからも、読む気が起こらず、放っておきました。
最近、気が向いて、ちょっと眺めてみました。
まず、2007.4.1 から 2008.3.31 までの成績ですが、投資家の通貨別に次のように示されています。
Fund Return Index
EUR share +3.62% +3.82%
GBP share +5.38% +5.08%
USD share +4.74% +4.45%
NOK share +4.74% +4.42%
乙の場合は USD share ですので、一応、ベンチマーク(JP Morgan Emerging Market Bond Index)を越えたということになります。
p.24 から示されるように、このファンドはさまざまな通貨で世界中の債券に投資しています。したがって、期末にそれぞれの債券価格を確定したら、投資家の通貨別に換算し直すのでしょう。結果的にユーロだけがインデックスに負ける結果になりました。
さて、インデックスに勝っている理由は何か。p.24 からの投資先の金融商品一覧を見るとわかります。Bonds(債券)だけでなく、p.26 には、Credit Default Swaps(いわゆる CDS ですね。今回のサブプライムローン問題で知られるようになりました)に投資していることが示されます。投資比率は 0.28% しかありませんが。
また、p.26 には、同じく Equities (株式)にも投資していることが示されます。ただし、1.48% だけですから、これも問題になるわけではありません。Interest Rate Swap にも 0.31% の資金が振り向けられています。pp.27-28 は、options です。さまざまな国の CALL option と PUT option に資金を振り向けていることがわかります。ただし、比率は 2.48% だけです。このように、債券が中心の運用であっても、それ以外にも幅広く分散投資していることがわかります。運用益がインデックスを上回った理由はこれでしょう。
p.56 によれば、資金の総額は、2007.3.31 現在で 1,668,642(千ドル)です。p.58 では、Total investment income 277,425 とありますから、単純にいえば、16.6% の利回りになったということでしょう。
さて、ファンドのコストですが、これは p.58 に明記されています。千米ドル単位で示されています。Total investment income 277,425 に対して、さまざまな手数料を合わせたコストが 37,015 です。このうち、Management fee 25,817 とありますが、これは、運用資金の 1.5% のはずです。1,668,642×0.015=25,030 ですから、まあこんなものでしょう。運用資金は増減がありますから、必ずしもピッタリと一致するわけではありません。さまざまな手数料の合計 37,015 は、運用資金 1,668,642 の 2.2% となります。コストが高いといえば高いわけですが、しかし、粗利益として 16.6% あったとすれば、高コストでもいいのかもしれません。
p.58 では、Increase in assets for the year attributable to holders of redeemable participating shares from operations のところに 157,118 と書いてあります。これだと、運用資金に対する比率は、157,118÷1,668,642 で 9.4% になるはずです。上記の Fund Return 4.74% と一致しません。この差は乙には理解できません。
p.24 から、このファンドが保有している債券の一覧が示されていますが、p.25 の United States のところには Bear Stearns FRN 23.02.2010 などと書いてあります。Net Asset Value の 0.84% にあたるとのことです。なるほど。こういうこともあるのですね。最初にパラパラ見ていたときは、リーマン・ブラザーズの債券が入っていたように思いましたが、今は、探しても見つからないので、別のファンドのところだったのかもしれません。
何はともあれ、やはり、英語の運用報告書を読むのはなかなか大変なことだと思いました。
2006.7.22 http://otsu.seesaa.net/article/21181688.html
しばらく前に、Annual Report & Audited Financial Statements が送られてきていました。2008.3.31 現在の運用報告書です。
A4版で、11種類のファンドが相乗りで掲載されていますので、全体で 140 ページほどあり、まるで1冊の本です。届いてからも、読む気が起こらず、放っておきました。
最近、気が向いて、ちょっと眺めてみました。
まず、2007.4.1 から 2008.3.31 までの成績ですが、投資家の通貨別に次のように示されています。
Fund Return Index
EUR share +3.62% +3.82%
GBP share +5.38% +5.08%
USD share +4.74% +4.45%
NOK share +4.74% +4.42%
乙の場合は USD share ですので、一応、ベンチマーク(JP Morgan Emerging Market Bond Index)を越えたということになります。
p.24 から示されるように、このファンドはさまざまな通貨で世界中の債券に投資しています。したがって、期末にそれぞれの債券価格を確定したら、投資家の通貨別に換算し直すのでしょう。結果的にユーロだけがインデックスに負ける結果になりました。
さて、インデックスに勝っている理由は何か。p.24 からの投資先の金融商品一覧を見るとわかります。Bonds(債券)だけでなく、p.26 には、Credit Default Swaps(いわゆる CDS ですね。今回のサブプライムローン問題で知られるようになりました)に投資していることが示されます。投資比率は 0.28% しかありませんが。
また、p.26 には、同じく Equities (株式)にも投資していることが示されます。ただし、1.48% だけですから、これも問題になるわけではありません。Interest Rate Swap にも 0.31% の資金が振り向けられています。pp.27-28 は、options です。さまざまな国の CALL option と PUT option に資金を振り向けていることがわかります。ただし、比率は 2.48% だけです。このように、債券が中心の運用であっても、それ以外にも幅広く分散投資していることがわかります。運用益がインデックスを上回った理由はこれでしょう。
p.56 によれば、資金の総額は、2007.3.31 現在で 1,668,642(千ドル)です。p.58 では、Total investment income 277,425 とありますから、単純にいえば、16.6% の利回りになったということでしょう。
さて、ファンドのコストですが、これは p.58 に明記されています。千米ドル単位で示されています。Total investment income 277,425 に対して、さまざまな手数料を合わせたコストが 37,015 です。このうち、Management fee 25,817 とありますが、これは、運用資金の 1.5% のはずです。1,668,642×0.015=25,030 ですから、まあこんなものでしょう。運用資金は増減がありますから、必ずしもピッタリと一致するわけではありません。さまざまな手数料の合計 37,015 は、運用資金 1,668,642 の 2.2% となります。コストが高いといえば高いわけですが、しかし、粗利益として 16.6% あったとすれば、高コストでもいいのかもしれません。
p.58 では、Increase in assets for the year attributable to holders of redeemable participating shares from operations のところに 157,118 と書いてあります。これだと、運用資金に対する比率は、157,118÷1,668,642 で 9.4% になるはずです。上記の Fund Return 4.74% と一致しません。この差は乙には理解できません。
p.24 から、このファンドが保有している債券の一覧が示されていますが、p.25 の United States のところには Bear Stearns FRN 23.02.2010 などと書いてあります。Net Asset Value の 0.84% にあたるとのことです。なるほど。こういうこともあるのですね。最初にパラパラ見ていたときは、リーマン・ブラザーズの債券が入っていたように思いましたが、今は、探しても見つからないので、別のファンドのところだったのかもしれません。
何はともあれ、やはり、英語の運用報告書を読むのはなかなか大変なことだと思いました。
2008年10月15日
スーパーファンドの解約
乙は、スーパーファンド(superfund B USD SICAV)を保有してきましたが、解約することにしました。
2008.9.3 http://otsu.seesaa.net/article/105933000.html
9月中旬に仲介業者に連絡し、解約の意図を伝え、その後、解約の書類を書いて業者に郵送しました。
9月30日現在で、無事解約できました。12,784.15 USD になった、という手紙が来ました。
乙は、2005年11月に 10,450 ドル(450 ドルは販売手数料)を送金して、購入しました。解約時には、12,784.15 ドルですから、単純計算で 22% ほどの儲けが出たことになります。
しかし、為替レートが問題で、2005 年には、だいたい1ドルが 120 円くらいでした。2008年9月末では 103 円でした。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
したがって、円で考えると、10,450×120=1,254,000 円が、12,784.15×103=1,316,767 円ということで、3年かけてもごくわずかの儲けにしかなりませんでした。まあ、マイナスにならなかっただけよかったというべきでしょう。
スーパーファンド社からは、HSBC 香港の口座に送金してもらいました。10月8日に 12,777.06 ドルが入金されたことを確認しました。手紙で知らせてきた金額と 7.09 ドルの差があります。なぜこうなるのかはわかりません。これは、スーパーファンド社の送金手数料でしょうか。普通はそういうのを除外して計算書を送ってくると思いますので、ちょっと変です。もしかすると、HSBC 香港の入金手数料でしょうか。海外から入金があった場合に手数料を取るというのは、日本では考えにくいですが、香港ならばあるかもしれません。この点については、もう少し待ってみます。HSBC 香港からの報告書が来たら、そこに何か書いてあるだろうと思います。
海外ファンドの解約の経験を積んでおくことにも意味があると思います。どうせ、老後はこんな解約をしながら生活していくことになりそうですから、どういうふうになるのか、知っておくことが大切だと思います。
スーパーファンドの解約は簡単でした。同じ海外ファンドでも、Forsyth Global Commodity Fund の解約のときは、かなり大変でした。
2007.10.29 http://otsu.seesaa.net/article/63129141.html
ファンドごとにいろいろと違いがあるのでしょうね。
続きを読む
2008.9.3 http://otsu.seesaa.net/article/105933000.html
9月中旬に仲介業者に連絡し、解約の意図を伝え、その後、解約の書類を書いて業者に郵送しました。
9月30日現在で、無事解約できました。12,784.15 USD になった、という手紙が来ました。
乙は、2005年11月に 10,450 ドル(450 ドルは販売手数料)を送金して、購入しました。解約時には、12,784.15 ドルですから、単純計算で 22% ほどの儲けが出たことになります。
しかし、為替レートが問題で、2005 年には、だいたい1ドルが 120 円くらいでした。2008年9月末では 103 円でした。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
したがって、円で考えると、10,450×120=1,254,000 円が、12,784.15×103=1,316,767 円ということで、3年かけてもごくわずかの儲けにしかなりませんでした。まあ、マイナスにならなかっただけよかったというべきでしょう。
スーパーファンド社からは、HSBC 香港の口座に送金してもらいました。10月8日に 12,777.06 ドルが入金されたことを確認しました。手紙で知らせてきた金額と 7.09 ドルの差があります。なぜこうなるのかはわかりません。これは、スーパーファンド社の送金手数料でしょうか。普通はそういうのを除外して計算書を送ってくると思いますので、ちょっと変です。もしかすると、HSBC 香港の入金手数料でしょうか。海外から入金があった場合に手数料を取るというのは、日本では考えにくいですが、香港ならばあるかもしれません。この点については、もう少し待ってみます。HSBC 香港からの報告書が来たら、そこに何か書いてあるだろうと思います。
海外ファンドの解約の経験を積んでおくことにも意味があると思います。どうせ、老後はこんな解約をしながら生活していくことになりそうですから、どういうふうになるのか、知っておくことが大切だと思います。
スーパーファンドの解約は簡単でした。同じ海外ファンドでも、Forsyth Global Commodity Fund の解約のときは、かなり大変でした。
2007.10.29 http://otsu.seesaa.net/article/63129141.html
ファンドごとにいろいろと違いがあるのでしょうね。
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ラベル:スーパーファンド
2008年09月20日
HSBC 香港でのファンドの解約
すでにブログに書いたように、世界の株に投資するファンド5個を解約しました。
2008.9.17 http://otsu.seesaa.net/article/106629742.html
解約の指示を出してから、なかなか実行されません。9月11日に指示を出したのですが、現金化されたのは9月17日でした。休日をはさんだこともありますが、ずいぶんと時間がかかりました。
参考までに、5種類のファンドの解約で手にした現金は、以下の通りです。
MLIIF US Opportunities Fund $937.49
HSBC Korean Equity Fund $921.54
HSBC Singapore Equity Fund $975.25
HSBC Hong Kong Equity Fund $1177.15
HSBC GIF - Thai Equity $909.45
合計すると、$4920.88 でした。
投資金額 5000 ドルを基準に考えると、解約するときは、ちょっと儲かった形で解約したと思ったのですが、ここのところの急激な株価の下落で、結果的にマイナスになってしまいました。実は、この2年半でドルとの為替レートが円高に振れているので、円で考えるとかなり損をしています。
ま、しかたがありません。乙にとって現金が必要な時期なのですから。
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2008.9.17 http://otsu.seesaa.net/article/106629742.html
解約の指示を出してから、なかなか実行されません。9月11日に指示を出したのですが、現金化されたのは9月17日でした。休日をはさんだこともありますが、ずいぶんと時間がかかりました。
参考までに、5種類のファンドの解約で手にした現金は、以下の通りです。
MLIIF US Opportunities Fund $937.49
HSBC Korean Equity Fund $921.54
HSBC Singapore Equity Fund $975.25
HSBC Hong Kong Equity Fund $1177.15
HSBC GIF - Thai Equity $909.45
合計すると、$4920.88 でした。
投資金額 5000 ドルを基準に考えると、解約するときは、ちょっと儲かった形で解約したと思ったのですが、ここのところの急激な株価の下落で、結果的にマイナスになってしまいました。実は、この2年半でドルとの為替レートが円高に振れているので、円で考えるとかなり損をしています。
ま、しかたがありません。乙にとって現金が必要な時期なのですから。
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2008年09月17日
世界の株に投資するファンドの解約
乙は、今、少しだけ現金を保有したい状況にあります。そのため、HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C) を解約しました
2008.9.14 http://otsu.seesaa.net/article/106523626.html
が、もう少し、ファンドを解約したいと思いました。そこで次に目を付けたのが、少額ずつ投資しているファンドです。
乙は、HSBC 香港で世界の株に投資するファンド5種類に少額ずつ投資してきました。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
しかし、これらも解約することにしました。
いずれも 1000 ドルだけしか購入していないので、まあどうでもいい金額です。
シンガポール、香港、タイ、韓国(それにアメリカ小型株)の株価がどんな動きになるのか、勉強のつもりで購入したのでした。
しかし、2年半経ってみると、これらのファンドを継続する気がなくなってきました。理由はいくつかあります。
(1)毎月、5種類のファンドの現在価額を調べて記録するのがめんどうです。
乙は、毎月、保有資産をチェックしています。しかし、これがけっこうめんどうな作業です。
たった5種類でもめんどうだというと、いかにもさぼっているように聞こえますが、やっぱりめんどうなことは変わりがありません。乙は、全部で 100 種類近くの金融商品を保有しているので、その中の5種類ですから大したことはないとも言えるのですが、まあ、あまり細かく分散させずに、分散投資をする ETF に集中して投資してもいいのではないかと考えています。
(2)HSBC 香港は、手数料が高いと思います。
HSBC 香港は、ファンドの手数料が高いと思います。アクティブファンドなので、高いことは理解できますが、しかし、世界を見渡せば、ETF を利用することで安い手数料で投資できるのですから、何も、コストをかけて保有している意味はありません。
というわけで、5種類のファンドを解約することにしました。
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2008.9.14 http://otsu.seesaa.net/article/106523626.html
が、もう少し、ファンドを解約したいと思いました。そこで次に目を付けたのが、少額ずつ投資しているファンドです。
乙は、HSBC 香港で世界の株に投資するファンド5種類に少額ずつ投資してきました。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
しかし、これらも解約することにしました。
いずれも 1000 ドルだけしか購入していないので、まあどうでもいい金額です。
シンガポール、香港、タイ、韓国(それにアメリカ小型株)の株価がどんな動きになるのか、勉強のつもりで購入したのでした。
しかし、2年半経ってみると、これらのファンドを継続する気がなくなってきました。理由はいくつかあります。
(1)毎月、5種類のファンドの現在価額を調べて記録するのがめんどうです。
乙は、毎月、保有資産をチェックしています。しかし、これがけっこうめんどうな作業です。
たった5種類でもめんどうだというと、いかにもさぼっているように聞こえますが、やっぱりめんどうなことは変わりがありません。乙は、全部で 100 種類近くの金融商品を保有しているので、その中の5種類ですから大したことはないとも言えるのですが、まあ、あまり細かく分散させずに、分散投資をする ETF に集中して投資してもいいのではないかと考えています。
(2)HSBC 香港は、手数料が高いと思います。
HSBC 香港は、ファンドの手数料が高いと思います。アクティブファンドなので、高いことは理解できますが、しかし、世界を見渡せば、ETF を利用することで安い手数料で投資できるのですから、何も、コストをかけて保有している意味はありません。
というわけで、5種類のファンドを解約することにしました。
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2008年09月14日
HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C) の解約
乙は、HSBC 香港で HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C) などというものを購入しました。
2007.8.20 http://otsu.seesaa.net/article/51992028.html
2006.6.29 http://otsu.seesaa.net/article/19997784.html
このファンドの現在の資産配分は、
http://www.hfi.hsbc.com.hk/data/hk/invest/unit/ut_fs_43515_en.pdf
によると、インド 26.3%、中国 25.5%、ブラジル 24.0%、ロシア 21.9%、現金 2.3% ということで、ほぼ4ヵ国に 1/4 ずつ投資している形になっています。乙は、2005年7月に購入してからずっとじっとしていましたが、最近の運用状況は、ややかんばしくありません。2007年秋が一番高かったですかね。
ここのところ、乙は投資行動をしばらく休んでいるのですが
2008.6.8 http://otsu.seesaa.net/article/99784901.html
投資しないことで手元に現金が貯まっています。しかし、それだけでは支出予定がまかないきれないということになってきたので、保有する金融商品からいくぶんかは解約する必要が出てきました。
その中で何を解約するかと考えたら、このファンドになりました。いくつか理由があります。
(1)このファンドは、過去十分値上がりし、その利益を享受できました。
(2)乙は、新興国の株式への投資割合が高いので、それを減らそうと思います。
2008.4.7 http://otsu.seesaa.net/article/92505039.html
(3)このファンドは成功報酬制なので、やはり手数料が高いと思います。
こんなことを考えると、このファンドを解約するのがいいと判断しました。
当初、最低5年は解約しないつもりでしたが、3年で解約となりました。一貫した方針を貫くのはなかなかむずかしいものです。
この3年間で、投資した資金は約 1.7 倍になりました。ごちそうさまでした。
2007.8.20 http://otsu.seesaa.net/article/51992028.html
2006.6.29 http://otsu.seesaa.net/article/19997784.html
このファンドの現在の資産配分は、
http://www.hfi.hsbc.com.hk/data/hk/invest/unit/ut_fs_43515_en.pdf
によると、インド 26.3%、中国 25.5%、ブラジル 24.0%、ロシア 21.9%、現金 2.3% ということで、ほぼ4ヵ国に 1/4 ずつ投資している形になっています。乙は、2005年7月に購入してからずっとじっとしていましたが、最近の運用状況は、ややかんばしくありません。2007年秋が一番高かったですかね。
ここのところ、乙は投資行動をしばらく休んでいるのですが
2008.6.8 http://otsu.seesaa.net/article/99784901.html
投資しないことで手元に現金が貯まっています。しかし、それだけでは支出予定がまかないきれないということになってきたので、保有する金融商品からいくぶんかは解約する必要が出てきました。
その中で何を解約するかと考えたら、このファンドになりました。いくつか理由があります。
(1)このファンドは、過去十分値上がりし、その利益を享受できました。
(2)乙は、新興国の株式への投資割合が高いので、それを減らそうと思います。
2008.4.7 http://otsu.seesaa.net/article/92505039.html
(3)このファンドは成功報酬制なので、やはり手数料が高いと思います。
こんなことを考えると、このファンドを解約するのがいいと判断しました。
当初、最低5年は解約しないつもりでしたが、3年で解約となりました。一貫した方針を貫くのはなかなかむずかしいものです。
この3年間で、投資した資金は約 1.7 倍になりました。ごちそうさまでした。
ラベル:BRIC Freestyle
2008年09月03日
Superfund B USD SICAV
乙は、ヘッジファンド型の海外ファンドの一つとして、Superfund B USD SICAV を保有しています。
2006.7.18 http://otsu.seesaa.net/article/20948293.html
購入してからずっと保有したままにしていますし、このまま15年保有し続けるつもりでいました。
乙が投資してから約3年が経っています。
さて、設定来の成績はどうでしょうか。
http://www.superfund.com/HP07/ProductDetail.aspx?ISIN=LU0199180257&Strategy=B
を見てみると、大した成績ではありません。
毎年のパフォーマンスを見てみると、
2004 +6.10%(ただし2ヵ月分だけ)
2005 -16.17%
2006 +16.05%
2007 -3.27%
2008 +6.36%(ただし8月まで)
というわけで、設定当初から見ても、ほとんど同じところにいる感じです。
月単位で見た場合、上昇した月が24ヵ月、下降した月が22ヵ月で、大差はありません。
このファンドは、1ヵ月単位で±10% くらいの変動はザラです。つまり、ボラティリティが大きいわけで、標準偏差は1年あたりで 30.11% もあります。基準価額が激しく上下しているので、レバレッジが高いことをうかがわせます。
こんな実績で、毎月 0.5%(1年で 6%)の手数料を払う価値があるのでしょうか。それ以外に成功報酬制で上昇分の 30% の手数料がかかるのです。
基準価額が激しく上下すると、上がったところで、成功報酬が発生しますから、運用会社の利益が出ます。
成績が低迷している原因の一つには、高い手数料があるように思えてきました。
このファンドで15年も運用するのは、運用会社に資金(の一部)を吸い取られるだけかもしれません。
当初は、15年運用してみるつもりで投資したのですが、手数料の安い ETF のほうが乙に向いているように思えてきました。
3年も経験すれば、ファンドの特徴は理解できます。今、こういう過去の成績を見てこのファンドに新規に投資することを考えるかといわれれば、明らかに NO です。ということは、現在、このファンドを解約してしまってもいいということになると思います。
月次別成績を見ると、7月8月と毎年マイナスの成績です。それを考えれば、解約は冬にするのがいいのでしょうか。それともファンドを見限った以上は、なるべく早いほうがいいのでしょうか。
続きを読む
2006.7.18 http://otsu.seesaa.net/article/20948293.html
購入してからずっと保有したままにしていますし、このまま15年保有し続けるつもりでいました。
乙が投資してから約3年が経っています。
さて、設定来の成績はどうでしょうか。
http://www.superfund.com/HP07/ProductDetail.aspx?ISIN=LU0199180257&Strategy=B
を見てみると、大した成績ではありません。
毎年のパフォーマンスを見てみると、
2004 +6.10%(ただし2ヵ月分だけ)
2005 -16.17%
2006 +16.05%
2007 -3.27%
2008 +6.36%(ただし8月まで)
というわけで、設定当初から見ても、ほとんど同じところにいる感じです。
月単位で見た場合、上昇した月が24ヵ月、下降した月が22ヵ月で、大差はありません。
このファンドは、1ヵ月単位で±10% くらいの変動はザラです。つまり、ボラティリティが大きいわけで、標準偏差は1年あたりで 30.11% もあります。基準価額が激しく上下しているので、レバレッジが高いことをうかがわせます。
こんな実績で、毎月 0.5%(1年で 6%)の手数料を払う価値があるのでしょうか。それ以外に成功報酬制で上昇分の 30% の手数料がかかるのです。
基準価額が激しく上下すると、上がったところで、成功報酬が発生しますから、運用会社の利益が出ます。
成績が低迷している原因の一つには、高い手数料があるように思えてきました。
このファンドで15年も運用するのは、運用会社に資金(の一部)を吸い取られるだけかもしれません。
当初は、15年運用してみるつもりで投資したのですが、手数料の安い ETF のほうが乙に向いているように思えてきました。
3年も経験すれば、ファンドの特徴は理解できます。今、こういう過去の成績を見てこのファンドに新規に投資することを考えるかといわれれば、明らかに NO です。ということは、現在、このファンドを解約してしまってもいいということになると思います。
月次別成績を見ると、7月8月と毎年マイナスの成績です。それを考えれば、解約は冬にするのがいいのでしょうか。それともファンドを見限った以上は、なるべく早いほうがいいのでしょうか。
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ラベル:superfund
2008年05月28日
ハイリターンなファンド
ハイリスク・ハイリターンということばがありますが、ハイリターンとは、一体どれくらいを指すのでしょうか。
WWW の中には、こんなページもあります。
http://www.shisanka.net/performance/index.html
いくつかのファンドの運用実績だそうです。こういうものに投資したい人は、個別に問い合わせてこれらのファンドを購入することになるのでしょうね。
さて、この表を見ていると、5年で平均 4.65 倍にもなるのだということがわかります。ハイリターンとは、実際すごいものです。
では、さっそくこの会社に電話して、ファンドAからファンドPまでを購入するべきでしょうか。これなら、5年後には資産が 4.65 倍になるのでしょうか。
いえいえ、そんな簡単なことではありません。このページの上のほうにちゃんと書いてあります。「弊社で推奨しているファンドの2008年4月末日時点での、成績表です。過去の実績に関する数値は、将来の結果をお約束するものではありません。運用における投資価値及び収益は、下落することもあり、元本が保証されるものではありません。その他様々なリスクもご考慮ください。」
ハイリスクなファンドなのですから、投資したとしても、資産価値がゼロになってしまうこともありうると思います。
こういう表は、それはそれでウソではないのでしょうが、あとから各ファンドの成績を調べて、上位のものを並べれば、いつでもこういう表を作ることができます。しかし、それは結果論にすぎません。一番の問題は、この仲介業者が、今後の大化けするファンドを事前に見抜く力があるかどうかという点ですが、乙は懐疑的です。
そんなうまい(簡単に儲かる)話があるはずがありません。もしあるなら、みんな資金をそこに投入します。メガバンクあたりだったら、数千億円投じてくるかもしれません。そうならないということは、確実に儲かる話ではないということです。
上のような表は、ついフラフラと投資したくなるように投資家を誘う罠でしかありません。個人投資家は、気をつけなければなりません。
なお、上の表によると、5年経過していないファンドが多数ある点にも注意しておくべきでしょう。裏返していうと、5年も持たない場合があるということです。長期的に運用されているファンドは、それなりの実績を上げてきたからであって、さもなければ償還されてしまうでしょう。
なお、365.8% というと、ものすごい成績のように見えますが、年率に直せば 36% ほどなので、ありえない話ではありません。まあ、一つのファンドで 36% の成績を5年間続けたら、話題になるでしょうけれど……。
WWW の中には、こんなページもあります。
http://www.shisanka.net/performance/index.html
運用実績 | 1年 | 3年 | 5年 |
ファンドA | +43.6% | - | - |
ファンドB | +17.2% | +94.7% | +231% |
ファンドC | +24.1% | +177.7% | +664% |
ファンドD | +23.6% | +192.5% | +498.7% |
ファンドE | +26.4% | +216.6% | - |
ファンドF | +11.9% | +154.6% | - |
ファンドG | -29.7% | +78.5% | +231.4% |
ファンドH | +7.2% | +104% | +382.1% |
ファンドI | +24.3% | +198.7% | +463.4% |
ファンドJ | +42.6% | +95.1% | +267.8% |
ファンドK | +5.3% | +88.9% | - |
ファンドL | -11.1% | +75.9% | - |
ファンドM | +9.1% | +175.72% | +346.1% |
ファンドN | +9.0% | - | - |
ファンドO | +37.3% | +48.2% | +207.7% |
ファンドP | +12.6% | +81.9% | - |
平均 | +13.1% | +127.4% | +365.8% |
いくつかのファンドの運用実績だそうです。こういうものに投資したい人は、個別に問い合わせてこれらのファンドを購入することになるのでしょうね。
さて、この表を見ていると、5年で平均 4.65 倍にもなるのだということがわかります。ハイリターンとは、実際すごいものです。
では、さっそくこの会社に電話して、ファンドAからファンドPまでを購入するべきでしょうか。これなら、5年後には資産が 4.65 倍になるのでしょうか。
いえいえ、そんな簡単なことではありません。このページの上のほうにちゃんと書いてあります。「弊社で推奨しているファンドの2008年4月末日時点での、成績表です。過去の実績に関する数値は、将来の結果をお約束するものではありません。運用における投資価値及び収益は、下落することもあり、元本が保証されるものではありません。その他様々なリスクもご考慮ください。」
ハイリスクなファンドなのですから、投資したとしても、資産価値がゼロになってしまうこともありうると思います。
こういう表は、それはそれでウソではないのでしょうが、あとから各ファンドの成績を調べて、上位のものを並べれば、いつでもこういう表を作ることができます。しかし、それは結果論にすぎません。一番の問題は、この仲介業者が、今後の大化けするファンドを事前に見抜く力があるかどうかという点ですが、乙は懐疑的です。
そんなうまい(簡単に儲かる)話があるはずがありません。もしあるなら、みんな資金をそこに投入します。メガバンクあたりだったら、数千億円投じてくるかもしれません。そうならないということは、確実に儲かる話ではないということです。
上のような表は、ついフラフラと投資したくなるように投資家を誘う罠でしかありません。個人投資家は、気をつけなければなりません。
なお、上の表によると、5年経過していないファンドが多数ある点にも注意しておくべきでしょう。裏返していうと、5年も持たない場合があるということです。長期的に運用されているファンドは、それなりの実績を上げてきたからであって、さもなければ償還されてしまうでしょう。
なお、365.8% というと、ものすごい成績のように見えますが、年率に直せば 36% ほどなので、ありえない話ではありません。まあ、一つのファンドで 36% の成績を5年間続けたら、話題になるでしょうけれど……。
2008年05月21日
Forsyth Global Commodity Fund から決算書類が届きました
乙は、Forsyth Global Commodity Fund を保有していましたが、
2006.8.29 http://otsu.seesaa.net/article/22954971.html
その後、2007年10月に解約しました。
2007.10.29 http://otsu.seesaa.net/article/63129141.html
最近、運用会社から決算書類を送ってきました。書類は、1年ごとに開催される総会(バミューダで開催!)に出席するようにという内容でした。出席しないなら、委任状を送るようにということです。
乙は、もう解約したものだし、特に興味はありませんが、もしかして、運用会社の登録が間違っているのかと思いました。10月31日で年度が終わるとのことで、乙の場合は、解約が10月と意識していましたが、ちょうど年度の区切りに合わせて解約の処理がなされたのでしょうか。株主総会だって、決算日現在の株主が出席の権利があるのですよね。ちょっと変な気がしました。
会社型のファンドということは、こういうことだったのですね。ちょうど株主総会のようなものが行われるのでしょう。そのためにバミューダまで行くとなると、それなりの大株主(出資者)なのだろうと思いました。
国内の株主総会だって、なかなか都合がつかずに欠席がちなところ、海外で行われる会議に出席する気は起こりません。一体、参加者数はどれくらいなんでしょうか。他人事ながらちょっと気になりました。
2006.8.29 http://otsu.seesaa.net/article/22954971.html
その後、2007年10月に解約しました。
2007.10.29 http://otsu.seesaa.net/article/63129141.html
最近、運用会社から決算書類を送ってきました。書類は、1年ごとに開催される総会(バミューダで開催!)に出席するようにという内容でした。出席しないなら、委任状を送るようにということです。
乙は、もう解約したものだし、特に興味はありませんが、もしかして、運用会社の登録が間違っているのかと思いました。10月31日で年度が終わるとのことで、乙の場合は、解約が10月と意識していましたが、ちょうど年度の区切りに合わせて解約の処理がなされたのでしょうか。株主総会だって、決算日現在の株主が出席の権利があるのですよね。ちょっと変な気がしました。
会社型のファンドということは、こういうことだったのですね。ちょうど株主総会のようなものが行われるのでしょう。そのためにバミューダまで行くとなると、それなりの大株主(出資者)なのだろうと思いました。
国内の株主総会だって、なかなか都合がつかずに欠席がちなところ、海外で行われる会議に出席する気は起こりません。一体、参加者数はどれくらいなんでしょうか。他人事ながらちょっと気になりました。
ラベル:Forsyth
2008年03月18日
マン社から e レポーティングの案内
マン・インベストメンツは、月次レポートを郵便で送ってきますが、このたび、メールで電子的に送ってくるようになるようです。紙よりは電子媒体のほうがはるかに便利です。到着が早いでしょうし、なくなりませんし、パソコンの中に保管しておけばスペースを取らず、後日それを探せますし、メリットは大きいと思います。
さて、その手紙は当然英語で書いてあるのですが、今回はそれに日本語の訳が付されていました。なるほど、マンに投資している日本人が多いということですね。
日本語訳は、こなれていて、日本語母語話者が翻訳したものと思われます。
しかし、訳がちょっと気になるところもありました。
日本語訳のほうでは、「この書状に同封されているフォームに投資家様のID (Investor ID) と氏名、e-mail アドレスをご記入の上、ご署名をお願いいたします。」となっているのですが、対応する英語は「Simply complete the attached form」とあるだけです。乙は、そもそも Investor ID などというものがあることを知りませんでしたし、フォームを見てもそんなのを書く欄はないのです。
なぜこんなことになったのでしょうか。
もしかしたら、草稿段階ではそういう記述があり、日本語訳はそれに基づいているのに、決定稿では別の文言に改められているのでしょうか。
せっかくこなれた日本語訳をしても、内容がこれでは、ずさんな感じがしました。
さて、その手紙は当然英語で書いてあるのですが、今回はそれに日本語の訳が付されていました。なるほど、マンに投資している日本人が多いということですね。
日本語訳は、こなれていて、日本語母語話者が翻訳したものと思われます。
しかし、訳がちょっと気になるところもありました。
日本語訳のほうでは、「この書状に同封されているフォームに投資家様のID (Investor ID) と氏名、e-mail アドレスをご記入の上、ご署名をお願いいたします。」となっているのですが、対応する英語は「Simply complete the attached form」とあるだけです。乙は、そもそも Investor ID などというものがあることを知りませんでしたし、フォームを見てもそんなのを書く欄はないのです。
なぜこんなことになったのでしょうか。
もしかしたら、草稿段階ではそういう記述があり、日本語訳はそれに基づいているのに、決定稿では別の文言に改められているのでしょうか。
せっかくこなれた日本語訳をしても、内容がこれでは、ずさんな感じがしました。
2008年02月20日
Euroption Strategic Fund は購入しません。
乙は、あるところからのメールで、Euroption Strategic Fund というのがあることを知りました。
このファンドもオプションに投資します。
オプション投資については SCHWAB Capital Advisors
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
や、ワールドキャピタル
2008.2.16 http://otsu.seesaa.net/article/84230676.html
で述べたように、大変なハイリスク投資になります。
投資家としては、過去の運用成績の華々しさに目を奪われず、オプション投資はハイリスクであることを知らなければなりません。2年続けて好成績だったとしても、翌年は大暴落ということがあり得るのです。年平均リターンが4割といっても、それがそのまま続くとは限りません。ですから、普通の人はこういうファンドに投資するべきではないと思います。
また「さらにはユーロ建てとなりますので、ドルに不安をお持ちの投資家にはリスクの分散にもなります。」という言い方にも引っかかります。バイ・アンド・ホールド方式で運用する場合は、各種通貨で運用すると分散投資として意味が出てきます。しかし、オプションに投資する場合は、ユーロ建てであろうと、ドル建てであろうと、その資金に対応する「資産」を購入して保有しているわけではないので、リスクの分散にはなりません。オプションを買うということは、一定期間後に一定金額で何か(証券など)を売買する権利を買うということです。したがって、この説明はおかしいと思います。
乙は、このファンドには投資しないことにしました。
この度は弊社で取扱いを開始致しました、Euroption Strategic Fundについてご紹介させていただきたく、ご連絡を差し上げております。
早速ですが、当ファンドは1万ユーロからと比較的小額からの投資が可能であり、さらにはユーロ建てということでポートフォリオのリスク分散にも適しているかと存じます。月毎のパフォーマンスを見てもご覧いただけますように、リスクを抑えた非常に手堅い手法のファンドであります。以下がファンド概要となりますのでご覧いただければと存じます。また、目論見書の方も添付致しましたのでご査収下さい。
【Euroption Strategic Fund】
http://www.europtionfund.com/overview.htm
欧州市場でのインデックス・オプションへの投資(主にDaxとEurostoxx50 index)を行う当ファンドは、リサーチを基にしたテクニカルと数量的なアプローチを得意とする、ユーロ建てのオープンエンド型ファンドです。こちらはリスクを抑えたスタンスを取っており、実績も2006年は41.35%、2007年は41.77%と非常に安定したファンドです。また、米経済への懸念の声が上がる中、当ファンドは欧州圏での投資となりますので比較的影響も少なく、さらにはユーロ建てとなりますので、ドルに不安をお持ちの投資家にはリスクの分散にもなります。
戦略としては基本的に約一ヶ月で満期を迎えるポジションを取り、ボラティリティーの裁定取引を構築し、3〜4週間ポジションを保持することで、毎月の時間価値が減少するプロセス、及びこの裁定取引が先物や長期のプットオプションのロングポジションによってヘッジされていることから、低いリスクで利益を出すことが可能となります。また、ボラティリティーが高い状況においては、マーケットではショートのみになりがちなので、オプションの売りのみを行い、反対に、ボラティリティーが低い状況においては、時間価値とボラティリティーの上昇の可能性を有効に活用するために、オプションの売りと買いの両方を行います。
リスク管理としては、資金の使用度に重点を置き、例えば、最初の取引では毎回全体の30%のみを使用し、残りはマーケットのコンディションに応じて、必要時に使えるように流動資産として残しておくというスタンスを取っています。また、この資金の使用度のレベルは、様々なタイプのソフトウェアを駆使し常にモニターしています。
運用開始: 2005年12月
年平均リターン: 41.56%
最低投資金額: 1万ユーロ
運用維持費: なし
インセンティブフィー: 30%(運用維持費がない分、運用者はより良いリターンを求められる)
口座管理費:30ユーロ(年間)
販売手数料:〜5%
このファンドもオプションに投資します。
オプション投資については SCHWAB Capital Advisors
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
や、ワールドキャピタル
2008.2.16 http://otsu.seesaa.net/article/84230676.html
で述べたように、大変なハイリスク投資になります。
投資家としては、過去の運用成績の華々しさに目を奪われず、オプション投資はハイリスクであることを知らなければなりません。2年続けて好成績だったとしても、翌年は大暴落ということがあり得るのです。年平均リターンが4割といっても、それがそのまま続くとは限りません。ですから、普通の人はこういうファンドに投資するべきではないと思います。
また「さらにはユーロ建てとなりますので、ドルに不安をお持ちの投資家にはリスクの分散にもなります。」という言い方にも引っかかります。バイ・アンド・ホールド方式で運用する場合は、各種通貨で運用すると分散投資として意味が出てきます。しかし、オプションに投資する場合は、ユーロ建てであろうと、ドル建てであろうと、その資金に対応する「資産」を購入して保有しているわけではないので、リスクの分散にはなりません。オプションを買うということは、一定期間後に一定金額で何か(証券など)を売買する権利を買うということです。したがって、この説明はおかしいと思います。
乙は、このファンドには投資しないことにしました。
2008年02月16日
ワールドキャピタルについて
乙は、しばらく前に、あるところからお知らせをいただき、ワールドキャピタルというファンドのことを知りました。何回か、広告メールももらったので、そのときのメールを記録の意味で示しましょう。
このようなファンドをどのように考えるべきでしょうか。
これについては、SCHWAB Capital Advisors について乙が考えたこと
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
とほぼ同じことが当てはまります。
オプション取引は、継続的に好成績を上げているようでも、いつなんどき、成績が大幅に下がってしまうか、わかりません。過去3年間に毎年2割を上回る好成績を上げたとしても、その翌年も同様だとは期待できないのです。
メール類を見ると、2007 年の2〜3月に成績が下がっても、この広告の文面では、(仲介業者が)強気であることが見てとれます。
さて、ワールドキャピタルは、その後どうなったでしょうか。メール広告を見てみましょう。
おやおや、驚きの結果です。2007年には運用成績がまったくダメになってしまったのです。今はサイトもないというわけです。おそらく潰れたのでしょう。恐い話です。
ワールドキャピタルについて、WWW を検索してみると、
http://blog.livedoor.jp/globalprice/archives/51037807.html
に「2007年10月13日」の日付で、次のような記事があります。
このファンドは3年間も好成績をキープしたあと、急激なマイナスになったことがうかがえます。
オプション取引の恐さでしょうね。こんなことがあるのです。
このファンドは5万ドルからの投資ですから、こういうファンドに5万ドルをポンと出せる人は、ファンドが破綻して5万ドルが蒸発してしまっても、それに耐えられる(リスク許容度が高い)人なのでしょう。
逆にいうと、5万ドルの蒸発が恐い人は、手を出してはいけなかったと思います。
乙は、ワールドキャピタルについて、目論見書などを読んだわけではなく、投資のスキームについてもよく知りません。ただ単に某社からのメールを見て、興味を持ち、「どうしようかな」などと考えていたら、1年が経ってしまいました。「そういえば、前に何かメールがきたことがあったな」と思い出して以前のメールを見てみたら、上に示したようなことが書かれていました。
そして、今になって WWW を検索してみたら、直接関連する情報が日本語で書かれていたわけです。
乙は、このファンドを買わなくてよかったと思いました。これがたまたまの結果論なのか、信念を持って「断固買わない」と決めたのかは大きな違いです。残念ながら、乙は前者でした。1年前には「買ってもいいかな」と思っていたのでした。乙の知識が不足していたということもあります。当時は、たまたま投資金額が不足して(5万ドルが工面できずに)、買おうにも買えなかったという面もありました。
ひるがえって考えてみると、SCHWAB Capital Advisors
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
も似たような話ではないでしょうか。もちろん、このファンドが破綻するとは限りませんし、好成績をキープすることもあるでしょう。しかし、いつ破綻するかわからないというのも現実なのです。
そして、今の乙は、SCHWAB Capital Advisors について、資料などを調べた上で、信念を持って「自分では買わない」と判断できました。乙は、この1年ほどの間に、自分自身が少しは成長したような気がしています。
ところで、最初の-2006年10月13日-のメールにある「ローリスクでありながら」はどう解釈すればいいのでしょうか。このファンドは、1年もしないうちに、実は大変ハイリスクなファンドであることが証明されました。この仲介業者もハイリスクに気が付いていなかった(過去3年間はローリスクに見えた)のか、仲介業者が(ハイリスクを知っていても)ウソをいっていたのか、どちらなんでしょう。前者であれば、どのくらいのリスクがあるかがほとんどまったく判断できない業者であるということになりますし、後者であれば、ウソをつくような業者であるということになります。いずれにせよ、乙としては、こういう業者とは付き合いたくないという気持です。
この世界では、本質的にローリスク・ハイリターンの金融商品なんて存在し得ないのです。
個人投資家は、自分で考え、自分で判断しなければなりません。何を信じるか、何に頼るかもまた自分で判断するべきことです。投資というのは、真の意味での「自立」が必要な世界なのですね。
いい勉強になりました。
-2006年10月13日-
ワールドキャピタルは、http://www.worldcapitalinc.com/ が提供している商品になります。当ファンドは、オプション取引に特化した運用を行っており、2004年3月に開設されて以来、非常に堅実な成長をしております。
本来、最小投資額150,000ドルからのご利用ですが、弊社を通じては50,000ドルからのご利用が可能です。マネジメント・フィーは0、インセンティブ・フィーが25%で、実績を見ますとローリスクでありながら、非常に大きなリターンが期待できる商品です。
HPからもご覧いただけますが、過去3年間の実績は、2006年 21.60%、2005年 21.25%、2004年 24.97% となっており、開設以来ファンド全体の成長は84.54%と、過去3年間で2倍に迫る成長をしております。
-2006年12月7日-
【広告】先月より弊社で販売を始めたワールドキャピタル、10 月度の実績は-1.6%でしたが、年初来では19.65%と依然として高い実績をキープしております。投資金額は5万ドルより。
-2007年1月29日-
【広告】ワールドキャピタルの12月度の実績は1.96%でしたが、2006年全体では27.42%と過去3年間で最高の実績でした。5万ドルからのオープンエンド型ですので、いつでも始められ、いつでも償還が可能です。
-2007年3月29日-
【広告】クレジットスプレッドのプットとコールを組み合わせたコンドルを基本戦略とするワールドキャピタルの2月の実績は-4.06%、年初来では-0.67%でした。2004年の運用開始以来、毎年20%台の実績を誇っており、今後の巻き返しが期待されます。
-2007年4月18日-
【広告】ワールドキャピタルはS&P 500のオプションを専門に運用を行います。今年2月、3月はマイナスとなりましたが、2004年からの運用開始以来、毎年20%台の実績でを記録しており、今後の回復が大きく期待されます。
このようなファンドをどのように考えるべきでしょうか。
これについては、SCHWAB Capital Advisors について乙が考えたこと
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
とほぼ同じことが当てはまります。
オプション取引は、継続的に好成績を上げているようでも、いつなんどき、成績が大幅に下がってしまうか、わかりません。過去3年間に毎年2割を上回る好成績を上げたとしても、その翌年も同様だとは期待できないのです。
メール類を見ると、2007 年の2〜3月に成績が下がっても、この広告の文面では、(仲介業者が)強気であることが見てとれます。
さて、ワールドキャピタルは、その後どうなったでしょうか。メール広告を見てみましょう。
-2007年12月21日-
Q:ワールドキャピタルのHPが閉鎖状態になっていますが、何かあったのですか。
A:先月後半より取引を見合わせているようで、こちらでも○○(乙注:原文には社名が入っていましたが、伏せました)社経由で問合せてみたところ、本日回答があり、ワールドキャピタルは事実上、運用を停止しました。以後、取引再開の目処はないようです。
おやおや、驚きの結果です。2007年には運用成績がまったくダメになってしまったのです。今はサイトもないというわけです。おそらく潰れたのでしょう。恐い話です。
ワールドキャピタルについて、WWW を検索してみると、
http://blog.livedoor.jp/globalprice/archives/51037807.html
に「2007年10月13日」の日付で、次のような記事があります。
ワールドキャピタルについて
今年前半まで弊社も自信を持ってお勧めしていたワールドキャピタルですが、年初来運用が現在のところ5割のマイナスを計上しています。今年2月末に上海株式市場の急落に端を発した世界同時株安、さらに8月のサブプライムショックへの対応がうまくなく、ビジョン社は自己資金での運用を中止しました。弊社としても、ワールドキャピタルで運用されているお客様には、他の運用先への切替えをご案内してゆく所存です。
このファンドは3年間も好成績をキープしたあと、急激なマイナスになったことがうかがえます。
オプション取引の恐さでしょうね。こんなことがあるのです。
このファンドは5万ドルからの投資ですから、こういうファンドに5万ドルをポンと出せる人は、ファンドが破綻して5万ドルが蒸発してしまっても、それに耐えられる(リスク許容度が高い)人なのでしょう。
逆にいうと、5万ドルの蒸発が恐い人は、手を出してはいけなかったと思います。
乙は、ワールドキャピタルについて、目論見書などを読んだわけではなく、投資のスキームについてもよく知りません。ただ単に某社からのメールを見て、興味を持ち、「どうしようかな」などと考えていたら、1年が経ってしまいました。「そういえば、前に何かメールがきたことがあったな」と思い出して以前のメールを見てみたら、上に示したようなことが書かれていました。
そして、今になって WWW を検索してみたら、直接関連する情報が日本語で書かれていたわけです。
乙は、このファンドを買わなくてよかったと思いました。これがたまたまの結果論なのか、信念を持って「断固買わない」と決めたのかは大きな違いです。残念ながら、乙は前者でした。1年前には「買ってもいいかな」と思っていたのでした。乙の知識が不足していたということもあります。当時は、たまたま投資金額が不足して(5万ドルが工面できずに)、買おうにも買えなかったという面もありました。
ひるがえって考えてみると、SCHWAB Capital Advisors
2008.1.1 http://otsu.seesaa.net/article/75411067.html
も似たような話ではないでしょうか。もちろん、このファンドが破綻するとは限りませんし、好成績をキープすることもあるでしょう。しかし、いつ破綻するかわからないというのも現実なのです。
そして、今の乙は、SCHWAB Capital Advisors について、資料などを調べた上で、信念を持って「自分では買わない」と判断できました。乙は、この1年ほどの間に、自分自身が少しは成長したような気がしています。
ところで、最初の-2006年10月13日-のメールにある「ローリスクでありながら」はどう解釈すればいいのでしょうか。このファンドは、1年もしないうちに、実は大変ハイリスクなファンドであることが証明されました。この仲介業者もハイリスクに気が付いていなかった(過去3年間はローリスクに見えた)のか、仲介業者が(ハイリスクを知っていても)ウソをいっていたのか、どちらなんでしょう。前者であれば、どのくらいのリスクがあるかがほとんどまったく判断できない業者であるということになりますし、後者であれば、ウソをつくような業者であるということになります。いずれにせよ、乙としては、こういう業者とは付き合いたくないという気持です。
この世界では、本質的にローリスク・ハイリターンの金融商品なんて存在し得ないのです。
個人投資家は、自分で考え、自分で判断しなければなりません。何を信じるか、何に頼るかもまた自分で判断するべきことです。投資というのは、真の意味での「自立」が必要な世界なのですね。
いい勉強になりました。
2008年01月22日
K1 FUND には投資しません
あるところから K1 FUND に投資するのはどうかという話が持ち込まれました。
HPは以下のところにあります。
http://www.K1FUND.com/hedge-funds.php
これまた鼻息が荒いヘッジファンドです。K1 Fund Allocation System によって、過去10年はコンスタントにプラスの成績を出しているというわけです。すばらしい話です。
http://www.K1FUND.com/funds.php
には、月次リターンの詳細が記されています。こういう話を知ると、ちょっと投資してみたくなります。
では、乙が自分で投資するかというと、投資しません。一番の理由は、乙のアセット・アロケーションの中で、すでにヘッジファンドなどがそれなりの割合を占めているので、これ以上ヘッジファンドに投資すると、バランスを欠いてしまうと考えるからです。
では、もし、ヘッジファンドへの投資割合が少ない人だったら、こういうところに投資してもいいのでしょうか。このあたりになると微妙になってきますが、乙としては「お好みでどうぞ」としか言えません。
あ、ヘッジファンドにはそもそも投資しないと決めている人は、この先を読む必要がありませんので、パスしてください。
こういうファンドはプラス面とマイナス面があります。両者を勘案して投資するかどうかを決めることになります。
プラス面というと、何といっても過去の好成績です。しかし、よく考えてみると、実はさほど好成績でもないかもしれません。
1996 年から 2006 年までのパフォーマンスを見てみると、最初の5年間は年率数十%の上昇ですが、その後は 10% 程度の落ち着いた成績になっています。年間 10% という成績は、普通に株式投資をしていても達成可能な数字ではないでしょうか。この数字が物語るのは、K1 Fund Allocation System でうまく行くと考えて、いざスタートしてみたら、まあこんな程度の実績だったということです。ファンドがスタートするときは、もちろん、シミュレーションしてみて、うまく行くと確信するからスタートさせるわけで、最初の5年間が高いパフォーマンスを示しているのは当然のことです。
では、こういうパフォーマンスをあげていく仕組みはどうなっているのでしょうか。
K1 FUND は、ファンド・オブ・ファンズの形態を採用しています。Strategy
http://www.K1FUND.com/strategy.php
を読むと書いてありますが、アクティブファンドをずっと観察していて、量的基準および質的基準でいい成績を上げ続けているファンドを組み込んでいくというものです。
http://www.K1FUND.com/strategy3.php
には、さらに細かく、初めは資金の 1%-2% を運用させてみて、いい結果を出すようなら、2%-10% の資金を任せるというようなことまで書いてあります。
しかし、問題は、個々のファンドがどんなストラテジーでいい成績をあげているかということです。これについては、結果的にどういう運用をしているかが
http://www.K1FUND.com/strategy4.php
にありますが、さまざまな手法が採用されています。K1 FUND 自体は、運用のノウハウを持っていないようで、たくさんのファンドをチェックし続けることで、いいファンドを選ぶところに意味があるということなのでしょう。ここが乙が一番心配するところです。ファンド(あるいはファンドマネージャー)は、こんなことで事前に(運用期間の前に)好成績のものが選べるのでしょうか。そう考える人は K1 FUND に投資するといいと思います。普通に各種アクティブファンドの成績を見れば、こんなことではうまい選抜はできないと思われます。
というわけで、このファンドが好成績を上げる仕組みについては、今ひとつよくわかりませんでした。
さて、マイナス面も見ておきましょう。
まずはコストです。
http://www.K1FUND.com/funds2.php
から、適当なファンド(代表的なのは K1 Global Ltd. でしょうか)を選ぶと、詳細がわかります。
そこには Agio 5% と書いてあります。Agio というのは、乙にはよくわかりませんが、申し込み手数料(為替手数料を含む?)でしょうか。
Management Fee 3% というのは、信託報酬のようなもので、これまた高いです。毎年このコストがかかってくるわけです。
Performance Fee 20% というのは、基準価額がアップしたらその 20% が手数料として取られるということです。ヘッジファンドでは、まあこんなものかもしれません。でも、これはけっこう高いものです。
手数料が高めでも、それに見合ったパフォーマンスがあるなら、まあいいだろうという考え方もあると思います。ちなみにサイト内の各ページで強調される好成績は、当然、これらの手数料を引いたあとの結果です。
次に、心配なのは、ハイリスクであることです。disclaimer
http://www.K1FUND.com/hedge-funds2.html
によると、「the risk of complete loss of your investment remains at all times.」(いつでも投資金額がゼロになってしまうことがあり得る)と書いてあります。これはそこいらのファンドのパンフレットに書いてあるような単なる脅し文句ではありません。ハイリターンなものはハイリスクに決まっているわけで、投資金額がゼロになることは本当に起こりうると考えます。
ですから、こういうヘッジファンドに投資するときは、自分のアセット・アロケーションをよく考えて、ごく一部の資金を振り向けるようにすることが重要です。そのあたりは disclaimer で「A purchase decision should therefore be taken only after consultation with the corresponding experts.」(購入の決定は専門家と相談してから)などと書いてあります。専門家との相談で資産運用の全体方針を決めれば、もしかしたら、その一部としてこのファンドを組み込むことがあってもいいかもしれません。しかし、一般的にいえば、一つのファンドについて検討して「このファンドに投資しようか」などと考えるべきものではありません。
K1 FUND は、購入にあたっては慎重に検討する必要があるファンドです。好成績だけを見て買うと、失敗するかもしれません。これに投資できる人は、相当にリスク許容度が高い人でしょう。
このファンドについて、ネットを検索してみると、日本語ではあまり情報が見つかりません。
http://jpn.grandtag.com/member/products_offshore.html
http://independenceday2030.blog93.fc2.com/blog-entry-22.html
くらいしか見つかりませんでした。
http://www.meyerjapan.com/news/seminar.shtml
によれば、メイヤー社主催のセミナーが開催されていたようです。
続きを読む
HPは以下のところにあります。
http://www.K1FUND.com/hedge-funds.php
これまた鼻息が荒いヘッジファンドです。K1 Fund Allocation System によって、過去10年はコンスタントにプラスの成績を出しているというわけです。すばらしい話です。
http://www.K1FUND.com/funds.php
には、月次リターンの詳細が記されています。こういう話を知ると、ちょっと投資してみたくなります。
では、乙が自分で投資するかというと、投資しません。一番の理由は、乙のアセット・アロケーションの中で、すでにヘッジファンドなどがそれなりの割合を占めているので、これ以上ヘッジファンドに投資すると、バランスを欠いてしまうと考えるからです。
では、もし、ヘッジファンドへの投資割合が少ない人だったら、こういうところに投資してもいいのでしょうか。このあたりになると微妙になってきますが、乙としては「お好みでどうぞ」としか言えません。
あ、ヘッジファンドにはそもそも投資しないと決めている人は、この先を読む必要がありませんので、パスしてください。
こういうファンドはプラス面とマイナス面があります。両者を勘案して投資するかどうかを決めることになります。
プラス面というと、何といっても過去の好成績です。しかし、よく考えてみると、実はさほど好成績でもないかもしれません。
1996 年から 2006 年までのパフォーマンスを見てみると、最初の5年間は年率数十%の上昇ですが、その後は 10% 程度の落ち着いた成績になっています。年間 10% という成績は、普通に株式投資をしていても達成可能な数字ではないでしょうか。この数字が物語るのは、K1 Fund Allocation System でうまく行くと考えて、いざスタートしてみたら、まあこんな程度の実績だったということです。ファンドがスタートするときは、もちろん、シミュレーションしてみて、うまく行くと確信するからスタートさせるわけで、最初の5年間が高いパフォーマンスを示しているのは当然のことです。
では、こういうパフォーマンスをあげていく仕組みはどうなっているのでしょうか。
K1 FUND は、ファンド・オブ・ファンズの形態を採用しています。Strategy
http://www.K1FUND.com/strategy.php
を読むと書いてありますが、アクティブファンドをずっと観察していて、量的基準および質的基準でいい成績を上げ続けているファンドを組み込んでいくというものです。
http://www.K1FUND.com/strategy3.php
には、さらに細かく、初めは資金の 1%-2% を運用させてみて、いい結果を出すようなら、2%-10% の資金を任せるというようなことまで書いてあります。
しかし、問題は、個々のファンドがどんなストラテジーでいい成績をあげているかということです。これについては、結果的にどういう運用をしているかが
http://www.K1FUND.com/strategy4.php
にありますが、さまざまな手法が採用されています。K1 FUND 自体は、運用のノウハウを持っていないようで、たくさんのファンドをチェックし続けることで、いいファンドを選ぶところに意味があるということなのでしょう。ここが乙が一番心配するところです。ファンド(あるいはファンドマネージャー)は、こんなことで事前に(運用期間の前に)好成績のものが選べるのでしょうか。そう考える人は K1 FUND に投資するといいと思います。普通に各種アクティブファンドの成績を見れば、こんなことではうまい選抜はできないと思われます。
というわけで、このファンドが好成績を上げる仕組みについては、今ひとつよくわかりませんでした。
さて、マイナス面も見ておきましょう。
まずはコストです。
http://www.K1FUND.com/funds2.php
から、適当なファンド(代表的なのは K1 Global Ltd. でしょうか)を選ぶと、詳細がわかります。
そこには Agio 5% と書いてあります。Agio というのは、乙にはよくわかりませんが、申し込み手数料(為替手数料を含む?)でしょうか。
Management Fee 3% というのは、信託報酬のようなもので、これまた高いです。毎年このコストがかかってくるわけです。
Performance Fee 20% というのは、基準価額がアップしたらその 20% が手数料として取られるということです。ヘッジファンドでは、まあこんなものかもしれません。でも、これはけっこう高いものです。
手数料が高めでも、それに見合ったパフォーマンスがあるなら、まあいいだろうという考え方もあると思います。ちなみにサイト内の各ページで強調される好成績は、当然、これらの手数料を引いたあとの結果です。
次に、心配なのは、ハイリスクであることです。disclaimer
http://www.K1FUND.com/hedge-funds2.html
によると、「the risk of complete loss of your investment remains at all times.」(いつでも投資金額がゼロになってしまうことがあり得る)と書いてあります。これはそこいらのファンドのパンフレットに書いてあるような単なる脅し文句ではありません。ハイリターンなものはハイリスクに決まっているわけで、投資金額がゼロになることは本当に起こりうると考えます。
ですから、こういうヘッジファンドに投資するときは、自分のアセット・アロケーションをよく考えて、ごく一部の資金を振り向けるようにすることが重要です。そのあたりは disclaimer で「A purchase decision should therefore be taken only after consultation with the corresponding experts.」(購入の決定は専門家と相談してから)などと書いてあります。専門家との相談で資産運用の全体方針を決めれば、もしかしたら、その一部としてこのファンドを組み込むことがあってもいいかもしれません。しかし、一般的にいえば、一つのファンドについて検討して「このファンドに投資しようか」などと考えるべきものではありません。
K1 FUND は、購入にあたっては慎重に検討する必要があるファンドです。好成績だけを見て買うと、失敗するかもしれません。これに投資できる人は、相当にリスク許容度が高い人でしょう。
このファンドについて、ネットを検索してみると、日本語ではあまり情報が見つかりません。
http://jpn.grandtag.com/member/products_offshore.html
http://independenceday2030.blog93.fc2.com/blog-entry-22.html
くらいしか見つかりませんでした。
http://www.meyerjapan.com/news/seminar.shtml
によれば、メイヤー社主催のセミナーが開催されていたようです。
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2008年01月01日
SCHWAB Capital Advisors には投資しません
乙は、あるところから、こんなファンドに投資しないかと勧誘されました。SCHWAB Capital Advisors という会社が運用するファンドです。SCHWAB MARKET NEUTRAL - Option Writing Program というもので、1万ドルから投資可能です。
さっそく会社のホームページを見てみました。
http://www.schwabcapital.com/index.asp
このファンドの説明もホームページのすぐ下に掲載されています。
http://www.schwabcapital.com/trading-programs.asp
より詳しい説明は、以下の disclosure document でわかります。
http://www.schwabcapital.com/documents/SCA%20DDoc%20Current.pdf
このファンド、鼻息は荒いです。毎年 24%-48% の利益を上げるのが目標だというのですから驚いてしまいます。それだけでなく、実績もあります。
http://www.autumngold.com/Advisor/CTAProfile.php?op=profile&id=10164
を見ると、月当たりの実績が、8月 6.71%、9月 11.29%、10月 6.63%、11月 5.39% ということで、4ヵ月で 33.46% の成績をあげています。これなら、毎年 24%-48% というのも誇大広告ではないといえます。
乙は、こういうのを見ると、飛びつきたくなります。4ヵ月の成績だけではあんまりだから、1〜2年ようすを見てから投資するのもいいかななどと思いました。
が、しかし、このファンドはなぜこんなにも成績がいいのでしょうか。もう少し投資の仕組みを見てみましょう。以下、disclosure document による記述を参考にしています。
まず、このファンドは、オプションに投資しているとのことです。しかも「オプションの売り」です。「オプションの売り」は、30日や45日後の相場(この場合、e-mini S&P 500 Index がターゲットだそうですが)を予想して、コール・オプションならば、相場がある一定の金額以下なら儲けることができ、プット・オプションならば、相場がある一定金額以上ならば儲けることができるものです。オプションを売る場合は、プレミアム料といわれる部分だけが儲けになり、それはごくわずかです。しかし、株式の現物の売買ではないから、オプション投資ならばレバレッジを高くすることができます。そこで、このやり方はそれなりに安定した儲けが出ます。さまざまな条件のオプションを組み合わせることにより、条件を自分の好きなように設定することもできます。
では、このファンドの戦略は万能かといえば、もちろん、そんなことはありません。相場が予想通りに行けば、儲けが出るのですが、反対方向に行くと損失が膨らみます。「オプションの売り」であれば、損失はかなり大きくなることがあります。しかも、レバレッジを効かしているわけですから、あるとき、運用資金の全額がとんでしまうようなこともあるかもしれません。
そうならないようにするためにはどうしたらいいか。Risk Management が大事です。これは上記文書の p.8 から説明されています。月次成績が -5% 以内におさまるように運用し、最大でも -10% 以下に落ち込まないように運用するとしていますが、それは goal(目標)です。具体的にどうリスクを管理するのかは、ここの記述からはわかりませんでした。(乙の英語力がないからかもしれません。)もしかすると、あまりに開陳しすぎていては、他のファンド会社にマネをされると考えているのでしょうか。あるいは、それを隠れ蓑にして、もともとあまりリスク管理をしていないのに、十分しているかのように説明しているのでしょうか。
ということで、このファンドの4ヶ月間の好成績の秘密がわかりました。レバレッジを効かせたオプション取引がその正体だったのです。うまく行けば、このやり方は継続的に好成績を上げ続けます。しかし、いつなんどき、突然の暴落があるかわかりません。長期にわたって好成績を上げ続けていても、1回の暴落で資金全部がパーになるかもしれません。ここがバイ・アンド・ホールド式のファンドと大きく異なるところです。つまり、非常にハイリスク・ハイリターンな仕組みであると思います。
運用を開始してから最初の4ヵ月はうまくいっているわけですが、ま、うまくいっているからこそ宣伝して資金を集めようとしているわけで、これからもうまく運用できるとは限りません。たまたまの好成績に過ぎないかもしれません。ファンド全般にいえますが、設定直後の時期は資金量も少なく、効率的に(ねらい通りに)運用できるとしても、資金がたっぷりになると運用がむずかしくなるのが世の常です。
このファンドの手数料は毎年2%で、その他にインセンティブ・フィーが 20% かかります。前者は、投資金額の2%であり、後者は、投資資金の増加分の 20% ですから、ヘッジファンドとしては普通の手数料だと思います。ハイリスク・ハイリターンならばこそ、インセンティブ・フィーを取るのだともいえますね。儲けるだけ儲けて、最後は破綻しても、運用会社としては、上昇分の2割をすでに受け取っているわけですから、それなりの儲けが出ます。
こんなことを考えて、乙は、このファンドに投資しないことにしました。一見、おいしそうに見える話でしたが、やはり、この世界にはおいしい話はそう簡単に転がっていないのでしょう。
続きを読む
さっそく会社のホームページを見てみました。
http://www.schwabcapital.com/index.asp
このファンドの説明もホームページのすぐ下に掲載されています。
http://www.schwabcapital.com/trading-programs.asp
より詳しい説明は、以下の disclosure document でわかります。
http://www.schwabcapital.com/documents/SCA%20DDoc%20Current.pdf
このファンド、鼻息は荒いです。毎年 24%-48% の利益を上げるのが目標だというのですから驚いてしまいます。それだけでなく、実績もあります。
http://www.autumngold.com/Advisor/CTAProfile.php?op=profile&id=10164
を見ると、月当たりの実績が、8月 6.71%、9月 11.29%、10月 6.63%、11月 5.39% ということで、4ヵ月で 33.46% の成績をあげています。これなら、毎年 24%-48% というのも誇大広告ではないといえます。
乙は、こういうのを見ると、飛びつきたくなります。4ヵ月の成績だけではあんまりだから、1〜2年ようすを見てから投資するのもいいかななどと思いました。
が、しかし、このファンドはなぜこんなにも成績がいいのでしょうか。もう少し投資の仕組みを見てみましょう。以下、disclosure document による記述を参考にしています。
まず、このファンドは、オプションに投資しているとのことです。しかも「オプションの売り」です。「オプションの売り」は、30日や45日後の相場(この場合、e-mini S&P 500 Index がターゲットだそうですが)を予想して、コール・オプションならば、相場がある一定の金額以下なら儲けることができ、プット・オプションならば、相場がある一定金額以上ならば儲けることができるものです。オプションを売る場合は、プレミアム料といわれる部分だけが儲けになり、それはごくわずかです。しかし、株式の現物の売買ではないから、オプション投資ならばレバレッジを高くすることができます。そこで、このやり方はそれなりに安定した儲けが出ます。さまざまな条件のオプションを組み合わせることにより、条件を自分の好きなように設定することもできます。
では、このファンドの戦略は万能かといえば、もちろん、そんなことはありません。相場が予想通りに行けば、儲けが出るのですが、反対方向に行くと損失が膨らみます。「オプションの売り」であれば、損失はかなり大きくなることがあります。しかも、レバレッジを効かしているわけですから、あるとき、運用資金の全額がとんでしまうようなこともあるかもしれません。
そうならないようにするためにはどうしたらいいか。Risk Management が大事です。これは上記文書の p.8 から説明されています。月次成績が -5% 以内におさまるように運用し、最大でも -10% 以下に落ち込まないように運用するとしていますが、それは goal(目標)です。具体的にどうリスクを管理するのかは、ここの記述からはわかりませんでした。(乙の英語力がないからかもしれません。)もしかすると、あまりに開陳しすぎていては、他のファンド会社にマネをされると考えているのでしょうか。あるいは、それを隠れ蓑にして、もともとあまりリスク管理をしていないのに、十分しているかのように説明しているのでしょうか。
ということで、このファンドの4ヶ月間の好成績の秘密がわかりました。レバレッジを効かせたオプション取引がその正体だったのです。うまく行けば、このやり方は継続的に好成績を上げ続けます。しかし、いつなんどき、突然の暴落があるかわかりません。長期にわたって好成績を上げ続けていても、1回の暴落で資金全部がパーになるかもしれません。ここがバイ・アンド・ホールド式のファンドと大きく異なるところです。つまり、非常にハイリスク・ハイリターンな仕組みであると思います。
運用を開始してから最初の4ヵ月はうまくいっているわけですが、ま、うまくいっているからこそ宣伝して資金を集めようとしているわけで、これからもうまく運用できるとは限りません。たまたまの好成績に過ぎないかもしれません。ファンド全般にいえますが、設定直後の時期は資金量も少なく、効率的に(ねらい通りに)運用できるとしても、資金がたっぷりになると運用がむずかしくなるのが世の常です。
このファンドの手数料は毎年2%で、その他にインセンティブ・フィーが 20% かかります。前者は、投資金額の2%であり、後者は、投資資金の増加分の 20% ですから、ヘッジファンドとしては普通の手数料だと思います。ハイリスク・ハイリターンならばこそ、インセンティブ・フィーを取るのだともいえますね。儲けるだけ儲けて、最後は破綻しても、運用会社としては、上昇分の2割をすでに受け取っているわけですから、それなりの儲けが出ます。
こんなことを考えて、乙は、このファンドに投資しないことにしました。一見、おいしそうに見える話でしたが、やはり、この世界にはおいしい話はそう簡単に転がっていないのでしょう。
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2007年11月02日
海外ファンドの解約の問題
乙が経験した海外ファンドの解約については、ブログ
2007.10.29 http://otsu.seesaa.net/article/63129141.html
に書きましたが、この経験から、ふと思いました。
乙が死んだとき、残された家族が各種ファンドを解約することができるだろうかということです。
乙の保有資産は、一覧表にしてあり、乙が死んでも、家族がそれを見て資産がどこにあるかがすぐわかるようになっていますが、問題はそれぞれの解約(売却)です。
あと15年くらいは、乙は死なないだろうと思っていますが、こればかりは何ともわかりません。突然の交通事故死などということもあり得ます。
今までは、特に準備をしてこなかったのですが、そろそろ準備をしておいたほうがいいかもしれません。
海外ファンドについては、それぞれの解約フォームを取り寄せて、全部記入して、サインもしておき、日付だけ空欄にしておけば、乙が死んだときに家族がそれを送ることで銀行口座に入金されるだろうと思っていました。(息子も妻も一応の英語ができるはずです。)しかし、今回の経験では、そう単純なことではなさそうです。乙が死んだあとで、生きているふりをする(自分で解約しているように装う)ことは、かなりむずかしいように思えてきました。
ということは、やはり、きちんと「乙が死んだ」ことを各所に知らせて、正式な手続きをすることになるのでしょうか。もっとも、これはこれで大変なことでしょう。英文の死亡証明だけでもどうやって入手するのか、乙は知りません。
運用資産を分散して投資するのはいいですが、徹底して分散すると、それぞれの解約が大変な手間になりそうです。
ただし、証券会社や銀行で買っているような金融商品は、あまり問題になりません。国内でいえば、さわかみ投信とかセゾン投信とか、独立系・直販系のファンド会社がありますが、海外ファンドというのは形態上それに類似しています。こういうのに分散投資していくと、15年も継続したら、金融商品の種類が数十種類にもなるのではないかと思います。それぞれを解約する手間は相当なものになるでしょう。この点からも、資金を過度に分散せずに、適当な範囲に押さえるほうがいいような気がしてきました。
単純にいえば、各種金融商品を買うとき、どんどん種類を増やすのではなく、同じものを追加して買うということです。または、証券会社や銀行経由で買うということです。
乙が死んだときの話は
2006.2.23 http://otsu.seesaa.net/article/13635228.html
2007.5.22 http://otsu.seesaa.net/article/42496043.html
にも関連記事を書きました。
2007.10.29 http://otsu.seesaa.net/article/63129141.html
に書きましたが、この経験から、ふと思いました。
乙が死んだとき、残された家族が各種ファンドを解約することができるだろうかということです。
乙の保有資産は、一覧表にしてあり、乙が死んでも、家族がそれを見て資産がどこにあるかがすぐわかるようになっていますが、問題はそれぞれの解約(売却)です。
あと15年くらいは、乙は死なないだろうと思っていますが、こればかりは何ともわかりません。突然の交通事故死などということもあり得ます。
今までは、特に準備をしてこなかったのですが、そろそろ準備をしておいたほうがいいかもしれません。
海外ファンドについては、それぞれの解約フォームを取り寄せて、全部記入して、サインもしておき、日付だけ空欄にしておけば、乙が死んだときに家族がそれを送ることで銀行口座に入金されるだろうと思っていました。(息子も妻も一応の英語ができるはずです。)しかし、今回の経験では、そう単純なことではなさそうです。乙が死んだあとで、生きているふりをする(自分で解約しているように装う)ことは、かなりむずかしいように思えてきました。
ということは、やはり、きちんと「乙が死んだ」ことを各所に知らせて、正式な手続きをすることになるのでしょうか。もっとも、これはこれで大変なことでしょう。英文の死亡証明だけでもどうやって入手するのか、乙は知りません。
運用資産を分散して投資するのはいいですが、徹底して分散すると、それぞれの解約が大変な手間になりそうです。
ただし、証券会社や銀行で買っているような金融商品は、あまり問題になりません。国内でいえば、さわかみ投信とかセゾン投信とか、独立系・直販系のファンド会社がありますが、海外ファンドというのは形態上それに類似しています。こういうのに分散投資していくと、15年も継続したら、金融商品の種類が数十種類にもなるのではないかと思います。それぞれを解約する手間は相当なものになるでしょう。この点からも、資金を過度に分散せずに、適当な範囲に押さえるほうがいいような気がしてきました。
単純にいえば、各種金融商品を買うとき、どんどん種類を増やすのではなく、同じものを追加して買うということです。または、証券会社や銀行経由で買うということです。
乙が死んだときの話は
2006.2.23 http://otsu.seesaa.net/article/13635228.html
2007.5.22 http://otsu.seesaa.net/article/42496043.html
にも関連記事を書きました。
2007年10月29日
Forsyth Global Commodity Fund の解約
乙は、Forsyth Global Commodity Fund というファンドに投資していました。
2006.8.29 http://otsu.seesaa.net/article/22954971.html
9月14日に、代理店(ブローカー)からメールがきました。運用会社の Forsyth Partners に問題があるというのです。
このメールは、「This E-mail is confidential. It may also be legally privileged.」とありますので、その問題を語る部分などを引用することはできませんが、代理店から「ファンドの解約(redemption)を強くおすすめします」といわれ、解約のフォームまでメールに添付されていては、さすがに、それをはねのけて保有を継続する勇気は乙にはありませんでした。
それに、乙の場合、株式でも債券でもない資産クラスが大きな比重を占めているので、それに該当するファンドを解約することは望ましいことだと思いました。
そこで、さっそくファンドを解約することにしました。海外ファンドの解約は、乙にとって初めての経験でした。
まず、乙が間違えたのは、re trading ということばの意味です。代理店からは「re trading には免許証のコピーやパスポートのコピー、それに公共料金の領収書のコピーが必要だ」といわれましたが、乙は、解約した資金で次のファンドを購入することが re trading だと解釈し、解約だけならこういう書類は不要だろうと考えて、各種コピーを送らなかったら、代理店から送るように再度求められました。購入が trading であり、売却も trading だから、解約は re trading というわけです。乙は知りませんでした。
ファンドの契約時にこういう書類を求められるのは(マネーロンダリングの防止のためということで)わかりますが、解約時にもいろいろ送らなければならないのですね。単に、解約請求書類にサインして郵送するだけではないようです。それが乙にはわからずに、最初は解約の書類だけを代理店にFAXすればいいのだと思いこんでしまいました。
その後、FAXで各種コピーを送ったら、今度はそれらが不鮮明だといわれ、新たに書類をスキャンして添付ファイルで送ったりもしました。
さらに、何回か代理店とメールでやりとりして、代理店に解約書類をFAXするだけでなく、書類自体をしかるべきところに郵送しなければならないこともわかりました。
英語のメールの往復だけでも10回くらいはやりとりしたでしょうか。
いろいろと手間がかかりましたし、時間もかかりました。けっこう大変でした。
それからしばらくして、10月18日に HSBC 香港の口座に資金が振り込まれて、無事にファンドが解約ができたことがわかりました。
最初の解約の連絡があってからすぐに手続きを始めても、1ヵ月近くもかかるんですね。まあ、乙の不手際もいろいろあったことですし、しかたがありません。
これまた、いい経験でした。
ちなみに、このファンドは購入から1年2ヵ月ほどの運用期間でしたが、解約手数料を引かれたあとの資金は(ユーロ建てで)27.9% 増になっていました。けっこうおいしい話でした。ファンド・オブ・ファンズは手数料が高くなるからダメだといわれますが、今回の乙の経験によれば、必ずしもそうとはいえないのではないかと思います。
今回の Forsyth Partners の事態に関しては
http://independenceday2030.blog93.fc2.com/blog-entry-21.html
が参考になる面があります。
続きを読む
2006.8.29 http://otsu.seesaa.net/article/22954971.html
9月14日に、代理店(ブローカー)からメールがきました。運用会社の Forsyth Partners に問題があるというのです。
このメールは、「This E-mail is confidential. It may also be legally privileged.」とありますので、その問題を語る部分などを引用することはできませんが、代理店から「ファンドの解約(redemption)を強くおすすめします」といわれ、解約のフォームまでメールに添付されていては、さすがに、それをはねのけて保有を継続する勇気は乙にはありませんでした。
それに、乙の場合、株式でも債券でもない資産クラスが大きな比重を占めているので、それに該当するファンドを解約することは望ましいことだと思いました。
そこで、さっそくファンドを解約することにしました。海外ファンドの解約は、乙にとって初めての経験でした。
まず、乙が間違えたのは、re trading ということばの意味です。代理店からは「re trading には免許証のコピーやパスポートのコピー、それに公共料金の領収書のコピーが必要だ」といわれましたが、乙は、解約した資金で次のファンドを購入することが re trading だと解釈し、解約だけならこういう書類は不要だろうと考えて、各種コピーを送らなかったら、代理店から送るように再度求められました。購入が trading であり、売却も trading だから、解約は re trading というわけです。乙は知りませんでした。
ファンドの契約時にこういう書類を求められるのは(マネーロンダリングの防止のためということで)わかりますが、解約時にもいろいろ送らなければならないのですね。単に、解約請求書類にサインして郵送するだけではないようです。それが乙にはわからずに、最初は解約の書類だけを代理店にFAXすればいいのだと思いこんでしまいました。
その後、FAXで各種コピーを送ったら、今度はそれらが不鮮明だといわれ、新たに書類をスキャンして添付ファイルで送ったりもしました。
さらに、何回か代理店とメールでやりとりして、代理店に解約書類をFAXするだけでなく、書類自体をしかるべきところに郵送しなければならないこともわかりました。
英語のメールの往復だけでも10回くらいはやりとりしたでしょうか。
いろいろと手間がかかりましたし、時間もかかりました。けっこう大変でした。
それからしばらくして、10月18日に HSBC 香港の口座に資金が振り込まれて、無事にファンドが解約ができたことがわかりました。
最初の解約の連絡があってからすぐに手続きを始めても、1ヵ月近くもかかるんですね。まあ、乙の不手際もいろいろあったことですし、しかたがありません。
これまた、いい経験でした。
ちなみに、このファンドは購入から1年2ヵ月ほどの運用期間でしたが、解約手数料を引かれたあとの資金は(ユーロ建てで)27.9% 増になっていました。けっこうおいしい話でした。ファンド・オブ・ファンズは手数料が高くなるからダメだといわれますが、今回の乙の経験によれば、必ずしもそうとはいえないのではないかと思います。
今回の Forsyth Partners の事態に関しては
http://independenceday2030.blog93.fc2.com/blog-entry-21.html
が参考になる面があります。
続きを読む
2007年10月18日
Thames River Global Emerging Markets Fund 再論
乙は、新興国の株式に投資する比率が高く、それを何とか引き下げようと思っています。
その一つの手段として、新興国株に投資するファンドを解約する手があります。
乙は、いくつかのアクティブ・ファンドを保有していますので、その中のどれかを解約するのがよかろうと思っています。
しかし、今までに検討したものは、それぞれに成績がよく、解約するべきものは見つかりませんでした。
2007.9.15 http://otsu.seesaa.net/article/55103110.html
ところで、乙が保有する海外ファンドで、新興国株に投資するものがあります。それが Thames River Global Emerging Markets Fund
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
です。
乙は、定期的に、このファンドの価格の変動を追いかけてきたのですが、その際は、WWW 内の以下の情報を見ます。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/current_performance_trc.pdf
ちょっとわかりにくいですが、自分の持分の数値とここに示された NAV (Net Asset Value) をかけ算すれば、自分の現在の口座残高(運用額)がわかるようになっています。
で、それを見てみると、Global Emerging Markets Fund は、一番下の「Funds managed by Nevsky Capital LLP:」のところに書いてあります。
運用会社が Thames River から Nevsky Capital に変わったのでしょうか。それにしては、毎月送ってくる運用報告書は、今でも Thames River の名前で送られてきます。何か変です。
そもそも、WWW でのパンフレットの置き場が違っています。今は、
http://www.nevskycapital.com/pdf/factsheets/gems.pdf
にパンフレットがあるのです。(以前は Thames River のサイトの中にありました。)
このパンフレットを見ると、このファンドはベンチマークのインデックス(MSCI TR Emerging Markets Free Index)を越えているのです。このファンドは、過去4年で基準価額を5倍にも増やしています。
いろいろ考えるべきことがありますが、とりあえず、当該ファンドがインデックスを越えていれば、それでよしとしましょう。
アクティブ・ファンドがベンチマークとなるインデックスを上回る成績を挙げ続けるというのは大変なはずです。インデックス投資の考え方では、そういう例はわずかしかないはずです。しかし、乙の経験では、
2007.9.15 http://otsu.seesaa.net/article/55103110.html
で述べたように、新興国株の場合はけっこうそのような例が多く、常識では考えにくい状態にあります。短期(数年?)ならば、どのファンドもアウトパフォームすることがあり得るわけですが、新興国株ではこれがけっこう長期的に成立するのかもしれません。では、だれが貧乏くじを引かされているのか。それはやっぱり一般投資家でしょう。
現実的に、このファンドはインデックスを上回っています。運用するファンド会社が2割の成功報酬を取っても、これならば文句はないでしょう。成功報酬が差し引かれたあと、NAV が計算されます。それがインデックスを(わずかではありますが)上回っているということは、本来の数字で言えば、このファンドはインデックスを2割以上上回っているというわけで、かなり優秀です。
それにしても、国別の投資先の配分を見ても、インデックスとあまり違わないようなのに、きちんと利益を上げているのはなぜなんでしょうか。
もしかして、ドル建てで投資していること(アジア通貨がドルに対して高くなっていること)の影響なのでしょうか。しかし、インデックスの算出がドル建てであれば、そんな問題はないはずです。
乙は、このファンドも解約できないように思いました。
続きを読む
その一つの手段として、新興国株に投資するファンドを解約する手があります。
乙は、いくつかのアクティブ・ファンドを保有していますので、その中のどれかを解約するのがよかろうと思っています。
しかし、今までに検討したものは、それぞれに成績がよく、解約するべきものは見つかりませんでした。
2007.9.15 http://otsu.seesaa.net/article/55103110.html
ところで、乙が保有する海外ファンドで、新興国株に投資するものがあります。それが Thames River Global Emerging Markets Fund
2006.7.24 http://otsu.seesaa.net/article/21300522.html
です。
乙は、定期的に、このファンドの価格の変動を追いかけてきたのですが、その際は、WWW 内の以下の情報を見ます。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/current_performance_trc.pdf
ちょっとわかりにくいですが、自分の持分の数値とここに示された NAV (Net Asset Value) をかけ算すれば、自分の現在の口座残高(運用額)がわかるようになっています。
で、それを見てみると、Global Emerging Markets Fund は、一番下の「Funds managed by Nevsky Capital LLP:」のところに書いてあります。
運用会社が Thames River から Nevsky Capital に変わったのでしょうか。それにしては、毎月送ってくる運用報告書は、今でも Thames River の名前で送られてきます。何か変です。
そもそも、WWW でのパンフレットの置き場が違っています。今は、
http://www.nevskycapital.com/pdf/factsheets/gems.pdf
にパンフレットがあるのです。(以前は Thames River のサイトの中にありました。)
このパンフレットを見ると、このファンドはベンチマークのインデックス(MSCI TR Emerging Markets Free Index)を越えているのです。このファンドは、過去4年で基準価額を5倍にも増やしています。
いろいろ考えるべきことがありますが、とりあえず、当該ファンドがインデックスを越えていれば、それでよしとしましょう。
アクティブ・ファンドがベンチマークとなるインデックスを上回る成績を挙げ続けるというのは大変なはずです。インデックス投資の考え方では、そういう例はわずかしかないはずです。しかし、乙の経験では、
2007.9.15 http://otsu.seesaa.net/article/55103110.html
で述べたように、新興国株の場合はけっこうそのような例が多く、常識では考えにくい状態にあります。短期(数年?)ならば、どのファンドもアウトパフォームすることがあり得るわけですが、新興国株ではこれがけっこう長期的に成立するのかもしれません。では、だれが貧乏くじを引かされているのか。それはやっぱり一般投資家でしょう。
現実的に、このファンドはインデックスを上回っています。運用するファンド会社が2割の成功報酬を取っても、これならば文句はないでしょう。成功報酬が差し引かれたあと、NAV が計算されます。それがインデックスを(わずかではありますが)上回っているということは、本来の数字で言えば、このファンドはインデックスを2割以上上回っているというわけで、かなり優秀です。
それにしても、国別の投資先の配分を見ても、インデックスとあまり違わないようなのに、きちんと利益を上げているのはなぜなんでしょうか。
もしかして、ドル建てで投資していること(アジア通貨がドルに対して高くなっていること)の影響なのでしょうか。しかし、インデックスの算出がドル建てであれば、そんな問題はないはずです。
乙は、このファンドも解約できないように思いました。
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ラベル:Thames River 新興国株
2007年10月13日
Man Investments からの連絡
乙は Man Investments のファンドを保有しているので、Man Investments からたまに連絡があります。
12日、乙の自宅の郵便箱に1通の大型封筒が来ていました。見てみると、乙の名前と住所がタックシールで表に貼ってありますが、差出人の名前はどこにも書いてありません。それどころか、切手も貼ってありません。こんなのが配達されるのでしょうか。
開封してみると、Man Investments からの Report and Financial Statements が入っていました。
しかし、そのレポートは 2007.6.30 までの運用報告であり、添付されていた手紙によれば、2007.8.21 の日付で発信されているのです。レポートを送信するまでに2ヵ月近くかかっているのも時間のかかりすぎのように思いますが、さらに乙のところに到着するまで2ヵ月近くかかっています。これでは読む価値がありません。もしかして、船便で送られてきたのでしょうか。実に不審な郵便物です(笑)。
乙の場合、普段から、インターネットで Man Investments のサイトを見てチェックしているので、紙の書類を見る必要はないのですが、それにしても、このネット時代に、何と悠長なことでしょう。乙はかなりあきれました。
メールで連絡がつく人には、もう、紙の郵便は廃止してもいいのではないでしょうか。>Man Investments の皆様
12日、乙の自宅の郵便箱に1通の大型封筒が来ていました。見てみると、乙の名前と住所がタックシールで表に貼ってありますが、差出人の名前はどこにも書いてありません。それどころか、切手も貼ってありません。こんなのが配達されるのでしょうか。
開封してみると、Man Investments からの Report and Financial Statements が入っていました。
しかし、そのレポートは 2007.6.30 までの運用報告であり、添付されていた手紙によれば、2007.8.21 の日付で発信されているのです。レポートを送信するまでに2ヵ月近くかかっているのも時間のかかりすぎのように思いますが、さらに乙のところに到着するまで2ヵ月近くかかっています。これでは読む価値がありません。もしかして、船便で送られてきたのでしょうか。実に不審な郵便物です(笑)。
乙の場合、普段から、インターネットで Man Investments のサイトを見てチェックしているので、紙の書類を見る必要はないのですが、それにしても、このネット時代に、何と悠長なことでしょう。乙はかなりあきれました。
メールで連絡がつく人には、もう、紙の郵便は廃止してもいいのではないでしょうか。>Man Investments の皆様
ラベル:Man Investments
2007年10月04日
Man AP 2XL
乙が購入しているヘッジファンドです。
1年以上前に、乙のブログでこのファンドについて書いたことがあります。
2006.7.15 http://otsu.seesaa.net/article/20801211.html
先日、8月の運用報告書が送られてきましたが、8月は何と 10.7% もの下落だったのです。たった1ヵ月でこんなにも下がるのかと驚きました。ボラティリティが高いというのは、まさにこういうことだったのです。
株では、このくらいの値下がりはよくある話ですが、ファンドでも同様なんですね。
このファンドはいろいろな戦略をとっていますから、サブプライム問題が直接影響しているということではないと思いますが、それにしても不思議な現象です。
この成績については Millefeuille さんが
http://independenceday2030.blog93.fc2.com/blog-entry-23.html
で記事にしていらっしゃいます。
乙は、2005年9月の新規設定時からずっと保有したままですが、2007年8月末現在で +12.2% のリターンです。まだ丸2年しか経っていません。これからもずっと保有したままでいきたいと考えています。
1年以上前に、乙のブログでこのファンドについて書いたことがあります。
2006.7.15 http://otsu.seesaa.net/article/20801211.html
先日、8月の運用報告書が送られてきましたが、8月は何と 10.7% もの下落だったのです。たった1ヵ月でこんなにも下がるのかと驚きました。ボラティリティが高いというのは、まさにこういうことだったのです。
株では、このくらいの値下がりはよくある話ですが、ファンドでも同様なんですね。
このファンドはいろいろな戦略をとっていますから、サブプライム問題が直接影響しているということではないと思いますが、それにしても不思議な現象です。
この成績については Millefeuille さんが
http://independenceday2030.blog93.fc2.com/blog-entry-23.html
で記事にしていらっしゃいます。
乙は、2005年9月の新規設定時からずっと保有したままですが、2007年8月末現在で +12.2% のリターンです。まだ丸2年しか経っていません。これからもずっと保有したままでいきたいと考えています。
2007年09月20日
AVIVA Global Investment Account の運用状況
乙は、ファンド・オブ・ファンズということで、AVIVA Global Investment Account に投資しています。
2006.8.9 http://otsu.seesaa.net/article/22115815.html
非常に手数料が高いファンドですので、一般にはおすすめできません。
高い手数料を払うということは、投資家の取り分を運用サイドが奪ってしまうということです。
では、運用成績はいかほどなのでしょうか。
最近、9月6日時点の運用報告書がメールで(PDF の添付ファイルで)送られてきました。代理店 BMI のサイトで確認することもできますが、それよりも、メールで届くものが最新情報です。
乙が申し込んだのが2005年6月ですから、2年強経過したことになります。現在のポートフォリオでは、当初の投資金額の 43% 増となっており、乙としては満足しています。
乙が保有している個別のファンド群ごとの成績を見てみると、以下のようになります。
これによれば、個別ファンドがすべてプラスです。本来は、インデックスと比べなければならないはずですが、めんどうなので、やめておきます。たぶん、手数料負けしていて、インデックスよりも成績は悪いだろうと思っています。
Man の AHL も組み込んでいますが、意外と大したことない成績です。ヘッジファンドというと、大儲けできそうなイメージがありますが、実は大したことがないというのが実態でしょう。
8月のサブプライムローン問題に起因する世界同時株安で、成績はちょっと落ちましたが、下落率はさほど大きくなく、まあそれなりに運用されていると思いました。
2年前に購入したときは、手数料について、こんなものかと思っていましたが、今の乙の感覚では、高すぎると思っています。もっとずっと安い手数料のファンドがたくさんあることがわかったからです。
このファンドに関しては、とにかく手数料が高いので、早めに解約したいということです。ただし、このファンドは解約手数料もかかるようになっている(1年以内 7.5%、2年以内 5%、3年以内 2.5%、4年以内 2%、5年以内 1%)ので、それが安くなる時期を見計らおうと思います。あと2年すれば、合計で4年を越えますから、解約手数料は 1% になり、その時点で解約してもよさそうです。
過去2年のように、高い手数料を払っても、毎年2割ほど上昇してくれるならば、解約しなくてもいいのですが、今後はどうなるでしょうか。
2006.8.9 http://otsu.seesaa.net/article/22115815.html
非常に手数料が高いファンドですので、一般にはおすすめできません。
高い手数料を払うということは、投資家の取り分を運用サイドが奪ってしまうということです。
では、運用成績はいかほどなのでしょうか。
最近、9月6日時点の運用報告書がメールで(PDF の添付ファイルで)送られてきました。代理店 BMI のサイトで確認することもできますが、それよりも、メールで届くものが最新情報です。
乙が申し込んだのが2005年6月ですから、2年強経過したことになります。現在のポートフォリオでは、当初の投資金額の 43% 増となっており、乙としては満足しています。
乙が保有している個別のファンド群ごとの成績を見てみると、以下のようになります。
個別ファンド名 | 現在価額 | 初期投資額 |
ABN AMRO Euro Bond A EUR | 2,363.03 | 2,250 |
Fid European Aggressive A EUR | 2,158.18 | 1,500 |
Aberdeen GBL-India Oppor A2 U$ | 2,476.57 | 1,500 |
PIMCO High Yield Bond H R Acc | 2,309.15 | 2,250 |
IGSF Global Equity A Inc USD | 2,084.21 | 1,500 |
Man AHL Diversified Futures U$ | 1,737.79 | 1,500 |
SISF Latin America A1 Acc USD | 3,264.60 | 1,500 |
Value Partners Classic B USD | 2,714.57 | 1,500 |
Aberdeen GBL-AsiaPacific A2 U$ | 2,277.34 | 1,500 |
合計 | 21,385.44 | 15,000 |
これによれば、個別ファンドがすべてプラスです。本来は、インデックスと比べなければならないはずですが、めんどうなので、やめておきます。たぶん、手数料負けしていて、インデックスよりも成績は悪いだろうと思っています。
Man の AHL も組み込んでいますが、意外と大したことない成績です。ヘッジファンドというと、大儲けできそうなイメージがありますが、実は大したことがないというのが実態でしょう。
8月のサブプライムローン問題に起因する世界同時株安で、成績はちょっと落ちましたが、下落率はさほど大きくなく、まあそれなりに運用されていると思いました。
2年前に購入したときは、手数料について、こんなものかと思っていましたが、今の乙の感覚では、高すぎると思っています。もっとずっと安い手数料のファンドがたくさんあることがわかったからです。
このファンドに関しては、とにかく手数料が高いので、早めに解約したいということです。ただし、このファンドは解約手数料もかかるようになっている(1年以内 7.5%、2年以内 5%、3年以内 2.5%、4年以内 2%、5年以内 1%)ので、それが安くなる時期を見計らおうと思います。あと2年すれば、合計で4年を越えますから、解約手数料は 1% になり、その時点で解約してもよさそうです。
過去2年のように、高い手数料を払っても、毎年2割ほど上昇してくれるならば、解約しなくてもいいのですが、今後はどうなるでしょうか。
2007年09月14日
メリルリンチと JF Asset Management のアクティブ・ファンド
乙が保有しているメリルリンチと JF Asset Management のファンドは、いずれもアクティブ・ファンドです。
これら5種類
MLIIF Emerging Europe Fund (Class A2 - USD)
2007.9.5 http://otsu.seesaa.net/article/53986216.html
MLIIF Latin American Fund
2007.9.6 http://otsu.seesaa.net/article/54124754.html
MLIIF US Opportunities Fund (Class A2)
2007.9.9 http://otsu.seesaa.net/article/54534527.html
JPM Eastern Europe
2007.9.11 http://otsu.seesaa.net/article/54814336.html
JF Eastern Smaller Companies
2007.9.13 http://otsu.seesaa.net/article/55099575.html
を見てみると、HSBC の運用するアクティブ・ファンド群
2007.8.18 http://otsu.seesaa.net/article/51767669.html
と似た傾向が見られます。
新興国の場合は、ファンドの成績がベンチマークを上回っていることが多いのに、アメリカ小型株ではほんのわずかのプラスで、手数料を考えたら、あまり実入りがよくないというレベルでした。
乙は、この結果についてなかなか意味深長なように思います。
一般論として、アクティブ・ファンドよりはインデックス・ファンドが望ましいという意見は理解できますし、基本的にその考え方は正しいと思います。しかし、乙が保有している多くのアクティブ・ファンドが、共通の傾向を示しているように思います。新興国の株を対象とするアクティブ・ファンドは、インデックスを上回っていることが多い(先進国ではインデックス並みかそれ以下である)ということです。
日本で販売されている投資信託でも同様の傾向があるのかどうか、乙は知りません。自分が保有するわけでもないものを調べるのがめんどうだというだけの話です。
乙は、自分が保有するアクティブ・ファンドの成績を調べて、運用成績がイマイチだったときは解約するというようなことを考えています。今までもそうしてきましたし、その結果マイナスになった(損失を出した)場合もずいぶんあります。
そもそもそういうものには手を出さずに(冒険せずに)、インデックス・ファンドを購入しておけばいいのだという考え方もあるし、それが正しいのでしょうが、いろいろ経験しつつ、自分流の投資術を確立していくのも有用ではないかと思います。
乙は、今のところ、HSBC 香港での経験に基づいて、高手数料のアクティブ・ファンドもそれなりの存在意義があると考えています。
高い手数料のファンドがインデックスを上回る運用成績を残すことができるならば、投資家サイドも、運用サイドも、両者が win-win の関係になって、こんな望ましいことはないように思います。そんな夢みたいなことが可能でしょうか。よくわかりませんが、単純に否定するべきでもないように思います。
こんなことを調べたのは、乙が保有するアクティブ・ファンドのうち、いくつかを解約してインデックス・ファンドに乗り換えようと思ったからでした。成績の悪いものを解約しようと思って、個々に検討したのですが、結果的には解約するべきものがないという結論に至りました。
これら5種類
MLIIF Emerging Europe Fund (Class A2 - USD)
2007.9.5 http://otsu.seesaa.net/article/53986216.html
MLIIF Latin American Fund
2007.9.6 http://otsu.seesaa.net/article/54124754.html
MLIIF US Opportunities Fund (Class A2)
2007.9.9 http://otsu.seesaa.net/article/54534527.html
JPM Eastern Europe
2007.9.11 http://otsu.seesaa.net/article/54814336.html
JF Eastern Smaller Companies
2007.9.13 http://otsu.seesaa.net/article/55099575.html
を見てみると、HSBC の運用するアクティブ・ファンド群
2007.8.18 http://otsu.seesaa.net/article/51767669.html
と似た傾向が見られます。
新興国の場合は、ファンドの成績がベンチマークを上回っていることが多いのに、アメリカ小型株ではほんのわずかのプラスで、手数料を考えたら、あまり実入りがよくないというレベルでした。
乙は、この結果についてなかなか意味深長なように思います。
一般論として、アクティブ・ファンドよりはインデックス・ファンドが望ましいという意見は理解できますし、基本的にその考え方は正しいと思います。しかし、乙が保有している多くのアクティブ・ファンドが、共通の傾向を示しているように思います。新興国の株を対象とするアクティブ・ファンドは、インデックスを上回っていることが多い(先進国ではインデックス並みかそれ以下である)ということです。
日本で販売されている投資信託でも同様の傾向があるのかどうか、乙は知りません。自分が保有するわけでもないものを調べるのがめんどうだというだけの話です。
乙は、自分が保有するアクティブ・ファンドの成績を調べて、運用成績がイマイチだったときは解約するというようなことを考えています。今までもそうしてきましたし、その結果マイナスになった(損失を出した)場合もずいぶんあります。
そもそもそういうものには手を出さずに(冒険せずに)、インデックス・ファンドを購入しておけばいいのだという考え方もあるし、それが正しいのでしょうが、いろいろ経験しつつ、自分流の投資術を確立していくのも有用ではないかと思います。
乙は、今のところ、HSBC 香港での経験に基づいて、高手数料のアクティブ・ファンドもそれなりの存在意義があると考えています。
高い手数料のファンドがインデックスを上回る運用成績を残すことができるならば、投資家サイドも、運用サイドも、両者が win-win の関係になって、こんな望ましいことはないように思います。そんな夢みたいなことが可能でしょうか。よくわかりませんが、単純に否定するべきでもないように思います。
こんなことを調べたのは、乙が保有するアクティブ・ファンドのうち、いくつかを解約してインデックス・ファンドに乗り換えようと思ったからでした。成績の悪いものを解約しようと思って、個々に検討したのですが、結果的には解約するべきものがないという結論に至りました。
2007年09月13日
JF Eastern Smaller Companies
乙が HSBC 香港で保有している投資信託(Unit Trust)です。
2006.7.7 http://otsu.seesaa.net/article/20392742.html
2005年7月に購入して、今、約2年経ったところですが、口座残高で見てみると、50% 増になっています。
これも、1ヵ月ほどで約 13% 下がってしまいました。アジア株の値下がりがひどかったことがわかります。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_74349_en.pdf
には、2007年7月末現在の成績が載っています。3年間で、+157.6% と好成績です。ベンチマークとして MSCI AC Far East ex Japan Net が載っていますが、こちらは +145.0% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、韓国 25.5%、中国 16.8%、シンガポール 14.7%、香港 11.6%、マレーシア 11.4%、台湾 10.6% などに投資しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 2.9 億ドルだったのですが、今は、4.9 億ドル程度と、順調に増加しています。
このファンドもアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と高いのですが、それなりにがんばってくれていると思います。ということで、このファンドも解約しなくていいと判断します。
2006.7.7 http://otsu.seesaa.net/article/20392742.html
2005年7月に購入して、今、約2年経ったところですが、口座残高で見てみると、50% 増になっています。
これも、1ヵ月ほどで約 13% 下がってしまいました。アジア株の値下がりがひどかったことがわかります。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_74349_en.pdf
には、2007年7月末現在の成績が載っています。3年間で、+157.6% と好成績です。ベンチマークとして MSCI AC Far East ex Japan Net が載っていますが、こちらは +145.0% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、韓国 25.5%、中国 16.8%、シンガポール 14.7%、香港 11.6%、マレーシア 11.4%、台湾 10.6% などに投資しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 2.9 億ドルだったのですが、今は、4.9 億ドル程度と、順調に増加しています。
このファンドもアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と高いのですが、それなりにがんばってくれていると思います。ということで、このファンドも解約しなくていいと判断します。
2007年09月11日
JPM Eastern Europe
乙が HSBC 香港で保有している投資信託(Unit Trust)です。
2006.8.5 http://otsu.seesaa.net/article/21946706.html
2006年7月に購入して、今、約1年経ったところですが、口座残高で見てみると、27% 増になっています。
これも、ここ1ヵ月ほどで約7%下がってしまいました。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61154_en.pdf
には、2007年7月末現在の成績が載っています。3年間で、+233.1% と好成績です。ベンチマークとして MSCI Emerging Markets Europe Net が載っていますが、こちらは +219.0% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、ロシア 64.4%、ポーランド 8.7%、トルコ 7.4% などに投資しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 20 億ドルだったのですが、今も、21 億ドル程度です。基準価格が上昇しているのに、純資産額があまり増加していないということは、ある程度解約者が出ているということを意味しています。
このファンドもアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と高いのですが、それなりにがんばってくれていると思います。ということで、このファンドも解約しなくていいと判断します。
2006.8.5 http://otsu.seesaa.net/article/21946706.html
2006年7月に購入して、今、約1年経ったところですが、口座残高で見てみると、27% 増になっています。
これも、ここ1ヵ月ほどで約7%下がってしまいました。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61154_en.pdf
には、2007年7月末現在の成績が載っています。3年間で、+233.1% と好成績です。ベンチマークとして MSCI Emerging Markets Europe Net が載っていますが、こちらは +219.0% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、ロシア 64.4%、ポーランド 8.7%、トルコ 7.4% などに投資しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 20 億ドルだったのですが、今も、21 億ドル程度です。基準価格が上昇しているのに、純資産額があまり増加していないということは、ある程度解約者が出ているということを意味しています。
このファンドもアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と高いのですが、それなりにがんばってくれていると思います。ということで、このファンドも解約しなくていいと判断します。
2007年09月09日
MLIIF US Opportunities Fund (Class A2)
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
2006年3月に 1000 ドルだけ購入して、今、1年半経ったところですが、口座残高で見てみると、994 ドルとマイナスになっています。申込手数料を引いた額(950 ドル)から出発したと考えれば、一応はプラスなのですが、投資した側としては、満足とはいえません。購入してからずっと鳴かず飛ばずが続いています。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61093_en.pdf
には、2007年5月末現在の成績が載っています。3年間で、+55.2% と好成績です。ベンチマークとして Russell 2000 Growth [USD] が載っていますが、こちらは +45.1% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 1.4 億ドルだったのですが、今は、1.3 億ドルになっています。純資産額は減少していることがわかります。基準価格はあまり動いていないのですから、ある程度解約者が続いている(解約者が購入者よりも多い)のだろうと思われます。
このファンドはアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と高いのですが、それだけの成績を出しているとはいえません。
このファンドには、高い申込手数料を払ったので、もう少しの期間、ようすを見てみますが、いつ解約してもいいと判断します。まあ 1000 ドルだけですから、成績はどうでもいいのですが。
2006年3月に 1000 ドルだけ購入して、今、1年半経ったところですが、口座残高で見てみると、994 ドルとマイナスになっています。申込手数料を引いた額(950 ドル)から出発したと考えれば、一応はプラスなのですが、投資した側としては、満足とはいえません。購入してからずっと鳴かず飛ばずが続いています。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61093_en.pdf
には、2007年5月末現在の成績が載っています。3年間で、+55.2% と好成績です。ベンチマークとして Russell 2000 Growth [USD] が載っていますが、こちらは +45.1% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 1.4 億ドルだったのですが、今は、1.3 億ドルになっています。純資産額は減少していることがわかります。基準価格はあまり動いていないのですから、ある程度解約者が続いている(解約者が購入者よりも多い)のだろうと思われます。
このファンドはアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と高いのですが、それだけの成績を出しているとはいえません。
このファンドには、高い申込手数料を払ったので、もう少しの期間、ようすを見てみますが、いつ解約してもいいと判断します。まあ 1000 ドルだけですから、成績はどうでもいいのですが。
2007年09月06日
MLIIF Latin American Fund
乙が HSBC 香港で保有している投資信託(Unit Trust)です。
2006.7.5 http://otsu.seesaa.net/article/20297228.html
2006年3月に購入して、今、1年半経ったところですが、口座残高で見てみると、33% 増になっています。
これも、1ヵ月ほどで約9%下がってしまいました。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_42858_en.pdf
には、2007年5月末現在の成績が載っています。3年間で、+317.5% と好成績です。ベンチマークとして MSCI EM Latin America net [USD] が載っていますが、こちらは +288.7% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、ブラジル 63.1%、メキシコ 26.2% が中心的な投資先です。
乙が申し込んだころは、純資産額が 20 億ドルだったのですが、今は、51 億ドルと表示されています。順調に純資産額が増加しているようすがわかります。
このファンドもアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.75% と高いのですが、それなりにがんばってくれていると思います。ということで、このファンドも解約しなくていいと判断します。
2006.7.5 http://otsu.seesaa.net/article/20297228.html
2006年3月に購入して、今、1年半経ったところですが、口座残高で見てみると、33% 増になっています。
これも、1ヵ月ほどで約9%下がってしまいました。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_42858_en.pdf
には、2007年5月末現在の成績が載っています。3年間で、+317.5% と好成績です。ベンチマークとして MSCI EM Latin America net [USD] が載っていますが、こちらは +288.7% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、ブラジル 63.1%、メキシコ 26.2% が中心的な投資先です。
乙が申し込んだころは、純資産額が 20 億ドルだったのですが、今は、51 億ドルと表示されています。順調に純資産額が増加しているようすがわかります。
このファンドもアクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.75% と高いのですが、それなりにがんばってくれていると思います。ということで、このファンドも解約しなくていいと判断します。
2007年09月05日
MLIIF Emerging Europe Fund (Class A2 - USD)
乙が HSBC 香港で保有している投資信託(Unit Trust)です。
2006.7.3 http://otsu.seesaa.net/article/20188792.html
2005年8月に購入して、今、ちょうど2年経ったところですが、口座残高で見ると、82% 増になっています。7月段階では2倍になっていたのですが、世界同時株安の影響で、成績がかなり落ちました。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61077_en.pdf
には、2007年5月末現在の成績が載っています。3年間で、+183.9% と好成績です。ベンチマークとして MSCI Emerging Europe 10/40 が載っていますが、こちらは +163.9% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、ロシア43.2%、トルコ14.1%、ハンガリー13.7%、ポーランド12.9% などに投資しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 20 億(英)ポンドだったのですが、今は、51 億ユーロと表示されています。順調に純資産額が増加しているようすがわかります。
このファンドは、アクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と手数料は高いのですが、それなりにがんばっているように思えます。ということで、このファンドは解約しないでもいいと判断します。
2006.7.3 http://otsu.seesaa.net/article/20188792.html
2005年8月に購入して、今、ちょうど2年経ったところですが、口座残高で見ると、82% 増になっています。7月段階では2倍になっていたのですが、世界同時株安の影響で、成績がかなり落ちました。
Factsheet
http://www.banking.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61077_en.pdf
には、2007年5月末現在の成績が載っています。3年間で、+183.9% と好成績です。ベンチマークとして MSCI Emerging Europe 10/40 が載っていますが、こちらは +163.9% で、ファンドの実績はベンチマークを凌駕しています。
現在は、ロシア43.2%、トルコ14.1%、ハンガリー13.7%、ポーランド12.9% などに投資しています。
乙が申し込んだころは、純資産額が 20 億(英)ポンドだったのですが、今は、51 億ユーロと表示されています。順調に純資産額が増加しているようすがわかります。
このファンドは、アクティブ・ファンドで、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% と手数料は高いのですが、それなりにがんばっているように思えます。ということで、このファンドは解約しないでもいいと判断します。
2007年08月20日
HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C)
乙が HSBC 香港で購入しているファンドのうち、HSBC Asset Management が運用するものとして、もう一つ、HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C) というのがあります。
2006.6.29 http://otsu.seesaa.net/article/19997784.html
これは、BRICs の4ヵ国に投資するものなので、インデックスとの比較がかなりむずかしくなります。
しかし、自分で納得するために、一応、やってみましょう。
さて、まずは株価指数の変遷ですが、インド株については、
2007.8.17 http://otsu.seesaa.net/article/51661221.html
で示したように、2005年7月から2007年7月まででちょうど2倍になっています。為替レートを考慮すると、110% 増です。
ロシア株は RTS 指数ですが、
http://www.rts.ru/index.cfm?id=2753&tid=323
でドル建てで計算できます。2005年7月段階で 782 でしたが、2007年7月では 1994 です。
中国株は H 株指数を見ましょう。
http://stock.searchina.ne.jp/
によれば、2005年7月では 5263 でしたが、2007年7月は 13363 です。香港ドルは、米ドルにペッグしていますから、為替レートは考慮する必要がありません。
ブラジル株はボベスパ株価指数というのがあります。
http://www.capital.co.jp/VDF_brics.pdf
http://www.bloomberg.com/apps/quote?T=jpquote.wm&ticker=IBOV:IND
によれば、2005年7月で 25000 くらい、2007年7月で 53000 くらいです。
ブラジル通貨レアルは、
http://www.ny.frb.org/markets/fxrates/historical/fx.cfm
で調べると、2005年7月で1ドルが 2.38 レアル、2007年7月で1ドルが 1.87 レアルとレアル高ドル安になりました。これを考慮すると、ドル建てではブラジル株は 2.7 倍にもなったということです。
次に、各国への投資配分について検討しましょう。
2005年7月に申し込むときに見た Fact Sheet では、国別投資比率は、ロシア26%、中国24%、ブラジル20%、インド17%、現金11% でした。現在は、ロシア31.3%、中国22.3%、ブラジル28.0%、インド16.8%、現金1.6% です。一応、足して2で割って、次のような配分がずっと続いたと仮定しましょう。
ロシア 29%、中国23%、ブラジル24%、インド17%、現金7%
各国別の株価指数の上昇と各国への投資比率から計算すると、2005年7月から2007年7月まででは、4ヵ国を合わせた株価指数は 2.4 倍になった(1年あたり 55% 増)という計算ができます。さすがに BRICs は好成績ですね。
実際のファンドの基準価格の上昇率は、2.25 倍ですから、株価指数に負けていることになります。
このファンドは成功報酬制で、1年あたり5%を上回れば、その 20% が成功報酬ですから、手数料が高いのです。ちょっと計算してみましょう。
2年で基準価格が 2.25 倍ということは1年あたり 50% 増(1.5×1.5=2.25)ですから、実際は、1年あたり 62% 増の成績をあげたことになります。そのうち、57×0.2=11.4% が成功報酬になり、ファンドの保有者に約 50% がまわったわけです。つまり、ファンドの成績は、実際はインデックスを上回っているのだけれど、高手数料のために、基準価格はインデックスを下回る結果になっているというわけです。
こういう成績なら、成功報酬2割というのも高くないように思えてきます。(でも、きつい下げに見舞われることもあるのでしょう。そのときは成功報酬はゼロです。)
成功報酬については、すでに乙の考え方をブログで述べたことがあります。
2007.6.19 http://otsu.seesaa.net/article/45253002.html
続きを読む
2006.6.29 http://otsu.seesaa.net/article/19997784.html
これは、BRICs の4ヵ国に投資するものなので、インデックスとの比較がかなりむずかしくなります。
しかし、自分で納得するために、一応、やってみましょう。
さて、まずは株価指数の変遷ですが、インド株については、
2007.8.17 http://otsu.seesaa.net/article/51661221.html
で示したように、2005年7月から2007年7月まででちょうど2倍になっています。為替レートを考慮すると、110% 増です。
ロシア株は RTS 指数ですが、
http://www.rts.ru/index.cfm?id=2753&tid=323
でドル建てで計算できます。2005年7月段階で 782 でしたが、2007年7月では 1994 です。
中国株は H 株指数を見ましょう。
http://stock.searchina.ne.jp/
によれば、2005年7月では 5263 でしたが、2007年7月は 13363 です。香港ドルは、米ドルにペッグしていますから、為替レートは考慮する必要がありません。
ブラジル株はボベスパ株価指数というのがあります。
http://www.capital.co.jp/VDF_brics.pdf
http://www.bloomberg.com/apps/quote?T=jpquote.wm&ticker=IBOV:IND
によれば、2005年7月で 25000 くらい、2007年7月で 53000 くらいです。
ブラジル通貨レアルは、
http://www.ny.frb.org/markets/fxrates/historical/fx.cfm
で調べると、2005年7月で1ドルが 2.38 レアル、2007年7月で1ドルが 1.87 レアルとレアル高ドル安になりました。これを考慮すると、ドル建てではブラジル株は 2.7 倍にもなったということです。
次に、各国への投資配分について検討しましょう。
2005年7月に申し込むときに見た Fact Sheet では、国別投資比率は、ロシア26%、中国24%、ブラジル20%、インド17%、現金11% でした。現在は、ロシア31.3%、中国22.3%、ブラジル28.0%、インド16.8%、現金1.6% です。一応、足して2で割って、次のような配分がずっと続いたと仮定しましょう。
ロシア 29%、中国23%、ブラジル24%、インド17%、現金7%
各国別の株価指数の上昇と各国への投資比率から計算すると、2005年7月から2007年7月まででは、4ヵ国を合わせた株価指数は 2.4 倍になった(1年あたり 55% 増)という計算ができます。さすがに BRICs は好成績ですね。
実際のファンドの基準価格の上昇率は、2.25 倍ですから、株価指数に負けていることになります。
このファンドは成功報酬制で、1年あたり5%を上回れば、その 20% が成功報酬ですから、手数料が高いのです。ちょっと計算してみましょう。
2年で基準価格が 2.25 倍ということは1年あたり 50% 増(1.5×1.5=2.25)ですから、実際は、1年あたり 62% 増の成績をあげたことになります。そのうち、57×0.2=11.4% が成功報酬になり、ファンドの保有者に約 50% がまわったわけです。つまり、ファンドの成績は、実際はインデックスを上回っているのだけれど、高手数料のために、基準価格はインデックスを下回る結果になっているというわけです。
こういう成績なら、成功報酬2割というのも高くないように思えてきます。(でも、きつい下げに見舞われることもあるのでしょう。そのときは成功報酬はゼロです。)
成功報酬については、すでに乙の考え方をブログで述べたことがあります。
2007.6.19 http://otsu.seesaa.net/article/45253002.html
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2007年08月18日
HSBC が運用するアクティブ・ファンド
ここ数回にわたって、HSBC が運用するアクティブ・ファンドについて調べてきました。
HSBC Korean Equity Fund
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD)
2007.8.13 http://otsu.seesaa.net/article/51210040.html
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD)
2007.8.14 http://otsu.seesaa.net/article/51316997.html
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD)
2007.8.16 http://otsu.seesaa.net/article/51545580.html
HSBC Indian Equity Fund (Class AD)
2007.8.17 http://otsu.seesaa.net/article/51661221.html
それらの結果から、乙が保有する5種類のファンドのうちインド株をのぞく4種類は、いずれも株価指数(および為替レートの変動による上昇)を上回る成績を上げていることがわかりました。インド株も、株価指数並みですから、決して悪いわけではありません。
乙は、これはかなり重要な事実であると考えます。インデックス投資の考え方からすれば、株価指数に連動するように運用するのが「負けない」運用でありもっとも望ましいということになっています。それを証拠づけるような研究はたくさんあり、アメリカや日本の膨大な数のアクティブ・ファンドの成績を調べてみると、いずれもインデックスに負けていることが大部分だということが明らかになっています。(各種のインデックス投資の本にもそう明記されています。)
では、これら5個のアクティブ・ファンドはどういうものなのでしょうか。
ここで、内藤忍(2007.6)『内藤忍の資産設計塾 外貨投資編』自由国民社
2007.8.2 http://otsu.seesaa.net/article/50008345.html
の記述が思い当たります。先進国ではインデックス運用がいいのだが、新興国では必ずしもそうでなく、アクティブ運用がいいのだという考え方です。先進国では、株式市場が非常に効率的ですから、高い運用成績を上げようとして努力しても、なかなかそうはなりません。結果的に平均的運用ができればいいほうだということになります。しかし、新興国では、株式市場のあちこちに非効率的なところがたくさんあり、それをうまく利用すれば、平均(インデックス)を越える運用が可能になるということです。そうならば、やや高い手数料(信託報酬)を払っていても、アクティブ・ファンドに投資する意味があるということです。
乙としては、これらのアクティブ・ファンドは、まだまだ解約しないで保有を継続するつもりです。
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HSBC Korean Equity Fund
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD)
2007.8.13 http://otsu.seesaa.net/article/51210040.html
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD)
2007.8.14 http://otsu.seesaa.net/article/51316997.html
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD)
2007.8.16 http://otsu.seesaa.net/article/51545580.html
HSBC Indian Equity Fund (Class AD)
2007.8.17 http://otsu.seesaa.net/article/51661221.html
それらの結果から、乙が保有する5種類のファンドのうちインド株をのぞく4種類は、いずれも株価指数(および為替レートの変動による上昇)を上回る成績を上げていることがわかりました。インド株も、株価指数並みですから、決して悪いわけではありません。
乙は、これはかなり重要な事実であると考えます。インデックス投資の考え方からすれば、株価指数に連動するように運用するのが「負けない」運用でありもっとも望ましいということになっています。それを証拠づけるような研究はたくさんあり、アメリカや日本の膨大な数のアクティブ・ファンドの成績を調べてみると、いずれもインデックスに負けていることが大部分だということが明らかになっています。(各種のインデックス投資の本にもそう明記されています。)
では、これら5個のアクティブ・ファンドはどういうものなのでしょうか。
ここで、内藤忍(2007.6)『内藤忍の資産設計塾 外貨投資編』自由国民社
2007.8.2 http://otsu.seesaa.net/article/50008345.html
の記述が思い当たります。先進国ではインデックス運用がいいのだが、新興国では必ずしもそうでなく、アクティブ運用がいいのだという考え方です。先進国では、株式市場が非常に効率的ですから、高い運用成績を上げようとして努力しても、なかなかそうはなりません。結果的に平均的運用ができればいいほうだということになります。しかし、新興国では、株式市場のあちこちに非効率的なところがたくさんあり、それをうまく利用すれば、平均(インデックス)を越える運用が可能になるということです。そうならば、やや高い手数料(信託報酬)を払っていても、アクティブ・ファンドに投資する意味があるということです。
乙としては、これらのアクティブ・ファンドは、まだまだ解約しないで保有を継続するつもりです。
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ラベル:HSBC アクティブ・ファンド
2007年08月17日
HSBC Indian Equity Fund (Class AD)
乙は、2005年7月に HSBC Indian Equity Fund (Class AD) を購入しました。
2006.7.1 http://otsu.seesaa.net/article/20082261.html
これは、1000 ドルよりも大きな金額で購入したのですが、ここでは、話を簡単にするために、1000 ドル購入したものとして話を進めましょう。2007年7月段階では、1997 ドルになっていました。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1997 ドルになっているわけですから、110% 増という大変な好成績です。
インドの株価指数の代表例は SENSEX 指数です。ムンバイ市場の上位30社から計算する指数です。
http://finance.yahoo.com/charts#chart1:symbol=^bsesn;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
によると、2005年7月は 7600 くらい、2007年7月は 15200 くらいです。ちょうど2倍(100%増)です。
インドルピーの為替レートは、2005年7月が1ルピー=2.5円、2007年7月が 2.9 円ですから、
2005.7 1000米ドル=108,000 円=43,200 ルピー
2007.7 1000米ドル=118,940 円=41,013 ルピー
ということで、5% ほどのルピー高/ドル安でした。
HSBC Indian Equity Fund (Class AD) の場合は、株価指数(100%増)並みの成績(110%増)を示しました。
為替レートを考慮すると、株価指数×為替レート=2.0×1.05=2.1 で 110% 増なのです。
ちなみに、国内で販売している「HSBC インドオープン」という投資信託があります。乙も、一時投資していました。
2007.3.20 http://otsu.seesaa.net/article/36390263.html
2006.11.25 http://otsu.seesaa.net/article/28220260.html
2006.3.31 http://otsu.seesaa.net/article/15832140.html
こちらの基準価額の推移を見てみると、
http://table.yahoo.co.jp/t?c=2005&a=4&b=30&f=2007&d=8&e=5&g=w&s=5131104b&y=0&z=5131104b
http://www.hsbc.co.jp/jp/shared/pdf/india_m.pdf
2005年7月は約 12,000 円、2007年7月は 27,526 円ですから、130%増ということで、こちらも大変いい成績です。
もっとも、ルピー/円の為替レートを考慮すると、2005年7月の 12,000 円=4800ルピーが、2007年7月の27,526 円=9492ルピーになったということで、97% 増ですから、ほぼ指数並みということになります。
2006.7.1 http://otsu.seesaa.net/article/20082261.html
これは、1000 ドルよりも大きな金額で購入したのですが、ここでは、話を簡単にするために、1000 ドル購入したものとして話を進めましょう。2007年7月段階では、1997 ドルになっていました。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1997 ドルになっているわけですから、110% 増という大変な好成績です。
インドの株価指数の代表例は SENSEX 指数です。ムンバイ市場の上位30社から計算する指数です。
http://finance.yahoo.com/charts#chart1:symbol=^bsesn;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
によると、2005年7月は 7600 くらい、2007年7月は 15200 くらいです。ちょうど2倍(100%増)です。
インドルピーの為替レートは、2005年7月が1ルピー=2.5円、2007年7月が 2.9 円ですから、
2005.7 1000米ドル=108,000 円=43,200 ルピー
2007.7 1000米ドル=118,940 円=41,013 ルピー
ということで、5% ほどのルピー高/ドル安でした。
HSBC Indian Equity Fund (Class AD) の場合は、株価指数(100%増)並みの成績(110%増)を示しました。
為替レートを考慮すると、株価指数×為替レート=2.0×1.05=2.1 で 110% 増なのです。
ちなみに、国内で販売している「HSBC インドオープン」という投資信託があります。乙も、一時投資していました。
2007.3.20 http://otsu.seesaa.net/article/36390263.html
2006.11.25 http://otsu.seesaa.net/article/28220260.html
2006.3.31 http://otsu.seesaa.net/article/15832140.html
こちらの基準価額の推移を見てみると、
http://table.yahoo.co.jp/t?c=2005&a=4&b=30&f=2007&d=8&e=5&g=w&s=5131104b&y=0&z=5131104b
http://www.hsbc.co.jp/jp/shared/pdf/india_m.pdf
2005年7月は約 12,000 円、2007年7月は 27,526 円ですから、130%増ということで、こちらも大変いい成績です。
もっとも、ルピー/円の為替レートを考慮すると、2005年7月の 12,000 円=4800ルピーが、2007年7月の27,526 円=9492ルピーになったということで、97% 増ですから、ほぼ指数並みということになります。
2007年08月16日
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD)
乙が、HSBC Korean Equity Fund
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
と同時期に HSBC 香港で購入した別のファンドについても調べてみましょう。
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD) です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
これも、2006年3月に 1000 米ドルだけ購入したのですが、2007年7月末現在で 1322 ドルになっています。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1322 ドルになっているわけですから、39% 増という大変な好成績です。
さて、タイの株価指数は SET 指数というようです。
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=^seti;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
で見てみると、2007年7月末の時点で 780 くらいです。2006年3月時点では 730 くらいでした。この期間で7%増という結果です。
為替のほうも見てみると、
http://newroad21.com/baht-yen.htm
1 バーツが 2006 年3月で 3.09 円、2007年7月で 4.1 円でした。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
では、2006年3月は1米ドルが117.47円、2007年7月は 118.94円です。
2006.3 1000米ドル=117,470 円=38016 バーツ
2007.7 1000米ドル=118,940 円=29010 バーツ
ということで、この期間の為替レートは 24% ほどのバーツ高=米ドル安でした。
以上の計算により、HSBC GIF - Thai Equity (Class AD) の場合でも、インデックス(7%増)と為替変動(24%増)による効果(1.07×1.24=1.33 33%増)を上回る 39% 増という結果になりました。
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
と同時期に HSBC 香港で購入した別のファンドについても調べてみましょう。
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD) です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
これも、2006年3月に 1000 米ドルだけ購入したのですが、2007年7月末現在で 1322 ドルになっています。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1322 ドルになっているわけですから、39% 増という大変な好成績です。
さて、タイの株価指数は SET 指数というようです。
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=^seti;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
で見てみると、2007年7月末の時点で 780 くらいです。2006年3月時点では 730 くらいでした。この期間で7%増という結果です。
為替のほうも見てみると、
http://newroad21.com/baht-yen.htm
1 バーツが 2006 年3月で 3.09 円、2007年7月で 4.1 円でした。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
では、2006年3月は1米ドルが117.47円、2007年7月は 118.94円です。
2006.3 1000米ドル=117,470 円=38016 バーツ
2007.7 1000米ドル=118,940 円=29010 バーツ
ということで、この期間の為替レートは 24% ほどのバーツ高=米ドル安でした。
以上の計算により、HSBC GIF - Thai Equity (Class AD) の場合でも、インデックス(7%増)と為替変動(24%増)による効果(1.07×1.24=1.33 33%増)を上回る 39% 増という結果になりました。
2007年08月14日
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD)
乙が、HSBC Korean Equity Fund
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
と同時期に HSBC 香港で購入した別のファンドについても調べてみましょう。
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD) です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
これも、2006年3月に 1000 米ドルだけ購入したのですが、2007年7月末現在で 1545 ドルになっています。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1545 ドルになっているわけですから、63% 増という大変な好成績です。
さて、香港の株価指数はハンセン指数(Hang Seng Index)がいいでしょう。
http://www.opticast.co.jp/opt/gcom/market/kaigai/stockidx.htm
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=^hsi;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
で見てみると、2007年7月末の時点で 22000 くらいです。2006年3月時点では 15800 くらいでした。この期間で39%増という結果です。
香港ドルは米ドルにペッグしていますから、為替は考慮する必要がありません。
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD) の場合でも、インデックス(39%増)を大きく上回る 63% 増という結果になりました。
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
と同時期に HSBC 香港で購入した別のファンドについても調べてみましょう。
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD) です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
これも、2006年3月に 1000 米ドルだけ購入したのですが、2007年7月末現在で 1545 ドルになっています。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1545 ドルになっているわけですから、63% 増という大変な好成績です。
さて、香港の株価指数はハンセン指数(Hang Seng Index)がいいでしょう。
http://www.opticast.co.jp/opt/gcom/market/kaigai/stockidx.htm
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=^hsi;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
で見てみると、2007年7月末の時点で 22000 くらいです。2006年3月時点では 15800 くらいでした。この期間で39%増という結果です。
香港ドルは米ドルにペッグしていますから、為替は考慮する必要がありません。
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD) の場合でも、インデックス(39%増)を大きく上回る 63% 増という結果になりました。
2007年08月13日
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD)
乙が、HSBC Korean Equity Fund
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
と同時期に HSBC 香港で購入した別のファンドについても調べてみましょう。
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD) です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
これも、2006年3月に 1000 米ドルだけ購入したのですが、2007年7月末現在で 1733 ドルになっています。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1733 ドルになっているわけですから、82% 増という大変な好成績です。
さて、シンガポールの株価指数は ST 指数(Straits Times Index)というようです。
http://www.opticast.co.jp/opt/gcom/market/kaigai/stockidx.htm
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=^sti;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
で見てみると、2007年7月末の時点で 3500 くらいです。2006年3月時点では 2500 くらいでした。この期間で40%増という結果です。
為替のほうも見てみると、
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri2.html
1 シンガポールドルが 2006 年3月で 72.57 円、2007年7月で 78.71 円でした。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
では、2006年3月は1米ドルが117.47円、2007年7月は 118.94円です。
2006.3 1000米ドル=117,470 円=1618 シンガポールドル
2007.7 1000米ドル=118,940 円=1511 シンガポールドル
ということで、この期間の為替レートは 7% ほどのシンガポールドル高=米ドル安でした。
以上の計算により、HSBC Singapore Equity Fund (Class PD) の場合でも、運用実績(82%増)は、インデックス(40%増)と為替の効果(7%増)(両方合わせて 1.4×1.07=1.5 50%増)を大きく上回るという結果になりました。
2007.8.11 http://otsu.seesaa.net/article/50993848.html
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
と同時期に HSBC 香港で購入した別のファンドについても調べてみましょう。
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD) です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
これも、2006年3月に 1000 米ドルだけ購入したのですが、2007年7月末現在で 1733 ドルになっています。申込手数料を考慮すれば、950 ドルが 1733 ドルになっているわけですから、82% 増という大変な好成績です。
さて、シンガポールの株価指数は ST 指数(Straits Times Index)というようです。
http://www.opticast.co.jp/opt/gcom/market/kaigai/stockidx.htm
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=^sti;range=2y;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined
で見てみると、2007年7月末の時点で 3500 くらいです。2006年3月時点では 2500 くらいでした。この期間で40%増という結果です。
為替のほうも見てみると、
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri2.html
1 シンガポールドルが 2006 年3月で 72.57 円、2007年7月で 78.71 円でした。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
では、2006年3月は1米ドルが117.47円、2007年7月は 118.94円です。
2006.3 1000米ドル=117,470 円=1618 シンガポールドル
2007.7 1000米ドル=118,940 円=1511 シンガポールドル
ということで、この期間の為替レートは 7% ほどのシンガポールドル高=米ドル安でした。
以上の計算により、HSBC Singapore Equity Fund (Class PD) の場合でも、運用実績(82%増)は、インデックス(40%増)と為替の効果(7%増)(両方合わせて 1.4×1.07=1.5 50%増)を大きく上回るという結果になりました。
2007年08月11日
HSBC Korean Equity Fund(続)
昨日書いた話ですが、
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
ふと気が付くと、為替レートが考慮されていません。
乙は、HSBC Korean Equity Fund には米ドルで投資していますので、ウォン建てで計算されている韓国株価指数と、米ドル建てで計算されるファンドの基準価額を比べるのでは不十分です。
さっそく、2006年3月と2007年7月のウォンとドルの為替レートについて調べてみました。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri2.html
で見てみると、2006年3月は 100KRW が12.05 円、2007年7月は 12.92 円です。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
では、2006年3月は1米ドルが117.47円、2007年7月は 118.94円です。
ということは、2006年3月の1000米ドルは 117,470 円に相当し、974,855 ウォンだったということです。
同じく、2007年7月の1000米ドルは 118,940 円に相当し、920,588 ウォンだったということです。
つまり、ドル−ウォンで見ると、この期間に 5.6% ほどウォン高=ドル安になっているということです。
乙の記録によれば、HSBC Korean Equity Fund は 2006年3月に 950 ドルから出発して、2007年7月に 1560 ドルになったのですから、64% 増ですが、このうち 5.6% ほどは為替レートの影響だということになります。
それを考慮すると、実質 55% 増(1.64÷1.056=1.553)ということになりますが、それでも、韓国株価指数の 40-45% 増と比べて大幅にアウトパフォームしています。
HSBC Korean Equity Fund は、インデックスを上回る好成績のファンドだといっていいのではないでしょうか。
2007.8.10 http://otsu.seesaa.net/article/50885666.html
ふと気が付くと、為替レートが考慮されていません。
乙は、HSBC Korean Equity Fund には米ドルで投資していますので、ウォン建てで計算されている韓国株価指数と、米ドル建てで計算されるファンドの基準価額を比べるのでは不十分です。
さっそく、2006年3月と2007年7月のウォンとドルの為替レートについて調べてみました。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri2.html
で見てみると、2006年3月は 100KRW が12.05 円、2007年7月は 12.92 円です。
http://www.aceconsulting.co.jp/kawasekinri.html
では、2006年3月は1米ドルが117.47円、2007年7月は 118.94円です。
ということは、2006年3月の1000米ドルは 117,470 円に相当し、974,855 ウォンだったということです。
同じく、2007年7月の1000米ドルは 118,940 円に相当し、920,588 ウォンだったということです。
つまり、ドル−ウォンで見ると、この期間に 5.6% ほどウォン高=ドル安になっているということです。
乙の記録によれば、HSBC Korean Equity Fund は 2006年3月に 950 ドルから出発して、2007年7月に 1560 ドルになったのですから、64% 増ですが、このうち 5.6% ほどは為替レートの影響だということになります。
それを考慮すると、実質 55% 増(1.64÷1.056=1.553)ということになりますが、それでも、韓国株価指数の 40-45% 増と比べて大幅にアウトパフォームしています。
HSBC Korean Equity Fund は、インデックスを上回る好成績のファンドだといっていいのではないでしょうか。
2007年08月10日
HSBC Korean Equity Fund
HSBC Korean Equity Fund というのは、乙が HSBC 香港で購入している投資信託(Unit Trust)です。
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
申込手数料は 5.25% ですし、信託報酬は 1.5% と高いです。
「高い手数料の投資信託は購入しない」というのが投資の鉄則です。乙も、同感です。しかし、今のところ、このファンドを解約していません。
さて、乙が 2006 年3月に 1000 米ドルで購入した HSBC Korean Equity Fund ですが、現在どうなっているかというと、7月末の段階で 1560 ドルになっていました。1年4ヵ月で5割増ということです。厳密にいえば、申込手数料を引かれて 950 ドルから出発して 1560 ドルになったのですから、64% 増です。
こうなると、信託報酬などが少しくらい高くても、特に気になりません。64% の中の 2%(1年で 1.5% なので1年4ヵ月で 2%)くらいは喜んでくれてやろうといったところです。
では、韓国の株価は、この期間に全体としてどのように動いてきたのでしょうか。
韓国総合株価指数としては、KOSPI 指数というのが使われるようです。
http://www.tokyostarbank.co.jp/uploads/PCA_korea_weekly200606087410.pdf
によると、2006年3月ころは 1300-1350 くらいを上下していました。今は、
http://sp03.hp.infoseek.co.jp/chart-major%20world%20indices%20.html
によると、1900 くらいです。この1年4ヵ月で 40-45% 増です。
HSBC Korean Equity Fund はアクティブ・ファンドですが、運用成績はインデックスをかなり上回っているようです。このようにインデックスを上回る成績を出しているファンドは解約しなくてもいいと思います。
ちなみに、アメリカ市場には韓国株の ETF があります。iShares MSCI South Korea Index Fund (EWY) で、Expense Ratio は 0.74% です。HSBC Korean Equity Fund の信託報酬と比べれば、半額しかかかりません。
乙は、HSBC Korean Equity Fund を解約してこちらの ETF に投資することも考えましたが、アクティブ・ファンドでも、それなりの成績を挙げている以上、解約する必要はないと思い直しました。
続きを読む
2006.7.11 http://otsu.seesaa.net/article/20603063.html
申込手数料は 5.25% ですし、信託報酬は 1.5% と高いです。
「高い手数料の投資信託は購入しない」というのが投資の鉄則です。乙も、同感です。しかし、今のところ、このファンドを解約していません。
さて、乙が 2006 年3月に 1000 米ドルで購入した HSBC Korean Equity Fund ですが、現在どうなっているかというと、7月末の段階で 1560 ドルになっていました。1年4ヵ月で5割増ということです。厳密にいえば、申込手数料を引かれて 950 ドルから出発して 1560 ドルになったのですから、64% 増です。
こうなると、信託報酬などが少しくらい高くても、特に気になりません。64% の中の 2%(1年で 1.5% なので1年4ヵ月で 2%)くらいは喜んでくれてやろうといったところです。
では、韓国の株価は、この期間に全体としてどのように動いてきたのでしょうか。
韓国総合株価指数としては、KOSPI 指数というのが使われるようです。
http://www.tokyostarbank.co.jp/uploads/PCA_korea_weekly200606087410.pdf
によると、2006年3月ころは 1300-1350 くらいを上下していました。今は、
http://sp03.hp.infoseek.co.jp/chart-major%20world%20indices%20.html
によると、1900 くらいです。この1年4ヵ月で 40-45% 増です。
HSBC Korean Equity Fund はアクティブ・ファンドですが、運用成績はインデックスをかなり上回っているようです。このようにインデックスを上回る成績を出しているファンドは解約しなくてもいいと思います。
ちなみに、アメリカ市場には韓国株の ETF があります。iShares MSCI South Korea Index Fund (EWY) で、Expense Ratio は 0.74% です。HSBC Korean Equity Fund の信託報酬と比べれば、半額しかかかりません。
乙は、HSBC Korean Equity Fund を解約してこちらの ETF に投資することも考えましたが、アクティブ・ファンドでも、それなりの成績を挙げている以上、解約する必要はないと思い直しました。
続きを読む
2007年06月06日
バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンドは買えません
乙は、ヨーロッパの債券に投資する方法を模索中です。
さて、先だって発売されたセゾン投信の投資信託「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の投資先を見てみると、
http://www.saison-am.co.jp/fund_g/order/order01.html
<株式>・バンガード・U.S.500ストック・インデックス・ファンド(約24%)
・バンガード・ヨーロピアン・ストック・インデックス・ファンド(約16%)
・バンガード・ジャパン・ストック・インデックス・ファンド(約6%)
・バンガード・エマージング・マーケット・ストック・インデックス・ファンド(約4%)
<債券>・バンガード・US・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド(約20%)
・バンガード・ジャパン・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド(約9%)
・バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド(約21%)
の七つの投資先に分散投資しています。
ファンド・オブ・ファンズの手数料をカットするためには、バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンドを直接買えばいいじゃないかという話になります。
さっそく調べてみました。
http://www.vanguardinformation.com/international/pdfs/FE9970A.pdf
にファンドの詳細が載っています。
これを見ると、バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンドの expense ratio は 0.3% と良心的です。
しかし、このファンドは、個人投資家の購入最低金額が10万ドル(あるいは10万ユーロ)です。乙の総資産から考えると、10万ドルはちと高いです。乙が今これを買ったら、ヨーロッパ債券の比重が大きすぎる状態になります。運用資産が2億円ほどあれば、10万ドルが約6%にあたりますから、乙が考えるアセットアロケーション
2007.5.11 http://otsu.seesaa.net/article/41413879.html
からいうと、ちょうどいい買物になります。しかし、乙の資産が2億円になるまでは、まだまだ時間がかかります。
それに、仮にこれが買えたとしても、その後リバランスが必要になったときどうすればいいのでしょうか。追加購入は5千ドル単位でできるようですが、一部解約が同様にできるのかどうか、よくわかりません。
最低金額が1万ドル以下であれば、このあたりの調整も楽ですし、もっと気軽に買えるのですが、……。
そんなこんなで、当面、このファンドは買えません。
ファンド・オブ・ファンズならば、単品では購入最低金額が高いものでも、少額で購入できるわけですから、それなりにメリットがある場合もあると思います。
さて、先だって発売されたセゾン投信の投資信託「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の投資先を見てみると、
http://www.saison-am.co.jp/fund_g/order/order01.html
<株式>・バンガード・U.S.500ストック・インデックス・ファンド(約24%)
・バンガード・ヨーロピアン・ストック・インデックス・ファンド(約16%)
・バンガード・ジャパン・ストック・インデックス・ファンド(約6%)
・バンガード・エマージング・マーケット・ストック・インデックス・ファンド(約4%)
<債券>・バンガード・US・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド(約20%)
・バンガード・ジャパン・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド(約9%)
・バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンド(約21%)
の七つの投資先に分散投資しています。
ファンド・オブ・ファンズの手数料をカットするためには、バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンドを直接買えばいいじゃないかという話になります。
さっそく調べてみました。
http://www.vanguardinformation.com/international/pdfs/FE9970A.pdf
にファンドの詳細が載っています。
これを見ると、バンガード・ユーロ・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンドの expense ratio は 0.3% と良心的です。
しかし、このファンドは、個人投資家の購入最低金額が10万ドル(あるいは10万ユーロ)です。乙の総資産から考えると、10万ドルはちと高いです。乙が今これを買ったら、ヨーロッパ債券の比重が大きすぎる状態になります。運用資産が2億円ほどあれば、10万ドルが約6%にあたりますから、乙が考えるアセットアロケーション
2007.5.11 http://otsu.seesaa.net/article/41413879.html
からいうと、ちょうどいい買物になります。しかし、乙の資産が2億円になるまでは、まだまだ時間がかかります。
それに、仮にこれが買えたとしても、その後リバランスが必要になったときどうすればいいのでしょうか。追加購入は5千ドル単位でできるようですが、一部解約が同様にできるのかどうか、よくわかりません。
最低金額が1万ドル以下であれば、このあたりの調整も楽ですし、もっと気軽に買えるのですが、……。
そんなこんなで、当面、このファンドは買えません。
ファンド・オブ・ファンズならば、単品では購入最低金額が高いものでも、少額で購入できるわけですから、それなりにメリットがある場合もあると思います。
2007年04月19日
Firstrade でバンガードのミューチュアル・ファンドを買うと
Firstrade でバンガードなどのミューチュアル・ファンドを購入する際に注意するべき点として、ノーロード(販売手数料なし)のものを買う場合でも、9.95 ドルの取引手数料がかかるということがあります。
http://tarot-mpt.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/firstrade_fb6b.html
http://401k.sblo.jp/article/3352783.html
などにもそのような記述があります。
これを言い換えれば、無料のものを有料で売るということです。
まあ、これはわからないでもありません。バンガードのファンドは、毎年の手数料が ETF なみに激安(0.2% とか)で、しかもノーロードですから、証券会社としては、いくら販売しても儲けが出ないのでしょう。
9.95 ドルといえば、3000 ドル分購入するとして 0.33% に相当します。5000 ドル分とすれば 0.2% です。この手数料は、購入時のたった1回の出費でしかありませんので、乙としては、このくらいなら許せるかなという気分です。
こういう手数料を取るということは、ある意味で、アメリカの証券会社やファンド運用会社の現状を象徴しています。アメリカの証券会社やファンド運用会社が、厳しい競争をしているということです。会社がつぶれては元も子もないですが、そうでなければ、徹底してコストを削減しているということなのでしょう。
それと比べて(と、安易に比較してはいけないのでしょうが)日本では、バンガードのようなものが現れません。日本は、金融に関していえば、開発途上国なんでしょうね。
考えてみると、日本の市場はアメリカと比べて非常に小さく、日本でバンガードのようなものを作っても、顧客が少なくて、やっていけないのかもしれません。アメリカ市場は全世界の資金が集まってくるところですからねえ。となると、日本ではやっぱり見込みはないのでしょうか。
でも、乙は、将来に期待します。
出でよ! 日本のバンガード!
http://tarot-mpt.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/firstrade_fb6b.html
http://401k.sblo.jp/article/3352783.html
などにもそのような記述があります。
これを言い換えれば、無料のものを有料で売るということです。
まあ、これはわからないでもありません。バンガードのファンドは、毎年の手数料が ETF なみに激安(0.2% とか)で、しかもノーロードですから、証券会社としては、いくら販売しても儲けが出ないのでしょう。
9.95 ドルといえば、3000 ドル分購入するとして 0.33% に相当します。5000 ドル分とすれば 0.2% です。この手数料は、購入時のたった1回の出費でしかありませんので、乙としては、このくらいなら許せるかなという気分です。
こういう手数料を取るということは、ある意味で、アメリカの証券会社やファンド運用会社の現状を象徴しています。アメリカの証券会社やファンド運用会社が、厳しい競争をしているということです。会社がつぶれては元も子もないですが、そうでなければ、徹底してコストを削減しているということなのでしょう。
それと比べて(と、安易に比較してはいけないのでしょうが)日本では、バンガードのようなものが現れません。日本は、金融に関していえば、開発途上国なんでしょうね。
考えてみると、日本の市場はアメリカと比べて非常に小さく、日本でバンガードのようなものを作っても、顧客が少なくて、やっていけないのかもしれません。アメリカ市場は全世界の資金が集まってくるところですからねえ。となると、日本ではやっぱり見込みはないのでしょうか。
でも、乙は、将来に期待します。
出でよ! 日本のバンガード!
2007年04月18日
Firstrade で買えるミューチュアルファンド
Firstrade の Mutual Fund(日本の投資信託のようなものですが)についても、さまざまな種類のものが取りそろえてあり、選ぶのが大変です。10,000 種類以上あると書いてあります。
Vanguard のものだけを抜き出しても、87 種類あります。全部ノーロードです。
以下、シンボルとファンド名を示します。名前でそのファンドがどんなものかおおよそ見当が付きます。
VFINX=VANGUARD 500 INDEX
VAAPX=VANGUARD ASSET ALLOCATION
VBINX=VANGUARD BALANCED
VCAIX=VANGUARD CALIFORNIA INSURED INTERMEDIATE TERM TAX EXEMPT
VCITX=VANGUARD CALIFORNIA INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VHCOX=VANGUARD CAPITAL OPPORTUNITY
VCVLX=VANGUARD CAPITAL VALUE
VCVSX=VANGUARD CONVERTIBLE SECURITIES
VDMIX=VANGUARD DEVELOPED MARKETS INDEX
VDEQX=VANGUARD DIVERSIFIED EQUITY
VDAIX=VANGUARD DIVIDEND APPRECIATION INDEX
VDIGX=VANGUARD DIVIDEND GROWTH
VGENX=VANGUARD ENERGY
VGEQX=VANGUARD EQUITY GROWTH
VEIPX=VANGUARD EQUITY INCOME
VEURX=VANGUARD EUROPEAN STOCK INDEX
VEXPX=VANGUARD EXPLORER
VEXMX=VANGUARD EXTENDED MARKET INDEX
VFLTX=VANGUARD FLORIDA INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VFTSX=VANGUARD FTSE SOCIAL INDEX
VHGEX=VANGUARD GLOBAL EQUITY
VFIIX=VANGUARD GNMA
VQNPX=VANGUARD GROWTH AND INCOME
VIGRX=VANGUARD GROWTH INDEX
VWEHX=VANGUARD HIGH YIELD CORPORATE
VWAHX=VANGUARD HIGH YIELD TAX EXEMPT
VIPSX=VANGUARD INFLATION PROTECTED SECURITIES
VILPX=VANGUARD INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VBIIX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM BOND INDEX
VFICX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM CORPORATE
VWITX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM TAX EXEMPT
VFITX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM TREASURY
VWIGX=VANGUARD INTERNATIONAL GROWTH
VTRIX=VANGUARD INTERNATIONAL VALUE
VLACX=VANGUARD LARGE CAP INDEX
VSCGX=VANGUARD LIFESTRATEGY CONSERVATIVE GROWTH
VASGX=VANGUARD LIFESTRATEGY GROWTH
VASIX=VANGUARD LIFESTRATEGY INCOME
VSMGX=VANGUARD LIFESTRATEGY MODERATE GROWTH
VMLTX=VANGUARD LIMITED TERM TAX EXEMPT
VBLTX=VANGUARD LONG TERM BOND INDEX
VWESX=VANGUARD LONG TERM CORPORATE
VWLTX=VANGUARD LONG TERM TAX EXEMPT
VUSTX=VANGUARD LONG TERM TREASURY
VMATX=VANGUARD MASSACHUSETTS TAX EXEMPT
VMGRX=VANGUARD MID CAP GROWTH
VIMSX=VANGUARD MID CAP INDEX
VMRGX=VANGUARD MORGAN GROWTH
VNJTX=VANGUARD NEW JERSEY INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VNYTX=VANGUARD NEW YORK INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VOHIX=VANGUARD OHIO LONG TERM TAX EXEMPT
VPACX=VANGUARD PACIFIC STOCK INDEX
VPAIX=VANGUARD PENNSYLVANIA LONG TERM TAX EXEMPT
VGPMX=VANGUARD PRECIOUS METALS AND MINING
VPCCX=VANGUARD PRIME CAP CORE
VPMCX=VANGUARD PRIMECAP
VGSIX=VANGUARD REIT INDEX
VASVX=VANGUARD SELECTED VALUE
VBISX=VANGUARD SHORT TERM BOND INDEX
VFSTX=VANGUARD SHORT TERM CORPORATE
VSGBX=VANGUARD SHORT TERM FEDERAL
VWSTX=VANGUARD SHORT TERM TAX EXEMPT
VFISX=VANGUARD SHORT TERM TREASURY
VISGX=VANGUARD SMALL CAP GROWTH INDEX
NAESX=VANGUARD SMALL CAP INDEX
VISVX=VANGUARD SMALL CAP VALUE INDEX
VGSTX=VANGUARD STAR FUND
VSEQX=VANGUARD STRATEGIC EQUITY
VTENX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2010
VTXVX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2015
VTWNX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2020
VTTVX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2025
VTHRX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2030
VTTHX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2035
VFORX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2040
VTIVX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2045
VFIFX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2050
VBMFX=VANGUARD TOTAL BOND MARKET INDEX
VGTSX=VANGUARD TOTAL INTERNATIONAL STOCK INDEX
VTSMX=VANGUARD TOTAL STOCK MARKET INDEX
VWUSX=VANGUARD US GROWTH
VUVLX=VANGUARD US VALUE
VIVAX=VANGUARD VALUE INDEX
VWINX=VANGUARD WELLESLEY INCOME
VWELX=VANGUARD WELLINGTON
VWNDX=VANGUARD WINDSOR
VWNFX=VANGUARD WINDSOR II
このうちの VTSMX=VANGUARD TOTAL STOCK MARKET INDEX というのは、
2006.9.27 http://otsu.seesaa.net/article/24493024.html
で述べた「バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンド」そのものです。詳細を見ると、Expense Ratio 0.19% と書いてあります。
乙は、これをマネックス証券で購入しましたが、Firstrade で購入すれば、約 0.63% というかなり高い口座管理手数料(マネックス証券の取り分)を全部節約できます。マネックス証券に置いておくメリットは、何でしょうか。日本円が必要になったときに(海外に置いておくよりは)手軽に現金化できることくらいでしょうか。う〜ん。Firstrade に乗り換えたくなってきました。
これに関連して、水瀬ケンイチさんも、このファンドのマネックス証券側の口座管理手数料の高さを嘆いています。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-457.html
水瀬さんは、その結果、バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドから I-Shares S&P500 Index Fund へメインファンドを乗り換えたようです。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-343.html
乙も、その気持ちはよくわかります。
一方、NightWalker さんは、
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2007/04/ishares_sp_500_2a5d.html
で、両者の詳しい比較をして、バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドの運用の優位性を説いています。(マネックスの 0.63% がいかに大きい影響を持つかもわかります。)
ああ、悩ましい、悩ましい。
Vanguard のものだけを抜き出しても、87 種類あります。全部ノーロードです。
以下、シンボルとファンド名を示します。名前でそのファンドがどんなものかおおよそ見当が付きます。
VFINX=VANGUARD 500 INDEX
VAAPX=VANGUARD ASSET ALLOCATION
VBINX=VANGUARD BALANCED
VCAIX=VANGUARD CALIFORNIA INSURED INTERMEDIATE TERM TAX EXEMPT
VCITX=VANGUARD CALIFORNIA INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VHCOX=VANGUARD CAPITAL OPPORTUNITY
VCVLX=VANGUARD CAPITAL VALUE
VCVSX=VANGUARD CONVERTIBLE SECURITIES
VDMIX=VANGUARD DEVELOPED MARKETS INDEX
VDEQX=VANGUARD DIVERSIFIED EQUITY
VDAIX=VANGUARD DIVIDEND APPRECIATION INDEX
VDIGX=VANGUARD DIVIDEND GROWTH
VGENX=VANGUARD ENERGY
VGEQX=VANGUARD EQUITY GROWTH
VEIPX=VANGUARD EQUITY INCOME
VEURX=VANGUARD EUROPEAN STOCK INDEX
VEXPX=VANGUARD EXPLORER
VEXMX=VANGUARD EXTENDED MARKET INDEX
VFLTX=VANGUARD FLORIDA INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VFTSX=VANGUARD FTSE SOCIAL INDEX
VHGEX=VANGUARD GLOBAL EQUITY
VFIIX=VANGUARD GNMA
VQNPX=VANGUARD GROWTH AND INCOME
VIGRX=VANGUARD GROWTH INDEX
VWEHX=VANGUARD HIGH YIELD CORPORATE
VWAHX=VANGUARD HIGH YIELD TAX EXEMPT
VIPSX=VANGUARD INFLATION PROTECTED SECURITIES
VILPX=VANGUARD INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VBIIX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM BOND INDEX
VFICX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM CORPORATE
VWITX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM TAX EXEMPT
VFITX=VANGUARD INTERMEDIATE TERM TREASURY
VWIGX=VANGUARD INTERNATIONAL GROWTH
VTRIX=VANGUARD INTERNATIONAL VALUE
VLACX=VANGUARD LARGE CAP INDEX
VSCGX=VANGUARD LIFESTRATEGY CONSERVATIVE GROWTH
VASGX=VANGUARD LIFESTRATEGY GROWTH
VASIX=VANGUARD LIFESTRATEGY INCOME
VSMGX=VANGUARD LIFESTRATEGY MODERATE GROWTH
VMLTX=VANGUARD LIMITED TERM TAX EXEMPT
VBLTX=VANGUARD LONG TERM BOND INDEX
VWESX=VANGUARD LONG TERM CORPORATE
VWLTX=VANGUARD LONG TERM TAX EXEMPT
VUSTX=VANGUARD LONG TERM TREASURY
VMATX=VANGUARD MASSACHUSETTS TAX EXEMPT
VMGRX=VANGUARD MID CAP GROWTH
VIMSX=VANGUARD MID CAP INDEX
VMRGX=VANGUARD MORGAN GROWTH
VNJTX=VANGUARD NEW JERSEY INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VNYTX=VANGUARD NEW YORK INSURED LONG TERM TAX EXEMPT
VOHIX=VANGUARD OHIO LONG TERM TAX EXEMPT
VPACX=VANGUARD PACIFIC STOCK INDEX
VPAIX=VANGUARD PENNSYLVANIA LONG TERM TAX EXEMPT
VGPMX=VANGUARD PRECIOUS METALS AND MINING
VPCCX=VANGUARD PRIME CAP CORE
VPMCX=VANGUARD PRIMECAP
VGSIX=VANGUARD REIT INDEX
VASVX=VANGUARD SELECTED VALUE
VBISX=VANGUARD SHORT TERM BOND INDEX
VFSTX=VANGUARD SHORT TERM CORPORATE
VSGBX=VANGUARD SHORT TERM FEDERAL
VWSTX=VANGUARD SHORT TERM TAX EXEMPT
VFISX=VANGUARD SHORT TERM TREASURY
VISGX=VANGUARD SMALL CAP GROWTH INDEX
NAESX=VANGUARD SMALL CAP INDEX
VISVX=VANGUARD SMALL CAP VALUE INDEX
VGSTX=VANGUARD STAR FUND
VSEQX=VANGUARD STRATEGIC EQUITY
VTENX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2010
VTXVX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2015
VTWNX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2020
VTTVX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2025
VTHRX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2030
VTTHX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2035
VFORX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2040
VTIVX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2045
VFIFX=VANGUARD TARGET RETIREMENT 2050
VBMFX=VANGUARD TOTAL BOND MARKET INDEX
VGTSX=VANGUARD TOTAL INTERNATIONAL STOCK INDEX
VTSMX=VANGUARD TOTAL STOCK MARKET INDEX
VWUSX=VANGUARD US GROWTH
VUVLX=VANGUARD US VALUE
VIVAX=VANGUARD VALUE INDEX
VWINX=VANGUARD WELLESLEY INCOME
VWELX=VANGUARD WELLINGTON
VWNDX=VANGUARD WINDSOR
VWNFX=VANGUARD WINDSOR II
このうちの VTSMX=VANGUARD TOTAL STOCK MARKET INDEX というのは、
2006.9.27 http://otsu.seesaa.net/article/24493024.html
で述べた「バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンド」そのものです。詳細を見ると、Expense Ratio 0.19% と書いてあります。
乙は、これをマネックス証券で購入しましたが、Firstrade で購入すれば、約 0.63% というかなり高い口座管理手数料(マネックス証券の取り分)を全部節約できます。マネックス証券に置いておくメリットは、何でしょうか。日本円が必要になったときに(海外に置いておくよりは)手軽に現金化できることくらいでしょうか。う〜ん。Firstrade に乗り換えたくなってきました。
これに関連して、水瀬ケンイチさんも、このファンドのマネックス証券側の口座管理手数料の高さを嘆いています。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-457.html
水瀬さんは、その結果、バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドから I-Shares S&P500 Index Fund へメインファンドを乗り換えたようです。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-343.html
乙も、その気持ちはよくわかります。
一方、NightWalker さんは、
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2007/04/ishares_sp_500_2a5d.html
で、両者の詳しい比較をして、バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドの運用の優位性を説いています。(マネックスの 0.63% がいかに大きい影響を持つかもわかります。)
ああ、悩ましい、悩ましい。
2007年03月25日
Dominion ファンドには投資しません。
ブログの読者の方から、メールで質問がありました。Dominion ファンドについてどう思うかというものです。
乙は、このファンドの購入について検討したことはないのですが、せっかくなので、これを機会に考えてみることにしました。
海外のファンドなので、本来は英語による情報を集める必要があるのですが、日本語で WWW を検索しても十分な情報が集まります。
検索エンジンで「Dominion」「ドミニオン」「ウィズプロフィット」などをキーワードにして検索してみました。
まず、Dominion ファンドを高く評価し、購入を勧めている記事がいくつかありました。
http://kaigaitoushi.com/bbs/upl/575.pdf
http://www.fplink.co.jp/fund.html
http://offshoremoney.blog13.fc2.com/blog-entry-15.html
http://www.melma.com/backnumber_13726_2336630/
などです。
しかし、こういうのは、販売側の「広告」のようなもので、ほとんど意味はありません。
このファンドは広く株式、債券、プロパティなどに分散投資しているヘッジファンドなんですね。しかも、レバレッジ3倍をかけているということです。こういうのは「安定的」ではありえません。ハイリスク、ハイリターンになります。(レバレッジをかけない投資法も可能だそうですが、それでは成績があまりに平凡です。)
そういう目で見ると、ブログの中には、かなり気になる記述もあります。
http://principalpartners.blog55.fc2.com/blog-category-6.html
では、
しかし、ファンドの場合、こんなめんどうな操作をするよりは、単純に基準価額を上下させるほうがいいに決まっています。シンプルなのが顧客にとって一番わかりやすいのです。今のやり方は、顧客の目をごまかして、本来このファンドがもっているボラティリティを小さく見せようというゴマカシ術に過ぎません。
同様に、
http://blog.livedoor.jp/m_hidaka/archives/50453279.html
では
また、この記事には「・ロング&ショートではなく、ロングのみの投資となるため、安全性が高い。」ということも書いてありますが、ロング(買い持ち)戦略が安全だということはありません。買った資産が値下がりしてしまえば、大きなマイナスが出ます。
さらに、
http://blog.livedoor.jp/m_hidaka/archives/50456216.html
では、
さて、このファンドに対する否定的な意見もあります。
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako1948.htm
が典型的でしょう。
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako796.htm(ただし英語です)
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako845.htm
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako1065.htm
などの関連記事もあります。「このファンドは低リスクと説明されていたが投資資金の80%以上を失うという事態に陥った。」とのことです。レバレッジをかけている以上、こういうことは起こりうる話です。ハイリスクということはこういうことです。
というようなわけで、乙なりの結論は次のようなものです。
このファンドは、ハイリスク・ハイリターンのヘッジファンドであり、初心者が気軽に購入するようなものではないと思います。100万ドル以上の運用資産がある人が、5% 程度の資産をこのファンドに振り向けるというような使い方の場合は、投資の可能性があるかもしれません。それにしても、年間手数料 1.68% が高いので、躊躇しますが。
乙の場合は、自分の運用資産総額のことも考えて、このファンドには投資しません。
ヘッジファンド全般をどう考えるべきかについては、乙の考え方もだんだん変わってきていますので、この点については、さらに日を改めて考えてみたいと思います。
乙は、このファンドの購入について検討したことはないのですが、せっかくなので、これを機会に考えてみることにしました。
海外のファンドなので、本来は英語による情報を集める必要があるのですが、日本語で WWW を検索しても十分な情報が集まります。
検索エンジンで「Dominion」「ドミニオン」「ウィズプロフィット」などをキーワードにして検索してみました。
まず、Dominion ファンドを高く評価し、購入を勧めている記事がいくつかありました。
http://kaigaitoushi.com/bbs/upl/575.pdf
http://www.fplink.co.jp/fund.html
http://offshoremoney.blog13.fc2.com/blog-entry-15.html
http://www.melma.com/backnumber_13726_2336630/
などです。
しかし、こういうのは、販売側の「広告」のようなもので、ほとんど意味はありません。
このファンドは広く株式、債券、プロパティなどに分散投資しているヘッジファンドなんですね。しかも、レバレッジ3倍をかけているということです。こういうのは「安定的」ではありえません。ハイリスク、ハイリターンになります。(レバレッジをかけない投資法も可能だそうですが、それでは成績があまりに平凡です。)
そういう目で見ると、ブログの中には、かなり気になる記述もあります。
http://principalpartners.blog55.fc2.com/blog-category-6.html
では、
ウィズプロフィット運用は、英国の年金運用などに使われる伝統的な運用手法で、スムージング手法とも言える。日々の運用における超過収益を特別勘定口座(リザーブアカウント)に蓄積し、運用成績が悪いときに蓄積した利益を放出し、パーフォマンスの安定を図るというもの。としています。
しかし、ファンドの場合、こんなめんどうな操作をするよりは、単純に基準価額を上下させるほうがいいに決まっています。シンプルなのが顧客にとって一番わかりやすいのです。今のやり方は、顧客の目をごまかして、本来このファンドがもっているボラティリティを小さく見せようというゴマカシ術に過ぎません。
同様に、
http://blog.livedoor.jp/m_hidaka/archives/50453279.html
では
この手法は、「好調な市場環境の時期に累積された準備金が、市場環境がマイナスの時期に割り当てられる」というものです。つまり、パフォーマンスの良い時の収益を留保しておき、悪いときに充当するわけです。これにより、ボラティリティ(騰落のブレ)がスムーズ化され、中長期的に安定した収益を得ようとしています。とありますが、これも同様の議論が当てはまります。
また、この記事には「・ロング&ショートではなく、ロングのみの投資となるため、安全性が高い。」ということも書いてありますが、ロング(買い持ち)戦略が安全だということはありません。買った資産が値下がりしてしまえば、大きなマイナスが出ます。
さらに、
http://blog.livedoor.jp/m_hidaka/archives/50456216.html
では、
このファンドひとつで、分散投資効果が望めますので、多くのファンドをPPBのようなラップ口座で扱う様な効果が期待できます。初心者として最初に始めるファンドとしても良いかと思います。としていますが、最低投資額が5万米ドル以上であり、乙の感覚では初心者向きではありません。レバレッジをかけるということと分散投資というのは両立しない考え方だと思います。
さて、このファンドに対する否定的な意見もあります。
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako1948.htm
が典型的でしょう。
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako796.htm(ただし英語です)
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako845.htm
http://www.kaigaigyousha.com/kakolog/kako1065.htm
などの関連記事もあります。「このファンドは低リスクと説明されていたが投資資金の80%以上を失うという事態に陥った。」とのことです。レバレッジをかけている以上、こういうことは起こりうる話です。ハイリスクということはこういうことです。
というようなわけで、乙なりの結論は次のようなものです。
このファンドは、ハイリスク・ハイリターンのヘッジファンドであり、初心者が気軽に購入するようなものではないと思います。100万ドル以上の運用資産がある人が、5% 程度の資産をこのファンドに振り向けるというような使い方の場合は、投資の可能性があるかもしれません。それにしても、年間手数料 1.68% が高いので、躊躇しますが。
乙の場合は、自分の運用資産総額のことも考えて、このファンドには投資しません。
ヘッジファンド全般をどう考えるべきかについては、乙の考え方もだんだん変わってきていますので、この点については、さらに日を改めて考えてみたいと思います。
2007年02月28日
MENA にも興味がありますが、……
乙は、MENA にも興味があります。MENA とは、Middle East & North Africa を指します。
いろいろな人が注目しています。
PALCOM さんは、
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-4.html
で触れていますが、特にすすめるわけでもなさそうです。
kz@銅鑼湾さんは、
http://kowloon.livedoor.biz/archives/50633328.html
で、触れています。
MENA を対象にしたファンドがあります。ただし海外のオフショアファンドです。
メールマガジンでは、
http://blog.mag2.com/m/log/0000038945/107183051.html
http://blog.mag2.com/m/log/0000038945/107207953.html
で紹介されています。
過去の仮想利回りは以下のようになっているとのことです。
2003年=39.61%、2004=41.43%、2005年=29.77%
最低投資額は US$10,000 です。手頃な投資とも言えます。購入手数料は5%、年間管理料は2%、それに加えて成功報酬(HWM)20%がかかります。
上のメールマガジンでは、ファンド名を明らかにしていませんが、きっと FMG Middle East North Africa (MENA) Fund Ltd のことでしょう。このファンドは 2006.4.1 運用開始とのことです。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/oppslag/JSHN-6NHGUT?opendocument&3
に、説明がありますが、パフォーマンスは、2003年=31.5%、2004年=44.67%、2005年=42.74% だそうです。(上の情報と少しずれています。)しかし、情報が2005年12月までで、その後更新されていません。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/oppslag/De614/$file/FMG_DNAV_Dec_06.pdf
には、2006年12月現在の運用成績が載っていますが、それによると、2006年4月から12月では -4.2% になっているとのことです。毎年3〜4割の上昇を見込んでいた人には期待はずれの結果になってしまいました。予想通り、かなりのハイリスク(上下のブレが大きい)ですね。2003年から2005年は、運用開始前の「仮想」成績であることにも注意が必要でしょう。新しいファンドは3年程度ようすを見てから購入するということでもいいと思います。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/oppslag/LWIN-6XL99W?opendocument&3
を見ると、世界各地の 2006 年のパフォーマンスがわかります。MENA のうちでも、特にサウジアラビアがひどい結果になったようです。
このファンドは毎年かかる手数料(信託報酬)が高めなので、こういうファンドがホントにおトクかどうかは何ともいえません。もう少し手数料の安いファンドが登場するのを待ってもいいように思います。
そもそも、エマージング諸国の中で MENA に集中投資すること自体、相当な決心が必要です。いわゆる「きよぶた」ですね。う〜む。乙は当面見送りです。
いろいろな人が注目しています。
PALCOM さんは、
http://palcomhk.blog79.fc2.com/blog-entry-4.html
で触れていますが、特にすすめるわけでもなさそうです。
kz@銅鑼湾さんは、
http://kowloon.livedoor.biz/archives/50633328.html
で、触れています。
MENA を対象にしたファンドがあります。ただし海外のオフショアファンドです。
メールマガジンでは、
http://blog.mag2.com/m/log/0000038945/107183051.html
http://blog.mag2.com/m/log/0000038945/107207953.html
で紹介されています。
過去の仮想利回りは以下のようになっているとのことです。
2003年=39.61%、2004=41.43%、2005年=29.77%
最低投資額は US$10,000 です。手頃な投資とも言えます。購入手数料は5%、年間管理料は2%、それに加えて成功報酬(HWM)20%がかかります。
上のメールマガジンでは、ファンド名を明らかにしていませんが、きっと FMG Middle East North Africa (MENA) Fund Ltd のことでしょう。このファンドは 2006.4.1 運用開始とのことです。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/oppslag/JSHN-6NHGUT?opendocument&3
に、説明がありますが、パフォーマンスは、2003年=31.5%、2004年=44.67%、2005年=42.74% だそうです。(上の情報と少しずれています。)しかし、情報が2005年12月までで、その後更新されていません。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/oppslag/De614/$file/FMG_DNAV_Dec_06.pdf
には、2006年12月現在の運用成績が載っていますが、それによると、2006年4月から12月では -4.2% になっているとのことです。毎年3〜4割の上昇を見込んでいた人には期待はずれの結果になってしまいました。予想通り、かなりのハイリスク(上下のブレが大きい)ですね。2003年から2005年は、運用開始前の「仮想」成績であることにも注意が必要でしょう。新しいファンドは3年程度ようすを見てから購入するということでもいいと思います。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/oppslag/LWIN-6XL99W?opendocument&3
を見ると、世界各地の 2006 年のパフォーマンスがわかります。MENA のうちでも、特にサウジアラビアがひどい結果になったようです。
このファンドは毎年かかる手数料(信託報酬)が高めなので、こういうファンドがホントにおトクかどうかは何ともいえません。もう少し手数料の安いファンドが登場するのを待ってもいいように思います。
そもそも、エマージング諸国の中で MENA に集中投資すること自体、相当な決心が必要です。いわゆる「きよぶた」ですね。う〜む。乙は当面見送りです。
2006年10月17日
Zenith resources の Diversified Option Program
乙が今後購入しようかなあと思っていたファンドです。
会社のホームページは http://www.zenith-resources.com/ です。
Diversified Option Program は、商品ファンド(managed futures)で、
http://www.cta.visionlp.com/pdf/Zen/diversifiedoptionprogram.pdf
に運用成績が出ていますが、2005年2月から11ヶ月の成績を見ると、1.42%, 1.31, 1.75, 1.97, 0.57, 2.14, 2.10, 1.17, 1.77, 1.38, 1.82 となっていて、11ヶ月間の通算で 18.83% となっています。また、2006年の成績は8月までしかわかりませんが、2.22%, 0.97, 2.17, 1.14, 2.87, 3.90, 0.82, 1.50 で、8ヶ月間で 16.65% です。今までの運用成績は約1年半しかわかりませんが、マイナスになった月がないのですから、こういう成績は立派です。
乙がすでに解約してしまった商品ファンド「オプション・マスター」
http://otsu.seesaa.net/article/17568213.html
の成績(2006年9月)
http://www.unicom.co.jp/fund/PDF/0609OM.pdf
と比べると、雲泥の差です。国内と国外の差なのでしょうか。だとしたら日本が劣っているといわれてるようで、悔しい気持になります。また、投資家の立場で考えると、日本国内で投資先を探すよりも、海外で探したほうがいいのではないかということになります。個人としては、何も日本に義理立てする必要はないのですから。
上記文書によると、このファンドの出資者は 346 人しかいないようです。また、運用資産総額は2716万ドルで、十分あります。販売手数料は 3%です。業者によっては 6% 取るところもありそうですが、乙が接触したブローカーは 3% でした。さらに、成功報酬として増加分の 25% がかかります。この25%分を引いたあとで上の成績だとのことですから、充分申し込む手があると思いました。
しかし、乙がすぐに申し込まなかったのは以下のような理由からです。
(1) 最低投資金額がちと高いと思いました。
実のところ、最低投資金額は5万ドルです。あちこちに分散して投資する人間から見ると、この金額では1箇所に集中してしまうように思いました。
なお、業者によっては、もう少し少額からの申し込みができる場合もあるようですが、それにしてもハードルが高そうです。乙の感覚では、1万ドルくらいが買いやすいように思います。
(2) 乙の場合、資金が商品ファンド(managed futures)にやや集中しすぎる傾向がありました。
乙は、他のファンドでも、managed futures を購入していますので、同様のものに投資すると、資金がその分野に集中することになってしまい、分散投資の観点からはよくないことになります。
(3) 目論見書を読む時間がありませんでした。
PDF ファイルをもらいましたが、プリンタに出すと 7mm くらいの厚さになりました。数十ページでしょうか。暇なときに読もうと思っていましたが、なかなか乙の時間が取れずにいました。
(4) 1年半の成績では、やや短すぎて、実績として不十分だと思いました。
過去の実績を見ると、確かにいい成績ですが、もう少し(合計で3年くらい?)ようすを見てからでもいいのではないかと思いました。
というようなことで、乙は、1年後くらいに購入するつもりでいました。まあ、そう思ったからこそ目論見書を早く読もうと思わなかったという面もあります。
で、乙がうじうじしていたところ、運用資産が予定金額に達したということで、新規募集が打ち切られてしまいました。あまり大きな金額では運用がむずかしくなるということでしょう。これは理解できます。
ある意味で残念ですが、今さらあわててもしかたがありません。探せば他の類似商品があるでしょうし、金融商品では、どうしてもこれでなくてはならないというようなことはありませんからね。
会社のホームページは http://www.zenith-resources.com/ です。
Diversified Option Program は、商品ファンド(managed futures)で、
http://www.cta.visionlp.com/pdf/Zen/diversifiedoptionprogram.pdf
に運用成績が出ていますが、2005年2月から11ヶ月の成績を見ると、1.42%, 1.31, 1.75, 1.97, 0.57, 2.14, 2.10, 1.17, 1.77, 1.38, 1.82 となっていて、11ヶ月間の通算で 18.83% となっています。また、2006年の成績は8月までしかわかりませんが、2.22%, 0.97, 2.17, 1.14, 2.87, 3.90, 0.82, 1.50 で、8ヶ月間で 16.65% です。今までの運用成績は約1年半しかわかりませんが、マイナスになった月がないのですから、こういう成績は立派です。
乙がすでに解約してしまった商品ファンド「オプション・マスター」
http://otsu.seesaa.net/article/17568213.html
の成績(2006年9月)
http://www.unicom.co.jp/fund/PDF/0609OM.pdf
と比べると、雲泥の差です。国内と国外の差なのでしょうか。だとしたら日本が劣っているといわれてるようで、悔しい気持になります。また、投資家の立場で考えると、日本国内で投資先を探すよりも、海外で探したほうがいいのではないかということになります。個人としては、何も日本に義理立てする必要はないのですから。
上記文書によると、このファンドの出資者は 346 人しかいないようです。また、運用資産総額は2716万ドルで、十分あります。販売手数料は 3%です。業者によっては 6% 取るところもありそうですが、乙が接触したブローカーは 3% でした。さらに、成功報酬として増加分の 25% がかかります。この25%分を引いたあとで上の成績だとのことですから、充分申し込む手があると思いました。
しかし、乙がすぐに申し込まなかったのは以下のような理由からです。
(1) 最低投資金額がちと高いと思いました。
実のところ、最低投資金額は5万ドルです。あちこちに分散して投資する人間から見ると、この金額では1箇所に集中してしまうように思いました。
なお、業者によっては、もう少し少額からの申し込みができる場合もあるようですが、それにしてもハードルが高そうです。乙の感覚では、1万ドルくらいが買いやすいように思います。
(2) 乙の場合、資金が商品ファンド(managed futures)にやや集中しすぎる傾向がありました。
乙は、他のファンドでも、managed futures を購入していますので、同様のものに投資すると、資金がその分野に集中することになってしまい、分散投資の観点からはよくないことになります。
(3) 目論見書を読む時間がありませんでした。
PDF ファイルをもらいましたが、プリンタに出すと 7mm くらいの厚さになりました。数十ページでしょうか。暇なときに読もうと思っていましたが、なかなか乙の時間が取れずにいました。
(4) 1年半の成績では、やや短すぎて、実績として不十分だと思いました。
過去の実績を見ると、確かにいい成績ですが、もう少し(合計で3年くらい?)ようすを見てからでもいいのではないかと思いました。
というようなことで、乙は、1年後くらいに購入するつもりでいました。まあ、そう思ったからこそ目論見書を早く読もうと思わなかったという面もあります。
で、乙がうじうじしていたところ、運用資産が予定金額に達したということで、新規募集が打ち切られてしまいました。あまり大きな金額では運用がむずかしくなるということでしょう。これは理解できます。
ある意味で残念ですが、今さらあわててもしかたがありません。探せば他の類似商品があるでしょうし、金融商品では、どうしてもこれでなくてはならないというようなことはありませんからね。
2006年09月23日
米ヘッジファンドのアマランスの巨額損失
天然ガス価格下落で米ヘッジファンドのアマランスが巨額の運用損を出したということです。
いくつかの記事から一部引用しておきましょう。
http://www.worldtimes.co.jp/news/bus/kiji/2006-09-19T091408Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-228797-1.html
90億ドルを超える運用資産を抱えるアマランスは、天然ガスのポジションを手じまうことにより、年初来で35%を超える損失に陥るおそれがある、としている。
http://excite.co.jp/News/economy/20060920165757/JAPAN-229078-1_story.html
米証券取引委員会(SEC)のコックス委員長は19日、ヘッジファンド運用会社アマランス・アドバイザーズが巨額の損失を出している問題について、一部のヘッジファンドに対する投資リスクを注意喚起していると指摘した。同委員長は「【中略】こうした手法が個人投資家向けではなく、知識と経験の豊かな投資家向けであることを確認するためだ」と語った。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=aw6j6MxpGEdU&refer=jp_japan
ヘッジファンド、アマランス・アドバイザーズは21日までに、エネルギー取引を第三者に移管し、保有証券を売却した後の旗艦ファンドの月初来損失が約60億ドル(約7025億円)となることを明らかにした。
同社の旗艦ファンドは月初から19日までに、資産の65%を失った。現在の資産は35億ドル未満だという。創業者のニコラス・マオウニス氏は書簡で、エネルギー取引のポートフォリを第三者に譲渡したことを明らかにした。これによって天然ガス取引での損失拡大を防ぎ、「融資枠の取り消しや債権者による強制的清算のリスクを回避できる」としている。
アマランスは先週の天然ガス価格下落を受け、今週初めに資産の約50%に相当する46億ドルを失ったことを明らかにした。年初の資産は約75億ドルだった。
http://ml.investor.reuters.co.jp/research/news.asp?storyid=nTK2939181
最近数週間に天然ガス取引で巨額の損失を出した米ヘッジファンドのアマランス・アドバイザーズは、解散、保有エネルギー資産売却、他部門の売却交渉に動いている。アマランスは、損を出したエネルギー関連ポートフォリオについて、具体名は明らかにせず第3者に譲渡することで合意した、と投資家に伝えた。関係筋は、譲渡先はシタデル・インベストメント・グループとJPモルガン・チェースの連合としている。
というわけで、LTCM の1998年の破綻以来の大規模損失かもしれません。
レバレッジを効かせた運用をしていれば、失敗したときに巨額の損失が出るのは当然のことです。それにしても、一つの市場で巨額の資金を運用していたんですね。このことに驚きました。まさに投機・ギャンブルの世界です。
アメリカのヘッジファンドですから、どうも機関投資家だけが投資していたようで、個人が投資できるようなものではなかったと思いますが、もしも出資していたらショックだったでしょうね。
しかし、大きな損失を出しても、第三者に譲渡されるような形できちんと精算されるわけで、夜逃げのようなやり方(犯罪?)とは違います。今回の出来事はやむをえないと受け入れるしかないでしょう。投資は、失敗することもあるので、こんなことになることも覚悟しておかなければなりません。
問題は、こういう大規模損失がどれくらいの割合で起こるのか、自分の投資先がこうなる可能性はどれくらいあるかということです。各種記事では、そこがわからないので(いや、そもそもわかるはずがないので)、ヘッジファンド投資をどう考えるべきか、判断しようがないということになってしまいます。
今回の報道のされ方も中途半端な感じで、日経新聞は9月22日になってやっと報じました。
いくつかの記事から一部引用しておきましょう。
http://www.worldtimes.co.jp/news/bus/kiji/2006-09-19T091408Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-228797-1.html
90億ドルを超える運用資産を抱えるアマランスは、天然ガスのポジションを手じまうことにより、年初来で35%を超える損失に陥るおそれがある、としている。
http://excite.co.jp/News/economy/20060920165757/JAPAN-229078-1_story.html
米証券取引委員会(SEC)のコックス委員長は19日、ヘッジファンド運用会社アマランス・アドバイザーズが巨額の損失を出している問題について、一部のヘッジファンドに対する投資リスクを注意喚起していると指摘した。同委員長は「【中略】こうした手法が個人投資家向けではなく、知識と経験の豊かな投資家向けであることを確認するためだ」と語った。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=aw6j6MxpGEdU&refer=jp_japan
ヘッジファンド、アマランス・アドバイザーズは21日までに、エネルギー取引を第三者に移管し、保有証券を売却した後の旗艦ファンドの月初来損失が約60億ドル(約7025億円)となることを明らかにした。
同社の旗艦ファンドは月初から19日までに、資産の65%を失った。現在の資産は35億ドル未満だという。創業者のニコラス・マオウニス氏は書簡で、エネルギー取引のポートフォリを第三者に譲渡したことを明らかにした。これによって天然ガス取引での損失拡大を防ぎ、「融資枠の取り消しや債権者による強制的清算のリスクを回避できる」としている。
アマランスは先週の天然ガス価格下落を受け、今週初めに資産の約50%に相当する46億ドルを失ったことを明らかにした。年初の資産は約75億ドルだった。
http://ml.investor.reuters.co.jp/research/news.asp?storyid=nTK2939181
最近数週間に天然ガス取引で巨額の損失を出した米ヘッジファンドのアマランス・アドバイザーズは、解散、保有エネルギー資産売却、他部門の売却交渉に動いている。アマランスは、損を出したエネルギー関連ポートフォリオについて、具体名は明らかにせず第3者に譲渡することで合意した、と投資家に伝えた。関係筋は、譲渡先はシタデル・インベストメント・グループとJPモルガン・チェース
というわけで、LTCM の1998年の破綻以来の大規模損失かもしれません。
レバレッジを効かせた運用をしていれば、失敗したときに巨額の損失が出るのは当然のことです。それにしても、一つの市場で巨額の資金を運用していたんですね。このことに驚きました。まさに投機・ギャンブルの世界です。
アメリカのヘッジファンドですから、どうも機関投資家だけが投資していたようで、個人が投資できるようなものではなかったと思いますが、もしも出資していたらショックだったでしょうね。
しかし、大きな損失を出しても、第三者に譲渡されるような形できちんと精算されるわけで、夜逃げのようなやり方(犯罪?)とは違います。今回の出来事はやむをえないと受け入れるしかないでしょう。投資は、失敗することもあるので、こんなことになることも覚悟しておかなければなりません。
問題は、こういう大規模損失がどれくらいの割合で起こるのか、自分の投資先がこうなる可能性はどれくらいあるかということです。各種記事では、そこがわからないので(いや、そもそもわかるはずがないので)、ヘッジファンド投資をどう考えるべきか、判断しようがないということになってしまいます。
今回の報道のされ方も中途半端な感じで、日経新聞は9月22日になってやっと報じました。
2006年08月29日
Forsyth Partners Ltd. --- Forsyth Global Commodity Fund
乙が8月になってから購入したファンドです。
会社のホームページは次のところです。
http://www.forsythpartners.com/
ファンドのホームページは次のところです。
http://www.forsythpartners.com/funds/alternative_funds/commodity_fund.php
ファクトシートを見れば、ファンドの概要がわかります。
http://www.forsythpartners.com/view.php?path=/Public/Monthly_Factsheets/International_Factsheets/Global_Commodity_Japanese.pdf
日本語版が用意されているということは、それだけ日本人のアクセスが多いということでしょう。
運用開始は、米ドルクラスが 2004年12月、ユーロクラスが 2005年3月ということであまり歴史がありません。乙の運用資産全体の中ではユーロの比率が少な目なので、ユーロクラスを選びました。
手数料ですが、申込手数料はゼロです。信託報酬が年率2%かかります。解約する場合は手数料がかかり、購入後1年未満の場合 3%、購入後2年未満の場合 2%、購入後3年未満の場合 1%、3年以上保有した場合はありません。乙の基準では2年以上保有するべきファンドだということになります。
運用資産は、US$ 34.9 m で、比較的小粒です。
このファンドは各種の commodity(商品)に投資するファンドに再投資を行うファンド・オブ・ファンズです。2006年7月現在の組み入れ銘柄は以下の通りです。
1.JPMF natural Resources Fund 19.3%
2.First State Global Resources Fund 17.8%
3.Merill Lynch IIF World Mining Fund 15.3%
4.Investec GSF Global Energy Fund 15.2%
5.Clariden Energy Equity Fund 14.8%
6.Craton Capital Precious Metals Fund 8.0%
7.Merril Lynch Natural Resources Hedge fund 7.6%
8.First State Global Resources Long Short Fund 2.0%
投資先は、資源 62%、エネルギー 30%、金(ゴールド)8% という比率です。
過去のパフォーマンスですが、米ドル建ての2005年1年間のパフォーマンスは33.20%、ユーロ建ての運用開始以来1年5ヶ月のリターンは 38.3% となっています。
統計値をみると、年平均リターンが 32.64%、標準偏差 21.18%、最大下落(月単位)-6.68%、ベータ 0.84、シャープレシオ 1.28 となっています。ハイリスク・ハイリターンの典型です。しかも、歴史が浅いのですから、こんなところに集中投資するものではありません。場合によっては大幅な損失が出る可能性もあります。
手数料が安いように見えても、ファンド・オブ・ファンズでは、二重の手数料がかかる(親ファンドの手数料と、見えないけれども子ファンドの手数料がかかる)ので、手数料がどうしても高くなります。
調べてみると、8個の子ファンドの過去の成績はすばらしいものです。だったら、子ファンドのそれぞれに申し込むという手もあるかもしれません。でも、それはそれで面倒くさいですね。
続きを読む
会社のホームページは次のところです。
http://www.forsythpartners.com/
ファンドのホームページは次のところです。
http://www.forsythpartners.com/funds/alternative_funds/commodity_fund.php
ファクトシートを見れば、ファンドの概要がわかります。
http://www.forsythpartners.com/view.php?path=/Public/Monthly_Factsheets/International_Factsheets/Global_Commodity_Japanese.pdf
日本語版が用意されているということは、それだけ日本人のアクセスが多いということでしょう。
運用開始は、米ドルクラスが 2004年12月、ユーロクラスが 2005年3月ということであまり歴史がありません。乙の運用資産全体の中ではユーロの比率が少な目なので、ユーロクラスを選びました。
手数料ですが、申込手数料はゼロです。信託報酬が年率2%かかります。解約する場合は手数料がかかり、購入後1年未満の場合 3%、購入後2年未満の場合 2%、購入後3年未満の場合 1%、3年以上保有した場合はありません。乙の基準では2年以上保有するべきファンドだということになります。
運用資産は、US$ 34.9 m で、比較的小粒です。
このファンドは各種の commodity(商品)に投資するファンドに再投資を行うファンド・オブ・ファンズです。2006年7月現在の組み入れ銘柄は以下の通りです。
1.JPMF natural Resources Fund 19.3%
2.First State Global Resources Fund 17.8%
3.Merill Lynch IIF World Mining Fund 15.3%
4.Investec GSF Global Energy Fund 15.2%
5.Clariden Energy Equity Fund 14.8%
6.Craton Capital Precious Metals Fund 8.0%
7.Merril Lynch Natural Resources Hedge fund 7.6%
8.First State Global Resources Long Short Fund 2.0%
投資先は、資源 62%、エネルギー 30%、金(ゴールド)8% という比率です。
過去のパフォーマンスですが、米ドル建ての2005年1年間のパフォーマンスは33.20%、ユーロ建ての運用開始以来1年5ヶ月のリターンは 38.3% となっています。
統計値をみると、年平均リターンが 32.64%、標準偏差 21.18%、最大下落(月単位)-6.68%、ベータ 0.84、シャープレシオ 1.28 となっています。ハイリスク・ハイリターンの典型です。しかも、歴史が浅いのですから、こんなところに集中投資するものではありません。場合によっては大幅な損失が出る可能性もあります。
手数料が安いように見えても、ファンド・オブ・ファンズでは、二重の手数料がかかる(親ファンドの手数料と、見えないけれども子ファンドの手数料がかかる)ので、手数料がどうしても高くなります。
調べてみると、8個の子ファンドの過去の成績はすばらしいものです。だったら、子ファンドのそれぞれに申し込むという手もあるかもしれません。でも、それはそれで面倒くさいですね。
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2006年08月27日
Friends Provident のアドバイザーと期待利回り
昨日の話題
http://otsu.seesaa.net/article/22817145.html
の続きです。
FP 社のファンド・オブ・ファンズは、会社のほうで数千種類のファンドの中から109種類に選択肢を絞ってくれるのですが、一般投資家にとっては、109種類のファンドから実際の投資先として適切なファンド10種類以下を自分で選ぶことさえなかなかむずかしいことでしょう。
しかし、実は、そこにも日本人のアドバイザーを付けることができます。全体資産(初期口座+貯蓄口座)の 1.5% を年間手数料として払うと、アドバイザーが適切な投資判断をして、ファンドの選択などをしてくれるとのことです。ただし、投資家のそれぞれごとにポートフォリオを変えるのではなく、アドバイザーを依頼する投資家全員が同じポートフォリオを共有することになります。いわゆる一任勘定というヤツです。
ファンド・オブ・ファンズが手数料の二重取りですから、アドバイザーを付けると手数料の三重取りになって、コストがさらに高くなってしまいます。
乙の考え方では、(FP 社にファンドの選択眼がないのと同様に)アドバイザーにもファンドの選択眼はないものと思います。しかし、ランダムに子ファンドを選んでも、それなりの利回りが出るでしょうから、適当に運用していても大丈夫です(投資家からは文句が出ません)し、何か事件があったときに、それに応じて今後の成績を予想して対策を取る程度のことをすれば、気がつくのが遅い一般投資家よりは少しは成績が良くなるでしょう。その意味で、投資家サイドから見てもメリットはありますが、それが 1.5% の手数料に値するかどうかはむずかしいところです。乙の考えでは、そんなに価値はないものと思います。逆にいうと、こういうアドバイザーはおいしい商売だということになります。
某ブローカーの計算のように、15年先の 4400 万円を自己年金のタネ銭にしようという人がいれば、毎年 4400万×1.5%=66万円をアドバイザーに払うことになります。こういう顧客が20人もいれば、アドバイザーは年収1320万円になります。そう考えると、むしろ乙がアドバイザーをやりたいですね。
考えてみれば、1.5% の手数料を払う人は、それを払うことで「安心感」を買っているのでしょうね。それにしても「安心料」は高いものです。
ところで、アドバイザーの年間固定手数料 1.5% ですが、これは成功報酬制を選ぶこともできます。その場合、手数料は総資産の増額分の 20% という計算になります。ハイ・ウォーター・マーク(HWM)方式の計算であるのは当然です。
投資家がどちらでも選べるということは、アドバイザー側から見れば、両者が等価であることを意味します。これに基づいてちょっと計算してみましょう。
固定報酬制では、1.5% をもらうことになりますから、成功報酬制で増額分の20%が全体額の 1.5% になるためには、増額分が全体額の 7.5% でなければなりません。つまり、このアドバイザーは、FP 社のファンドの平均利回りを 7.5% と見込んでいることになります。
16% の利回りを想定しているブローカーは、大アマです。(実は、ブローカーもわかっていて、架空の数字で計算書を書いたのでしょう。今後の利回りは誰も保証していないのですから、これでも許されると思います。)アドバイザーは、正直に、FP 社の期待利回りは 7.5% だと教えてくれました。その程度の利回りならば、充分あり得る話です。というか、自分で適当に運用しても達成できる利回りです。7.5% の利回りから 1.5% の手数料を払って自分が 6% を受け取るというのは、あまりおいしい話ではありません。
以上の検討により、乙は、FP 社のファンド・オブ・ファンズには申し込まず、自分で直接運用する(といってもファンドですが)ほうがいいという結論に到りました。乙の場合、FP 社では、毎月積立はもちろんのこと、一括投資もしないということです。
今回のファンドセミナーは、乙にとって大変いい勉強になりました。FP 社の期待利回りをアドバイザーから教えてもらったことだけでも参加費を払う価値があったと思っています。これで乙は自分なりに FP 社のファンド・オブ・ファンズのしくみが充分に理解できました。
安い料金で参加できる各種セミナーは、今後も歓迎します。次はどこに参加しようかな。乙みたいな人間は、開催者側から見れば、手間だけかかって売り上げに結びつかないから、迷惑なだけでしょうが。
あ、しかし、乙はセミナー会場でここに書いたようなことを発言し会場を混乱させることはありませんので、業者さんはご安心ください。
http://otsu.seesaa.net/article/22817145.html
の続きです。
FP 社のファンド・オブ・ファンズは、会社のほうで数千種類のファンドの中から109種類に選択肢を絞ってくれるのですが、一般投資家にとっては、109種類のファンドから実際の投資先として適切なファンド10種類以下を自分で選ぶことさえなかなかむずかしいことでしょう。
しかし、実は、そこにも日本人のアドバイザーを付けることができます。全体資産(初期口座+貯蓄口座)の 1.5% を年間手数料として払うと、アドバイザーが適切な投資判断をして、ファンドの選択などをしてくれるとのことです。ただし、投資家のそれぞれごとにポートフォリオを変えるのではなく、アドバイザーを依頼する投資家全員が同じポートフォリオを共有することになります。いわゆる一任勘定というヤツです。
ファンド・オブ・ファンズが手数料の二重取りですから、アドバイザーを付けると手数料の三重取りになって、コストがさらに高くなってしまいます。
乙の考え方では、(FP 社にファンドの選択眼がないのと同様に)アドバイザーにもファンドの選択眼はないものと思います。しかし、ランダムに子ファンドを選んでも、それなりの利回りが出るでしょうから、適当に運用していても大丈夫です(投資家からは文句が出ません)し、何か事件があったときに、それに応じて今後の成績を予想して対策を取る程度のことをすれば、気がつくのが遅い一般投資家よりは少しは成績が良くなるでしょう。その意味で、投資家サイドから見てもメリットはありますが、それが 1.5% の手数料に値するかどうかはむずかしいところです。乙の考えでは、そんなに価値はないものと思います。逆にいうと、こういうアドバイザーはおいしい商売だということになります。
某ブローカーの計算のように、15年先の 4400 万円を自己年金のタネ銭にしようという人がいれば、毎年 4400万×1.5%=66万円をアドバイザーに払うことになります。こういう顧客が20人もいれば、アドバイザーは年収1320万円になります。そう考えると、むしろ乙がアドバイザーをやりたいですね。
考えてみれば、1.5% の手数料を払う人は、それを払うことで「安心感」を買っているのでしょうね。それにしても「安心料」は高いものです。
ところで、アドバイザーの年間固定手数料 1.5% ですが、これは成功報酬制を選ぶこともできます。その場合、手数料は総資産の増額分の 20% という計算になります。ハイ・ウォーター・マーク(HWM)方式の計算であるのは当然です。
投資家がどちらでも選べるということは、アドバイザー側から見れば、両者が等価であることを意味します。これに基づいてちょっと計算してみましょう。
固定報酬制では、1.5% をもらうことになりますから、成功報酬制で増額分の20%が全体額の 1.5% になるためには、増額分が全体額の 7.5% でなければなりません。つまり、このアドバイザーは、FP 社のファンドの平均利回りを 7.5% と見込んでいることになります。
16% の利回りを想定しているブローカーは、大アマです。(実は、ブローカーもわかっていて、架空の数字で計算書を書いたのでしょう。今後の利回りは誰も保証していないのですから、これでも許されると思います。)アドバイザーは、正直に、FP 社の期待利回りは 7.5% だと教えてくれました。その程度の利回りならば、充分あり得る話です。というか、自分で適当に運用しても達成できる利回りです。7.5% の利回りから 1.5% の手数料を払って自分が 6% を受け取るというのは、あまりおいしい話ではありません。
以上の検討により、乙は、FP 社のファンド・オブ・ファンズには申し込まず、自分で直接運用する(といってもファンドですが)ほうがいいという結論に到りました。乙の場合、FP 社では、毎月積立はもちろんのこと、一括投資もしないということです。
今回のファンドセミナーは、乙にとって大変いい勉強になりました。FP 社の期待利回りをアドバイザーから教えてもらったことだけでも参加費を払う価値があったと思っています。これで乙は自分なりに FP 社のファンド・オブ・ファンズのしくみが充分に理解できました。
安い料金で参加できる各種セミナーは、今後も歓迎します。次はどこに参加しようかな。乙みたいな人間は、開催者側から見れば、手間だけかかって売り上げに結びつかないから、迷惑なだけでしょうが。
あ、しかし、乙はセミナー会場でここに書いたようなことを発言し会場を混乱させることはありませんので、業者さんはご安心ください。
2006年08月26日
Friends Provident 毎月積立ファンド
乙は、2006年8月に《ファンドセミナー》というのに参加してみました。参加費はごくわずかでした。
海外を含む投資一般の話の後に、香港のブローカー(に勤務する日本人)から Friends Provident 社(以下、FP 社と略称)の紹介がありました。日本の会社は、こういう「営業」をしてはいけないとのことで、だから香港の会社の人が話すんですね。
今回紹介されたのは、毎月定額の積立タイプでした。決まった名前があるわけではないようで、「ファンド管理口座を利用した自己年金」と紹介されていました。満期は25年ないし75歳までということです。
一括払い方式
http://otsu.seesaa.net/article/22779114.html
と同じく、多数のファンドから自分で投資先を選ぶ形のファンド・オブ・ファンズです。
手数料は、(配布資料には「安価」と書いてありましたが)乙が見るところ、かなり高いです。毎月 US$250(約3万円)を積み立てた場合を見てみましょう。18ヶ月までの $4500 が初期口座に入ります。19ヶ月目以降の分は貯蓄口座に入ります。手数料は、初期口座から4半期ごとに 1.5% がかかりますから、年6%に相当します。これは、初期口座の分が運用益を得て大きくなってもその全体の 6% ということです。その他に口座管理料が毎月 $6 かかり、年間で $72 です。資産がまったく増えないとすれば、これは 72/4500=1.6% に相当します。貯蓄口座の分には手数料がかからないということは、このファンドは、長期に継続積立することを前提にしています。積立を継続すれば、初期口座の分の資金は貯蓄口座に比べて相対的に小さくなり、手数料も安くなると考えられます。しかし、毎月積立方式だからこそ、手数料がどれくらい高いのか、投資家からは見えにくくなっていると思います。
貯蓄口座からは随時引き出しが可能だそうですが、事務手数料として $100 かかります。毎月引き出すようにセットすれば、手数料は一度だけの支払いですから、大したことないという見方もできますが、それにしても $100 は相当に高いと思います。自分の金を自分の口座から引き出すのに1万2千円かかるわけですからね。
このように、まるで、手数料の固まりのようなファンドです。こんなにも高い手数料を払って、いったい、どれくらいのリターンが望めるのでしょうか。
ブローカーの資料では、15年にわたって毎月6万円を積み立て、年利16%で運用できると、初期口座400万円、貯蓄口座4000万円になるので、この段階で積立をやめ、4000万円を6%で運用すれば毎年240万円の自己年金が実現できると説明されました。こんなにうまくいくなら、4000万円を6%で運用するより、16%で運用したほうがいいに決まっているのに、なぜそうしないのでしょうか。それはリスクがあるからです。逆にいうと、16% の運用を15年継続するのは困難だとブローカーも認めているのです。つまり、この自己年金は机上の計算にすぎません。(一応の目安として、利回り 6% が安定運用と見ているわけですから、FP 社のファンド・オブ・ファンズの利回りの期待値はそれ以上になるものと思われます。)
一緒にもらった FP 社の109種類の子ファンド一覧を見ると、それぞれの1年、3年、5年のパフォーマンスが数十%になっており、ブローカーのいうように、16% くらいのリターンは楽々達成できそうに思えます。FP 社はファンドの選択眼(数千種類のファンドから100種類くらいを選ぶ力)があるようです。
この資料は、以下のURLで、
http://www.fpinternational.com/fund_prices/ManPrices.htm
WWW でも見ることができます。
しかし、乙は、ここに若干の「ごまかし」があると思います。
ファンドの運用の良し悪しは、事前にはわからないといえます。もしも事前にあるファンドの利回りが高くなることがわかるならば、みんながそこに投資すればいいし、もしも悪くなるのがわかるならそれを解約すればいいというだけの話です。現実にそういうことは起こっていないので、ファンドの成績は事前に予測できないと考えるべきでしょう。
また、それまで成績の良かったファンドでも、次の年に突然成績が急降下することはよくあることです。各種統計を見ても、良好なパフォーマンスを長期的に継続しているファンドはほとんどありません。ですから、好成績の109種のリストを見て、自分がこれから購入する子ファンドもこうなると思ってはいけません。
FP 社のファンド選択眼が、仮にまったくないものとしましょう。それでも、各ファンドの過去のパフォーマンスはわかるので、過去のパフォーマンスが良かったものだけを子ファンドのリストに入れるようにします。また、過去の子ファンドのリストの中から、成績の悪かったものを落とすようにします。それだけで、リストには好成績のファンドがずらりと並び、あら不思議、FP 社はまるでファンドの選択眼があるように見えてしまいます。
FP 社のファンドの過去のパフォーマンスを実際に示すには、過去のある時点にリストに入れたファンド全体について、現在までのパフォーマンスを示さなければなりません。あるいは、個々の顧客ごとの過去のパフォーマンスを計算し、その平均を示すのでもいいでしょう。それが FP 社の選択眼の反映です。そのパフォーマンスが 16% もあるでしょうか。乙はないと思います。しかし、そういう数字はまったく示されませんでした。「各投資家ごとにまったくちがったファンドを選択するから、過去の成績を示すことができない」と FP 社が主張するなら、それは言い訳に過ぎないということになります。全投資家の平均値を示せば充分なんですから。
現在の子ファンド一覧の資料自体は、ウソや間違いを含んでいるわけではありません。今、現にそれらのファンドを選ぶことができるのですから、正しい資料です。こう考えてみると、FP 社は実に宣伝上手だということになります。
FP 社のファンドに申し込む人は、16% の利回りを期待してはいけません。もっとずっと低いのが当たり前なのです。では、一体、期待利回りは何%なのでしょうか。これについては、できれば明日書きます。
なお、一応、この金融商品をファンドということで見てきましたが、実際は、生命保険の形をとります。契約者が死ぬとその段階の資産額の 101% が支払われるとのことです。生命保険という形を取ることで、マン島の契約者保護制度が利用できて、ファンド会社(FP 社)がつぶれても、資金の 90% までは保証されるとのことです。このあたりの設計も巧みですね。
乙は、毎月積立はしない主義
http://otsu.seesaa.net/article/22320551.html
ですから、この「ファンド管理口座を利用した自己年金」も申し込むことはありません。
続きを読む
海外を含む投資一般の話の後に、香港のブローカー(に勤務する日本人)から Friends Provident 社(以下、FP 社と略称)の紹介がありました。日本の会社は、こういう「営業」をしてはいけないとのことで、だから香港の会社の人が話すんですね。
今回紹介されたのは、毎月定額の積立タイプでした。決まった名前があるわけではないようで、「ファンド管理口座を利用した自己年金」と紹介されていました。満期は25年ないし75歳までということです。
一括払い方式
http://otsu.seesaa.net/article/22779114.html
と同じく、多数のファンドから自分で投資先を選ぶ形のファンド・オブ・ファンズです。
手数料は、(配布資料には「安価」と書いてありましたが)乙が見るところ、かなり高いです。毎月 US$250(約3万円)を積み立てた場合を見てみましょう。18ヶ月までの $4500 が初期口座に入ります。19ヶ月目以降の分は貯蓄口座に入ります。手数料は、初期口座から4半期ごとに 1.5% がかかりますから、年6%に相当します。これは、初期口座の分が運用益を得て大きくなってもその全体の 6% ということです。その他に口座管理料が毎月 $6 かかり、年間で $72 です。資産がまったく増えないとすれば、これは 72/4500=1.6% に相当します。貯蓄口座の分には手数料がかからないということは、このファンドは、長期に継続積立することを前提にしています。積立を継続すれば、初期口座の分の資金は貯蓄口座に比べて相対的に小さくなり、手数料も安くなると考えられます。しかし、毎月積立方式だからこそ、手数料がどれくらい高いのか、投資家からは見えにくくなっていると思います。
貯蓄口座からは随時引き出しが可能だそうですが、事務手数料として $100 かかります。毎月引き出すようにセットすれば、手数料は一度だけの支払いですから、大したことないという見方もできますが、それにしても $100 は相当に高いと思います。自分の金を自分の口座から引き出すのに1万2千円かかるわけですからね。
このように、まるで、手数料の固まりのようなファンドです。こんなにも高い手数料を払って、いったい、どれくらいのリターンが望めるのでしょうか。
ブローカーの資料では、15年にわたって毎月6万円を積み立て、年利16%で運用できると、初期口座400万円、貯蓄口座4000万円になるので、この段階で積立をやめ、4000万円を6%で運用すれば毎年240万円の自己年金が実現できると説明されました。こんなにうまくいくなら、4000万円を6%で運用するより、16%で運用したほうがいいに決まっているのに、なぜそうしないのでしょうか。それはリスクがあるからです。逆にいうと、16% の運用を15年継続するのは困難だとブローカーも認めているのです。つまり、この自己年金は机上の計算にすぎません。(一応の目安として、利回り 6% が安定運用と見ているわけですから、FP 社のファンド・オブ・ファンズの利回りの期待値はそれ以上になるものと思われます。)
一緒にもらった FP 社の109種類の子ファンド一覧を見ると、それぞれの1年、3年、5年のパフォーマンスが数十%になっており、ブローカーのいうように、16% くらいのリターンは楽々達成できそうに思えます。FP 社はファンドの選択眼(数千種類のファンドから100種類くらいを選ぶ力)があるようです。
この資料は、以下のURLで、
http://www.fpinternational.com/fund_prices/ManPrices.htm
WWW でも見ることができます。
しかし、乙は、ここに若干の「ごまかし」があると思います。
ファンドの運用の良し悪しは、事前にはわからないといえます。もしも事前にあるファンドの利回りが高くなることがわかるならば、みんながそこに投資すればいいし、もしも悪くなるのがわかるならそれを解約すればいいというだけの話です。現実にそういうことは起こっていないので、ファンドの成績は事前に予測できないと考えるべきでしょう。
また、それまで成績の良かったファンドでも、次の年に突然成績が急降下することはよくあることです。各種統計を見ても、良好なパフォーマンスを長期的に継続しているファンドはほとんどありません。ですから、好成績の109種のリストを見て、自分がこれから購入する子ファンドもこうなると思ってはいけません。
FP 社のファンド選択眼が、仮にまったくないものとしましょう。それでも、各ファンドの過去のパフォーマンスはわかるので、過去のパフォーマンスが良かったものだけを子ファンドのリストに入れるようにします。また、過去の子ファンドのリストの中から、成績の悪かったものを落とすようにします。それだけで、リストには好成績のファンドがずらりと並び、あら不思議、FP 社はまるでファンドの選択眼があるように見えてしまいます。
FP 社のファンドの過去のパフォーマンスを実際に示すには、過去のある時点にリストに入れたファンド全体について、現在までのパフォーマンスを示さなければなりません。あるいは、個々の顧客ごとの過去のパフォーマンスを計算し、その平均を示すのでもいいでしょう。それが FP 社の選択眼の反映です。そのパフォーマンスが 16% もあるでしょうか。乙はないと思います。しかし、そういう数字はまったく示されませんでした。「各投資家ごとにまったくちがったファンドを選択するから、過去の成績を示すことができない」と FP 社が主張するなら、それは言い訳に過ぎないということになります。全投資家の平均値を示せば充分なんですから。
現在の子ファンド一覧の資料自体は、ウソや間違いを含んでいるわけではありません。今、現にそれらのファンドを選ぶことができるのですから、正しい資料です。こう考えてみると、FP 社は実に宣伝上手だということになります。
FP 社のファンドに申し込む人は、16% の利回りを期待してはいけません。もっとずっと低いのが当たり前なのです。では、一体、期待利回りは何%なのでしょうか。これについては、できれば明日書きます。
なお、一応、この金融商品をファンドということで見てきましたが、実際は、生命保険の形をとります。契約者が死ぬとその段階の資産額の 101% が支払われるとのことです。生命保険という形を取ることで、マン島の契約者保護制度が利用できて、ファンド会社(FP 社)がつぶれても、資金の 90% までは保証されるとのことです。このあたりの設計も巧みですね。
乙は、毎月積立はしない主義
http://otsu.seesaa.net/article/22320551.html
ですから、この「ファンド管理口座を利用した自己年金」も申し込むことはありません。
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2006年08月25日
Friends Provident International --- International Investment Account
Friends Provident International 社の International Investment Account というのがあります。
乙は、2005年6月に某ブローカーから勧められたのですが、これには投資しないことにしました。
このファンドは、基本的に、AVIVA 社
http://otsu.seesaa.net/article/22115815.html
と同じタイプの自己選択型のファンド・オブ・ファンズです。
いろいろ手数料がかかります。Establishment Charge(申込手数料)は、4半期ごとに 0.5% で6回かかりますから、合計で 3% です。Administration Fee (信託報酬)が毎年 1.2% かかります。それ以外に Account Fee というのが、最初の5年間に毎年 0.8% ずつかかります。合計で 4% です。申込手数料とあわせて考えれば、7% ですから、手数料は相当に高いということになります。また、解約手数料が、最初の年が 7.5%、その後、毎年、1.5% ずつ下がっていくものの、5年間にわたってかかりますから、中途解約は相当に大きな損失になります。
25 のファンドハウスの 90 種類ものファンドから10種類を選べるといったって、そもそもこの段階で手数料が取られ、それぞれの子ファンドで手数料がまたとられるのですから、必然的に手数料が高くなります。ファンド・オブ・ファンズは高い手数料を払うだけの価値があるのかどうか、乙にはわかりません。(その意味では、アビバ社のファンドも問題があるわけですが。)
ファンド・オブ・ファンズは、アビバ社の1種類だけで充分です。フレンズプロビデント社と合わせて似たようなもの2種類にそれぞれ投資するのは変な気がします。(分散投資の効果はあるかもしれませんが。)
WWW では、次のところにこのファンドの説明があります。
http://www.fpinternational.com/common/layouts/subSectionLayout.jhtml?pageId=fpint%2FSitePageSimple%3Asavings_international_investment_account
しかし、この説明は、乙がもらった紙の資料とはちがうようです。上の記述は、紙のパンフレットによりました。
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乙は、2005年6月に某ブローカーから勧められたのですが、これには投資しないことにしました。
このファンドは、基本的に、AVIVA 社
http://otsu.seesaa.net/article/22115815.html
と同じタイプの自己選択型のファンド・オブ・ファンズです。
いろいろ手数料がかかります。Establishment Charge(申込手数料)は、4半期ごとに 0.5% で6回かかりますから、合計で 3% です。Administration Fee (信託報酬)が毎年 1.2% かかります。それ以外に Account Fee というのが、最初の5年間に毎年 0.8% ずつかかります。合計で 4% です。申込手数料とあわせて考えれば、7% ですから、手数料は相当に高いということになります。また、解約手数料が、最初の年が 7.5%、その後、毎年、1.5% ずつ下がっていくものの、5年間にわたってかかりますから、中途解約は相当に大きな損失になります。
25 のファンドハウスの 90 種類ものファンドから10種類を選べるといったって、そもそもこの段階で手数料が取られ、それぞれの子ファンドで手数料がまたとられるのですから、必然的に手数料が高くなります。ファンド・オブ・ファンズは高い手数料を払うだけの価値があるのかどうか、乙にはわかりません。(その意味では、アビバ社のファンドも問題があるわけですが。)
ファンド・オブ・ファンズは、アビバ社の1種類だけで充分です。フレンズプロビデント社と合わせて似たようなもの2種類にそれぞれ投資するのは変な気がします。(分散投資の効果はあるかもしれませんが。)
WWW では、次のところにこのファンドの説明があります。
http://www.fpinternational.com/common/layouts/subSectionLayout.jhtml?pageId=fpint%2FSitePageSimple%3Asavings_international_investment_account
しかし、この説明は、乙がもらった紙の資料とはちがうようです。上の記述は、紙のパンフレットによりました。
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2006年08月23日
海外ファンド購入時のパスポートの認証
海外ファンドに申し込むときに、パスポートの認証がむずかしそうだと思う人もいるかもしれません。
マネーロンダリングの防止のために、今は、海外ファンドを申し込むときに、身元を明らかにしなければなりません。
普通はパスポートや運転免許証、場合によっては公共料金(電話・電気・ガス・水道など)の領収書(で住所が記載されているもの)のコピーを用意するわけですが、ファンドの目論見書(prospectus)を見ると、単なるコピーでなく「certified copy」と書いてあります。これが認証付きのコピーということで、コピーが正しい(元の書類をきちんと複写したものだという)ことを証明する必要があるわけです。
証明するのは、弁護士などが行うわけですが、英語で書かなければならないし、場合によっては海外から問い合わせがあるかもしれませんから、証明する人もそれなりの覚悟が要ります。また、一生弁護士とは無縁の生活を送ることが多い日本人としては、身近に弁護士なんていない人が大半でしょう。こんなことで弁護士を頼むのかと思うかもしれません。弁護士に頼むとすれば、もちろん、手数料が発生するわけで、これまた安価に済ませたいところです。いったいいくらかかるんだろうと思う人もいるでしょうね。
ところで、いくつかの海外ファンドを購入した乙の経験では、目論見書にこう書いてあっても、実は、今まで認証などは一度もしたことがありません。
海外ファンドはブローカー経由で申し込むことが多いのですが、乙は、ブローカーが証明してくれているものとばかり思っていました。コピーをブローカーに送ると、それにブローカー側が(認証の言葉を)適当に書き込み、それをファンド会社に送るというようなことです。
しかし、どうもそうではなさそうに思えてきました。某ファンド会社に直接申し込んだときに、メールで(もちろん英語でですが)聞いてみたことがあります。乙には弁護士の知り合いがいないから認証は無理だといいました。すると、認証は不要だという返事が返ってきたのです。自分で書類をコピーするだけなら、コンビニで10円でできますから、乙は普段からパスポートと運転免許証のコピーを10枚くらい用意しています。
パスポートは英語で書いてありますから、読めるでしょうが、運転免許証も公共料金領収書も日本語で書いてありますから、欧米では読めないのではないかと思います。きっと誰か(日本人?)が読むことになっているのでしょうね。
もしも、本当に認証が必要になった場合は、どうするといいでしょうか。
http://bankabroad.netfirms.com/certify.html
が大変詳しく説明しています。2000円で認証してもらえるんですね。乙は知りませんでした。
以上の経験は、あくまで乙の個人的な経験ですから、一般に当てはまるとはいえません。
海外ファンドを購入するときは、ご確認ください。
マネーロンダリングの防止のために、今は、海外ファンドを申し込むときに、身元を明らかにしなければなりません。
普通はパスポートや運転免許証、場合によっては公共料金(電話・電気・ガス・水道など)の領収書(で住所が記載されているもの)のコピーを用意するわけですが、ファンドの目論見書(prospectus)を見ると、単なるコピーでなく「certified copy」と書いてあります。これが認証付きのコピーということで、コピーが正しい(元の書類をきちんと複写したものだという)ことを証明する必要があるわけです。
証明するのは、弁護士などが行うわけですが、英語で書かなければならないし、場合によっては海外から問い合わせがあるかもしれませんから、証明する人もそれなりの覚悟が要ります。また、一生弁護士とは無縁の生活を送ることが多い日本人としては、身近に弁護士なんていない人が大半でしょう。こんなことで弁護士を頼むのかと思うかもしれません。弁護士に頼むとすれば、もちろん、手数料が発生するわけで、これまた安価に済ませたいところです。いったいいくらかかるんだろうと思う人もいるでしょうね。
ところで、いくつかの海外ファンドを購入した乙の経験では、目論見書にこう書いてあっても、実は、今まで認証などは一度もしたことがありません。
海外ファンドはブローカー経由で申し込むことが多いのですが、乙は、ブローカーが証明してくれているものとばかり思っていました。コピーをブローカーに送ると、それにブローカー側が(認証の言葉を)適当に書き込み、それをファンド会社に送るというようなことです。
しかし、どうもそうではなさそうに思えてきました。某ファンド会社に直接申し込んだときに、メールで(もちろん英語でですが)聞いてみたことがあります。乙には弁護士の知り合いがいないから認証は無理だといいました。すると、認証は不要だという返事が返ってきたのです。自分で書類をコピーするだけなら、コンビニで10円でできますから、乙は普段からパスポートと運転免許証のコピーを10枚くらい用意しています。
パスポートは英語で書いてありますから、読めるでしょうが、運転免許証も公共料金領収書も日本語で書いてありますから、欧米では読めないのではないかと思います。きっと誰か(日本人?)が読むことになっているのでしょうね。
もしも、本当に認証が必要になった場合は、どうするといいでしょうか。
http://bankabroad.netfirms.com/certify.html
が大変詳しく説明しています。2000円で認証してもらえるんですね。乙は知りませんでした。
以上の経験は、あくまで乙の個人的な経験ですから、一般に当てはまるとはいえません。
海外ファンドを購入するときは、ご確認ください。
2006年08月09日
AVIVA Global Investment Account
乙は、香港のブローカー BMI 社
http://www.bmintelligence.com/
を通じて、AVIVA 社
http://www.aviva.com.hk/
の Global Investment Account
http://hk.aviva-asia.com/index.cfm?pageid=221
にも投資しています。ただし、このページには詳しい情報が掲載されていません。
これは、ファンド・オブ・ファンズです。その仕組みの一部は、(AVIVA 社の名前は出しませんでしたが)すでにブログに書きました。
http://otsu.seesaa.net/article/13011763.html
にある「自己選択型」のファンド・オブ・ファンズというのが AVIVA 社のものだったのです。
投資先として選べるファンドは73種類ありました。一つのファンドの投資金額は全体の 10% 以上を占めるようにしますので、選択できるのは最大10個になります。乙の場合は、当初は九つのファンドを選びました。
このファンドの申込手数料にあたる部分は、最初の3年間に、4半期ごとに 0.63% ずつ引かれます。一見割安ですが、3年分を合計すると 7.56% になり、非常に高くなります。
管理報酬(Management Fee)は、4半期ごとに 0.3% ですから、年率 1.2% かかります。これに加えて信託報酬(Annual Management Charge) 3.5% 以内がかかることになっています。これがそれぞれの子ファンドの信託報酬ということになります。一覧表を見ると、実際は 1〜2% くらいが多いようです。ファンド・オブ・ファンズとしては手数料が高いと思います。しかし、ファンドのスイッチおよびそのためのスイッチ対象の提案など、サポートがあると考えれば、こんなものかもしれません。
最初の5年のうちに解約すると、解約手数料がかかります。1年以内 7.5%、2年以内 5%、3年以内 2.5%、4年以内 2%、5年以内 1% ということで、解約手数料が非常に高いですから、このファンドは長期でずっと運用するべきものでしょう。
こういう自己選択型のファンド・オブ・ファンズは、運用成績を云々することがむずかしくなります。顧客ごとにまったく違ったファンドを選んでいるからです。したがって、パフォーマンスも、あくまで乙が選んだ子ファンドで運用した結果こうなったということだけがわかります。
乙は、2005年6月に申し込みました。その後、2006年4月の段階では、2割ほどの上昇を見せていましたが、7月10日現在では、やや値下がりし、13.2% ほどの上昇になってしまいました。5月から6月にかけての世界的な株安の影響でしょう。1年でこの程度の上昇率であれば充分満足できます。
乙が選んでいる9種類の子ファンドは、全部、基準価額が購入当時を上回っており、順調に運用されていることがわかります。
もともと、個人ごとに運用成績が郵送されてくるようになっているのですが、(船便によるということもあるのでしょうが)連絡が遅いです。7月10日現在の報告書が7月12日に発送され、乙が見たのが8月7日ですからね。長期で運用することを考えると、まあそれでもいいのかもしれませんが、今なら、WWW 経由でID+パスワードを指定して簡単に運用成績が調べられるようになっていてほしいものです。
気になるのは、これからの運用のパフォーマンスです。これは、アビバ社のファンドの選択眼がどれくらいあるかにかかってくるように思います。こんなにも高い手数料に見合うだけの成果が上げられるのでしょうか。乙は、一方では疑問に思いつつも、一方では可能かもしれないと思います。スイッチングは無料ですから、適宜、保有する子ファンドを入れ替えていくことができます。さて、そうすることによって、一体どれくらいの運用成績が挙げられるでしょうか。楽しみな反面、不安もあります。
なお、スイッチングは、ある子ファンドを売って別の子ファンドを買うことと同じことのように見えますが、そうではありません。スイッチングは、あくまでアビバ社の一つのファンドの中の話です。ファンドを売ると、利益が出ていればそれが確定し、課税対象になりますが、アビバ社の仕組みは利益が確定したとはみなされません。最後(償還時)には課税されますが、運用の途中で課税されないというだけでも、利回りは課税されたときより良くなるはずです。
アビバ社は、もともと生命保険会社です。会社名は Aviva Life Insurence Company Limited です。
http://hk.aviva-asia.com/index.cfm?pageid=83 によれば、世界第6位の保険会社で、英国の最大手だそうです。管理している資金が US$ 524 billion ですから、60兆円ということで、非常に大きいです。
さて、BMI 社は、2006年2月はじめころ、いくつかのファンドのスイッチングを提案してきました。今年のオススメという感じです。そこで、乙は、自分の手持ちのファンド類のことも考慮して、提案されてきたものを一部変更して、自分なりの案を BMI 社に送りました。ところが、そのようなスイッチングができないようなのです。ある子ファンドに投資している分をそっくり別の子ファンドに切り替える場合は可能なのですが、新たな比率で、子ファンドAを10%、子ファンドBを10%、というような指定はできないようです。しかし、それはちょっと変です。ファンドの一部解約は可能でしょうから、ある時点でのそれぞれの子ファンドの価格を計算して、子ファンドXを45%解約し、それで子ファンドAを購入し、子ファンドYを32%解約し、それで子ファンドBを購入するというようなことをすれば、任意の比率に変更できると思います。ちょっと計算がめんどうですが、しかし、大した計算ではありません。(乙が自分で計算してもいいです。)一定の金額以下の少額解約は認めないということであれば、こういうことはできなくなりますが。
本当の問題は、その後の対応です。2月にスイッチングの提案があったあと、半年経つのに、BMI 社からは今後どうするかに関する連絡がありません。スイッチングをしないならば、このファンド・オブ・ファンズに投資している意味はあまりないことになります。スイッチングをするならば、すでに2月に提案をしているのですから、そのままずるずると以前の状態を継続することは、顧客に対して誠実ではありません。乙としては、スイッチングをどのようにしたらいいか、どのようなスイッチングならば可能なのかを早めに知らせてほしいと思います。
というわけで、AVIVA 社の問題ではなく、仲介している BMI 社のサポート上の問題があるということになります。
仮にスイッチングが遅れたとしても、現有のそれぞれの子ファンドはそれなりの成績を挙げていますし、数ヶ月でパフォーマンスが激変するというようなこともないでしょうから、大きな問題ではないという見方も可能です。しかし、このままスイッチングが長期にわたって行われないとしたら大変な問題になってしまいます。
この問題は、もう少し時間をかけて成り行きを見守る必要があるように思います。
乙は、申込手数料7%以上ということを考慮して、7年以上投資するつもりでいますが、こういうことがあると、今後が心配になってしまいます。現状では、追加投資はできませんし、他の人にもお勧めできないと思っています。
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http://www.bmintelligence.com/
を通じて、AVIVA 社
http://www.aviva.com.hk/
の Global Investment Account
http://hk.aviva-asia.com/index.cfm?pageid=221
にも投資しています。ただし、このページには詳しい情報が掲載されていません。
これは、ファンド・オブ・ファンズです。その仕組みの一部は、(AVIVA 社の名前は出しませんでしたが)すでにブログに書きました。
http://otsu.seesaa.net/article/13011763.html
にある「自己選択型」のファンド・オブ・ファンズというのが AVIVA 社のものだったのです。
投資先として選べるファンドは73種類ありました。一つのファンドの投資金額は全体の 10% 以上を占めるようにしますので、選択できるのは最大10個になります。乙の場合は、当初は九つのファンドを選びました。
このファンドの申込手数料にあたる部分は、最初の3年間に、4半期ごとに 0.63% ずつ引かれます。一見割安ですが、3年分を合計すると 7.56% になり、非常に高くなります。
管理報酬(Management Fee)は、4半期ごとに 0.3% ですから、年率 1.2% かかります。これに加えて信託報酬(Annual Management Charge) 3.5% 以内がかかることになっています。これがそれぞれの子ファンドの信託報酬ということになります。一覧表を見ると、実際は 1〜2% くらいが多いようです。ファンド・オブ・ファンズとしては手数料が高いと思います。しかし、ファンドのスイッチおよびそのためのスイッチ対象の提案など、サポートがあると考えれば、こんなものかもしれません。
最初の5年のうちに解約すると、解約手数料がかかります。1年以内 7.5%、2年以内 5%、3年以内 2.5%、4年以内 2%、5年以内 1% ということで、解約手数料が非常に高いですから、このファンドは長期でずっと運用するべきものでしょう。
こういう自己選択型のファンド・オブ・ファンズは、運用成績を云々することがむずかしくなります。顧客ごとにまったく違ったファンドを選んでいるからです。したがって、パフォーマンスも、あくまで乙が選んだ子ファンドで運用した結果こうなったということだけがわかります。
乙は、2005年6月に申し込みました。その後、2006年4月の段階では、2割ほどの上昇を見せていましたが、7月10日現在では、やや値下がりし、13.2% ほどの上昇になってしまいました。5月から6月にかけての世界的な株安の影響でしょう。1年でこの程度の上昇率であれば充分満足できます。
乙が選んでいる9種類の子ファンドは、全部、基準価額が購入当時を上回っており、順調に運用されていることがわかります。
もともと、個人ごとに運用成績が郵送されてくるようになっているのですが、(船便によるということもあるのでしょうが)連絡が遅いです。7月10日現在の報告書が7月12日に発送され、乙が見たのが8月7日ですからね。長期で運用することを考えると、まあそれでもいいのかもしれませんが、今なら、WWW 経由でID+パスワードを指定して簡単に運用成績が調べられるようになっていてほしいものです。
気になるのは、これからの運用のパフォーマンスです。これは、アビバ社のファンドの選択眼がどれくらいあるかにかかってくるように思います。こんなにも高い手数料に見合うだけの成果が上げられるのでしょうか。乙は、一方では疑問に思いつつも、一方では可能かもしれないと思います。スイッチングは無料ですから、適宜、保有する子ファンドを入れ替えていくことができます。さて、そうすることによって、一体どれくらいの運用成績が挙げられるでしょうか。楽しみな反面、不安もあります。
なお、スイッチングは、ある子ファンドを売って別の子ファンドを買うことと同じことのように見えますが、そうではありません。スイッチングは、あくまでアビバ社の一つのファンドの中の話です。ファンドを売ると、利益が出ていればそれが確定し、課税対象になりますが、アビバ社の仕組みは利益が確定したとはみなされません。最後(償還時)には課税されますが、運用の途中で課税されないというだけでも、利回りは課税されたときより良くなるはずです。
アビバ社は、もともと生命保険会社です。会社名は Aviva Life Insurence Company Limited です。
http://hk.aviva-asia.com/index.cfm?pageid=83 によれば、世界第6位の保険会社で、英国の最大手だそうです。管理している資金が US$ 524 billion ですから、60兆円ということで、非常に大きいです。
さて、BMI 社は、2006年2月はじめころ、いくつかのファンドのスイッチングを提案してきました。今年のオススメという感じです。そこで、乙は、自分の手持ちのファンド類のことも考慮して、提案されてきたものを一部変更して、自分なりの案を BMI 社に送りました。ところが、そのようなスイッチングができないようなのです。ある子ファンドに投資している分をそっくり別の子ファンドに切り替える場合は可能なのですが、新たな比率で、子ファンドAを10%、子ファンドBを10%、というような指定はできないようです。しかし、それはちょっと変です。ファンドの一部解約は可能でしょうから、ある時点でのそれぞれの子ファンドの価格を計算して、子ファンドXを45%解約し、それで子ファンドAを購入し、子ファンドYを32%解約し、それで子ファンドBを購入するというようなことをすれば、任意の比率に変更できると思います。ちょっと計算がめんどうですが、しかし、大した計算ではありません。(乙が自分で計算してもいいです。)一定の金額以下の少額解約は認めないということであれば、こういうことはできなくなりますが。
本当の問題は、その後の対応です。2月にスイッチングの提案があったあと、半年経つのに、BMI 社からは今後どうするかに関する連絡がありません。スイッチングをしないならば、このファンド・オブ・ファンズに投資している意味はあまりないことになります。スイッチングをするならば、すでに2月に提案をしているのですから、そのままずるずると以前の状態を継続することは、顧客に対して誠実ではありません。乙としては、スイッチングをどのようにしたらいいか、どのようなスイッチングならば可能なのかを早めに知らせてほしいと思います。
というわけで、AVIVA 社の問題ではなく、仲介している BMI 社のサポート上の問題があるということになります。
仮にスイッチングが遅れたとしても、現有のそれぞれの子ファンドはそれなりの成績を挙げていますし、数ヶ月でパフォーマンスが激変するというようなこともないでしょうから、大きな問題ではないという見方も可能です。しかし、このままスイッチングが長期にわたって行われないとしたら大変な問題になってしまいます。
この問題は、もう少し時間をかけて成り行きを見守る必要があるように思います。
乙は、申込手数料7%以上ということを考慮して、7年以上投資するつもりでいますが、こういうことがあると、今後が心配になってしまいます。現状では、追加投資はできませんし、他の人にもお勧めできないと思っています。
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2006年08月05日
JF Asset Management -- JPM Eastern Europe
2006年7月に、乙が HSBC 香港で購入したファンドです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61154_en.pdf
に説明があります。東ヨーロッパの株式に投資するファンドです。実際は、ロシア60%、ハンガリー 13%、ポーランド 9%などに投資します。
運用資金は USD 1992million ということですから、相当に大規模です。運用資金が米ドルで表示されているので、米ドルで購入するのかと思っていましたが、実際にはユーロで購入するようになっていました。
申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、解約手数料 0.5% です。手数料は、まあこんなものでしょう。その後、HSBC 香港から Contract Note が送られてきましたが、それによると、申込手数料は 2.5% 割引で、2.5% になっていました。たまたまキャンペーン期間中だったのでしょうか。
このファンドは、最近、非常に好調のようで、1年で6割もの上昇を記録しています。この傾向が今後も続くかどうか、よくわかりませんが、ロシアは BRICs の一角として、また資源保有国として有望な国ですし、東ヨーロッパにはこれから発展していく国が多いように考えていますので、乙としては期待しています。
乙が以前に HSBC 香港で購入した MLIIF Emerging Europe Fund
http://otsu.seesaa.net/article/20188792.html
と似た性格のファンドです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61154_en.pdf
に説明があります。東ヨーロッパの株式に投資するファンドです。実際は、ロシア60%、ハンガリー 13%、ポーランド 9%などに投資します。
運用資金は USD 1992million ということですから、相当に大規模です。運用資金が米ドルで表示されているので、米ドルで購入するのかと思っていましたが、実際にはユーロで購入するようになっていました。
申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、解約手数料 0.5% です。手数料は、まあこんなものでしょう。その後、HSBC 香港から Contract Note が送られてきましたが、それによると、申込手数料は 2.5% 割引で、2.5% になっていました。たまたまキャンペーン期間中だったのでしょうか。
このファンドは、最近、非常に好調のようで、1年で6割もの上昇を記録しています。この傾向が今後も続くかどうか、よくわかりませんが、ロシアは BRICs の一角として、また資源保有国として有望な国ですし、東ヨーロッパにはこれから発展していく国が多いように考えていますので、乙としては期待しています。
乙が以前に HSBC 香港で購入した MLIIF Emerging Europe Fund
http://otsu.seesaa.net/article/20188792.html
と似た性格のファンドです。
2006年08月03日
New Europe Properties Fund
乙が2006年7月に申し込んだファンドです。
http://www.neweuroproperties.com/ にホームページがあります。
ここで、会員登録を(無料で)すると、日本語のページが現れます。会社に聞いてみると、それだけ日本人の顧客が多いのだそうです。ただし、メールでは日本語は使えず、英語だけになります。ホームページはプロの翻訳者に頼んできちんとした日本語で作成できますが、個々のメールとなると、翻訳を頼んでもさすがにコストがかかりすぎるというわけでしょう。日本人を雇う場合もコストがかかることでしょうね。
ここのホームページは、会員だけに詳しい情報を提供するという趣旨ですから、乙がブログでこのファンドについて細かく説明することはできません。
New Europe Properties は、British Virgin Islands にある会社ですが、アドバイザーや法律顧問としてはチェコの会社が掲げられています。申し込み後3週間ほどで、立派な体裁の Share Certificate (持分証明書)がチェコの New Europe Properties Limited から送られてきました。
このファンドは、東ヨーロッパ(チェコ、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ブルガリア)の不動産に投資します。まあ REIT のようなものと考えておけばいいでしょう。
http://japaninc.typepad.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/nep_fund_summary_1.jpg
によると、2005.6.1 の古い情報ですが、ファンドの資産総額が 80 million EUR とあります。また、開始後9ヶ月までの運用成績がわかります。
このファンドは、2004年9月開始という、比較的新しいファンドですが、毎月の基準価額が安定して伸びており、ボラティリティが非常に小さいという特徴があります。定期的に家賃収入があるイメージです。
http://kaigaitoushi.com/reit.htm にも、少しだけ日本語による記述があります。
乙が(英語の)目論見書を読んだ限りでは、きちんと書かれていました。また、会社にメールで問い合わせをしても、返事はすぐありますし、全体として信頼できると思いました。お互いにとって、英語は外国語ですから、むずかしい言い方を使わず、やさしい英語をやりとりすることで、英米人にメールするよりかえって楽です。
このファンドは、ユーロによる投資が基本ですが、2005年5月から、米ドル、英ポンド、日本円による投資もできるようになりました。投資先の通貨がユーロなのですから、他通貨で投資しても、結局、ユーロで運用し、評価のたびにその時点の為替レートで計算するだけでしょう。どうせならユーロで投資するのがいいと思います。
目論見書によると、Net Asset Value の 100% までを借り入れできるようになっています。つまりはレバレッジを2倍効かせることができるということです。このくらいならば、そんなに危険なことではないでしょう。
また、手数料(Management Fee)は、毎年 1% です。これもさほど高いとは思いません。
このファンドについては、まだよくわからないことだらけですが、乙は最低限の資金だけを投資して、しばらくようすを見ようと思っています。今までのように、定期的な収入があれば、充分満足できます。
なお、WWW で調べると、New Europe Property という会社が見つかります。
http://www.timweb.co.uk/nep/default.php
しかし、こちらはイギリスの会社で、ハンガリーだけに投資しているようです。きわめてまぎらわしいと思います。
続きを読む
http://www.neweuroproperties.com/ にホームページがあります。
ここで、会員登録を(無料で)すると、日本語のページが現れます。会社に聞いてみると、それだけ日本人の顧客が多いのだそうです。ただし、メールでは日本語は使えず、英語だけになります。ホームページはプロの翻訳者に頼んできちんとした日本語で作成できますが、個々のメールとなると、翻訳を頼んでもさすがにコストがかかりすぎるというわけでしょう。日本人を雇う場合もコストがかかることでしょうね。
ここのホームページは、会員だけに詳しい情報を提供するという趣旨ですから、乙がブログでこのファンドについて細かく説明することはできません。
New Europe Properties は、British Virgin Islands にある会社ですが、アドバイザーや法律顧問としてはチェコの会社が掲げられています。申し込み後3週間ほどで、立派な体裁の Share Certificate (持分証明書)がチェコの New Europe Properties Limited から送られてきました。
このファンドは、東ヨーロッパ(チェコ、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ブルガリア)の不動産に投資します。まあ REIT のようなものと考えておけばいいでしょう。
http://japaninc.typepad.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/nep_fund_summary_1.jpg
によると、2005.6.1 の古い情報ですが、ファンドの資産総額が 80 million EUR とあります。また、開始後9ヶ月までの運用成績がわかります。
このファンドは、2004年9月開始という、比較的新しいファンドですが、毎月の基準価額が安定して伸びており、ボラティリティが非常に小さいという特徴があります。定期的に家賃収入があるイメージです。
http://kaigaitoushi.com/reit.htm にも、少しだけ日本語による記述があります。
乙が(英語の)目論見書を読んだ限りでは、きちんと書かれていました。また、会社にメールで問い合わせをしても、返事はすぐありますし、全体として信頼できると思いました。お互いにとって、英語は外国語ですから、むずかしい言い方を使わず、やさしい英語をやりとりすることで、英米人にメールするよりかえって楽です。
このファンドは、ユーロによる投資が基本ですが、2005年5月から、米ドル、英ポンド、日本円による投資もできるようになりました。投資先の通貨がユーロなのですから、他通貨で投資しても、結局、ユーロで運用し、評価のたびにその時点の為替レートで計算するだけでしょう。どうせならユーロで投資するのがいいと思います。
目論見書によると、Net Asset Value の 100% までを借り入れできるようになっています。つまりはレバレッジを2倍効かせることができるということです。このくらいならば、そんなに危険なことではないでしょう。
また、手数料(Management Fee)は、毎年 1% です。これもさほど高いとは思いません。
このファンドについては、まだよくわからないことだらけですが、乙は最低限の資金だけを投資して、しばらくようすを見ようと思っています。今までのように、定期的な収入があれば、充分満足できます。
なお、WWW で調べると、New Europe Property という会社が見つかります。
http://www.timweb.co.uk/nep/default.php
しかし、こちらはイギリスの会社で、ハンガリーだけに投資しているようです。きわめてまぎらわしいと思います。
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2006年07月30日
Ashmore Emerging Markets Liquid Investment Portfolio
乙が投資している海外のファンドでは、Ashmore Investment Management 社の Emerging Markets Liquid Investment Portfolio というのがあります。略称は EMLIP です。
会社のHPは、http://www.ashmoregroup.com/ です。アシュモア社は、1992年設立の若い会社ですが、すでに100億ドルを運用しています。
ファンド情報は、以下のところに記載されています。
http://www.ashmoregroup.com/info/home/
このファンドは、会社の設立と同時に運用を開始していることがわかります。一番大事なパフォーマンスは、以下のところにあります。
http://www.ashmoregroup.com/info/performance/index_02.phtml
このファンドの過去の平均リターンは 20%、標準偏差 15% で、充分満足できるファンドです。レバレッジは 1.5 倍で運用しています。
投資先は、Russia Brazil Venezuela Mexico ……の債券で、ラテンアメリカが多いようです。中国は含まれておらず、インドはごくわずかです。
申込手数料は 5%ですが、乙は某ブローカー経由で申込み、手数料を 2% に割引してもらいました。このブローカーは、たぶん全員に対してそうしているのでしょう。ということは、ブローカーごとに申込手数料が変わってくるということです。となれば、なるべく安いところで申し込みたいところですが、それを見極めるのはなかなかむずかしいと思います。特定の金融商品について複数のブローカーの申込手数料を比べるのは面倒です。
信託報酬は 1.25%+0.25%=1.5%、成功報酬は 15%以上のリターンのときに、その25% ということで、高めの報酬体系です。
乙は、2006年2月に投資開始ですので、まったく成績はわかりません。上がってもいないけれど、下がってもいない状態です。乙は、今後を楽しみにしています。当然、長期運用のつもりです。
さて、7月下旬になって、乙のところにファンド会社から手紙(7月21日付け)が来て、報酬を2006年12月1日から変更するとのことです。信託報酬が 1.5% から 1.75% になり、成功報酬は 6% 以上のリターンのときにその 20% となる予定です。単純に見れば報酬が増えると言っていいでしょう。過去の平均のように、毎年 20% のリターンを出したとすれば、成功報酬は、今までの計算法では (20-15)×0.25=1.25% ですが、新しい計算法では (20-6)×0.2=2.8% となります。固定手数料部分の信託報酬の増額と合わせて、全体としてかなり大幅な増額といえるでしょう。
報酬の増額の理由が(以下、英語の手紙の乙による訳ですが)「他のファンドとの相対的なパフォーマンスと比べて、市場で充分競争できるためには、ファンドマネージャーの金額がずっと低いままではまずい」ということです。報酬が低いままではファンドマネージャーが逃げ出してしまい、優秀な人材が確保できないというわけですが、どうもあまりふさわしい理由ではありません。「他のファンドが高い報酬を取っているから我々も同様に取りますよ」というだけです。
乙の見方では、「計画では、毎年 15% 以上のリターンがあると見込んで、それを越えたときに成功報酬が高くなるように計算法を決めたが、運用してみると、とてもそんなには到達できないことも多く、6% 以上ならば達成できるから、成功報酬を安定的にもらえるようにハードルを下げた」ということです。つまり、過去の平均 20% のリターンというのは、これからしばらくは達成できないとファンド会社が認めたようなものです。
乙は、このことを理由に現在このファンドを解約するつもりはありませんが、今回の変更によって、このファンドの投資家サイドから見たパフォーマンスが低下するのは明らかですから、注意して見守りたいと思います。このファンドは、リスク(標準偏差)も比較的大きいので、たとえば2年連続して好成績が挙げられなかった場合は解約するというような方針でもいいかもしれません。申込手数料が2%だったことは、結果的に解約しやすいことにつながり、ありがたい話でした。
ちなみに、報酬の変更は、8月14日開催のファンドの参加者の臨時総会(extraordinary general meeting)によって決められるとのことで、欠席者は委任状(form of proxy)を書くようにという連絡がありました。投資金額とチャネル諸島のガーンジー島までの旅費を比べれば、会議に出席するのはコストがかかりすぎますから(一部の多額投資家を除いて、世界中の投資家のほとんどがそうだと思いますが)、会議には欠席することになるでしょう。しかし、すなおに委任状を書くかどうか、判断がむずかしいところです。乙は迷っています。
会社のHPは、http://www.ashmoregroup.com/ です。アシュモア社は、1992年設立の若い会社ですが、すでに100億ドルを運用しています。
ファンド情報は、以下のところに記載されています。
http://www.ashmoregroup.com/info/home/
このファンドは、会社の設立と同時に運用を開始していることがわかります。一番大事なパフォーマンスは、以下のところにあります。
http://www.ashmoregroup.com/info/performance/index_02.phtml
このファンドの過去の平均リターンは 20%、標準偏差 15% で、充分満足できるファンドです。レバレッジは 1.5 倍で運用しています。
投資先は、Russia Brazil Venezuela Mexico ……の債券で、ラテンアメリカが多いようです。中国は含まれておらず、インドはごくわずかです。
申込手数料は 5%ですが、乙は某ブローカー経由で申込み、手数料を 2% に割引してもらいました。このブローカーは、たぶん全員に対してそうしているのでしょう。ということは、ブローカーごとに申込手数料が変わってくるということです。となれば、なるべく安いところで申し込みたいところですが、それを見極めるのはなかなかむずかしいと思います。特定の金融商品について複数のブローカーの申込手数料を比べるのは面倒です。
信託報酬は 1.25%+0.25%=1.5%、成功報酬は 15%以上のリターンのときに、その25% ということで、高めの報酬体系です。
乙は、2006年2月に投資開始ですので、まったく成績はわかりません。上がってもいないけれど、下がってもいない状態です。乙は、今後を楽しみにしています。当然、長期運用のつもりです。
さて、7月下旬になって、乙のところにファンド会社から手紙(7月21日付け)が来て、報酬を2006年12月1日から変更するとのことです。信託報酬が 1.5% から 1.75% になり、成功報酬は 6% 以上のリターンのときにその 20% となる予定です。単純に見れば報酬が増えると言っていいでしょう。過去の平均のように、毎年 20% のリターンを出したとすれば、成功報酬は、今までの計算法では (20-15)×0.25=1.25% ですが、新しい計算法では (20-6)×0.2=2.8% となります。固定手数料部分の信託報酬の増額と合わせて、全体としてかなり大幅な増額といえるでしょう。
報酬の増額の理由が(以下、英語の手紙の乙による訳ですが)「他のファンドとの相対的なパフォーマンスと比べて、市場で充分競争できるためには、ファンドマネージャーの金額がずっと低いままではまずい」ということです。報酬が低いままではファンドマネージャーが逃げ出してしまい、優秀な人材が確保できないというわけですが、どうもあまりふさわしい理由ではありません。「他のファンドが高い報酬を取っているから我々も同様に取りますよ」というだけです。
乙の見方では、「計画では、毎年 15% 以上のリターンがあると見込んで、それを越えたときに成功報酬が高くなるように計算法を決めたが、運用してみると、とてもそんなには到達できないことも多く、6% 以上ならば達成できるから、成功報酬を安定的にもらえるようにハードルを下げた」ということです。つまり、過去の平均 20% のリターンというのは、これからしばらくは達成できないとファンド会社が認めたようなものです。
乙は、このことを理由に現在このファンドを解約するつもりはありませんが、今回の変更によって、このファンドの投資家サイドから見たパフォーマンスが低下するのは明らかですから、注意して見守りたいと思います。このファンドは、リスク(標準偏差)も比較的大きいので、たとえば2年連続して好成績が挙げられなかった場合は解約するというような方針でもいいかもしれません。申込手数料が2%だったことは、結果的に解約しやすいことにつながり、ありがたい話でした。
ちなみに、報酬の変更は、8月14日開催のファンドの参加者の臨時総会(extraordinary general meeting)によって決められるとのことで、欠席者は委任状(form of proxy)を書くようにという連絡がありました。投資金額とチャネル諸島のガーンジー島までの旅費を比べれば、会議に出席するのはコストがかかりすぎますから(一部の多額投資家を除いて、世界中の投資家のほとんどがそうだと思いますが)、会議には欠席することになるでしょう。しかし、すなおに委任状を書くかどうか、判断がむずかしいところです。乙は迷っています。
2006年07月24日
Thames River Global Emerging Markets Fund
乙は、テムズリバー社で、もう一つ、新興国の株式に投資するファンド Global Emerging Markets Fund にも投資しています。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/brochures/gem_brochure.pdf
にパンフレットがありますので、参照できます。
こちらのファンドも、申込手数料 5%、信託報酬 1.75%、成功報酬 HWM 20% ということで、手数料は高めです。しかし、今までの年平均リターンは 39% ですし、リスク(標準偏差)は17%しかなく、とてもいい成績だと思います。純資産総額は4億ドルと妥当な規模です。
乙は、2005年12月投資開始なので、まだ実績云々をいうには早すぎます。6月は、世界の株安の影響があって、今のところはマイナスのリターンです。
このファンドも長期に保有するつもりでいます。今後の成長が楽しみです。
7月に送られてきた3月末時点の報告書によると、Global Emerging Markets Fund は、2005.4.1 から 2006.3.31 までで 50.8% という驚異的なリターンを出しています。ちょうど株価の上昇時期だったので、それをうまくとらえたからでしょうが、それにしてもすごい成績です。
このファンドも、投資先がとても細かく分散されています。意外とアメリカの ADR が多いように思いました。個別の国の企業に現地通貨で投資するよりも便利だからなのでしょうか。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/brochures/gem_brochure.pdf
にパンフレットがありますので、参照できます。
こちらのファンドも、申込手数料 5%、信託報酬 1.75%、成功報酬 HWM 20% ということで、手数料は高めです。しかし、今までの年平均リターンは 39% ですし、リスク(標準偏差)は17%しかなく、とてもいい成績だと思います。純資産総額は4億ドルと妥当な規模です。
乙は、2005年12月投資開始なので、まだ実績云々をいうには早すぎます。6月は、世界の株安の影響があって、今のところはマイナスのリターンです。
このファンドも長期に保有するつもりでいます。今後の成長が楽しみです。
7月に送られてきた3月末時点の報告書によると、Global Emerging Markets Fund は、2005.4.1 から 2006.3.31 までで 50.8% という驚異的なリターンを出しています。ちょうど株価の上昇時期だったので、それをうまくとらえたからでしょうが、それにしてもすごい成績です。
このファンドも、投資先がとても細かく分散されています。意外とアメリカの ADR が多いように思いました。個別の国の企業に現地通貨で投資するよりも便利だからなのでしょうか。
2006年07月22日
Thames River High Income Fund
乙は、Thames River Capital 社の債券ファンド High Income Fund にも投資しています。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/brochures/high_income_brochure.pdf
にパンフレットがあります。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/factsheets/high_income.pdf
にファクトシートがあります。
このファンドは新興諸国の債券を買って保持するスタイル(long only)で、過去のパフォーマンスを見ると、比較的リスク(標準偏差)が低く(年平均 5.8%)、年平均 16% のリターンを上げてきています。すばらしい実績です。運用している資産総額は11億ドルとのことで、こちらも充分なサイズです。
新興諸国の債券というと、高利回りですが、一方ではデフォールトが起きる可能性も高いということになります。そういうものに投資しながら、着実に利回りを確保するためには、「分散投資」しかありません。分散投資を徹底することで、一部の債券がデフォールトを起こしても、全体としては高利回りであるということになります。
このファンドは、申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、成功報酬 HWM 15% と手数料がやや高めです。また、1年以内の解約手数料が 5% と、これまた高く、長期に投資する人だけが購入するべきです。ちなみに、解約時の送金手数料として45ドルかかります。これも高いです。(日本の銀行からの海外送金の手数料以上です。)
テムズリバー社は、
http://www.thamesriver.co.uk/home.htm あるいは
http://www.thamesrivercapital.com/home.htm によると、1998 年設立ということで、まだ若い会社です。しかし、ヨーロッパの投資会社で働いていた人たちが集まって作った会社で、イギリスの登録業者ですし、信頼できる会社だと思われます。
乙の投資開始は 2005年12月ですから、現在価値としては申込手数料分の減少といった段階であり、まだ実績はわかりません。今後に大いに期待しています。
7月になって、3月末時点での運用報告書が送られてきました。船便のようで、ずいぶん遅いです。テムズリバー社が運営する8種類のファンドの全部の成績が載っています。その中には、High Income Fund の構成債券銘柄が記載されていました。実に細かく、いろいろな国に分散投資されているようすがわかりました。こんなにも多彩なところに分散投資されているから、少しくらいデフォールトがあっても大丈夫なのでしょう。
続きを読む
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/brochures/high_income_brochure.pdf
にパンフレットがあります。
http://www.thamesrivercapital.com/pdf/factsheets/high_income.pdf
にファクトシートがあります。
このファンドは新興諸国の債券を買って保持するスタイル(long only)で、過去のパフォーマンスを見ると、比較的リスク(標準偏差)が低く(年平均 5.8%)、年平均 16% のリターンを上げてきています。すばらしい実績です。運用している資産総額は11億ドルとのことで、こちらも充分なサイズです。
新興諸国の債券というと、高利回りですが、一方ではデフォールトが起きる可能性も高いということになります。そういうものに投資しながら、着実に利回りを確保するためには、「分散投資」しかありません。分散投資を徹底することで、一部の債券がデフォールトを起こしても、全体としては高利回りであるということになります。
このファンドは、申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、成功報酬 HWM 15% と手数料がやや高めです。また、1年以内の解約手数料が 5% と、これまた高く、長期に投資する人だけが購入するべきです。ちなみに、解約時の送金手数料として45ドルかかります。これも高いです。(日本の銀行からの海外送金の手数料以上です。)
テムズリバー社は、
http://www.thamesriver.co.uk/home.htm あるいは
http://www.thamesrivercapital.com/home.htm によると、1998 年設立ということで、まだ若い会社です。しかし、ヨーロッパの投資会社で働いていた人たちが集まって作った会社で、イギリスの登録業者ですし、信頼できる会社だと思われます。
乙の投資開始は 2005年12月ですから、現在価値としては申込手数料分の減少といった段階であり、まだ実績はわかりません。今後に大いに期待しています。
7月になって、3月末時点での運用報告書が送られてきました。船便のようで、ずいぶん遅いです。テムズリバー社が運営する8種類のファンドの全部の成績が載っています。その中には、High Income Fund の構成債券銘柄が記載されていました。実に細かく、いろいろな国に分散投資されているようすがわかりました。こんなにも多彩なところに分散投資されているから、少しくらいデフォールトがあっても大丈夫なのでしょう。
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2006年07月18日
Quadriga superfund B
乙は、Quadriga 社の superfund B も購入しています。
http://www.superfund.com/db/AboutQuadriga.asp?Id=395&sid=835&Menu=1&etr=0
によると、superfund B は、年平均28%のリターンを目指します。
いずれにせよ、すごいリターンで、目がくらみます。
しかも、これが単に目論見書に書いてあるだけでなく、過去の実績がすごいのです。
http://www.superfund.com/db/start.asp?InitVal=1&initetr=1&country=RW&lg=EN
superfund B は、2000.1.4 開始で年平均26.8%の実績です。
最近は、ちょっと振るわないようですが、過去の実績がこうならば、長期にわたってここに投資しておけば、いつかはこのリターンが達成できる可能性があります。ホントにそうなるかどうかはわかりませんが。
手数料は非常に高いです。販売手数料は 4.5%で、購入金額に上乗せします。superfund B の場合ならば、最低投資金額は 10,450 米ドルになります。マネージメントフィー3%、アドバイザリーフィー3%、インセンティブフィーが HWM 25〜35%ということですから、今までに見たこともないくらいの手数料の高さです。
クアドリガ社(現在はスーパーファンド社といったほうがいいでしょう)が運用する資産は2000億円程度と思われます。充分な規模です。この会社も、ヘッジファンド業界では超有名です。何といっても過去の実績がすごいですからね。
乙は、2005年11月に申し込みましたので、まだ成績云々を言うには早いと思いますが、すでに販売手数料分は取り戻したといったところでしょうか。
15年先まで、ずっとこのままにしておくべきファンドだと思っています。
ハイリターンであるファンドは、ハイリスクでもあるわけで、あるとき基準価額が何割も下がるようなことがあるかもしれないし、さらには破綻する可能性だってあります。こういうファンドに集中投資するような愚は避けなければなりません。アセットアロケーションを考えて、ごく一部に組み込む程度にとどめるべきです。
http://www.superfund.com/db/AboutQuadriga.asp?Id=395&sid=835&Menu=1&etr=0
によると、superfund B は、年平均28%のリターンを目指します。
いずれにせよ、すごいリターンで、目がくらみます。
しかも、これが単に目論見書に書いてあるだけでなく、過去の実績がすごいのです。
http://www.superfund.com/db/start.asp?InitVal=1&initetr=1&country=RW&lg=EN
superfund B は、2000.1.4 開始で年平均26.8%の実績です。
最近は、ちょっと振るわないようですが、過去の実績がこうならば、長期にわたってここに投資しておけば、いつかはこのリターンが達成できる可能性があります。ホントにそうなるかどうかはわかりませんが。
手数料は非常に高いです。販売手数料は 4.5%で、購入金額に上乗せします。superfund B の場合ならば、最低投資金額は 10,450 米ドルになります。マネージメントフィー3%、アドバイザリーフィー3%、インセンティブフィーが HWM 25〜35%ということですから、今までに見たこともないくらいの手数料の高さです。
クアドリガ社(現在はスーパーファンド社といったほうがいいでしょう)が運用する資産は2000億円程度と思われます。充分な規模です。この会社も、ヘッジファンド業界では超有名です。何といっても過去の実績がすごいですからね。
乙は、2005年11月に申し込みましたので、まだ成績云々を言うには早いと思いますが、すでに販売手数料分は取り戻したといったところでしょうか。
15年先まで、ずっとこのままにしておくべきファンドだと思っています。
ハイリターンであるファンドは、ハイリスクでもあるわけで、あるとき基準価額が何割も下がるようなことがあるかもしれないし、さらには破綻する可能性だってあります。こういうファンドに集中投資するような愚は避けなければなりません。アセットアロケーションを考えて、ごく一部に組み込む程度にとどめるべきです。
2006年07月15日
Man AP 2XL
乙が HSBC 香港以外で運用している海外のファンドについても順次記しておきましょう。
まずは、Man Investments 社の AP 2XL USD-Class C Shares というファンドです。乙は、2005年9月に申し込みました。
USD-Class C Shares は、米ドル建ての投資で、申込手数料がかからない代わりに、解約すると解約手数料がかかります。乙は、長期投資を考えていますから、当然これを選びました。解約手数料は、2年以内:4%、4年以内:3%、6年以内:1% となっています。
その他の手数料として、マネージメント・フィーが毎月0.25%、つまり3%/年かかります。また、パフォーマンス・フィーとして、過去の収益を越えた部分について最大20%(月次)が取られます。それに、アドミニストレーション・フィーが 年率0.375%かかりますから、全体として手数料は高いです。
https://www.maninvestments.com/multimedia/pdf/products/apx_pis.pdf
にあるように、このファンドは年18-20% のリターンを目指します。ボラティリティは 12-14% ということですから、この通りに運用できれば、手数料が高くても、いうことなしです。
このファンドは、ヘッジファンドの五つのスタイル(アービトラージ、ディレクショナル、イクイティヘッジ、ロング/ショート、マネージド・フューチャーズ)を採用するということです。これらがどういうものであるかは、別途ヘッジファンドに関する本を読まなければなりません。
このファンドはレバレッジを2倍効かせてあり、各スタイルの採用率は、マネージド・フューチャーズ 90%、ディレクショナル 45%、イクイティヘッジ 30%、アービトラージ 20%、ロング/ショート 15%となっているようです。
純資産額は、米ドルで 24,459,474 ドルですから、約30億円です。意外と小ぶりです。
このファンドがスタートしてからまだ1年弱ですが、
https://www.maninvestments.com/products/funds/apx3fund/performance/performance.jhtml
によれば、8% ほどのリターンということです。
乙は、なぜこのファンドを選んだか。WWW で調べると、マンインベストメンツ社は、この世界では何といっても超有名企業で、長い伝統とすばらしい実績があります。現在、12ヵ国で1100人もの社員を抱えて運営しているということですから、相当な規模です。まずは、「寄らば大樹の陰」ではないでしょうか。乙の安易な考え方がわかってしまいますが。
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まずは、Man Investments 社の AP 2XL USD-Class C Shares というファンドです。乙は、2005年9月に申し込みました。
USD-Class C Shares は、米ドル建ての投資で、申込手数料がかからない代わりに、解約すると解約手数料がかかります。乙は、長期投資を考えていますから、当然これを選びました。解約手数料は、2年以内:4%、4年以内:3%、6年以内:1% となっています。
その他の手数料として、マネージメント・フィーが毎月0.25%、つまり3%/年かかります。また、パフォーマンス・フィーとして、過去の収益を越えた部分について最大20%(月次)が取られます。それに、アドミニストレーション・フィーが 年率0.375%かかりますから、全体として手数料は高いです。
https://www.maninvestments.com/multimedia/pdf/products/apx_pis.pdf
にあるように、このファンドは年18-20% のリターンを目指します。ボラティリティは 12-14% ということですから、この通りに運用できれば、手数料が高くても、いうことなしです。
このファンドは、ヘッジファンドの五つのスタイル(アービトラージ、ディレクショナル、イクイティヘッジ、ロング/ショート、マネージド・フューチャーズ)を採用するということです。これらがどういうものであるかは、別途ヘッジファンドに関する本を読まなければなりません。
このファンドはレバレッジを2倍効かせてあり、各スタイルの採用率は、マネージド・フューチャーズ 90%、ディレクショナル 45%、イクイティヘッジ 30%、アービトラージ 20%、ロング/ショート 15%となっているようです。
純資産額は、米ドルで 24,459,474 ドルですから、約30億円です。意外と小ぶりです。
このファンドがスタートしてからまだ1年弱ですが、
https://www.maninvestments.com/products/funds/apx3fund/performance/performance.jhtml
によれば、8% ほどのリターンということです。
乙は、なぜこのファンドを選んだか。WWW で調べると、マンインベストメンツ社は、この世界では何といっても超有名企業で、長い伝統とすばらしい実績があります。現在、12ヵ国で1100人もの社員を抱えて運営しているということですから、相当な規模です。まずは、「寄らば大樹の陰」ではないでしょうか。乙の安易な考え方がわかってしまいますが。
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2006年07月11日
世界の株に投資するファンド
乙は、HSBC 香港で 2006年3月に世界の各国の株に投資するファンドを5種類購入しました。
MLIIF US Opportunities Fund (Class A2)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61093_en.pdf
投資対象は、7割がアメリカの小型株です。申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、純資産 US$143m です。2003年くらいからはいい成績を上げています。
HSBC Korean Equity Fund
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61639_en.pdf
投資対象は韓国株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1.5%、純資産 US$81m ですが、2005年9月開始で実績がありません。
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_40119_en.pdf
投資対象はシンガポール株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1%、純資産 US$21m です。2003 年からよい成績を上げています。
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_40098_en.pdf
投資対象は香港株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1%、純資産 US$177m です。2000-2002 は毎年2割のマイナスでしたが、2003 年からは調子がいいようです。
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_43442_en.pdf
投資対象はタイ株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1%、純資産 US$209m です。2000 年は -52.7%、2003 年は 170.8% と変動がきわめて大きく、2004-5 年の実績は振るわないようです。
これらの五つのファンドは、実をいうと、最低投資金額(US$1000)だけ購入してみたものです。いざ暴落したら、0になってもいいような金額ということです。投資対象を個別の国の株にしたのは、それぞれの国の動きに敏感になりたい(勉強したい)というつもりがあってのことです。(アメリカ小型株以外は)いずれも成長著しいところですから、今から5年はほうっておくつもりでいます。申込手数料 5% は、乙の基準では5年間継続するべきだという意味です。
5000 米ドルをアジア株全体をカバーするファンドに投資することと、五つのファンドに 1000 米ドルずつ投資することは、それぞれに意味があると思います。前者は、ファンド会社の判断でどこかの株式市場から撤退することが可能です。経済的な異変が起きたときなどは、運用会社の判断によるダイナミックな運用を期待したいところです。
後者は、特定の国の株に投資しますから、そこの経済状況が悪くなって逃げ出すときには、ファンドを解約することになりますが、それは投資家の判断で行うことになります。その意味で、投資家もたえず投資先の状況に注意を払っている必要があります。乙は、これが「勉強」だと思うのです。ちょっと大変ですが、個別の株の銘柄を研究するよりははるかに楽です。
たとえば、タイの情勢についていえば、
http://ml.investor.reuters.co.jp/editorial/EditorialContent.asp?edid=120060323
のような記事を読むと、タイの政情不安に関するレポートがあり、タイ株への投資は危ないかななどと思いますよね。これが大事で、ホントにタイ株が危ないかどうかよりも、そういうことに関心を持つことが重要かと思います。こんなことに気をつけながら生活していると、自分の金が世界中に回っている気がして、何となく優越感が味わえます。(ごくわずかの金額なんですけれど。)
世界の株に分散投資するようなファンドだったら、ある程度の金額を集中して投資してもいいかもしれません。一方、個別の国の株に投資するファンドだったら、一つのファンドに対する投資金額はなるべく少額にして、投資先を分散する(多種類のファンドを買う)ほうがいいでしょう。それがリスクを小さくするコツです。
そんなことを考えて、乙は、両方の戦略を採用することにしました。(両方のタイプのファンドを購入するということです。)
これらのファンドは、いずれも5月から6月にかけて厳しい値下がりに見舞われましたが、その後はある程度回復しています。現在価額は次の通りです。
MLIIF US Opportunities Fund $915
HSBC Korean Equity Fund $962
HSBC Singapore Equity Fund $937
HSBC Hong Kong Equity Fund $993
HSBC GIF - Thai Equity $880
いずれもマイナスですが、乙は、今後を楽しみにして、長期保有するつもりです。
続きを読む
MLIIF US Opportunities Fund (Class A2)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61093_en.pdf
投資対象は、7割がアメリカの小型株です。申込手数料 5%、信託報酬 1.5%、純資産 US$143m です。2003年くらいからはいい成績を上げています。
HSBC Korean Equity Fund
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61639_en.pdf
投資対象は韓国株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1.5%、純資産 US$81m ですが、2005年9月開始で実績がありません。
HSBC Singapore Equity Fund (Class PD)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_40119_en.pdf
投資対象はシンガポール株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1%、純資産 US$21m です。2003 年からよい成績を上げています。
HSBC Hong Kong Equity Fund (Class PD)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_40098_en.pdf
投資対象は香港株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1%、純資産 US$177m です。2000-2002 は毎年2割のマイナスでしたが、2003 年からは調子がいいようです。
HSBC GIF - Thai Equity (Class AD)
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_43442_en.pdf
投資対象はタイ株です。申込手数料 5.25%、信託報酬 1%、純資産 US$209m です。2000 年は -52.7%、2003 年は 170.8% と変動がきわめて大きく、2004-5 年の実績は振るわないようです。
これらの五つのファンドは、実をいうと、最低投資金額(US$1000)だけ購入してみたものです。いざ暴落したら、0になってもいいような金額ということです。投資対象を個別の国の株にしたのは、それぞれの国の動きに敏感になりたい(勉強したい)というつもりがあってのことです。(アメリカ小型株以外は)いずれも成長著しいところですから、今から5年はほうっておくつもりでいます。申込手数料 5% は、乙の基準では5年間継続するべきだという意味です。
5000 米ドルをアジア株全体をカバーするファンドに投資することと、五つのファンドに 1000 米ドルずつ投資することは、それぞれに意味があると思います。前者は、ファンド会社の判断でどこかの株式市場から撤退することが可能です。経済的な異変が起きたときなどは、運用会社の判断によるダイナミックな運用を期待したいところです。
後者は、特定の国の株に投資しますから、そこの経済状況が悪くなって逃げ出すときには、ファンドを解約することになりますが、それは投資家の判断で行うことになります。その意味で、投資家もたえず投資先の状況に注意を払っている必要があります。乙は、これが「勉強」だと思うのです。ちょっと大変ですが、個別の株の銘柄を研究するよりははるかに楽です。
たとえば、タイの情勢についていえば、
http://ml.investor.reuters.co.jp/editorial/EditorialContent.asp?edid=120060323
のような記事を読むと、タイの政情不安に関するレポートがあり、タイ株への投資は危ないかななどと思いますよね。これが大事で、ホントにタイ株が危ないかどうかよりも、そういうことに関心を持つことが重要かと思います。こんなことに気をつけながら生活していると、自分の金が世界中に回っている気がして、何となく優越感が味わえます。(ごくわずかの金額なんですけれど。)
世界の株に分散投資するようなファンドだったら、ある程度の金額を集中して投資してもいいかもしれません。一方、個別の国の株に投資するファンドだったら、一つのファンドに対する投資金額はなるべく少額にして、投資先を分散する(多種類のファンドを買う)ほうがいいでしょう。それがリスクを小さくするコツです。
そんなことを考えて、乙は、両方の戦略を採用することにしました。(両方のタイプのファンドを購入するということです。)
これらのファンドは、いずれも5月から6月にかけて厳しい値下がりに見舞われましたが、その後はある程度回復しています。現在価額は次の通りです。
MLIIF US Opportunities Fund $915
HSBC Korean Equity Fund $962
HSBC Singapore Equity Fund $937
HSBC Hong Kong Equity Fund $993
HSBC GIF - Thai Equity $880
いずれもマイナスですが、乙は、今後を楽しみにして、長期保有するつもりです。
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2006年07月09日
Lyxor Asset Management ----- Reverso USD Guaranteed Fund
乙は、HSBC 香港で 2005 年7月に元本確保型のファンドに申し込みました。
Lyxor Asset Management 社が運用する Reverso USD Guaranteed Fund というものです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61623_en.pdf
ファンド会社が説明している資料が以下にあります。
http://www.sgcib.com/net/sdp/sdp.nsf/2A40D9B17A686ED8C12570290031933F/$file/Reverso_22Jun05_Eng.pdf
元本確保の仕組みはいろいろあるようですが、どんな仕組みにせよ、元本を確保すれば、それだけローリスクになりますが、同時に低いリターンしか望めません。だから、元本を確保しながらハイリターンであるわけはないのです。日本人向けでは、なぜ元本確保型がはやるのでしょうか。やっぱり、金融商品が元本割れして虎の子のお金を失うのが恐いからなんでしょうか。乙は、ハイリスク・ハイリターンのものを複数購入(分散投資)する方がずっとおもしろいと思います。
とはいいながら、実は、乙も元本確保型のファンドを一つ買ってしまったのでした。それがこのファンドです。金融商品が(購入当時)よくわかっていなかったというべきでしょう。今なら買わないと思います。
純資産は US$ 55m とかなり小ぶりです。申込手数料は 0%、信託報酬は 0.1%、解約手数料は 3.6% かかります。2009年7月償還予定です。解約手数料は、投資開始の時点で引かれてしまい、償還時にはその分が戻されることになっています。したがって、運用成績はマイナス 3.6% で始まりますので、いつも成績が悪い感じに見えます。
このファンドは、購入後6ヶ月で 4% の利息、1年後にも 4% の利息が付きます。確かに、乙にも2006年2月に 4% 相当分が振り込まれました。しかし、その分、ファンドの基準価額が下がり、いわば元本が取り崩されていることと同じであり、何もいいことはありません。
このファンドは世界の株で運用するのですが、実際はアメリカ4割、ヨーロッパ4割、日本2割という配分です。上記資料を見ると保有する株15銘柄が並んでいます。
購入時のパンフレットによると、株価が下落しても上昇しても基準価額が上がるような仕組みになっているとのことです。きっとデリバティブなどを活用しているのでしょう。このあたりの仕組みをきちんと確かめずに購入するとは、投資家としてかなり甘いです。それを確認しておけば、逆に、利益が出ない場合がどれくらいあるかを考えることができたはずです。今は反省しています。
で、運用状況ですが、基準価額は元本割れがずっと続いています。2005年8月からスタートして、6月末で(4%の利息分を含めても)マイナス 3.4% という結果です。ちょうど解約手数料分の値下がりに該当します。何のことはない。投資家側から見ると、現金をそのまま持っていたことと同じことです。ファンド会社としては、この間、資金を運用できたので、儲かっていることでしょう。直接の手数料(信託報酬)は安くても、その周辺に儲けのタネはたくさん転がっていますからね。
早く解約するとペナルティ=解約手数料(3.6%)を取られますので、解約しようにも解約しにくい感じです。
4年経って(あと3年ですが)、満期になって、元本が確保されたら、少なくとも 8% 分の利息は付いているのですから、4年に渡る運用期間を考えれば、年 2% のリターンがあったと考えていいのではないでしょうか。つまり、このファンドは4年間じっとしているのが最適という形です。乙が目標とする年 7% にはほど遠いという点で、大いに不満ですが、ま、中にはこういうのがあってもいいでしょう。
いい勉強になりました。
Lyxor Asset Management 社が運用する Reverso USD Guaranteed Fund というものです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61623_en.pdf
ファンド会社が説明している資料が以下にあります。
http://www.sgcib.com/net/sdp/sdp.nsf/2A40D9B17A686ED8C12570290031933F/$file/Reverso_22Jun05_Eng.pdf
元本確保の仕組みはいろいろあるようですが、どんな仕組みにせよ、元本を確保すれば、それだけローリスクになりますが、同時に低いリターンしか望めません。だから、元本を確保しながらハイリターンであるわけはないのです。日本人向けでは、なぜ元本確保型がはやるのでしょうか。やっぱり、金融商品が元本割れして虎の子のお金を失うのが恐いからなんでしょうか。乙は、ハイリスク・ハイリターンのものを複数購入(分散投資)する方がずっとおもしろいと思います。
とはいいながら、実は、乙も元本確保型のファンドを一つ買ってしまったのでした。それがこのファンドです。金融商品が(購入当時)よくわかっていなかったというべきでしょう。今なら買わないと思います。
純資産は US$ 55m とかなり小ぶりです。申込手数料は 0%、信託報酬は 0.1%、解約手数料は 3.6% かかります。2009年7月償還予定です。解約手数料は、投資開始の時点で引かれてしまい、償還時にはその分が戻されることになっています。したがって、運用成績はマイナス 3.6% で始まりますので、いつも成績が悪い感じに見えます。
このファンドは、購入後6ヶ月で 4% の利息、1年後にも 4% の利息が付きます。確かに、乙にも2006年2月に 4% 相当分が振り込まれました。しかし、その分、ファンドの基準価額が下がり、いわば元本が取り崩されていることと同じであり、何もいいことはありません。
このファンドは世界の株で運用するのですが、実際はアメリカ4割、ヨーロッパ4割、日本2割という配分です。上記資料を見ると保有する株15銘柄が並んでいます。
購入時のパンフレットによると、株価が下落しても上昇しても基準価額が上がるような仕組みになっているとのことです。きっとデリバティブなどを活用しているのでしょう。このあたりの仕組みをきちんと確かめずに購入するとは、投資家としてかなり甘いです。それを確認しておけば、逆に、利益が出ない場合がどれくらいあるかを考えることができたはずです。今は反省しています。
で、運用状況ですが、基準価額は元本割れがずっと続いています。2005年8月からスタートして、6月末で(4%の利息分を含めても)マイナス 3.4% という結果です。ちょうど解約手数料分の値下がりに該当します。何のことはない。投資家側から見ると、現金をそのまま持っていたことと同じことです。ファンド会社としては、この間、資金を運用できたので、儲かっていることでしょう。直接の手数料(信託報酬)は安くても、その周辺に儲けのタネはたくさん転がっていますからね。
早く解約するとペナルティ=解約手数料(3.6%)を取られますので、解約しようにも解約しにくい感じです。
4年経って(あと3年ですが)、満期になって、元本が確保されたら、少なくとも 8% 分の利息は付いているのですから、4年に渡る運用期間を考えれば、年 2% のリターンがあったと考えていいのではないでしょうか。つまり、このファンドは4年間じっとしているのが最適という形です。乙が目標とする年 7% にはほど遠いという点で、大いに不満ですが、ま、中にはこういうのがあってもいいでしょう。
いい勉強になりました。
2006年07月07日
JF Eastern Smaller Companies
乙は、HSBC 香港で、アジア株にも投資しています。2005年7月に JF Eastern Smaller Companies というファンドを買いました。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_74349_en.pdf にもあるように、このファンドは、香港 23.7%、韓国 17.2%、シンガポール 14.3%、タイ 12.4%、台湾 8.7% など、アジア各国に幅広く投資しています。
申込手数料は 5.0%、信託報酬 1.5%、解約手数料 0.5% ということで、手数料はまあこんなものでしょう。
US$ 282m という運用額ですから、金額も充分です。
2006年4月には2割増までいったのですが、その後の世界的な株安の影響で、基準価額を大きく下げ、今は振り出しに戻ってしまいました。ということは、手数料分上がったとも言えるわけですが。
東洋の中小企業に投資するというスタイルは、いかにもハイリスク・ハイリターンです。しかし、資産運用の選択肢の中にはこういうのがあってもいいのではないでしょうか。
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http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_74349_en.pdf にもあるように、このファンドは、香港 23.7%、韓国 17.2%、シンガポール 14.3%、タイ 12.4%、台湾 8.7% など、アジア各国に幅広く投資しています。
申込手数料は 5.0%、信託報酬 1.5%、解約手数料 0.5% ということで、手数料はまあこんなものでしょう。
US$ 282m という運用額ですから、金額も充分です。
2006年4月には2割増までいったのですが、その後の世界的な株安の影響で、基準価額を大きく下げ、今は振り出しに戻ってしまいました。ということは、手数料分上がったとも言えるわけですが。
東洋の中小企業に投資するというスタイルは、いかにもハイリスク・ハイリターンです。しかし、資産運用の選択肢の中にはこういうのがあってもいいのではないでしょうか。
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2006年07月05日
ブラジル株と中国株
乙の BRICs 投資については、このブログですでに述べたように、BRICs の4ヵ国に投資するファンドと、インド株・ロシア株に投資するファンドを購入しました。
http://otsu.seesaa.net/article/19997784.html
http://otsu.seesaa.net/article/20082261.html
http://otsu.seesaa.net/article/20188792.html
乙の場合は、別途、(日本で)中国株の現物に投資しています。
http://otsu.seesaa.net/article/16667817.html
それにファンドも購入しています。
http://otsu.seesaa.net/article/16709943.html
つまり、アセットアロケーションの中で中国株が占める割合が大きいのです。そこで、HSBC 香港では中国株ファンドを購入しようとは思いませんでした。
残るは、ブラジル株です。
ブラジル株については、なかなかいい投資信託が探せませんでしたが、HSBC 香港の扱うファンドを探すと、Merrill Lynch Latin American Fund というのがそれに該当することがわかりました。これまたわかりにくい名前でした。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_42858_en.pdf によれば、ブラジル61%、メキシコ28%などを含むファンドです。申込手数料 5%、信託報酬 1.75% ということで、やや手数料が高いです。純資産額は2006年4月段階で US$3592m ということです。純資産額は、最近急増しています。(乙が購入を決めた)2006年3月段階では US$2034m でした。(基準の日付は1月か2月だったかもしれません。控えておかなかったもので……。)
乙は、2006年3月に HSBC 香港で購入しましたが、その後、世界的な株安に見舞われ、現在は、18% ほどのマイナスになっています。しかし、乙はあまり気にしていません。5年先を見ることにしていますから。
なお、上述の URL で見ることができるこのファンドのパンフレット(fs=Fact Sheet)ですが、4月末の状態のまま、更新されていません。その後の株価の下落があったので、カッコワルイとか考えているのでしょうか。しかし、毎月末を基準として定期的に更新してほしいと思います。いいも悪いも、全部の情報を公開する姿勢が大事であることはいうまでもありません。
http://www.mliminternational.com/shared/pdfs/mliif/mliif-latam-fs-uk.pdf
を見れば、5月末での運用成績を見ることができます。
http://otsu.seesaa.net/article/19997784.html
http://otsu.seesaa.net/article/20082261.html
http://otsu.seesaa.net/article/20188792.html
乙の場合は、別途、(日本で)中国株の現物に投資しています。
http://otsu.seesaa.net/article/16667817.html
それにファンドも購入しています。
http://otsu.seesaa.net/article/16709943.html
つまり、アセットアロケーションの中で中国株が占める割合が大きいのです。そこで、HSBC 香港では中国株ファンドを購入しようとは思いませんでした。
残るは、ブラジル株です。
ブラジル株については、なかなかいい投資信託が探せませんでしたが、HSBC 香港の扱うファンドを探すと、Merrill Lynch Latin American Fund というのがそれに該当することがわかりました。これまたわかりにくい名前でした。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_42858_en.pdf によれば、ブラジル61%、メキシコ28%などを含むファンドです。申込手数料 5%、信託報酬 1.75% ということで、やや手数料が高いです。純資産額は2006年4月段階で US$3592m ということです。純資産額は、最近急増しています。(乙が購入を決めた)2006年3月段階では US$2034m でした。(基準の日付は1月か2月だったかもしれません。控えておかなかったもので……。)
乙は、2006年3月に HSBC 香港で購入しましたが、その後、世界的な株安に見舞われ、現在は、18% ほどのマイナスになっています。しかし、乙はあまり気にしていません。5年先を見ることにしていますから。
なお、上述の URL で見ることができるこのファンドのパンフレット(fs=Fact Sheet)ですが、4月末の状態のまま、更新されていません。その後の株価の下落があったので、カッコワルイとか考えているのでしょうか。しかし、毎月末を基準として定期的に更新してほしいと思います。いいも悪いも、全部の情報を公開する姿勢が大事であることはいうまでもありません。
http://www.mliminternational.com/shared/pdfs/mliif/mliif-latam-fs-uk.pdf
を見れば、5月末での運用成績を見ることができます。
2006年07月03日
MLIIF Emerging Europe Fund (Class A2 - USD)
乙は、HSBC 香港で MLIIF Emerging Europe Fund (Class A2 - USD) にも投資しています。MLIIF というのは、メリル・リンチのファンドということです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61077_en.pdf にもあるように、このファンドは、実はロシア株が中心です。名前だけではわかりにくいですね。投資先の国は、ロシア51%、トルコ14%、ハンガリー9%、ポーランド8% などです。
手数料は、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% で、HSBC 香港としては、まあこんなものでしょう。このファンドは2006年4月段階で 4,306 ミリオンユーロ(約 6200 億円)を運用しており、安定した成績を残しています。
乙は、2005年8月に購入しましたが、基準価額は1年弱で 24% 上昇しており、乙としては満足しています。もっとも、5月〜6月の大幅下落の前には5割増を記録していましたから、それに比べると下がっています。
ロシア株も、確かに BRICs の一部として数えられるだけの価値があるようです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61077_en.pdf にもあるように、このファンドは、実はロシア株が中心です。名前だけではわかりにくいですね。投資先の国は、ロシア51%、トルコ14%、ハンガリー9%、ポーランド8% などです。
手数料は、申込手数料 5%、信託報酬 1.5% で、HSBC 香港としては、まあこんなものでしょう。このファンドは2006年4月段階で 4,306 ミリオンユーロ(約 6200 億円)を運用しており、安定した成績を残しています。
乙は、2005年8月に購入しましたが、基準価額は1年弱で 24% 上昇しており、乙としては満足しています。もっとも、5月〜6月の大幅下落の前には5割増を記録していましたから、それに比べると下がっています。
ロシア株も、確かに BRICs の一部として数えられるだけの価値があるようです。
2006年07月01日
HSBC Indian Equity Fund (Class AD)
乙は BRICs に興味を持っていますが、中でも特にインド株に注目していて、2005年7月には HSBC 香港で HSBC Indian Equity Fund (Class AD) を購入しました。
HSBC 香港(こちらは銀行ですね)で扱っているインド株のファンドは、HSBC(こちらはファンドハウス=投信運用会社ですね)の他に Fidelity とか、Franklin、INVESCO、JF など、いろいろありますが、どれも手数料は同じようなもので、差が付きませんでしたので、乙としては、HSBC という名前に親しみを感じて、これを選びました。
申込手数料 5.25%、信託報酬 1.5% で、HSBC 香港としては、まあ普通の手数料です。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_40088_en.pdf でわかるように、運用純資産は US$ 6308 million(2006年5月現在) です。ざっと7000億円以上あり、充分な大きさのファンドです。いや、むしろ大きすぎる感じさえします。しかも、今もどんどん大きくなっています。何といっても確かな成績なので、資金の流入が続くのでしょう。
乙の場合も、すでに 5.25% の申込手数料はカバーしてしまい、現在、15% ほどの増加となっています。先日の大幅下落以前は基準価額が4割ほどの上昇を記録しており、大変ホクホクでしたが、今は、インドの株価の大幅下落によって、運用成績は「ややホクホク」程度になりました。
最近2ヶ月ほどのインド株の値下がりは厳しかったですね。こういう時に(さらには高値の時に)ファンドを解約できる人はエライと思います。乙は、5年以上の投資を予定していることもあって、値下がりしているという理由で解約する気は起きませんでした。
株の値下がりは、何の兆候もなく、突然やってきます。これから逃れることはきわめてむずかしいと思いました。いい経験でした。
HSBC 香港(こちらは銀行ですね)で扱っているインド株のファンドは、HSBC(こちらはファンドハウス=投信運用会社ですね)の他に Fidelity とか、Franklin、INVESCO、JF など、いろいろありますが、どれも手数料は同じようなもので、差が付きませんでしたので、乙としては、HSBC という名前に親しみを感じて、これを選びました。
申込手数料 5.25%、信託報酬 1.5% で、HSBC 香港としては、まあ普通の手数料です。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_40088_en.pdf でわかるように、運用純資産は US$ 6308 million(2006年5月現在) です。ざっと7000億円以上あり、充分な大きさのファンドです。いや、むしろ大きすぎる感じさえします。しかも、今もどんどん大きくなっています。何といっても確かな成績なので、資金の流入が続くのでしょう。
乙の場合も、すでに 5.25% の申込手数料はカバーしてしまい、現在、15% ほどの増加となっています。先日の大幅下落以前は基準価額が4割ほどの上昇を記録しており、大変ホクホクでしたが、今は、インドの株価の大幅下落によって、運用成績は「ややホクホク」程度になりました。
最近2ヶ月ほどのインド株の値下がりは厳しかったですね。こういう時に(さらには高値の時に)ファンドを解約できる人はエライと思います。乙は、5年以上の投資を予定していることもあって、値下がりしているという理由で解約する気は起きませんでした。
株の値下がりは、何の兆候もなく、突然やってきます。これから逃れることはきわめてむずかしいと思いました。いい経験でした。
2006年06月29日
HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C)
乙が HSBC 香港で購入したファンド(Unit Trust)について、書いておきましょう。
まずは、何といっても今の流れを象徴しているという点で BRICs でしょう。
HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C) は、BRICs の4ヵ国に投資するものです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_43515_en.pdf によると、投資先は、ロシア29%、中国27%、ブラジル24%、インド11%、現金9%という配分です。純資産額は US$3,928 million(2006年5月現在)ですから、充分な大きさです。最近、純資産額がとみに大きくなっているようです。ちなみに、ミリオンドルは 100 万ドルで、だいたい1億円にあたりますから、m$ で表示されているとだいたい「億円」に置き換えて計算すればいいことになります。
乙は、2005年7月に購入しました。申込手数料は 5.25%、信託報酬 1%、それに 成功報酬として、基準価額が5%以上増加した時にその 20% がかかります。手数料は、まあこんなものでしょう。申込み手数料が高いのは、HSBC 香港の全般的な傾向のようで、5% もありますから、乙の基準でいうと、5年以上継続することを意味します。できたら、乙は15年後までこのままにしておきたいと思っていますが、さて、そんな先のことは何ともわかりませんね。
HSBC 香港で扱っているファンドで、BRICs 4ヵ国に投資するものは、これだけのようで、他のファンドハウスのものを調べてみても見つかりませんでした。
投資期間は約1年ですが、これも好成績で、乙の場合、すでに 35% アップです。先日までの調子のいいときは 50% 以上まで上昇したのですが、5月から6月にかけての世界的な株価の下落で、だいぶ基準価額が下がってしまいました。しかし、乙は、解約しないで待っています。5年間はじっと我慢するつもりでいます。
こういう分散投資型のファンドは、比較的安定したリターンを生み出すと思います。4ヵ国のそれぞれに対する投資を考えなくても、ファンド会社のほうで適当な配分で投資してくれるわけですし、どこかの国の経済がおかしくなるとかいうことがあれば、それから撤退して(他の3ヵ国に配分して)くれるものと思います。その意味もあって、割と安心して任せておいていいのではないでしょうか。
安易な投資を考える場合には、有力な選択肢だと思います。
続きを読む
まずは、何といっても今の流れを象徴しているという点で BRICs でしょう。
HSBC Global Investment Funds - BRIC Freestyle (Class M2C) は、BRICs の4ヵ国に投資するものです。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_43515_en.pdf によると、投資先は、ロシア29%、中国27%、ブラジル24%、インド11%、現金9%という配分です。純資産額は US$3,928 million(2006年5月現在)ですから、充分な大きさです。最近、純資産額がとみに大きくなっているようです。ちなみに、ミリオンドルは 100 万ドルで、だいたい1億円にあたりますから、m$ で表示されているとだいたい「億円」に置き換えて計算すればいいことになります。
乙は、2005年7月に購入しました。申込手数料は 5.25%、信託報酬 1%、それに 成功報酬として、基準価額が5%以上増加した時にその 20% がかかります。手数料は、まあこんなものでしょう。申込み手数料が高いのは、HSBC 香港の全般的な傾向のようで、5% もありますから、乙の基準でいうと、5年以上継続することを意味します。できたら、乙は15年後までこのままにしておきたいと思っていますが、さて、そんな先のことは何ともわかりませんね。
HSBC 香港で扱っているファンドで、BRICs 4ヵ国に投資するものは、これだけのようで、他のファンドハウスのものを調べてみても見つかりませんでした。
投資期間は約1年ですが、これも好成績で、乙の場合、すでに 35% アップです。先日までの調子のいいときは 50% 以上まで上昇したのですが、5月から6月にかけての世界的な株価の下落で、だいぶ基準価額が下がってしまいました。しかし、乙は、解約しないで待っています。5年間はじっと我慢するつもりでいます。
こういう分散投資型のファンドは、比較的安定したリターンを生み出すと思います。4ヵ国のそれぞれに対する投資を考えなくても、ファンド会社のほうで適当な配分で投資してくれるわけですし、どこかの国の経済がおかしくなるとかいうことがあれば、それから撤退して(他の3ヵ国に配分して)くれるものと思います。その意味もあって、割と安心して任せておいていいのではないでしょうか。
安易な投資を考える場合には、有力な選択肢だと思います。
続きを読む
ラベル:BRIC Freestyle
2006年06月21日
JPM US Technology
乙が HSBC 香港で、アメリカ株のファンドを探していたときに、すごいファンドを見つけました。JPM US Technology といいます。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61163_en.pdf
何がすごいか。運用実績のグラフを見てみてください。
2000年10月13日開始で、2年ほどで、何と基準価額を 1/10 にまで減らしてしまったファンドがあるんですね。アメリカではこのころITバブルの崩壊がありましたからね。
はっきりいって恐いです。
過去3年のパフォーマンスを見ると、+88.3% で、すごくいいように受け止める人もいるかもしれませんが、開始時から見ると、いまだに -82.3% ですからねえ。いやはや、はじめからこのファンドを買った人の気持ちはどんなものなんでしょうか。
過去の実績がこうだとすると、これから買う場合も同様で、こんな暴落もあり得ると思うと、それなりの覚悟が必要ですね。
なお、償還せずに、今でもこのファンドを販売していることは、かえって良心的で、信頼感があるように思います。日本だったら、こんな成績の悪いファンドは、さっさと償還してしまって、顧客に見えないように隠してしまうのが普通ではないかと思います。
できたら、純資産額の推移もグラフ化してあったらよかったのにと思いました。
http://www.hsbc.com.hk/data/hk/personal/invest/unit/pdf/ut_fs_61163_en.pdf
何がすごいか。運用実績のグラフを見てみてください。
2000年10月13日開始で、2年ほどで、何と基準価額を 1/10 にまで減らしてしまったファンドがあるんですね。アメリカではこのころITバブルの崩壊がありましたからね。
はっきりいって恐いです。
過去3年のパフォーマンスを見ると、+88.3% で、すごくいいように受け止める人もいるかもしれませんが、開始時から見ると、いまだに -82.3% ですからねえ。いやはや、はじめからこのファンドを買った人の気持ちはどんなものなんでしょうか。
過去の実績がこうだとすると、これから買う場合も同様で、こんな暴落もあり得ると思うと、それなりの覚悟が必要ですね。
なお、償還せずに、今でもこのファンドを販売していることは、かえって良心的で、信頼感があるように思います。日本だったら、こんな成績の悪いファンドは、さっさと償還してしまって、顧客に見えないように隠してしまうのが普通ではないかと思います。
できたら、純資産額の推移もグラフ化してあったらよかったのにと思いました。
2006年03月08日
インパクトゴールドファンドには申し込まないことにしました
乙は、ネットサーフィンでインパクトゴールドファンドを見つけたとき、「すごい」と思い、さっそく申し込もうと思いました。しかし、担当者と相談し、いろいろ検討した結果、結局申し込まないことにしました。ここでは、なぜそう判断するに至ったか述べましょう。
まず、このファンドの概略ですが、以下に説明があります。
http://www.globalprice-inc.com/funds/l012.html
年平均利回りで 20% ものリターンをあげており、過去最大利回りは 133% ということで、驚いてしまいます。実績の詳細は、以下の通りです。
http://www.globalprice-inc.com/funds/m4.htm
1997年から2004年末までのリターンを計算してみると、
1×2.33×1.26×2.25×1.08×1.39×1.21×1.17×1.35=約20倍
ということで、大変な実績です。
このファンドの詳しい説明は、以下の pdf 文書(英語)をご覧下さい。
http://www.globalprice-inc.com/en/funds/ImpactDD0211.pdf
http://www.globalprice-inc.com/funds/disc.pdf
さて、ではなぜ乙がこのファンドに投資しないと決めたのか。理由は五つあります。
(1) 運用している資産が少ないこと
運用資産は2005年段階で 283 万ドル(約3億円)で、かなり少額です。一般に投資信託はこの数倍程度以上の運用資産がないと機動的かつ安定的な運用ができないのではないかと思います。http://otsu.seesaa.net/article/12678037.html を参照してください。その意味で、現在の運用資産額は少なすぎます。
少額資産を運用するということは不安定な結果を招くと思います。いい成績を残すこともあるでしょうが、悪い結果になることもありそうです。
(2) 今後も今までと同様の高い運用成績が残せるか疑問であること
最近、新規契約者が急増しており、その意味でファンドの性格が変わってきています。
2001年末以降の年度末の純資産総額が公開されていますので、それを基に計算してみましょう。
2005年10月現在で、純資産総額が 2,836,097 ドルで、2004年末は 1,922,563 ドル、2005年の年間償還額(おおざっぱにいえば解約した金額です)が 71,806 ドルで、この間 11.24% の利回りを達成したということです。すると、2004年末からの運用結果が 1,922,563×1.1124=2,138,659 ドルになります。2,836,097 ドルとの差額に、解約した人の分 71,806ドルを加えて、769,244 ドルが2005年の新規契約額です。以下、同様の計算をすると、毎年だいたい3割くらいの新規契約者がいることになります。このファンドの好成績に引かれてここ数年の新規契約者が急増しているのでしょう。それは乙にも理解できます。このように新規契約者が多いから、2001年末の純資産 521,479 ドルが4年で5倍以上にもなってしまうわけです。
この調子で新規契約者が増えていって、それまでと同様のリターンが出せるでしょうか。この数年でファンドの性格が大きく変わってしまったととらえるべきではないでしょうか。端的にいって、今までと同様の成績を出すことは信じがたいです。
(3) 大変な好成績を残している期間は、どんなファンドだったのか、疑問が残ること
2001 年以降は、年度末の純資産総額が公表されているので、ファンドの運用のようすがわかります。しかし、それ以前は純資産総額が公表されておらず、どんなであったかがわかりません。そこで、2001年以降の傾向を過去に延ばして当てはめて各年度末の純資産総額を推測してみましょう。
毎年、前年度末の資産と比べて3割程度の新規契約者があったものとして計算します。年間の騰落率が公表されていますから、それを基に計算します。
2000年末は、2001年末の純資産総額 521,479 ドルを2001年の騰落率 38.95% で割って、さらに(3割の新規契約者がいるので)1.3 で割ります。すると、521,479/1.3895/1.3=288,692 となります。これが2000年末の純資産の推定額です。
同様の計算をすると、1999年末=204,617 ドル、1998年末=69,728 ドル、1997年末=42,441 ドル、1996年末=13,973 ドルとなります。
133% という驚異的な利回りを出した 1997 年には、運用資産が1〜2万ドルしかなかったという計算になります。このファンドは1万ドル以上の申込みですから、出資者はひとりかふたりだったことになり、これは話が変です。どこかが違っているのでしょう。もしかして、毎年の新規契約者が前年末の3割いたという仮定が間違っていたのかもしれません。
そこで、新規契約者は解約者と人数・金額が同じだったとしましょう。投資家の数がまったく増えなかったと仮定するわけです。すると、2000年以前の純資産の総額の推定は、次のようになります。
2000:521,479/1.3895=375,300
1999:375,300/1.0853=345,803
1998:345,803/2.2573=153,193
1997:153,193/1.2638=121,216
1996:121,216/2.3363=51,884
133% という驚異の騰落率を記録したときは、運用額は数万ドルだったと推定されます。
乙の計算は、かなりいいかげんなものですが、それにしても、驚異的な利回りを達成したのは、運用額がきわめて少なかったときのことだということはいえると思います。
(4) 運用担当者がどうやって利益を出しているのか、どうも理解できないこと
乙の英語力の問題かもしれませんが、目論見書を一読しても、よくわかりませんでした。
http://www.globalprice-inc.com/funds/l012.html では「毎月の運用手数料等はかかりません!」といいますが、そのことと、英語版の目論見書の内容とは、大きく異なるように読めます。目論見書では、いろいろ手数料がかかる(しかもこれがけっこう高い)ように読めます。
だいたい、投資家から運用手数料を取らずに、どうやって運用担当者が利益を出しているのでしょうか。乙には理解できません。「自分が理解できないものには手を出さない。」これが正しい態度だと思います。
(5) ネット上で情報が得られないこと
今や、評判を聞くにはネットが便利です。乙も、ネットをそのように利用させてもらっています。
しかし、このファンドや運用担当者のマイク・ワグナー氏について、ネットで調べても、グローバル・プライス社以外ではほとんど何も見つかりません。もちろん英語で検索しました。
私募ファンドの場合は、いちいちネットに掲載したりはしないのでしょう。しかし、何も評判が聞けないのは寂しいです。これだけ実績を上げているファンドですから、誰かがどこかで「すばらしい!」と声を上げていてもいいのではないかと思います。それがないのはどうしてでしょう。
新規契約者が激増しているのは、乙にも理解できます。平均で 20% のリターンが得られ、しかも1万ドルから申込みできるとなれば、心引かれます。乙も、振込の準備をして、申込書を書きました。しかし、手続きをする前に、もう一度落ち着いて考えてみて、疑問が残るように思ったので、方針を変更し、申し込まないことにしたのです。
乙は、このファンドをけなすつもりはありません。きっといいファンドなのでしょう。グローバル・プライス社は実在する会社です。ただ、乙はこのファンドに申し込まないという判断をしたというだけの話です。
投資家は、自己責任で(自分で納得して)運用先を選ぶべきで、これが大原則です。
まず、このファンドの概略ですが、以下に説明があります。
http://www.globalprice-inc.com/funds/l012.html
年平均利回りで 20% ものリターンをあげており、過去最大利回りは 133% ということで、驚いてしまいます。実績の詳細は、以下の通りです。
http://www.globalprice-inc.com/funds/m4.htm
1997年から2004年末までのリターンを計算してみると、
1×2.33×1.26×2.25×1.08×1.39×1.21×1.17×1.35=約20倍
ということで、大変な実績です。
このファンドの詳しい説明は、以下の pdf 文書(英語)をご覧下さい。
http://www.globalprice-inc.com/en/funds/ImpactDD0211.pdf
http://www.globalprice-inc.com/funds/disc.pdf
さて、ではなぜ乙がこのファンドに投資しないと決めたのか。理由は五つあります。
(1) 運用している資産が少ないこと
運用資産は2005年段階で 283 万ドル(約3億円)で、かなり少額です。一般に投資信託はこの数倍程度以上の運用資産がないと機動的かつ安定的な運用ができないのではないかと思います。http://otsu.seesaa.net/article/12678037.html を参照してください。その意味で、現在の運用資産額は少なすぎます。
少額資産を運用するということは不安定な結果を招くと思います。いい成績を残すこともあるでしょうが、悪い結果になることもありそうです。
(2) 今後も今までと同様の高い運用成績が残せるか疑問であること
最近、新規契約者が急増しており、その意味でファンドの性格が変わってきています。
2001年末以降の年度末の純資産総額が公開されていますので、それを基に計算してみましょう。
2005年10月現在で、純資産総額が 2,836,097 ドルで、2004年末は 1,922,563 ドル、2005年の年間償還額(おおざっぱにいえば解約した金額です)が 71,806 ドルで、この間 11.24% の利回りを達成したということです。すると、2004年末からの運用結果が 1,922,563×1.1124=2,138,659 ドルになります。2,836,097 ドルとの差額に、解約した人の分 71,806ドルを加えて、769,244 ドルが2005年の新規契約額です。以下、同様の計算をすると、毎年だいたい3割くらいの新規契約者がいることになります。このファンドの好成績に引かれてここ数年の新規契約者が急増しているのでしょう。それは乙にも理解できます。このように新規契約者が多いから、2001年末の純資産 521,479 ドルが4年で5倍以上にもなってしまうわけです。
この調子で新規契約者が増えていって、それまでと同様のリターンが出せるでしょうか。この数年でファンドの性格が大きく変わってしまったととらえるべきではないでしょうか。端的にいって、今までと同様の成績を出すことは信じがたいです。
(3) 大変な好成績を残している期間は、どんなファンドだったのか、疑問が残ること
2001 年以降は、年度末の純資産総額が公表されているので、ファンドの運用のようすがわかります。しかし、それ以前は純資産総額が公表されておらず、どんなであったかがわかりません。そこで、2001年以降の傾向を過去に延ばして当てはめて各年度末の純資産総額を推測してみましょう。
毎年、前年度末の資産と比べて3割程度の新規契約者があったものとして計算します。年間の騰落率が公表されていますから、それを基に計算します。
2000年末は、2001年末の純資産総額 521,479 ドルを2001年の騰落率 38.95% で割って、さらに(3割の新規契約者がいるので)1.3 で割ります。すると、521,479/1.3895/1.3=288,692 となります。これが2000年末の純資産の推定額です。
同様の計算をすると、1999年末=204,617 ドル、1998年末=69,728 ドル、1997年末=42,441 ドル、1996年末=13,973 ドルとなります。
133% という驚異的な利回りを出した 1997 年には、運用資産が1〜2万ドルしかなかったという計算になります。このファンドは1万ドル以上の申込みですから、出資者はひとりかふたりだったことになり、これは話が変です。どこかが違っているのでしょう。もしかして、毎年の新規契約者が前年末の3割いたという仮定が間違っていたのかもしれません。
そこで、新規契約者は解約者と人数・金額が同じだったとしましょう。投資家の数がまったく増えなかったと仮定するわけです。すると、2000年以前の純資産の総額の推定は、次のようになります。
2000:521,479/1.3895=375,300
1999:375,300/1.0853=345,803
1998:345,803/2.2573=153,193
1997:153,193/1.2638=121,216
1996:121,216/2.3363=51,884
133% という驚異の騰落率を記録したときは、運用額は数万ドルだったと推定されます。
乙の計算は、かなりいいかげんなものですが、それにしても、驚異的な利回りを達成したのは、運用額がきわめて少なかったときのことだということはいえると思います。
(4) 運用担当者がどうやって利益を出しているのか、どうも理解できないこと
乙の英語力の問題かもしれませんが、目論見書を一読しても、よくわかりませんでした。
http://www.globalprice-inc.com/funds/l012.html では「毎月の運用手数料等はかかりません!」といいますが、そのことと、英語版の目論見書の内容とは、大きく異なるように読めます。目論見書では、いろいろ手数料がかかる(しかもこれがけっこう高い)ように読めます。
だいたい、投資家から運用手数料を取らずに、どうやって運用担当者が利益を出しているのでしょうか。乙には理解できません。「自分が理解できないものには手を出さない。」これが正しい態度だと思います。
(5) ネット上で情報が得られないこと
今や、評判を聞くにはネットが便利です。乙も、ネットをそのように利用させてもらっています。
しかし、このファンドや運用担当者のマイク・ワグナー氏について、ネットで調べても、グローバル・プライス社以外ではほとんど何も見つかりません。もちろん英語で検索しました。
私募ファンドの場合は、いちいちネットに掲載したりはしないのでしょう。しかし、何も評判が聞けないのは寂しいです。これだけ実績を上げているファンドですから、誰かがどこかで「すばらしい!」と声を上げていてもいいのではないかと思います。それがないのはどうしてでしょう。
新規契約者が激増しているのは、乙にも理解できます。平均で 20% のリターンが得られ、しかも1万ドルから申込みできるとなれば、心引かれます。乙も、振込の準備をして、申込書を書きました。しかし、手続きをする前に、もう一度落ち着いて考えてみて、疑問が残るように思ったので、方針を変更し、申し込まないことにしたのです。
乙は、このファンドをけなすつもりはありません。きっといいファンドなのでしょう。グローバル・プライス社は実在する会社です。ただ、乙はこのファンドに申し込まないという判断をしたというだけの話です。
投資家は、自己責任で(自分で納得して)運用先を選ぶべきで、これが大原則です。
2006年02月26日
FMGライジング3 に投資しないことにしました。
乙は、FMGライジング3 というファンド(年平均リターン30%!!)があることを人から聞き、投資しようと思いました。で、しばらく迷っていましたが、いろいろ検討した上で、結局これは購入しないことにしました。なぜ乙がこういう判断に至ったか、ちょっと書いておきましょう。
このファンドは、ひまわり証券で扱っています。
http://sec.himawari-group.co.jp/index.cfm?fuseaction=Trade.stock&item=fund&id=11
中国・インド・ロシアの3ヵ国の株に 1/3 ずつ投資するものです。
このファンドは、伝統的なロング・オンリーの戦略と、ヘッジ・スタイルのファンド・マネージャーを組み入れることにより、絶対的な収益(アルファ)の獲得と、中長期的な資産の拡大を目指すところが、普通のファンドと違います。ま、ヘッジファンドの一種だと思えばいいでしょう。日本では、こういう運用は認められていないため、「バミューダ籍追加型会社型外国投資信託」というものになっており、購入も円建てでなくてドル建てです。
申込み手数料 4%、管理報酬 2%、成功報酬(HWM)20%、ということで、手数料は高めです。
このファンドは(株)アセット・ナレッジメントでも購入でき、http://www.asset-k.com/1/g-m-2.htm に日本語による説明があります。この実績表を見ると、運用実績は次の通りです。2000年 -6.34%、2001年 28.89%、2002年 24.27%、2003年 70.87%、2004年 11.60%、2005年 24.72%。
また、http://www.asset-k.com/1/g-m-2.htm によると2003年11月運用開始とあります。一方では、運用実績は2000年1月以降のものが掲載されています。(乙には両者が矛盾するように思えます。)
このように年平均30%という実績を見せつけられては、食指が動くというものです。
ここで検討するべきは、次のような点でしょう。
(1) このファンドの実績は本当か
オリジナルの(英語版の)資料ではどうなっているのでしょうか。
(2) この実績は妥当か
BRICs と呼ばれる3ヵ国ですから、それぞれの株価指数を調べて、それとこのファンドの実績を比べてみるべきです。
(3) どうやって購入すればいいのか
ひまわり証券、あるいは、(株)アセット・ナレッジメントだけが選択肢ではないはずです。購入する場合は、どうすれば安く購入できるでしょうか。
では、さっそく WWW で調べてみましょう。
(1) このファンドの実績は本当か
ファンド会社のHPはすぐに見つかりました。
http://www.fmgfunds.com/ および http://fmgjapan.compendia.no/ です。
そこには、2006年1月現在の概要(英語版)が掲載されていました。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/871134dc02d30872c1256c4b0027f903/96ec856cf78a4097c1256dbf006945b2/$FILE/R%C2%B3_A_Jan06.pdf
実績は、次の通りです。1999年 101.84%、2000年 -7.02%、2001年 29.23%、2002年 20.81%、2003年 60.44%、2004年 9.96%、2005年 21.19%。
おやおや、(株)アセット・ナレッジメント の表とは違っています。これはどうしたことでしょうか。このファンドはドル建てですから、為替レートの違いというのはあてはまりません。大きな疑問です。普通に考えれば、アセット・ナレッジメントのほうが間違いだということになりそうです。(だとしたら、どこから数字を持ってきたのでしょうか。)
それはともかく、年平均リターンが30%、リスク(標準偏差)が23%、シャープレシオが 1.25 というのはすばらしい成績です。
なお、このページで、ファンドは2003年11月開始であり、それ以前の実績は同じマネージャーがあげた実績によると書いてあります。古い実績が記載されていたのは、そういうことだったんですね。
(2) この実績は妥当か
ロシア・中国・インドの株価が過去数年でどう変動しているかをざっと見てみましょう。
まず、ロシアの株価指数ですが、RTS 指数が代表的なもののようです。
http://www.orix-sec.co.jp/shohin/toushin/guide/column-2.html から目で読み取ってみましょう。だいぶ誤差が入りますが、まあ、検討の材料くらいにはなるでしょう。
2000.1 200 2001.1 150 2002.1 270 2003.1 350 2004.1 550 2005.1 600 2006.1 950 といったところでしょうか。
これから計算した上昇率は、次の通りです。
2000 -25% 2001 80% 2002 30% 2003 57% 2004 10% 2005 60%
中国の株価指数としては、香港H株指数を取り上げましょう。
http://stock.searchina.ne.jp/data/chart.cgi?span=90&asi=2&code=HSCE&market=HSCE から目で読み取ります。
2002.1 1800 2003.1 2200 2004.1 5050 2005.1 4800 2006.1 6295 といったところでしょうか。
上昇率は、次の通りです。
2002 20% 2003 130% 2004 -5% 2005 30%
最後に、インドの株価指数は、BSE SENSEX 指数が代表的です。
http://www.jafp.or.jp/journal/jnl_data/jnl61/jnl61_3.htm によると、以下の通りです。
2000 3972 2001 3262 2002 3377 2003 5839 2004 6602
したがって、上昇率は以下のようになります。
2001 -18% 2002 4% 2003 73% 2004 13% 2005 42%
ただし、2005については、http://www.asianstocks.info/in/main.htm を参照しました。
こうして3ヵ国の平均的な株価の動きがわかると、それを足して3で割れば、3ヵ国平均の株価の動きがわかります。
次の通りです。
3ヵ国単純平均 2002 18% 2003 87% 2004 6% 2005 44%
FMGファンド 2002 20% 2003 60% 2004 9% 2005 21%
こうしてみると、FMGライジング3は、単純平均に負けています。特に、株価が大きく上昇するときに、それほど大きくは上昇しません。なぜかといえば、成功報酬 20% がかかってくるからです。資産価値の上昇分の2割が報酬として引かれては、やはり負担が大きいです。通常の報酬の 2% がかかった上にこの成功報酬ですからね。
ところで、運用成績を比較するには、株価指数でなくて、通常のファンドと比べるべきかもしれません。
しかし、乙はロシア株のファンドを知らないので、比較できません。(ロシアと東欧が一緒のファンドはあるのですが。)
中国株、インド株については、HSBC 香港のドル建ての運用成績を見てみました。
HSBC Chinese 2001 7.4 2002 -2.6 2003 105.6 2004 0.1
HSBC Indian 2001 -25.8 2002 37.8 2003 117.1 2004 27.8
中国株は、株価指数に負けていますが、インド株は株価指数を上回る運用です。普通のファンドでも、好成績のファンドはあるものです。
(3) どうやって購入すればいいのか
ひまわり証券は普通の購入方法ですが、アセット・ナレッジメントは(HPを見ると)購入手数料5%(以下)の他に、日本側手数料が 2.1% かかり、さらに年間 10,500 円の会費が必要とのことです。いやはや高いですね。ゴミ投資家の乙としては、アセット・ナレッジメントはとても手が出せません。
海外のブローカー経由でも購入できます。たとえば、http://www.squirrelyournutsoffshore.com/fmg-rising-fund.htm を見ると、ここでは通常 5% の手数料を 2.25% に割引してくれると書いてあります。やりとりは英語になりますが、どうせならこういうところで購入したいものです。WWW を探すと、手数料がもっと安いところもあるかもしれません。
ところで、乙が探した限りでは、このファンドの運用額(純資産額)がわかりませんでした。あまり少ないのであれば、そもそも考慮の対象外ですから、こういう情報を WWW に掲載しないのは致命的欠陥だと思います。
ここまでで検討してきたように、FMGライジング3は、大きな実績を上げているファンドですが、しかしその成績は単純な3ヵ国の株への分散投資のほうがよいということになりました。これでは、せっかくヘッジファンド的手法を採用していても、あまり意味がありません。株価が下落する局面で、もしかすると、あまり下落が生じない(むしろ上昇する)というメリットがあるのかもしれませんが、それは、そうなってみなければわかりません。BRICs 諸国への投資では、継続的な経済発展を基本に考えるわけで、連続する株価の低迷は考えにくく、むしろ、中長期に渡って株価が上昇傾向にあるからこそ注目を集めているわけです。だとすると、3ヵ国の株を対象とする普通のファンドを買っても充分ではないでしょうか。
ファンドを一つ買って、分散投資が実現できるという意味はありますが、それなら、3ヵ国それぞれに投資する適当なファンドを 1/3 の金額で三つ買うほうがいいのではないでしょうか。
そんなわけで、乙は、FMGライジング3 に投資しないことにしました。
上の話は、あくまで乙が自分の投資判断をするために考えたことであって、数値は(グラフを目で読み取ったりして)いいかげんなものです。その意味で要注意であることを付記しておきます。
このファンドは、ひまわり証券で扱っています。
http://sec.himawari-group.co.jp/index.cfm?fuseaction=Trade.stock&item=fund&id=11
中国・インド・ロシアの3ヵ国の株に 1/3 ずつ投資するものです。
このファンドは、伝統的なロング・オンリーの戦略と、ヘッジ・スタイルのファンド・マネージャーを組み入れることにより、絶対的な収益(アルファ)の獲得と、中長期的な資産の拡大を目指すところが、普通のファンドと違います。ま、ヘッジファンドの一種だと思えばいいでしょう。日本では、こういう運用は認められていないため、「バミューダ籍追加型会社型外国投資信託」というものになっており、購入も円建てでなくてドル建てです。
申込み手数料 4%、管理報酬 2%、成功報酬(HWM)20%、ということで、手数料は高めです。
このファンドは(株)アセット・ナレッジメントでも購入でき、http://www.asset-k.com/1/g-m-2.htm に日本語による説明があります。この実績表を見ると、運用実績は次の通りです。2000年 -6.34%、2001年 28.89%、2002年 24.27%、2003年 70.87%、2004年 11.60%、2005年 24.72%。
また、http://www.asset-k.com/1/g-m-2.htm によると2003年11月運用開始とあります。一方では、運用実績は2000年1月以降のものが掲載されています。(乙には両者が矛盾するように思えます。)
このように年平均30%という実績を見せつけられては、食指が動くというものです。
ここで検討するべきは、次のような点でしょう。
(1) このファンドの実績は本当か
オリジナルの(英語版の)資料ではどうなっているのでしょうか。
(2) この実績は妥当か
BRICs と呼ばれる3ヵ国ですから、それぞれの株価指数を調べて、それとこのファンドの実績を比べてみるべきです。
(3) どうやって購入すればいいのか
ひまわり証券、あるいは、(株)アセット・ナレッジメントだけが選択肢ではないはずです。購入する場合は、どうすれば安く購入できるでしょうか。
では、さっそく WWW で調べてみましょう。
(1) このファンドの実績は本当か
ファンド会社のHPはすぐに見つかりました。
http://www.fmgfunds.com/ および http://fmgjapan.compendia.no/ です。
そこには、2006年1月現在の概要(英語版)が掲載されていました。
http://fmgjapan.compendia.no/web/home.nsf/871134dc02d30872c1256c4b0027f903/96ec856cf78a4097c1256dbf006945b2/$FILE/R%C2%B3_A_Jan06.pdf
実績は、次の通りです。1999年 101.84%、2000年 -7.02%、2001年 29.23%、2002年 20.81%、2003年 60.44%、2004年 9.96%、2005年 21.19%。
おやおや、(株)アセット・ナレッジメント の表とは違っています。これはどうしたことでしょうか。このファンドはドル建てですから、為替レートの違いというのはあてはまりません。大きな疑問です。普通に考えれば、アセット・ナレッジメントのほうが間違いだということになりそうです。(だとしたら、どこから数字を持ってきたのでしょうか。)
それはともかく、年平均リターンが30%、リスク(標準偏差)が23%、シャープレシオが 1.25 というのはすばらしい成績です。
なお、このページで、ファンドは2003年11月開始であり、それ以前の実績は同じマネージャーがあげた実績によると書いてあります。古い実績が記載されていたのは、そういうことだったんですね。
(2) この実績は妥当か
ロシア・中国・インドの株価が過去数年でどう変動しているかをざっと見てみましょう。
まず、ロシアの株価指数ですが、RTS 指数が代表的なもののようです。
http://www.orix-sec.co.jp/shohin/toushin/guide/column-2.html から目で読み取ってみましょう。だいぶ誤差が入りますが、まあ、検討の材料くらいにはなるでしょう。
2000.1 200 2001.1 150 2002.1 270 2003.1 350 2004.1 550 2005.1 600 2006.1 950 といったところでしょうか。
これから計算した上昇率は、次の通りです。
2000 -25% 2001 80% 2002 30% 2003 57% 2004 10% 2005 60%
中国の株価指数としては、香港H株指数を取り上げましょう。
http://stock.searchina.ne.jp/data/chart.cgi?span=90&asi=2&code=HSCE&market=HSCE から目で読み取ります。
2002.1 1800 2003.1 2200 2004.1 5050 2005.1 4800 2006.1 6295 といったところでしょうか。
上昇率は、次の通りです。
2002 20% 2003 130% 2004 -5% 2005 30%
最後に、インドの株価指数は、BSE SENSEX 指数が代表的です。
http://www.jafp.or.jp/journal/jnl_data/jnl61/jnl61_3.htm によると、以下の通りです。
2000 3972 2001 3262 2002 3377 2003 5839 2004 6602
したがって、上昇率は以下のようになります。
2001 -18% 2002 4% 2003 73% 2004 13% 2005 42%
ただし、2005については、http://www.asianstocks.info/in/main.htm を参照しました。
こうして3ヵ国の平均的な株価の動きがわかると、それを足して3で割れば、3ヵ国平均の株価の動きがわかります。
次の通りです。
3ヵ国単純平均 2002 18% 2003 87% 2004 6% 2005 44%
FMGファンド 2002 20% 2003 60% 2004 9% 2005 21%
こうしてみると、FMGライジング3は、単純平均に負けています。特に、株価が大きく上昇するときに、それほど大きくは上昇しません。なぜかといえば、成功報酬 20% がかかってくるからです。資産価値の上昇分の2割が報酬として引かれては、やはり負担が大きいです。通常の報酬の 2% がかかった上にこの成功報酬ですからね。
ところで、運用成績を比較するには、株価指数でなくて、通常のファンドと比べるべきかもしれません。
しかし、乙はロシア株のファンドを知らないので、比較できません。(ロシアと東欧が一緒のファンドはあるのですが。)
中国株、インド株については、HSBC 香港のドル建ての運用成績を見てみました。
HSBC Chinese 2001 7.4 2002 -2.6 2003 105.6 2004 0.1
HSBC Indian 2001 -25.8 2002 37.8 2003 117.1 2004 27.8
中国株は、株価指数に負けていますが、インド株は株価指数を上回る運用です。普通のファンドでも、好成績のファンドはあるものです。
(3) どうやって購入すればいいのか
ひまわり証券は普通の購入方法ですが、アセット・ナレッジメントは(HPを見ると)購入手数料5%(以下)の他に、日本側手数料が 2.1% かかり、さらに年間 10,500 円の会費が必要とのことです。いやはや高いですね。ゴミ投資家の乙としては、アセット・ナレッジメントはとても手が出せません。
海外のブローカー経由でも購入できます。たとえば、http://www.squirrelyournutsoffshore.com/fmg-rising-fund.htm を見ると、ここでは通常 5% の手数料を 2.25% に割引してくれると書いてあります。やりとりは英語になりますが、どうせならこういうところで購入したいものです。WWW を探すと、手数料がもっと安いところもあるかもしれません。
ところで、乙が探した限りでは、このファンドの運用額(純資産額)がわかりませんでした。あまり少ないのであれば、そもそも考慮の対象外ですから、こういう情報を WWW に掲載しないのは致命的欠陥だと思います。
ここまでで検討してきたように、FMGライジング3は、大きな実績を上げているファンドですが、しかしその成績は単純な3ヵ国の株への分散投資のほうがよいということになりました。これでは、せっかくヘッジファンド的手法を採用していても、あまり意味がありません。株価が下落する局面で、もしかすると、あまり下落が生じない(むしろ上昇する)というメリットがあるのかもしれませんが、それは、そうなってみなければわかりません。BRICs 諸国への投資では、継続的な経済発展を基本に考えるわけで、連続する株価の低迷は考えにくく、むしろ、中長期に渡って株価が上昇傾向にあるからこそ注目を集めているわけです。だとすると、3ヵ国の株を対象とする普通のファンドを買っても充分ではないでしょうか。
ファンドを一つ買って、分散投資が実現できるという意味はありますが、それなら、3ヵ国それぞれに投資する適当なファンドを 1/3 の金額で三つ買うほうがいいのではないでしょうか。
そんなわけで、乙は、FMGライジング3 に投資しないことにしました。
上の話は、あくまで乙が自分の投資判断をするために考えたことであって、数値は(グラフを目で読み取ったりして)いいかげんなものです。その意味で要注意であることを付記しておきます。
2006年02月19日
海外ファンドの破綻の可能性は
海外ファンドをどう考えるといいでしょうか。乙は外貨建てでいくつかの海外のファンドに投資していますが、全体にかなり好調です。
もちろん、今順調だったとしても、いつでも LTCM のように破綻の可能性があります。しかし、その可能性はどれくらいあるでしょうか。世界同時大不況などが起これば別の話ですが、通常の状態が継続するものと考えましょう。その上で、10年間継続して投資したときにファンドの10件に1件が破綻すると仮定しましょう。(乙はこれはかなり高い確率だと思います。)しかし、10年間で10件に1件と仮定しても、確率で考えると1年間では100件に1件となり、確率1%にすぎません。
その分を考慮すると、リターンが通常のものよりも 1% 高ければ元が取れることになります。
そんなわけで、海外ファンドの破綻の可能性を心配してもあまり意味がないのではないかと思います。
もちろん、今順調だったとしても、いつでも LTCM のように破綻の可能性があります。しかし、その可能性はどれくらいあるでしょうか。世界同時大不況などが起これば別の話ですが、通常の状態が継続するものと考えましょう。その上で、10年間継続して投資したときにファンドの10件に1件が破綻すると仮定しましょう。(乙はこれはかなり高い確率だと思います。)しかし、10年間で10件に1件と仮定しても、確率で考えると1年間では100件に1件となり、確率1%にすぎません。
その分を考慮すると、リターンが通常のものよりも 1% 高ければ元が取れることになります。
そんなわけで、海外ファンドの破綻の可能性を心配してもあまり意味がないのではないかと思います。